「ハウスメーカーと工務店どちらにするか迷っている」
「ハウスメーカーより工務店のほうが安いのは本当?」
「工務店がなぜ安いのか知りたい!」
工務店がハウスメーカーより安い理由を知りたいと思っている方はいるでしょう。ただ安いだけだと、品質に問題があるのではないかと不安に思いますよね。
とはいえ、理由に納得がいけば、安いほうを選びたいですよね!
この記事では、住宅販売のプロが以下のポイントに沿って解説します。
- 工務店とハウスメーカーはどちらが安いのか
- 工務店がハウスメーカーより安い理由
- 工務店に向いている人の特徴
- 工務店を選ぶデメリット
- 品質が良くて安い工務店の選び方
工務店とハウスメーカーどちらにするか選べるようになり、家づくりの方向性が固まりますので、ぜひ最後までお読みください!
工務店とハウスメーカーはどっちが安い?坪単価で比較
結論、価格が安いのは工務店です!
坪単価の平均で比較すると、工務店のほうが安いことがわかります。坪単価とは、1坪(約3.3㎡)にかかる建築費用のことで、住宅価格を知るための目安になる項目です。
住宅メーカー | 坪単価の平均 |
---|---|
ハウスメーカー | 70〜100万円程度 |
工務店 | 50万円程度 |
坪単価は「住宅価格÷建物の床面積」で計算します!
たとえば「2,000万円(住宅価格)÷50坪(建物の床面積)=40(坪単価)」のように計算が可能です。
ハウスメーカーのなかでも、住宅のグレードを落としているローコストハウスメーカーは、工務店より安いケースがあります。
工務店がハウスメーカーより安い5つの理由
工務店は、主に以下の理由からハウスメーカーより安いと言われています。
- 自社施工をしている
- 対応エリアを限定している
- 広告費や人件費を抑えている
- モデルハウスや住宅展示場がない
- 資材の品質がそろっていない
理由を把握して、工務店とハウスメーカーどちらを選ぶかの基準にしてみてください。
1. 自社施工をしている
工務店とハウスメーカーの違いは、企業の規模です。
日々多くの仕事を手掛けているハウスメーカーは、実際の工事を下請け業者に依頼しています!
一方で、工務店は社内で工事を完結させる自社施工をしているケースが多いのが特徴です。他社との関わりが少ないぶん、建築コストを安くしています。
企業の規模が大きいほど、他社に仕事を依頼している場合が多いですね!
2. 対応エリアを限定している
大手のハウスメーカーは、全国で対応できるよう多くの事務所を抱えています。一方で、工務店は対応エリアを限定し、地域密着で仕事を請け負っているケースがほとんどです。
県全域や、周辺の市町村に限定している工務店がありますね!
対応エリアを限定していると、現場まで物資を輸送する時間が少なくなり、建築の打ち合わせもスムーズです。コストを減らせているぶんを、建築費用の削減につなげています。
3. 広告費や人件費を抑えている
工務店は、少数精鋭で運営をしているケースが多く、インターネット広告のようなプロモーションを積極的におこなっていません。
ハウスメーカーは、広告をどんどん打ち出して、ブランドイメージを確立しているところがありますね!
ハウスメーカーは、顧客の要望に応え続けるため、人件費を多く使っています。いつでも問い合わせに対応できる体制を整えたり、新しいサービスの研究開発にも力を入れたりしているためです。
広告費や宣伝費は、最終的には住宅の販売で得た利益から捻出しています!
そのため、販売価格アップの原因のひとつとなっているのです。
4. モデルハウスや住宅展示場がない
工務店は、モデルハウスや住宅展示場を抱えておらず、事務所のみで対応しているところもあります!
大手のハウスメーカーは、全国各地にモデルハウスや住宅展示場を設置し、顧客が訪問しやすい環境を作っています。しかし、運営には維持管理費が発生するため、コスト増大の原因になっているのが現状です。
規模が小さい工務店は、企業を運営するために日々かかる費用を削減しており、販売価格も抑えられています。
5. 資材の品質がそろっていない
ハウスメーカーでは、各社で設けた一定基準以上の資材のみを使用しています。一方、工務店では依頼主の希望に応じて資材の品質を下げて価格を安くすることも可能です。
ただし、資材の品質を下げることで、住宅の劣化が早くなる可能性はあります!
