「吹き抜けの家を建てて後悔したくない!」
「快適に過ごすにはどのような対策をすべき?」
「吹き抜けにはどんな魅力がある?」
開放的な空間を作れるので、吹き抜けのある家は憧れますよね!
しかし、吹き抜けにはデメリットがあるため、家を建ててから後悔する人は少なくありません。
家づくりで失敗しないためにも、吹き抜けで後悔する理由や、建設前に対策すべきことを知っておくことが大切です。
この記事では、家づくりのプロである筆者が以下の内容を解説します。
- 吹き抜けの家で後悔する理由・失敗例
- 具体的な対策・魅力
吹き抜けの良し悪しを知ることで、ご自身で家を建てる際に必要かどうかを判断できるようになります。ぜひ参考にしてみてください!
吹き抜けで後悔する理由・失敗例10選
吹き抜けで後悔する理由として、以下の10こがあります。
- エアコンが効きにくい
- 掃除やメンテナンスができない
- 狭く感じることがある
- 家庭内で騒音やにおいのトラブルになりやすい
- 耐震性が弱くなるリスクもある
- 日差しがかえって邪魔になることがある
- カビが生えやすくなる
- 転落の危険がある
- プライバシーを確保しづらい
- 建築コストが高くなることがある
後悔する理由を把握して、マイホームに必要かどうかを検討しましょう。
1. エアコンが効きにくい
夏は日差しによって室内の温度が上昇しやすく、冬は暖かい空気が天井に流れるので、適温になるのに時間がかかりやすくなります。
エアコンの効きをよくするためには、出力のあるエアコンを使わなければならず、電気代が増加することも。
夏には日差しによる暑さもあるので、吹き抜けの家は住みにくいと感じることがあります!
2. 掃除やメンテナンスができない
窓や照明が高い位置にあるので、掃除や電球の交換が難しいです。
また、壁についたほこりを除去するのに手間がかかります。
自分でやる場合、はしごを使って掃除する必要がありますが、転倒してケガをするリスクもあるのでおすすめできません!
柄が伸びるモップのような道具で掃除できますが、吹き抜けのために掃除道具を購入しなければならなくなります。
3. 狭く感じることがある
吹き抜けは2階の床面積を減らすことになるので、間取りが狭くなりやすいです。
部屋数を減らすか面積を減らすか、どちらかを選ばなければなりません!
子どもが成長するにつれて、狭く感じやすくなったり、家族の誰かが自分の部屋を持てなかったりすることも。
住み続けるとものが増えて置く場所がなくなり「あとで収納スペースにしておけばよかった」という人もいます!
4. 家庭内で騒音やにおいのトラブルになりやすい
吹き抜けは1階と2階でコミュニケーションを取りやすいものの、音が聞こえやすくて後悔することがあります。
テレビの音やしゃべり声が2階に聞こえやすく、2階からの声も1階に響いてしまうでしょう!
においについても、2階に広がってしまいがちです。とくに、料理のにおいは壁や布製品につきやすくなります。
また、料理中に換気扇から逃げなかった煙も2階に充満してしまいやすいです。
5. 耐震性が弱くなるリスクもある
吹き抜けは一部の空間に床がない分、耐震面で少し弱くなる可能性があります。
もちろん最低限の耐震性はあるので問題なく住めますが、吹き抜けのない家よりは不安があります!
耐震性を高めるには、吹き抜けの位置や面積、場所などを考慮しなければなりません。
また、耐震基準をクリアするために柱や壁が予想外のところに設置されて、違和感のある間取りになることがあります!
耐震性よりもおしゃれな間取りを優先したい方は、関連記事「【オリジナル】おしゃれな平屋のための間取りづくり5つのポイント!4つのパターンから解説」をご覧ください!
