「二世帯住宅を建てたいけど費用はいくら?」
「どんな間取りになる?」
「安く抑える方法を知りたい!」
二世帯住宅をトラブルなく購入するには、両親と子世帯でしっかりと話し合うことが大切です。
しかし、そもそも二世帯住宅にかかる費用がわからなくて困っている方もいるでしょう。費用がわからなければ話し合いが進まず、あとからトラブルになってしまうかもしれません。
この記事では、家づくりのプロである筆者が以下の内容について詳しく解説します。
- 二世帯住宅にかかる費用
- 費用別の間取りイメージ
- 安く抑える方法
- 費用以外で考えるポイント
- 建てる際の注意点
二世帯住宅の費用感がわかることで、予算内で最適な間取りを考えられるようになります。ぜひ参考にしてみてください!
【タイプ別】二世帯住宅にかかる費用相場
二世帯住宅にかかる費用相場は、以下3つのタイプによって大きく異なります。
二世帯住宅のタイプ | 費用相場 |
---|---|
完全共有型 | 2,000~3,500万円 |
一部共有型 | 2,500~4,000万円 |
完全分離型 | 3,000~5,200万円 |
それぞれのタイプの特徴とともに解説するので、ぜひ参考にしてみてください!
また、注文住宅全体の相場については、関連記事「【プランを明確に】注文住宅の相場は3,000〜4,000万円!予算別の特徴や費用を抑えるコツを解説」で紹介しています。あわせてお読みください!
1. 完全共有型(完全同居型)|2,000~3,500万円
完全共有型は設備をすべて共有する間取りの二世帯住宅で、費用相場は2,000~3,500万円です。
個々の部屋以外はすべて共用となっています!
必要な設備がひとつあれば全員が生活できるので、3つのタイプの中でもっとも建設費用を安く抑えられます。
ただし、親世帯と子世帯の間でプライバシーを確保するのが難しいです!
生活リズムが異なると親子同士でトラブルになることもあるかもしれません。良好な関係でないと住みにくく、ストレスになることがあります。
2. 一部共有型|2,500~4,000万円
一部共有型は、一部の設備や部屋を二世帯の共用スペースにしてそれ以外は別々に設けるという間取りで、2,500~4,000万円が費用相場です。
一部共有型の一例としては、玄関だけ共用で、リビングやキッチン、風呂などは二世帯分あるというような間取りがあります。
2階建ての場合、1階部分を親世帯、2階部分を子世帯の家としている方も多いようです!
親世帯と子世帯が丁度良い距離を保ちながら一緒に暮らしつつ、プライバシーを確保しやすいのがメリットです。
ただし、共有する設備が多いほど気を遣わなければなりません。たとえばお風呂が共用だった場合、節約も考えて同じタイミングになるよう話しながら入る必要があります。
玄関だけを共用する間取りの場合は比較的プライバシーを確保しやすいですが、多くの設備を2つ揃えなければならないため、費用が高くなりやすいです!
3. 完全分離型|3,000~5,200万円
完全分離型は玄関や水回り、LDKすべての設備が分離されている間取りで、3,000~5,200万円が費用相場です。
完全分離型には、階数で住む場所が分かれている上下分離型と、左右で分かれている左右分離型の2つがあります。
それぞれの部屋が独立しているため、お互いのプライバシーを確保できるのがメリットです!
お互いに相手を気にせず自分自身の生活スタイルで過ごしやすいです。ただし、設備が2つ分必要になり、建築面積自体も大きくなることから費用が高くなってしまいます。
なお、二世帯住宅のメリット・デメリットについては、関連記事「【保存版】二世帯住宅のメリット・デメリット14選!克服のコツやおすすめ間取りも紹介」で紹介しています。あわせてお読みください!
【坪別】二世帯住宅の建設にかかる費用相場
二世帯住宅の建設にかかる費用は、坪数も大きく関わってきます。
坪数別の二世帯住宅の費用相場は以下のとおりです。
二世帯住宅の坪数 | 費用相場 |
---|---|
30坪 | 1,800~2,700万円 |
40坪〜50坪 | 2,400〜4,500万円 |
60坪〜70坪 | 3,600〜6,300万円 |
それぞれ詳しくみていきましょう。
1. 30坪|1,800~2,700万円
30坪の二世帯住宅を建設する際の費用相場は、約1,800〜2,700万円です。30坪の大きさは約100平米(60畳分)で、大体3〜4人家族にちょうどよい広さと言われています。
部屋の間取りなら、3LDKや4LDKの住宅の建設が可能です!
