「マイホームを購入したい」
「ウッドショックで住宅価格が高いけど今買ったほうがいいのかな」
「ウッドショックはいつ終わるの?」
ウッドショックとは、コロナウイルスの影響で2021年から始まった輸入木材が高騰した現象です。日本の住宅メーカーは住宅に使う木材の約7割を輸入木材に頼っているため、住宅価格が大きく値上がりしました。
マイホームが欲しいけど、住宅価格が気になりますよね!
もし、マイホームの購入をウッドショックが落ち着いて住宅価格が下がってからと考えているなら、注意が必要です。
この記事では、今家を買うべきかウッドショックで悩んでいる人に、以下の情報を解説します。
- ウッドショックの今後の見通し
- 住宅価格が高くても家の購入をすすめる理由
- 今家を買う際の注意点
ウッドショックで家を買うべきか悩んでいる人は、ぜひ最後までお読みください!
ウッドショックについてサクッと解説
ウッドショックの発端は、アメリカ政府が住宅支援政策として金利を下げたことです。
アメリカではコロナウイルスの出現による外出自粛やリモートワークで、住宅購入の需要が高まっていました。そのうえで、アメリカ政府は景気対策として住宅ローンの金利を引き下げたので、住宅の購入者がさらに増えてしまいウッドショックが起きたのです。
また、以下の理由で、世界的に木材の流通量が減っています。
事件 | 木材流通量が減少した理由 |
---|---|
林業労働者のストライキ | カナダの林業労働者がストライキを起こしたが決裂した |
木材の害虫の大量発生 | 欧州や北米で針葉樹が害虫の被害にあった |
アメリカ・カリフォルニア州の山火事 | 2017年から2021年の間に森林火災の被害が多発した |
木材の量が間に合わなくなって、価格が上昇したのですね!
日本の住宅メーカーは輸入木材に頼っているため、価格が大幅に上昇してしまいました。
今家を買うべきか?ウッドショックの今後の見通し
結論から言うと、ウッドショックは終息しています。そのため、以下のポイントをもとに、住宅の購入について検討してみてください。
- 木材価格は落ち着いている
- 住宅価格は上昇している
- ウッドショックは終息しているが住宅価格は下がらない
ウッドショックの今後の見通しを解説します。
1.木材価格は落ち着いている
ウッドショックの影響で高騰していた木材の価格が気になりますよね!
輸入木材はコロナ禍の影響で流通量が減少していましたが、現在では安定した水準で供給されています。
また、建築に使われる輸入製材の価格は2022年7月をピークに下落しています。そのため、現在は価格の高騰はしていません。
ウッドショックをきっかけに国産製材の生産量も増加傾向にあり、特に梁や柱に使われるヒノキの需要が高まっているようです。そのため、木材の輸入量は減少傾向にありますが、木材価格は落ち着いているといえます。
2.住宅価格は上昇している
木材の価格は落ち着いていますが、住宅価格が高い理由は以下の通りです。
- 低金利
- 円安
- 物価高
日本の景気が悪いことが原因で、低金利状態が長く続いています。お金を借りやすい環境にあるため、マイホームの購入者が増えました。
また、日本円の価値が下がって円安が進んでいます。輸入する際にかかる費用が、円安になった分上乗せされるので、物価が急激に上昇していることも原因です。
さらに、高齢化による労働者不足で、建築の工期が延びてしまっている背景もあります。人件費が上がっていることで、住宅価格を押し上げてしまっていることも要因です。
住宅価格が高いのは理由があったのですね!
3.ウッドショックは終息しているが住宅価格は下がらない
コロナウイルスの影響で始まった輸入木材価格の上昇は、以前の水準に戻りつつあります。しかし、アメリカの住宅需要の低下や木材流通の正常化で改善している一方で、日本国内の住宅価格は下がっていません。
住宅価格が下がらない理由は、戦争などの世界情勢や人手不足、金利の上昇が影響しています。そのため、ウッドショックが終わっても住宅の価格が以前の水準に戻らない可能性が高いです。
マイホームを購入するか迷っている方は、今後さらに価格が上がることも想定しておく必要があるでしょう。
今、家を買うべきか迷ってしまいますよね!
なお、家を買うべきか迷っている方は、関連記事「【迷い解消】家を買うべきかをメリット・デメリットから解説!マイホームや賃貸が向いている人の特徴も紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
住宅価格が下がるのは嘘!今家を買うのがおすすめな5つの理由
輸入木材の価格がウッドショック前の水準に戻っていますが、住宅価格は上がっています。住宅価格が元の水準に戻るのを待つよりも、今家を買うほうがおすすめな理由を5つ解説します。
- 物価の上昇
- 人件費の上昇
- 金利の上昇
- 控除額の減少
- ローン返済期間の制限
家を買うタイミングを逃さないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
1.物価の上昇
最近、物の値段が高くなっていますね!