6. 日差しがかえって邪魔になることがある
吹き抜けからの日差しによって採光しやすいメリットがありますが、日差しの暑さから、カーテンを閉め切ったままにしてしまうことがあります。
夏場は暑くなるので、カーテンを閉めて電気をつけることも…
太陽光によって壁が色褪せるリスクもあり、経年劣化によって見栄えが悪くなるケースも少なくありません。また、隣家との距離が近いと視線が気になるという問題もあります。
7. カビが生えやすくなる
吹き抜けは方角によっては、直射日光が入りにくくなるので注意が必要です。日差しが入らないと、クロスや窓部分に湿気が溜まりやすくなります。
特に北側の吹き抜けに起こりやすいですよ!
溜まった湿気をそのままにしておくと、カビが生えてしまいます。カビが生えづらい素材を使用したり、方角に注意したりすることで、リスクを未然に防ぎましょう。
8. 転落の危険がある
吹き抜けである以上、子どもが2階から転落するリスクがあります。遊んでいるうちに落下して、大きなケガをする可能性があるため危険です。
転落防止のために、子どもが2階にいるときは常に親が監視しなければなりません!
また、2階から物を落としてしまい、1階にいる人に当たってケガをさせてしまうリスクもあります。
9. プライバシーを確保しづらい
吹き抜けに窓を設置すると部屋が明るくなりますが、プライバシーを確保しづらくなるケースがあります。
例えば、窓を高い位置に設置したりサイズが大きすぎたりすると、隣の家の2階から室内が丸見えになるかもしれません。
隣人の視線が気になり、本来ならリラックスできるはずの家でストレスを感じる原因になるでしょう。
心身ともに全然休まらないですよね。
生活に支障が出ないよう、プライバシーを確保できる窓の設置を行ってみてください。
10. 建築コストが高くなることがある
吹き抜けのある家は、使用する材料が減るため、コストダウンできると考えている方がいるかもしれません。
しかし、実際には吹き抜け部分の空間が大きくなることが原因で、工事費用が高額になる可能性があります。
吹き抜けの面積や形状次第では、逆に割高になることも十分にあるのです。
予算オーバーになりかねないので、後悔しないように施行会社に相談しておきましょう。
吹き抜けにして後悔なし!6つの魅力
吹き抜けを取り入れるメリットは、以下の6つがあります。
- 室内が明るくなり風通しもよくなる
- 開放感が増す
- 家族とコミュニケーションを取りやすい
- おしゃれな空間になる
- 建築費用が安くなる場合がある
- 将来的に床を張って部屋にできる
順番に見ていきましょう。
1. 室内が明るくなり風通しもよくなる
天井に窓を設けることで日差しが入り込み、室内が明るくなります。日中は明るい家となるため、快適で過ごしやすいです。
平屋の場合でも天窓をつけられるので、検討してみてください!
また、暖かい空気が下から上に流れるため、吹き抜けにするだけでも空気の流れがよくなります。
日当たりがいいことで得られるメリットについては、関連記事「【抜群に気持ちいい】日当たりのいい家の7つの魅力!方角ごとの特徴や悪い際の対策法も紹介」で紹介しています。ぜひご覧ください!
2. 開放感が増す
都市部に住む場合だと購入できる土地の面積が狭く、圧迫感のある間取りになってしまいがちですが、吹き抜けによって広々とした空間になります。
平屋でも縦に空間を広げれば、開放感を演出することが可能です!
平屋を検討している方は、関連記事「【完全版】平屋のメリットとデメリット10選!おすすめな人の特徴や2階建てとの比較も紹介」もお読みください!
3. 家族とコミュニケーションを取りやすい
1階と2階がつながることで、家族がどこにいるかを把握しやすいです。コミュニケーションを取りやすくなり、自然と会話が増えるようになります。
子どもがいる場合は、すぐに居場所を確認できて安心です!