2階建の二世帯住宅であれば、各階にLDKと水回りを設置できるので、一部共有型と完全共有型を実現できます。家族の人数が少なくコンパクトな住宅で、節約したい場合に適しているでしょう。
2. 40~50坪|2,400〜4,500万円
40坪〜50坪の二世帯住宅を建てる際の費用相場は、約2,400〜4,500万円です。40坪は約132平米(80畳分)、50坪は約165平米(100畳分)と非常に広くなっています。
一般的な間取りは4LDK〜5LDKで、大人5〜6人がゆったり快適に暮らせるようになっています!
二世帯住宅にするなら、各階にLDKと水回りを設置することはもちろん、2つの玄関と3部屋を作れます。40〜50坪の広さがあると、完全分離型の二世帯住宅の建設が可能です。
3. 60~70坪|3,600〜6,300万円
60坪〜70坪の二世帯住宅を建てる際は、約3,600〜6,300万円の費用がかかります。60坪は約198平米(120畳分)、70坪は約231平米(140畳分)で、大人6〜9人が快適に暮らせる広さです。
一般的な間取りにすると、7LDK〜9LDKとなっており、3回建ての二世帯住宅が作れます。
60坪〜70坪の広さがあると、完全分離型の上下分離型と左右分離型のどちらも実現が可能です!
【費用別】二世帯住宅で実現できる間取り
二世帯住宅で実現できる間取りを、以下3つの価格帯で紹介します。
- 2,000~3,000万円
- 3,000~4,000万円
- 4,000万円~
どのような間取りになるかを具体的に解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 2,000~3,000万円
2,000〜3,000万円の家では、基本的に完全共有型か一部共有型のどちらかになります。坪数が30坪で2階建ての家であれば、各階にLDKと水回りの設置が可能です。
一部共有型だと各階に寝室が1部屋か2部屋となるため、夫婦か3人家族の子世帯と親世帯で住む形になります!
設備や建材のグレードを落とせば完全分離型も実現できるかもしれませんが、快適に過ごすのが難しくなるのでおすすめできません。
2. 3,000~4,000万円
3,000万円以上の家であれば、完全分離型も実現可能です。ただし、坪数によっては狭く感じるかもしれないので、一部共有型にしたほうがいい場合もあります。
40~50坪であれば完全分離型でも快適に過ごせるでしょう!
2階建てで各階にLDKと水回りを付けた場合、居室は2~3室程度作れます。2階建ての一部共有型住宅の場合は、1階を親世帯、2階を子世帯として分離できます。
1階の玄関と寝室を少し遠ざけるよう間取りを整備できるので、帰宅が遅い場合でも親世帯に騒音で迷惑をかけないようにすることが可能です!
3. 4,000万円~
4,000万円となれば、充分に快適に過ごせる完全分離型の間取りを実現できます。
上下分離型の場合は玄関を2つ用意して、ひとつは1階につながる親世帯の家、もうひとつは玄関を開けるとすぐに2階の子世帯の部屋につながる階段が現れる間取りになっています。
リビングやダイニングにゆとりがあり、快適に暮らしやすいのが特徴です!
60坪であれば平屋での左右分離型の二世帯住宅もできるでしょう。右側に親世帯、左側に子世帯と分けることで、一部共有型であってもお互いのプライバシーを確保しながら住めるようになります。
なお、費用感や間取りについては、購入する土地や場所によって異なります。
予算内でどれほどの家が建てられるか知りたい方は「すーさんの相談窓口」に相談してみましょう。すーさんの相談窓口では、元ハウスメーカーの営業マンが親身になってあなたの家づくりをサポートします。
二世帯住宅の間取りに関する悩みにもぴったりの解決策を提案しますので、お気軽にお問い合わせください!
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二世帯住宅にかかる費用を抑える6つの方法
二世帯住宅の費用を抑えるためのポイントは、以下の6つです。
- 外観や設備をシンプルにする
- できるだけ仕切りを減らす
- 水回りをできるだけ近い位置に揃える
- 上下分離型にする
- 大手ハウスメーカーへの依頼を避ける
- 補助金・助成金を受ける
できるだけ金銭的な負担を減らせるよう、あらゆる観点で考えて費用を削減していきましょう。
1. 外観や設備をシンプルにする
外観や設備、間取りにこだわりがない限りは、できるだけシンプルにすることをおすすめします。
たとえば、建物は凸凹の形状よりも真四角のほうが安いです!