大幅な円安が続いているため、物価が上昇しています。建築資材の多くを輸入に頼っているため、住宅メーカーも円安の影響を受けて、住宅価格を上げているからです。
また、ウクライナ侵攻やパレスチナ問題などで原油価格が上昇しており、輸送コストが高い状態が続いています。情勢の進展がないため、今後も原油価格の下落には期待できない可能性が高いでしょう。
2.人件費の上昇
高齢化による労働人材不足が深刻です。そのため、企業は人件費を上げて労働者を確保しています。上がった人件費は住宅価格に反映してしまうので、今後も住宅価格は下がらないことが予想できるでしょう。
人手不足が深刻ですね!
また、働き方改革で労働時間が短縮してしまい、工期が延びている傾向にあります。そのため、以下のような影響が出ていることで、コストがさらにかかっています。
- 一つの建物に対する人件費割合が増える
- 機械のレンタル期間が延びる
- つなぎ融資の利息が増える
労働者不足を解消するために、建築工事の機械化や外国人労働者の受け入れなどの改善が求められています。しかし、住宅価格が下がるまでには時間を要するため、すぐに改善する可能性は低いです。
参照:賃上げと値上げ|消費者庁
なお、つなぎ融資について詳しく知りたい方は、関連記事「【永久保存版】つなぎ融資がもったいないと言われる5つの理由!メリットや必要性・おすすめな人を解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.金利の上昇
金利が上がる時代がやってきましたよ!
国が目標としている物価目標の2%に近づいているため、マイナス金利政策が終了しました。マイナス金利政策が終わると、住宅ローンの金利が上がるため支払う金額が増えてしまうでしょう。
また、金利の上昇は、賃貸住宅でも影響を受けます。貸出金利が上昇し、家賃が高くなるためです。そのため、資産価値がある持ち家派が有利だといわれています。
今後は金利の上昇が見込まれるため、なるべく低金利のうちに住宅ローンを組んでおくと安心です。
4.控除額の減少
2024年1月から、住宅ローン控除の条件が変更されました。住宅ローン控除は残高の1%を納めた税金からキャッシュバックが受けられる制度で、変更は以下の通りです。
- 省エネ住宅以外は控除なし
- ローン残高の1%→0.7%
- 適用期間10年→13年
世界的な気候変動や温暖化を抑えるため、温室効果ガスの削減をすすめています。そのため、長期優良認定住宅などの省エネ基準適合住宅を購入しなければ、住宅ローン控除が受けられなくなりました。
今後も優遇措置の条件が厳しくなることが予想されますよ!
5.ローン返済期間の制限
住宅ローンの返済は、最長で35年の金融機関がほとんどです。年齢が若いうちに購入すると、返済期間を長く設定できるため毎月の返済額を少なくできます。
金融機関によっては、返済期間に制限を設ける場合があります。年齢が高くなるほど定年までの期間が近くなり、収入が減ることを意識する必要があるからです。
年齢が高い場合には、以下の方法で借入期間を短くできるので、参考にしてみてください。
- 頭金を多く入れる
- ボーナス払いを利用する
- 元金均等返済にする(元金を一定額返済する)
毎月の支払額が高額になると、家計を圧迫する可能性があります。無理のない返済計画を立てることが大切です。
このような理由で、住宅価格が下がることが期待できなかったり、住宅ローンの支払いが厳しくなったりする可能性があります。そのため、迷っている方は「今」住宅の購入を検討することをおすすめします。
なお、家を買うべきか悩んだら、すーさんに相談するのがおすすめです。
すーさんは、ハウスメーカーに15年以上勤務した経験があり、現在ではハウスメーカーの営業マンに研修をおこなう住宅のプロです。過去の事例をもとに、さまざまな観点から家づくりのお悩みを解決します!
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ウッドショックの今家を買うなら気をつけたいポイント3選
住宅価格が上昇している今、家を買う時に気を付けるポイントを3つ紹介します。
- 住宅ローンは返済できる金額を借りる
- 金利が上昇する可能性がある
- 住宅の建設費は今後も高くなる可能性が高い
順番に見ていきましょう。
1.住宅ローンは返済できる金額を借りる
住宅ローンを無理なく返済できる金額が知りたいですよね!