工務店は予算に応じた家を建てられ、ハウスメーカーよりも価格を抑えられるでしょう。
工務店で家を安く建てるのが向いている人の特徴3選
工務店に向いている人には、以下3つのような特徴があります。
- 建てたい地域が決まっている
- 家づくりにこだわりがある
- スケジュールに余裕がある
工務店かハウスメーカーかを決めるための指標になりますので、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1. 建てたい地域が決まっている
建てたいエリアが決まっていれば、対応エリアの限られる工務店にも、問題なく相談が可能です。
職場の周辺や実家の近くなど、住みたい場所が決まっているなら、地域密着の工務店に相談するのはひとつの手ですね!
また、建てたい土地が決まっていない状態で、対応エリアの狭い工務店に相談するのは避けたほうが良いでしょう。工務店が対応外のエリアへ住むことになった場合、話がストップしてしまいます。
2. 家づくりにこだわりがある
工務店のメリットは、家づくりの自由度が高いところです!
工法や構造がある程度決まっているハウスメーカーよりも、工務店のほうが柔軟に顧客の要望に応えられるケースが多いです。
「断熱性能の高い家にしたい」「あまり見たことのない外壁にしたい」などのこだわりは、工務店であれば叶えやすいかもしれません。
工務店とハウスメーカーは、どちらも得意とする家づくりがあります。そのため、契約前に自身の要望が叶えられるのか、よく確認することが大切です。
こだわりたいポイントが具体的にできていない場合、まずは相談窓口の利用がおすすめです。
私は、大手ハウスメーカーに15年勤めた実績のある家づくりのプロです。どんな小さな悩みでも、親身になって相談に乗ります!
「何がわからないのかわからない」のような状態でも、知識と経験を駆使して解決に導きます。自身のこだわりたいポイントについてお悩みであれば、ぜひお気軽にご相談ください!
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3. スケジュールに余裕がある
工務店は、ハウスメーカーと比べて建築完了まで時間がかかるケースがあります。少数精鋭でおこなっているため、工期が長くなる場合があるためです。
ハウスメーカーが3ヶ月程度で家を建てるところ、工務店だと4ヶ月かかるかもしれません!
とはいえ、特別急いでいない場合は問題にならないでしょう。
家が建つまでの期間については、関連記事「【計画が命】家が建つまで何ヶ月かかる?着工からの全手順や長引かせない3つのポイントを解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
安く家を建てられる工務店の3つの魅力
安く家を建てられる工務店の魅力には以下のようなものがあります。
- 自由度が高い
- トラブルへの対応がスピーディーである
- 地域にあった家を建てられる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 自由度が高い
工務店はハウスメーカーと比較してデザインや間取りの自由度が高いです!
ハウスメーカーで建てる場合は、メーカー側が用意している商品ラインナップや規格住宅からデザインや間取りを選ぶのが一般的です。一方、工務店はデザインや間取りの希望を聞いてくれて、家づくりに反映できます。
自分の建てたい家のプランが明確になっていて、こだわりの家を建てたい方に工務店はおすすめです。
2.トラブルへの対応がスピーディーである
工務店はハウスメーカーのように中間業者がいないため、トラブルが起きた際にスピーディーに対応してくれます。また、地域に密着している工務店は地域からの信頼が欠かせないため、柔軟に対応してくれる可能性が高いでしょう。
問題があったときにすぐに相談できるのは家づくりをするのに安心ですね!