子どもの勉強を見られるよう、廊下に勉強机を設置する人もいます。
4. おしゃれな空間になる
吹き抜けはデザイン性が高く、おしゃれな空間を演出できます。大きな窓によって外を見渡せるので、休日は景色を眺めながら有意義な時間を過ごせるでしょう。
インテリアや照明、シーリングファンなどを設置すると、高級感のある間取りを実現できます。
外観も吹き抜けがある見栄えになり、おしゃれに感じますよ!
5. 建築費用が安くなる場合がある
間取りによりますが、吹き抜けの床面積が減るため、材料費を抑えられる可能性があります。
ただし、必ず安くなるわけではありません!
業者によっては特殊な足場を使うため、その分費用が高くなることがあります。
吹き抜けの場所によっては、構造の安定化のために工事が必要です。安くなるかどうかを知るためにも、業者に見積もりを依頼してから検討しましょう。
6. 将来的に床を張って部屋にできる
吹き抜け部分を将来的に床が張れるようにしておくと、ライフスタイルの変化に合わせて新たに部屋を作れます。例えば、子どもが成長した時の部屋や仕事用の書斎などです。
吹き抜けは作り方を工夫することで、使い勝手が良くなります。設計段階で将来的にどのようにしたいのか検討しておくと、後悔をなくせるでしょう。
吹き抜けのある家にしようかどうか悩んでいる方は「すーさんの相談窓口」にご相談ください!
すーさんの相談窓口では、ハウスメーカーで15年以上営業職を務めていた私が、家づくりに関するお悩みにお答えしています。
吹き抜けのある家の間取りについてもアドバイスしますので、ぜひご相談ください!
\ ノープランでOK /
吹き抜けで後悔しないための10の対策
吹き抜けで後悔することはありますが、対策することでデメリットを払拭できる可能性があります。
具体策として以下の10こを実施しましょう。
- 今後のライフスタイルを考慮する
- シーリングファンを設置する
- 断熱性を高める
- グレーチングの床を敷く
- 落下防止用の柵や手すりを設置する
- 清掃やメンテナンスは業者に任せる
- 照明の位置や器具を工夫する
- 窓かけをつける
- 換気システムを導入する
- 耐震性を考慮する
それぞれの対策について詳しく紹介します!
1. 今後のライフスタイルを考慮する
吹き抜けは目的によっては不要な場合があるので、間取りを決める際になぜ必要かを考えることが大切です。
例えば「子どもが成長したら広い部屋が必要」「将来自分の親も住むかもしれない」など、考えて判断しましょう。
後悔した人の中には「家族が増えたから吹き抜けのスペースを部屋にすればよかった」という人もいます!
子どもの成長や家族構成などを考慮して間取りを決めましょう。
なお、間取りの決め方については、関連記事「【家づくりに必須】間取りの考え方のコツ7選!家族構成別に適した部屋の配置を解説」で紹介しています。あわせてお読みください!
2. シーリングファンを設置する
シーリングファンとは、天井に設置する扇風機のことです。室内の空気が循環するため、エアコンの効きがよくなります。
快適な温度をキープできるようになり、省エネにつながりますよ!
とくに冬場は暖かい空気を1階に送れるため、部屋が温まりやすくなります。
室内をおしゃれにする効果もあるので、シーリングファンはインテリアとしてもおすすめです!
3. 断熱性を高める
壁や屋根に断熱材を使うことで、外気の影響を受けにくくなり、エアコンの効きがよくなります。
断熱材は、外気から入る熱を伝えにくくする効果のある材料です。防音効果もあり、交通量の多い場所や近くに公園があるところに家を建てたとしても、騒音が伝わりにくくなるメリットがあります。
壁や屋根だけでなく床や窓、窓サッシも断熱性の高いものがあるので、導入してみましょう!
4. グレーチングの床を敷く
グレーチングは金属や繊維などでできた格子状の建材で、風や光を通しつつ、足場を設置できるのがメリットです!
吹き抜けの一部にグレーチングの床を張ることで、清掃やメンテナンスがしやすくなります。
また、繊維のグレーチングを使うことで、サビることなくきれいな空間を保てるのが魅力です。
使い方によっては子どもが遊べる空間にもなりますよ!