屋根も八の字にするよりは平にしたほうが施工期間も短く、低価格になります。キッチンや風呂もこだわりがなければグレードを落としましょう。
建材についても、耐久性や耐震性が保証される範囲で品質の低いものを選ぶことを検討してみてください!
2. できるだけ仕切りを減らす
仕切りを減らすことで、構造がシンプルになり費用を抑えられます。
仕切りが減ることで、ドアや壁材、クロスにかかる材料費の軽減が可能です!
構造材をシンプルにすることで開放的な空間になり、広々とした開放感を楽しめます。ただし、プライバシーの確保が難しくなるので注意が必要です。
3. 水回りをできるだけ近い位置に揃える
完全分離型や一部共有型の場合は、できるだけ配管の位置が一緒になるように揃えましょう。1階や2階の風呂やトイレの位置が同じになることで、配管に必要な資材を少なくできるのでコストを抑えられます。
本当に2つも設備が必要かを両親と話すことも重要です!
完全分離型でなくても、状況に応じて妥協点を見つけられれば、一部共有型にもでき工事費の削減につながります。
4. 上下分離型にする
二世帯住宅の建設にかかる費用を安くしたいなら、上下分離型を検討しましょう。当たり前ですが、土地は広いほど価格が高くなります。
上下分離型なら、土地が狭くても建設しやすくなります。必要な土地の面積が少ないので、土地代を安く抑えられるのが特徴です。
また、建設費も左右分離型より上下分離型のほうが、安くなる可能性があります。左右分離型は屋根や基礎が広くなる一方で、上下分離型は1棟分で済むからです。
土地代と建設費の両方を節約できますね!
5. 大手ハウスメーカーへの依頼を避ける
大手ハウスメーカーは実績も豊富で信頼性も高いですが、費用が高くなりやすいので注意しましょう。
高くなる理由としては、下請け業者に依頼することによる中間マージンが発生するためです!
多くの大手ハウスメーカーでは、自社では建設をしておらず下請け業者に依頼しています。中間マージンを抑えるには、自社で設計から建設を担当している業者に依頼するのがおすすめです。
費用相場を把握するために、複数の業者に見積もりを依頼してから選ぶようにしましょう!
6. 補助金・助成金を受ける
国や自治体の補助金・助成金を受けることで、自己で負担する料金を減らせます。二世帯住宅は一定の条件を満たすことで補助金をもらえるのでお得に購入可能です。
主な補助金は、以下の2つがあります。
補助金の種類 | 支給される金額 |
---|---|
すまい給付金 | 最大50万円 |
地域型住宅グリーン化事業 | 最大150万円 |
ほかにも特定の自治体に住み替えた場合、移住の支援金をもらえる可能性があるので、該当する方はぜひ利用してみましょう!
二世帯住宅を建てる際に費用以外で考える3つのポイント
二世帯住宅を建てる際は、費用以外にも以下のポイントを考えることも大切です。
- 生活動線のよさを確保する
- 将来の変化を想定しておく
- 両家の生活リズムを把握しておく
それぞれ参考にしてみてください。
1. 生活動線のよさを確保する
快適で機能的な二世帯住宅を実現するには、生活動線のよさを確保しましょう。
二世帯が同じ住宅で暮らすには、スムーズな移動と利便性が必要です!
例えば、動線を短くして、別の動線と交差しないようにすることが大切です。
キッチンからリビング、リビングから寝室など、動線がスムーズになると家内の移動が楽になります。さらに、二世帯住宅で共用スペースがある場合、動線を工夫することでプライバシーの確保もできます。
なお、間取りを考える際にはLIFULL HOME’Sがおすすめです。家づくりに必要な情報が網羅されたノートに加えて、各ハウスメーカーの特徴を比較できる資料を無料で受け取れます。
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
2. 将来の変化を想定しておく
二世帯住宅を建てるなら、将来の変化を想定しておきましょう。
時間が経つと、家族構成やニーズなどが変化します!
