「平屋は高いって聞くけどその理由は?」
「建築費用はどれくらいかかるの?」
「少しでも安く建てたい!」
平屋は、2階建てと比較して建築費用が高くかかると言われているため、建てるのに躊躇している方もいるのではないでしょうか。
ただ、平屋が高い理由を把握して少しでも費用を安く抑えるポイントを理解すれば、希望に合った平屋を建てられる可能性もあります。

理想の平屋を建てるために、大手ハウスメーカーに15年間勤めた経験のある僕が、以下の内容を解説します!
- 平屋が高い理由
- 建築費用の相場
- 建てる費用を抑える方法
ぜひ最後まで読んで、家づくりに役立ててみてください!


平屋が高い3つの理由


一般的な2階建てと比較して、平屋は坪単価が高くなります。平屋が高い理由は以下の3つです。
- 基礎と屋根の面積が広い
- 広い土地が必要である
- 固定資産税が高い
それぞれ詳しく解説します。
なお、平屋を建てることに不安を感じている方は、関連記事「【保存版】平屋はやめたほうがいいと言われる7つの理由!評価する7つの理由も紹介」をご覧ください!


1. 基礎と屋根の面積が広い
平屋は、建物の基礎部分と屋根が2階建てよりも広くなります。



基礎部分はコンクリートで作られており、建築料金の中では費用が高くなる部分です!
また、屋根の工事も建築費用の中でも金額が高くなりがちです。
基礎部分と屋根の面積が広い平屋は、建築費用が高くなってしまいます。
ただ、基礎部分の広さは耐震性の高さにつながるため、地震に強い家に住みたい方にはおすすめです。



地震が多い日本では、耐震性が高いということは魅力ですね!
2. 広い土地が必要である
2階建てと同じ延床面積の平屋を建てようとすると、広い面積の土地が必要になります。建築基準法で「建ぺい率」が規定されているからです。



建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことです!
広い土地でも、建ぺい率が低ければ建築面積を広くできない場合があります。
また、家族の人数によって必要な家の広さは異なります。国土交通省「住生活基本計画における「水準」について」によると、家族の人数に応じた住宅面積は以下のとおりです。
居住面積水準 | 2人家族 | 3人家族 | 4人家族 |
---|---|---|---|
最低居住面積水準 | 30㎡ | 40㎡ | 50㎡ |
都市居住型(都心とその周辺) | 55㎡ | 75㎡ | 95㎡ |
一般型(郊外や都市部以外) | 75㎡ | 100㎡ | 125㎡ |
4人家族に必要な最低居住面積50㎡を平屋で建てようとすると、建ぺい率50%の土地なら100㎡(30.25坪)、建ぺい率60%なら83.3㎡(25.2坪)の土地が必要です。
建ぺい率にもよりますが、平屋で2階建てと同じ延床面積を得るためには広い面積が必要なので、土地購入代金がかかってしまいます。
3. 固定資産税が高い
同じ延床面積で同じ立地であれば、平屋は2階建てよりも固定資産税が高くなります。なぜなら、土地が広く、屋根や壁の面積が大きくなるためです。
固定資産税の評価額は、土地と建物それぞれに発生します。



土地の評価額は公示価格の70%程度であり、立地が一緒の場合、面積が広くなれば固定資産税は高くなります!
また、建物の評価額は再調達原価(その建物を再建築した場合にかかる費用)の50~60%程度です。評価額は、住宅設備の種類や素材によっても異なります。



建材に長持ちする優良なものを利用すると、固定資産税評価は上がります!
平屋の建築費用の相場!間取り別のシミュレーション


ここでは、平屋の建築相場を紹介します。ただ、ハウスメーカーや家族構成、間取りによっても価格は変動するため、あくまで目安として考えてみてください。
平屋の坪単価は、木造の場合には50~80万円程度です。そのため、建てたい建築面積によってかかる費用は以下のように大まかに計算できます。
建築費用=坪単価(50~80万円)×延床面積
ここでは、間取り別のシミュレーションを以下に分けて紹介します。
- 2LDKの場合
- 3LDKの場合
順番に見ていきましょう。
ローコストで建てたいと思っている方は、関連記事「【現実的】ローコストで建てられる平屋の間取り4種類!低予算にするポイントや注意点も解説」をご覧ください。


1. 2LDKの場合



建ぺい率60%の土地なら、25坪程度で4人家族(夫婦、子ども1~2人)が居住可能です!
25坪程度であれば、建築費用の相場は1,250~2,000万円程度です。
大手メーカーの場合には2,500万円以上かかることもありますが、ローコスト住宅であれば建築総額が1,300万円を下回るケースもあります。
予算に応じた建築費用を試算するようにしましょう。
2. 3LDKの場合
3LDKを建てるには、坪数は約26~30坪程度が必要と言われています。4人家族がゆったり過ごせるLDKと個室を3~4つ設置できます。
建築費用の相場は、1,300~2,400万円程度です。