住宅ローンを借りる場合は、借りる金額に注意が必要です。金融機関は融資できる金額を伝えますが、返済できる金額なのかを自分で確認しなければなりません。
以下の表は、住宅ローン3,000万円を金利1%で借入たときの返済シミュレーションです。住宅ローンは長期にわたり支払いが続くため、月々の返済額を具体的に想定してみましょう。
返済期間 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|
20年 | 113,061円 | 33,918,520円 |
30年 | 96,491円 | 34,737,068円 |
35年 | 84,685円 | 35,567,998円 |
加えて、税金や修繕費、ライフイベントでの出費があることを想定することが大切です。急な出費にも対応できるよう、余裕のある返済計画を立てましょう。
2.金利が上昇する可能性がある
これまでマイナス金利政策が長らく続き、利息が増えることはありませんでした。しかし、金利が上昇すると、変動金利の住宅ローンは総支払い額が増えてしまいます。
住宅ローンの金利タイプは、以下の3通りです!
タイプ | 特徴 |
---|---|
変動金利型 | 金利が期間ごとに変動する |
固定金利型 | 完済まで借入時の金利が変動しない |
固定金利期間選択型 | 固定した期間以降は金利が変動する |
金利が0.1%でも変わると、総支払額は大きく影響を受けます。住宅ローンの金利タイプを選ぶ際は、商品の特徴をよく理解して選びましょう。
3.住宅の建設費は今後も高くなる可能性が高い
ウッドショックの影響が落ち着いてきましたが、今後も住宅価格は高騰していくでしょう。理由は大きく分けて3つあります。
- 人件費が上がっていくため
- 労働力不足で工期が延びるため
- 建築資材が不足しているため
建設業界の人件費に関しては、2024年問題がありますよ!
建設業界の労働者不足は深刻で、長時間労働が常態化していました。そこで、労働環境を改善するために厚生労働省は2024年4月より、時間外労働時間の規制と割増賃金の引き上げをおこなっています。
そのため、今後も人件費の上昇と工期の長期化は続いていくと予想され、住宅価格の改善は難しいでしょう。
価格が上がる可能性があるなら、なるべく早めに家を買ったほうが良さそうですね!
ウッドショックでも大丈夫!3つの税金優遇を受けて乗り切ろう
住宅価格を抑えるためにぜひ使ってほしい3つの税金優遇は、以下の通りです。
- 住宅ローン減税
- 固定資産税・登録免許税・不動産取得税の優遇措置
- 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
確認していきましょう。
1.住宅ローン減税
一定の基準を満たした住宅であれば、住宅ローン残高の0.7%を所得税から控除されます。控除の対象になる住宅は、以下の通りです。
種類 | 借入金の限度額 |
---|---|
認定長期優良住宅または認定低炭素住宅 | 4,500万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 |
省エネ基準に適合しない住宅 | 0円 |
住宅ローン減税は、最大13年間控除できる制度です。しかし、省エネ基準適合住宅は住宅費が高く、認定にもコストがかかります。
減税額と住宅価格の調整が必要です!
2.固定資産税・登録免許税・不動産取得税の優遇措置
優遇されている住宅があるのですね!
認定長期優良住宅と認定低炭素住宅の新築を建てると、以下のような税金の優遇が受けられます。
- 固定資産税は一般住宅に比べて、軽減期間を2年延長される
- 登録免許税は一般住宅に比べて、税率を0.05%から0.2%に減免される
- 不動産取得税は一般住宅に比べて、課税標準からの控除額を100万円増額される
とくに、5年間も固定資産税を軽減できるのは大きな魅力です。
このような優遇措置は、ウッドショックが気になる方でも住宅購入の決め手となるでしょう。
なお、ZEH住宅について興味がある方は、関連記事「【意味ない?】ZEH住宅を建てる3つのデメリット!失敗しないための対策やメリットを解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
3.住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
所得の条件や一定の基準を満たした住宅であれば、贈与税の税優遇が受けられます。住宅を購入する際、父母や祖父母からお金を援助してもらった時の贈与税が500~1,000万円まで非課税になる制度です。
ただし、非課税措置を適用するためには、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 断熱性能等級4以上
- 耐震等級2以上
- 高齢者等配慮対策等級3以上(専用部分)
贈与を受ける時は、ぜひ参考にしてください!
今家を買うべきかわからない?ウッドショックで悩んでいるならすーさんへ相談しよう!
ウッドショックが原因で今家を買うべきか悩んでいる方は、冷静になって状況を把握する必要があります。紛争や円安が原因となっている物価の高騰や労働者不足は、解決に時間がかかる問題です。
また、金利の上昇は住宅ローンを借りる際に総支払額が増えてしまうので、家を買うハードルがさらに高くなるでしょう。
住宅は、欲しいと思った時が買い時ですよ!
とはいえ、本当に「今」購入して後悔しないか、お悩みの方もいるでしょう。
そのような方は、住宅のプロに相談してみましょう!
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