「注文住宅の相場ってどれくらい?」
「費用の内訳を知りたい!」
「相場を超えないために工夫できるポイントは?」

家を建てるのにお金がかかるのはわかっているけれど、どれくらいの予算を組んでおけば良いのでしょうか?
立地や間取りにこだわるほど、多くの予算が必要となる注文住宅。数十年かけてローンを支払うことを考えると、相場を意識した予算を組んでおきたいところです。
この記事では、元ハウスメーカーの営業マンだった筆者が、以下の内容を解説します。
- 注文住宅の相場
- 相場の内訳
- 予算別の注文住宅の特徴
- 相場を超えないためのポイント



頭金の用意やローンの支払いに苦しまないように、相場や予算を抑えるコツを知っておきましょう!


注文住宅の相場


注文住宅を建てる上で、以下の2つはあらかじめ知っておきたいポイントです。
- 建築費の全国平均
- 住宅面積の全国平均
順に解説します。
建築費の全国平均
住宅金融支援機構「2021年度集計表」によると、2021年の建築費の全国平均は、3,569.7万円です。建築資材や人手不足など、さまざまな要因により、年々増加傾向にあります。



一気に返済できる額でないからこそ、ライフイベントを考慮しつつ返せるかどうか判断することが大切ですね!
しかし、建築費は地域によって大きく異なります。地価の高い首都圏は建築費の平均が3,896万円ですが、都市圏を避ければ、平均は3,368.7万円まで抑えられます。
地域ごとの建築費の相場は以下のとおりです。
地域 | 建築費(万円) |
---|---|
全国 | 3,804.8 |
首都圏 | 3,896.0 |
近畿圏 | 3,775.7 |
東海圏 | 3,650.4 |
その他の地域 | 3,368.7 |
注文住宅を建てるうえでの初期費用については、関連記事「【まるわかり】家を建てる流れ8ステップ!かかる期間や初期費用の目安を解説」でも解説しています。あわせて参考にしてみてください!


住宅面積の全国平均
続いて、住宅面積の全国平均を見てみましょう。住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、住宅面積の全国平均は123.8㎡とされます。



住宅面積は、建築費の増加に合わせて縮小しつつあります!
建築費と同様に、地価の高い首都圏では面積の平均が100㎡を切っています。



地方になるほど面積が大きくなるので、広さにこだわりたいなら都市圏は避けたほうが良いでしょう!
地域ごとの住宅面積の平均は以下のとおりです。
地域 | 床面積(㎡) |
---|---|
全国 | 123.8 |
首都圏 | 123.8 |
近畿圏 | 127.1 |
東海圏 | 123.5 |
その他の地域 | 123.1 |
予算を考慮しつつ、住みたい家のイメージを固めたいという方には、LIFULL HOME’Sの家づくりノートがおすすめです。
家族間で話し合ってノートを作成することで、建築会社との打ち合わせもスムーズに進めやすくなるので、1冊持っておくと心強いでしょう。
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!


注文住宅の相場の内訳


注文住宅の費用の内訳は以下のとおりです。
- 土地代
- 建築費
- 不動産登記
それぞれ解説します。
土地代
公益財団法人全国宅地建物取引業協会連合会が行った「土地・住宅に関する消費者アンケート調査(2017年)」によると、一戸建てを建てるための土地の購入費の全国平均は約1,600万円だとわかりました。



土地付きの注文住宅を建てる場合、総額のおよそ30%を占めています!
土地代を抑えたい場合は、不動産会社で売り急ぎの土地を探したり、地方のエリアを選んだりするのがおすすめです。
なお、土地を安く買う方法については、関連記事「【プロが伝授】土地を安く買う方法7選!値引き交渉や諸費用を抑えるコツを解説」で詳しく解説しています。値引き交渉の進め方も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!