部屋の数が増えれば、建築費用は高くなります!
半平屋(平屋みたいな2階建て)との費用の違い


平屋では部屋数が足りなかった場合に人気なのが、半平屋(平屋みたいな2階建て)です。半平屋とは、1階建てに1階の1/2~1/3程度の2階を、屋根の高さを利用して追加した家のことです。
ほぼ平屋、準平屋、平屋風2階建てとも言います。



半平屋は平屋とは違い階段を設置する必要があり、2階部分の外装工事費がかかるため、平屋よりも建築費は高くなるでしょう!
ただ、平屋と同じ延床面積で半平屋を建てる場合には、基礎や屋根の面積は少なくなるため、全体の建築コストは抑えられる可能性もあります。
半平屋が得意な業者もいるため、チェックしてみてください。



すーさんに相談すれば、半平屋が得意な業者についても教えてくれますよ!
営業マンとして豊富な経験を持っているため、平屋に関する多くの情報を共有できます。「得意な業者を自分で探すのが大変」「平屋のコストを抑えて住みたい」と考えている方は、ぜひお気軽に相談してみてくださいね!
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平屋を建てる費用を削減する5つの方法


ここでは、平屋を建てる費用を少しでも削減するための方法を5つ紹介します。
- 部屋数を必要最低限にする
- 室内の壁を減らす
- 設計をシンプルにする
- 設備のグレードを下げる
- 補助金を利用する
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1. 部屋数を必要最低限にする
部屋数が減れば基礎部分や屋根部分の面積も減り、建築費用を抑えられます。
たとえば、家族全員の個室を用意している場合には本当にその個室は必要なのか、リビングダイニングの大きさは適切なのかを再度検討してみてもよいでしょう。



たくさん部屋がほしくても、将来的なことも考えて決めたほうがよさそうですね!
なお、平屋の間取りについては関連記事「【実例から学ぶ】新築平屋の失敗例と対策12選!後悔しない間取りのポイントも解説」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください!


2. 室内の壁を減らす
壁の仕切りを減らすと、建具と壁の面積を減らせます。建具が減れば部材や枠の工事が減るため、施工費を削減可能です。



また、壁の施工面積が減ると、内装の材料、施工費を抑えられるでしょう!
平屋のメリットは、開放的な空間で暮らせることでもあるため、無駄な壁を増やさないのもおすすめです。



施工費を減らすことだけではなく、ワンルームのような空間で過ごせるメリットも考えて間取りを検討しましょう!
3. 設計をシンプルにする
建築費用にかかるのは屋根や壁などの外壁であり、シンプルな正方形の住宅にすると建築費用がかかりません。
凹凸のあるロの字型やコの字型の設計では、使用する材料が増え施工も複雑になることが多く、どうしても建築費用がかかってしまいます。
シンプルな正方形の住宅にすることで、材料費や施工にかかる時間や人件費も抑えられるでしょう。



将来的なメンテナンス(壁の塗り替えや屋根の張り替え)の際にも、作業工程を減らせるためコストカットできます!
4. 設備のグレードを下げる
人目につく場所やこだわりの部分以外にはお金をかけないことで、費用は抑えられます。



お金をかける場所の優先順位を決めて、設備を選ぶようにしましょう!
5. 補助金を利用する
省エネ住宅を建てることで、補助金や減税される場合があります。



省エネ住宅は、ゼロエネルギー住宅(ZEH:ゼッチ)と呼ばれ、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語です!
ZEHとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
平成31年度のZEH関連事業(補助金)について、環境省
要約すると、住宅で使うエネルギーを減らし、エネルギーと作り出す設備を利用することで、住宅の年間のエネルギー消費量を0にしているのです。
ZEHの補助金は、5つに区分されており、基準によって55万円~上限140万円まで補助されます。
省エネ住宅に興味のある方は、メーカーに聞いて補助金をもらえる条件の詳細を確認してみてください。
平屋が高い理由を知って希望に合った家を建てよう


平屋は、2階建てよりも基礎や屋根の面積が広くなるため、価格が高くなりがちです。また、建築面積が広くなるため固定資産税も高くなってしまいます。
ただ、設計の仕方や利用する資材によって価格を抑えられます。自分がどのような家で生活したいかをもう一度考えてみてください。
とはいえ、自分だけではどのように考えたらいいかわからない場合もあるでしょう。家づくりに悩んだ場合には、経験が豊富な専門家に相談してみてください。



私は、大手ハウスメーカーで15年間勤務して、家づくりを学んだプロです。どんな小さな疑問や悩みに対しても、経験をもとにお答えします!
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