「第1種中高層住居専用地域ってどんな特徴があるの?」
「第1種中高層住居専用地域のメリットだけでなく、デメリットも知りたい!」
「土地を購入したいけど、何に注意したらよい?」
第1種中高層住居専用地域は、都市計画法に定められた用途地域のひとつです。高さ制限が緩和されており、高層住宅を建てやすいという特徴があります。
土地を購入する際には、メリットだけでなくデメリットについても知りたい方が多いのではないでしょうか。
特に、用途地域には細かく制限が設けられているため「住んでも問題ないのか」「理想のマイホームを建てられるのか」など疑問が残りますよね!
この記事では、第1種中高層住居専用地域の土地購入を検討している方に向けて、以下の内容を解説します。
- 第1種中高層住居専用地域の概要
- メリット・デメリット
- 土地探しのコツ
最後まで読むことで、第1種中高層住居専用地域の特徴がわかり、土地選びでの失敗を少なくできます!
「マイホームを建てる土地を探している」「家族全員が納得できる土地を探したい」と考えている方は、ぜひご一読ください。
第1種中高層住居専用地域とは?概要をわかりやすく解説
こちらでは、第1種中高層住居専用地域について以下の内容を解説します。
- 概要
- 建築できるもの
- 制限される内容
順番に見ていきましょう。
第1種中高層住居専用地域とは中高層住宅を建てられる地域
第1種中高層住居専用地域は「用途地域」のひとつです。都市計画法という法律によって、13の用途地域が定められています。
商業地域や田園住居地域など、さまざまな用途地域があります!
なかでも第1種中高層住居専用地域は「中高層」と名前がついているとおり、高さに関する制限が緩和されている土地です。高い建物を建設しやすいという特徴を持っています。
第1種中高層住居専用地域かどうかは、各自治体のサイトで確認できますよ!
建築できるもの
第1種中高層住居専用地域で建築できるものの一例は、以下のとおりです。
- 幼稚園
- 小学校
- 大学
- 高等専門学校
- 病院
- 児童館
- 老人福祉センター
- 店舗や飲食店(制限あり)
- 銀行
- 不動産会社
- 税務署
- 警察署
- 保健所
- 消防署
教育機関や病院など、生活に必要な施設を建てられます。そのため、生活には困らないのが第1種中高層住居専用地域の魅力といえるでしょう。
警察署や消防署も建てられるため、なにかあったときでも安心できそうですよね!
制限される内容
第1種中高層住居専用地域では、主に以下の項目が制限されています。
項目 | 概要 |
---|---|
容積率 | 100%~500% |
建ぺい率 | 30~60% |
高さ制限 | ・道路斜線制限 ・隣地斜線制限 ・北側斜線制限 ・日影規制 |
容積率は、土地の広さに対して床面積がどのくらいあるのかを割合で示したものです。たとえば、100㎡の土地に1階40㎡、2階30㎡の建物を建てる場合は、容積率は70%となります。
高さに関する制限が緩和されている第1種中高層住居専用地域では、容積率が大きくなっています!
建ぺい率とは「土地に対してどのくらいの大きさの建物を建てられるか」が決められているものです。パーセンテージが少なくなるほど、建築できる土地の面積が少なくなります。
高さ制限が緩和されている分、建ぺい率は低めになっていますね!
このように、第1種中高層住居専用地域では建物の制限が設けられています。地域によっても決まりは異なるので、自治体のサイトを使って制限を確認しておきましょう。
第1種中高層住居専用地域のデメリット3選
第1種中高層住居専用地域には、主に以下3つのデメリットがあります。
- 日当たりが悪くなる恐れがある
- 娯楽施設が少ない
- 建ぺい率が低く住居が狭くなりやすい
これらに注意しなければ、隣家間でトラブルに発生したり、理想のマイホームを建てられなかったりするなどの失敗につながりかねません。
土地購入を考えている方は、ぜひチェックしておきましょう!