さらに、家から近い工務店であれば建築後にも気軽に修理やリフォームの相談をしやすいのが魅力です。
3. 地域にあった家を建てられる
工務店は地域密着タイプなので、地域にあった家を建てられます。家を建てる地域の特徴や風土、環境を理解しているからです。
ハウスメーカーは全国展開していることが多く、地域に合った家づくりを専門にしているわけではありません。地域によっては、特徴に合わない仕様になっている可能性があります。
沖縄と北海道では建てる家の仕様は異なります。
特徴的な地域に住んでいる場合には、工務店を選ぶのがおすすめです。
安く家を建てられる工務店の3つの注意点
工務店には、ハウスメーカーと比べて以下3つのようなデメリットがあります。
- 倒産の可能性がある
- 施工品質にバラつきがある
- 完成後のイメージが湧きにくい傾向がある
工務店を選ぶのか判断するためにも把握しておきましょう。
1. 倒産の可能性がある
工務店はハウスメーカーと比べると、規模の小ささから倒産の可能性が高いといえます。工事の途中で倒産してしまうと、建築が中止になってしまうかもしれません。
建築途中に倒産してしまうと、初期費用として支払った着手金が戻ってこないケースも考えられますね…。
ハウスメーカーでも倒産の可能性はありますが、経営が安定しているケースが多いため、工務店よりは安心して任せられるでしょう。
工務店のなかには、家づくりの途中で倒産しても完成までサポートをする「住宅完成保証制度」を採用しているところもあります。
2. 施工品質にバラつきがある
社内で均一のルールがあるハウスメーカーは、どの職人が建てても似通った品質の家ができあがります。しかし、工務店の場合は技術力が職人ごとにバラつきのあるケースが多いでしょう。
同じ工務店で家を建てても、クオリティーがそれぞれ違っている可能性があります。一方で、高品質な仕上がりも期待できるのが特徴です。
建築中はこまめに現場に赴き、希望通りの内容で工事ができているかを確認するといいですね!
3. 完成後のイメージが湧きにくい傾向がある
モデルハウスや住宅展示場がない工務店は、完成後のイメージが湧きにくい傾向があります。一方で、ハウスメーカーはどのような家づくりができるのかを詳細にイメージする仕組みが整っています。
ハウスメーカーは、間取りの提案に3DやVRなどの技術を取り入れているため、実際に住む想像をしやすいのが特徴ですね!
工務店でも、過去の建築事例の写真を参考にし、イメージの共有が可能です。トラブルを避けるためにも、自身の建てたい家の要望をはっきりと伝えておくことが大切です。
どのような家づくりをしたいのかまだわからない場合は、LIFULL HOME’Sの「家づくりノート」をもらうことから始めてみてください。
間取り実例が満載なので、家にいながら比較検討できますよ!
「家づくりノート」には、住宅ローン基礎知識のようなマイホーム購入に必須となる情報も掲載されています。無料で手に入れられるため、ぜひ活用して家づくりの参考にしてみてください。
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
品質が良くて安い工務店の選び方7選
品質が良くて安い工務店を選ぶ際のポイントは、以下の7つです。
- 予算にあっているか
- 施工実績は豊富か
- 担当者の人柄は良いか
- 住宅完成保証制度へ加入しているか
- 自社施工の範囲はどこまでか
- 追加料金がかかるか
- アフターサービスは充実しているか
家づくりで後悔しないためにも、安心して仕事を依頼できる工務店を見つけましょう。
1. 予算にあっているか
まずは、工務店で建てる場合には予算にあっているかどうかを確認しましょう。ハウスメーカーと工務店の坪単価は以下の通りです。
住宅メーカー | 坪単価の平均 |
---|---|
ハウスメーカー | 70〜100万円程度 |
工務店 | 50万円程度 |
2022年度フラット35利用者調査を元に算出した、注文住宅の平均坪単価は全国で約100.1万円であり、地方別では、首都圏が約107.6万円、近畿圏では約104.7万円、東海圏で約100.2万円です。
平均建設費 | 平均住宅面積 | 平均坪単価 | ||
---|---|---|---|---|
全国 | 3,715万円 | 122.8㎡ | 37.1坪 | 100.1万円 |
首都圏 | 4,015万円 | 123.4㎡ | 37.3坪 | 107.6万円 |
近畿圏 | 3,990万円 | 126.1㎡ | 38.1坪 | 104.7万円 |
東海圏 | 3,788万円 | 125.2㎡ | 37.8坪 | 100.2万円 |
工務店の坪単価は全国平均の坪単価と比較してかなりお手頃に建てられますが、あくまで平均なので依頼した工務店では坪単価がどれくらいになるか確認しておくと安心です。
工務店は安いからと言って、予算を確認しないと後悔するかもしれません!