5. 落下防止用の柵や手すりを設置する
吹き抜けから落下しないよう、子どもが登れない程度の高さの柵や手すりを設けましょう。柵の隙間から出ないよう、棒の間隔が短いものや腰壁(腰より低い位置にある壁)を選ぶようにしてください。
開放感を演出したい場合は、アクリルパネルや強化ガラスを使うこともおすすめです!
6. 清掃やメンテナンスは業者に任せる
天窓やシーリングファンの清掃を無理にするとケガのリスクがあるので、業者に任せましょう。
業者に依頼することで、自分で清掃するよりも安全かつ、きれいにしてもらえます!
窓や照明は人が触れる場所でないため基本的に汚れにくいので、年に1回や半年に1回程度などの頻度で依頼することをおすすめします。
7. 照明の位置や器具を工夫する
照明は切れるタイミングがわからず、業者にすぐ対応してもらえるかわからないので、自分で調整できるようにしましょう。
具体的には、脚立で届くくらいの高さがベストです!
天井につけたい場合は、電動で照明の位置を変えられるものにするのもひとつの手段です。
部屋をおしゃれに演出したい人は、壁に設置できる照明や、首が振れるスポットライトも設置しましょう。
8. 窓かけをつける
吹き抜けを作るなら、窓かけの設置を検討しましょう。
部屋に入ってくる日差しの量を調整できるので、まぶしさや暑さが軽減されます。さらに、窓かけを閉めると外から中が見えなくなるので、プライバシーの確保にも繋がります。
窓かけをつけるなら、1階から開閉できるものがおすすめです!
例えば、ブラインドやバーチカルブラインドなどがあります。簡単に操作できるので、普段の生活でも気軽に使えるでしょう。
9. 換気用の窓を設置する
吹き抜けのにおい対策をするなら、換気用の窓を設置するのが効果的です。
とくにキッチンと吹き抜けに設置すると対策になります!
家の中で最もにおいが発生しやすいのはキッチンです。そして、吹き抜けがあることで、2階にもにおいが広がってしまいます。
そのため、キッチンと吹き抜けに窓を設置し定期的に換気することで、家全体ににおいが広がることを防ぎやすくなるのです。
ただし、窓を開けると外から花粉やPM2.5などのアレルギーの原因となる物質が入ってきやすくなります。空気清浄機を併用し、室内の空気を綺麗にするのがおすすめです。
10. 耐震性を考慮する
そもそも日本で住宅を建てる際は、耐震基準のクリアが必須です。
そのため、基本的には吹き抜け家でも、耐震性に不安に感じる必要はありません!
しかし、より強固な住宅にしたいなら、柱や梁を残して耐震性を保つ方法もあります。
地震に強い吹き抜けの住宅を建てられることはもちろん、あえて柱や梁を見せることでデザイン性も確保できます。
しっかり施工会社と相談しながら、耐震性に優れた吹き抜けを実現しましょう。
吹き抜けで後悔しないために慎重に検討しよう
吹き抜けのある家にした人の中には「エアコンが効きにくい」「掃除やメンテナンスが難しい」などと後悔している人がいます。
反面、室内が明るくなったり、おしゃれな空間にできたりとメリットもあるので、吹き抜けは決して悪いものではありません。
メリットやデメリットを把握し、目的を明確にして、取り入れるかどうかを検討しましょう!
デメリットを払拭する対策として、シーリングファンの設置や、断熱材の導入をおすすめします。
吹き抜けが欲しいけど、後悔しそうで不安な方は「すーさんの相談窓口」がおすすめです!
すーさんの相談窓口では、吹き抜けのある家を建てる際におすすめの間取りや、ハウスメーカーなどについて提案しています。
快適な間取りを実現できるよう、お悩みのある方はお気軽にお問い合わせください!