1.日当たりが悪くなる恐れがある
第1種中高層住居専用地域では、建物の高さの制限がされていません。そのため、3階建て以上の建物でもつくれるという特徴がある土地です。
しかし、隣にマンションや複数階建ての戸建てができた場合、日当たりが悪くなる可能性があります。
洗濯物が乾かなかったり、家の中が暗くなったりする恐れがあるのがネックですね!
2.娯楽施設が少ない
第1種中高層住居専用地域では、店舗や飲食店を建てることが可能です。
しかし、2階建て以下、床面積が500㎡以内などの制限があります!
また、大型の商業施設やパチンコ店やボーリング場などの遊戯施設は建てられません。そのため「車がないと娯楽施設に行けない」「近くに遊ぶ場所がない」という場合も考えられるのです。
3.建ぺい率が低く住居が狭くなりやすい
建ぺい率によって「土地に対してどのくらいの大きさの建物を建てられるか」が決められています。
たとえば、建ぺい率が50%の場合は、50坪の土地に25坪の面積を建物に充てられます!
以下の表にて、それぞれの地域の建ぺい率を比較してみましょう。
用途地域 | 建ぺい率 |
---|---|
第1種中高層住居専用地域 | 30~60% |
第1種住居専用地域 | 50~80% |
商業地域 | 80% |
第1種中高層住居専用地域は、他の地域と比べると建ぺい率が低いことがわかりますね!
そのため、土地に対して住居が狭くなってしまいやすいというデメリットがあります。
第1種中高層住居専用地域のメリット5選
デメリットばかりに思える第1種中高層住居専用地域ですが、もちろんメリットもあります!
主に、以下の5点です。
- 騒音が気になりにくい
- 生活に必要なものがそろいやすい
- コストを抑えつつ建物の広さを確保できる
- 土地の価格が安い傾向にある
- 事業の立ち上げに利用できる
第1種中高層住居専用地域の土地購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.騒音が気になりにくい
第1種中高層住居専用地域には、大型の商業施設やパチンコ店やボーリング場などの遊戯施設は建てられません。そのため、騒音に関する悩みが少ないのが魅力です。
人や車の往来が少なく、閑静な住宅街といえます!
第1種中高層住居専用地域は「静かな環境で暮らしたい」と考えている方におすすめです。
2.生活に必要なものがそろいやすい
第1種中高層住居専用地域では、主に以下の施設を建てられます。
- 幼稚園や小学校などの教育機関
- 図書館
- 神社・寺院・教会
- 病院
- 店舗や飲食店(2階以下で床面積の合計が500㎡以内)
これらの施設があれば、生活をするには困りません。むしろ、必要なものがコンパクトにまとまっている分、利便性が高くなっているのがメリットです。
特に、教育機関や病院があるので、家族で住むのにはちょうどよいですね!
3.コストを抑えつつ建物の広さを確保できる
第1種中高層住居専用地域では、3階建て以上の建物を建設できます。そのため、坪単価が高い土地でも、高さを出して住居スペースの確保が可能です。
加えて、狭い土地しか購入できなかったときでも安心できます。
高さの制限が緩いのは、第1種中高層住居専用地域ならではのメリットです!
4.土地の価格が安い傾向にある
第1種中高層住居専用地域は、他の用途地域に比べると、土地の価格は安めに設定されています。都市部からは離れた郊外に多いためです。
ただし、エリアや条件によって土地の価格は左右されやすいです。「第1種中高層住居専用地域だから絶対に安い」というわけではないので注意しましょう。
とはいえ、土地の価格や探し方について悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
土地購入を検討している方は、ぜひ「すーさんの相談窓口」を活用してみてください。LINEを使って疑問点をサクッと解決できます。
いままでに4,000人以上の方が相談済みです!
\ ノープランでOK /
5.事業の立ち上げに利用できる
第1種中高層住居専用地域では、面積や階数の制限はあるものの、店舗の建設が可能です。そのため「飲食店や事務所を立ち上げたい」と考えている方におすすめです。
ただし、事務所は、50㎡以下の住居兼用事務所のみ認められています!