2. 施工実績は豊富か
施工実績が多ければ、品質の良さが期待できますね!
たとえば、地域密着型で豊富な施工実績がある場合、長く地元で愛されている工務店の可能性があります。口コミを見ても高評価なことが多く、仕事の丁寧な企業のケースが多いでしょう。
一方で、施工実績が少ない場合は、品質に問題がある可能性も少なくありません。
年間で何棟の実績があるのかを確認し、指標に加えてみるのもひとつの手段です!
また、設立して間もない工務店に施工実績を求めるのは難しいでしょう。その場合は、社長の経歴や理念をよく聞いて、任せられるか判断することをおすすめします。
3. 担当者の人柄は良いか
工務店の場合は、相談から建築まで1人の担当者と深く関わっていくケースがほとんどです。そのため、担当者の人柄を見て、誠実で信頼できるかの判断をおこなうべきでしょう。
担当者が親身になって話を聞いてくれない場合は、企業の教育体制に問題があるかもしれません。その場合、施工品質にも関わってくる可能性があるため、注意する必要があります。
担当者とは、アフターメンテナンスで建築後も付き合いが続きます!そのため、不信感を持ったら避けたほうが無難でしょう。
信用のできない営業担当者については、関連記事「【悲報】ハウスメーカーの営業に不信感を抱くのは危険!10個の特徴や担当者変更の方法を解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
4. 住宅完成保証制度へ加入しているか
住宅完成保証制度とは、工務店が建築中に倒産しても、完成までのサポートを保証する制度です。この制度が適用されていないと、着手金が戻ってこないだけでなく、マイホームの建設が中止になる可能性があります。
住宅完成保証制度は、工務店がそれぞれ任意で加入しています。そのため、制度を利用していない工務店を選ぶと、倒産時に損害を被ることになるでしょう。
自分を守るためにも、契約前に住宅完成保証制度への加入状況の確認をするといいですね!
5. 自社施工の範囲はどこまでか
工務店によっては、自社施工と記載してあってもすべてを自社で施工していない場合があります。自社施工の範囲が工務店によって異なるからです。
下請け会社を使っていると仲介手数料が発生して、追加料金がかかることもあります!
工務店に依頼する前に自社施工の範囲を確認しておくと安心です。
6. 追加料金がかかるか
追加料金がかかるかを確認しておくのも重要です。オプションをつけることで、予算オーバーしてしまう可能性があるからです。
追加したいオプションをリストアップしておき、オプション込みで予算を聞いておくようにしましょう。
追加したいオプションを決めておく必要がありますね!
さらに、建築後のメンテナンス費用も確認しておくのもおすすめです。壁紙やフローリングなどはメンテナンスが必要になるため、どれぐらいの金額がかかるかを聞いておくとよいでしょう。
7. アフターサービスは充実しているか
新築住宅では「瑕疵担保責任保証」制度が義務化されているため、無償の保証期間が10年間です。ただし、工務店によっては、10年以降は延長できないこともあります。
瑕疵担保責任保険とは、新築住宅の品質や性能が欠如していた場合に補修などを行った事業者に保険金が支払われる制度です。
保証内容について確認しておくと、家を建てた後も安心です。
工務店で安い家を建てるのに不安がある方はすーさんに相談しよう
地域密着で運営している工務店は、ハウスメーカーに比べると、建築費用の安さが目立ちます。
建てたいエリアが決まっていたり、住宅へのこだわりがあったりする場合は、工務店を選ぶのが適しているでしょう!
一方で、倒産のリスクがあることや、品質にバラつきがある点は理解しておかなければなりません。工務店の特徴を理解したうえで、自身の希望とマッチする企業を見つけ、安くて品質の良い家を探してみてください。
ハウスメーカーと工務店どちらが良いのか迷う場合は、無料の相談窓口の利用をおすすめします。
私は、大手ハウスメーカーに15年勤めた経験のある家づくりのプロです!
適切な予算や住宅ローン額についてなど、どのようなことでも質問を受け付けています。自身の家づくりでこだわりたいポイントについてお悩みであれば、ぜひお気軽にご相談ください!