例えば、以下のようなことが考えられます。
- 子供の成長:個別の勉強部屋・寝室が必要になる
- 親の介護:バリアフリー化や階段を使わずアクセスしやすい間取りが求められる
- 死別:生前使っていたスペースが空く
このように部屋の再配置や用途変更など、将来の変化に備えて柔軟な対応ができると、部屋のスペースを有効活用しやすくなります。
3. 両家の生活リズムを把握しておく
二世帯住宅では、親と子世代で生活リズムが違うので、それらを考慮した設計が必要です。
生活リズムを把握してからスペースの共有・分離を決めることで、お互いがストレスを感じず快適に過ごしやすくなります。
住宅の建設後だと設計の見直しができないので、事前に決めておきましょう!
二世帯住宅にする際の5つの注意点
二世帯住宅にする際の注意点は、以下の5つです。
- お金回りのことは両親と相談する
- バリアフリー対応も考慮しておく
- 住み替えか建て替えか慎重に決める
- 優先順位を決める
- 二世帯住宅の経験が豊富なハウスメーカーを選ぶ
家を買ってから後悔しないよう、ぜひ参考にしてみてください。
また、二世帯住宅をやめた方がいいと言われる理由については、関連記事「【ここだけの話】二世帯住宅はやめた方がいい?理由や気をつけるべきポイントを解説」で解説しています。あわせてお読みください!
1. お金回りのことは両親と相談する
相続や登記などを意識して、建築負担の割合を決めましょう。
親と子で折半して子世帯名義で登記した場合、贈与とみなされて税金を支払わなければならない可能性があるためです!
相続についても、二世帯住宅に同居していない親族がいたらトラブルにつながるかもしれないので、事前に決めるようにしましょう。
また、日常生活においても光熱費や食費など、どちらが負担すべきかを決めることも大切です。
負担額によって親と揉めることがあるかもしれません。トラブルにならないように、新築時に光熱費のメーターを2つ設置して、費用を分担することも検討しましょう。
2. バリアフリー対応も考慮しておく
親世帯と一緒に住むのであれば、将来のことも考えてバリアフリーを意識することが大切です。
親の介護が必要になってからだと、増築や改築などでより膨大なお金がかかる可能性があります!
とくに居室の増設や廊下の増幅は負担になりがちです。出費がでないよう、ライフスタイルを見越したプランニングをすることが求められます。
3. 住み替えか建て替えか慎重に決める
二世帯住宅の場合、住み替えや建て替え、リフォームなどの選択肢があります。どの手段を選ぶかは、費用対効果で選ぶことが大切です。
ただし、今の家が解体して更地にしても再建できない「再建築不可物件」の場合、建て替えができないので事前に確認しておきましょう。
再建できない場合は、新しい土地を取得して新築する必要があります!
4. 優先順位を決める
二世帯住宅を建てるときは、親子双方の希望を全て実現できるとは限りません。
要望を取り入れすぎると、予算オーバーになる可能性があります!
予算オーバーを防ぐためにも、お互いの優先順位を決めておくことが大切です。優先順位がわかっていれば、二世帯住宅の建設で重要な要素が明確になり、予算内で希望の住宅を建てられます。
さらに、スムーズ設計や間取りを決められるので、短時間で住宅を建てられるでしょう。
5. 二世帯住宅の経験が豊富なハウスメーカーを選ぶ
二世帯住宅の経験が豊富でないハウスメーカーを選んでしまうと、細部まで配慮されていない間取りの家になってしまいます。
また、世帯間でのトラブルが起きないよう、税制面への知識を持っていることが望ましいです。ホームぺージやカタログなどを使って施工実績を確認し、安心して依頼できるかを確認することが大切です。
わからないことがある場合は、直接ハウスメーカーや建設会社に聞くことも検討しましょう!
二世帯住宅の費用と間取りは両親と相談して決めよう
二世帯住宅はタイプによって異なりますが、2,000~5,200万円が相場です。
低価格で購入しようとすると、完全共有型か一部共有型になるので、プライバシーの確保が難しくなります。ただし、完全分離型にすると費用が高くなってしまうので、両親の意見と予算にあわせて間取りを決めるようにしましょう。
二世帯住宅の費用や間取りについてより詳しく知りたい方は、すーさんの相談窓口がおすすめです!
すーさんの相談窓口では、ハウスメーカーの営業を15年以上勤めていたすーさんが、家づくりについてのアドバイスをしています。
家づくりの相談であれば無料ですので、二世帯住宅を検討している方はお気軽にお問い合わせください!