「規模は小さくても事業を始める土地を探している」という方は、第1種中高層住居専用地域も選択肢に入れてみてください。
第1種中高層住居専用地域における土地探しのコツ5選
第1種中高層住居専用地域と一言でまとめても、エリアごとに価格や特徴が異なります。そのため、以下5つのコツを押さえて土地探しをしてみてください。
- 予算やエリアを決めておく
- 土地に求める優先順位を明確にする
- 立地をチェックする
- 土地を見学する
- 災害の危険性がないか確認する
どれかひとつだけでも実践することで、土地選びで失敗しにくくなります!
1. 予算やエリアを決めておく
第1種中高層住居専用地域といっても、エリアによって土地の相場は異なります。
同じ広さでも、地域によっては数百~数千万円違いが出ることも珍しくありません!
そのため、予算を決めて、どの地域に住むのか目星をつけておくとよいでしょう。
とはいえ、どうやって土地を探せばよいのかわからないですよね?
土地をリサーチするには、不動産が運営しているサイトを使ってみてください。
おすすめのサイトや活用法については、関連記事「【穴場を見逃さない】土地探しにおすすめのサイト10選!リサーチのコツや注意点を解説」にて紹介しています。
2.土地に求める優先順位を明確にする
第1種中高層住居専用地域と一言でまとめても、土地ごとに特徴があります。たとえば、ファミリー層が多く住んでいたり、日中の寒暖差が少なかったりするなどです。
土地に求める条件を決めておくことで、ある程度候補を絞れます。加えて、ピックアップした条件に対して、優先順位をつけると迷いにくいでしょう。
家族全員で土地に求めるものを話し合っておくことをおすすめします!
3.立地をチェックする
立地をチェックすることで、暮らしやすい土地かどうかを見極められます!
利便性を重視する方は、主に以下の項目を確認しておきましょう。
- 駅やバス停は近いか
- スーパーは近くにあるか
- 小学校や幼稚園は近くにあるか
特に、第1種中高層住居専用地域はファミリー層に人気の土地です。そのため、子どもが安全に生活を送れるかどうかにも着目しましょう。
たとえば、交通量の多さや街灯の数などにも目を光らせたいですね!
4.土地を見学する
第1種中高層住居専用地域での土地購入を検討しているのなら、実際に見学することをおすすめします。土地周辺の雰囲気や隣家の環境などは、実際に目で見ないとわからないためです。
サイト上のデータからは読み取れないものもあるということですね!
見学は、日中と夜間など異なる時間帯に数回おこないましょう。時間によって土地の特徴が異なるケースがあるため、何度か確認しておくと安心です。
たとえば、夜になると「周辺に住む学生が騒いでいる」「酔っぱらいが多い」などの問題が浮き彫りになることもあります!
なお、土地を探す際の注意点は、関連記事「【失敗しない】土地探しのコツ7選!基礎知識や探し方を家づくりのプロ解説」にて紹介しています。あわせてチェックしてみてください。
5.災害の危険性がないか確認する
土地によっては、災害のリスクが高いケースが考えられます。たとえば、大きな川の近くでは、大雨が降った際に洪水が起こる危険性があります。
災害の危険性の有無は、各自治体が公開しているハザードマップを確認しましょう。
加えて、これまでに災害の被害があったかを、ネットで確かめることをおすすめします。
長く住む土地だからこそ、安全に住める場所を選びたいですよね!
第1種中高層住居専用地域のデメリットを知りニーズにあった土地を探そう
第1種中高層住居専用地域には、日当たりが悪くなったり娯楽施設が少なかったりするなどのデメリットがあります。
しかし、メリットがあるのも事実です。特に、騒音が気になりにくく、教育機関や病院などの施設が建設できるため、ファミリー層に人気があります。ぜひこの記事を参考にして、土地探しの役に立ててください!
なお、土地購入でお悩みの方は、ぜひ「すーさんの相談窓口」にご相談ください。「どんな土地を選べばよいかわからない」「何から手をつければよいの」などの疑問にも、家づくりのプロが無料でお答えします。
相談はLINEを使ってやり取りができるので、ぜひ以下のリンクから友だち追加してみてください!