建築費
先ほど紹介したとおり、建築費の全国平均は3,804万円です。土地付きの注文住宅を建てる場合は、総額の70%を占めます。



建築費には、基礎工事・外装工事・内装仕上げ・住宅機器設備工事など、一戸建ての完成に必要なすべての工事が含まれます。
ちなみに、工事の依頼先によって、建築費用は異なります。大手ハウスメーカー>中小建築会社>街の工務店の順に費用が抑えられるケースが多いです。
なお、ハウスメーカーを選ぶポイントについては、関連記事「【プロが厳選】大手ハウスメーカー10社の特徴を比較!選ぶポイントや注意点も解説」で解説しているので、参考にしてみてください!


不動産登記
不動産登記とは、一戸建てを取得する時に、その土地や建物の所有者をはっきりさせるために登記を行う作業のことです。



必要な費用としては、登録免許税・司法書士報酬・その他実費(交通費や登記事項証明書取得費用など)が挙げられます!
専門家に依頼した場合、トータルで30〜50万円の費用が必要です。ただし、自分でやれば、専門家への報酬が発生しないので20万円ほど抑えられます。
時間はかかりますが、余力があれば自分でやってみると良いでしょう。
注文住宅の特徴を予算別に解説


予算ごとに、建てられる注文住宅のグレードは異なります。
- 1,000万円|ローコストメーカーの住宅が多め
- 2,000万円|大手メーカーで住宅が建てられる最低ライン
- 3,000万円|注文住宅を建てられる平均的な予算
- 4,000万円|外観や設計にこだわりを反映できる
予算が少ないと、ローコストメーカーの商品や追加費用が発生しない規格商品を選ぶ必要があります。一方、予算を十分にかけられるなら、外観からこだわった理想的な住宅が建てられるでしょう。



予算の目安から逆算して、間取りや設備を検討すると失敗しにくいはずです!
ここでは、予算ごとのグレードについて、具体的に解説します。
1,000万円|ローコストメーカーの住宅が多め
1,000万円で家を建てようとすると、ローコストメーカーが提供する住宅を選ぶことになります。ローコストメーカーの商品は、コストパフォーマンスを重視した設計がされており、設備も必要最低限です。



付け足したい設備や機器類がある場合、オプションで追加する必要があるため、予算をオーバーすることもしばしば…
予算を超えないよう、追加費用がかからない規格商品や、あらかじめ価格が決められている商品を検討してみてください。
なおローコスト住宅の評判は関連記事「【実際の声】ローコスト住宅はやばいって本当?口コミや注意点を紹介」でピックアップしています。ぜひ参考にしてみてください!


2,000万円|大手メーカーで住宅が建てられる最低ライン
2,000万円は、大手ハウスメーカーで注文住宅を検討できる最低ラインの予算。大手ならではの安心のサポート・アフターサービス・品質が期待できるので、広さや設備を妥協できれば快適に暮らせるでしょう。



2,000万円で大手を利用する場合、建坪を抑える・追加費用が発生しない規格商品を選ぶなどの制限がかかることが多いです!
予算内で満足いく家づくりができるよう、念入りに計画を立てましょう。
3,000万円|注文住宅を建てられる平均的な予算



注文住宅を建てるうえでの平均的な予算が3,000万円です!
地方なら、ある程度間取りや設備にこだわった家が建てられるでしょう。



首都圏だと予算的に厳しいかもしれませんが、地方なら満足できる家が建てられるはずです!
しかし、外観にこだわったり環境に優しい太陽光システムを加えたりすると付帯工事費が高額になってしまい、調整が必要となることがあります。
理想を詰め込むのではなく、バランスよく希望を取り入れることが大切です。
4,000万円|外観や設計にこだわりを反映できる予算
4,000万円は、家づくりの予算としては十分な金額です。100㎡ほどの面積の家なら、外観やインテリアにこだわったりビルトイン型の食洗機を付けたりできるでしょう。



家を建てる候補地として首都圏も検討できる予算です!
さらに、設備にこだわらなければ130㎡ほどの広めの面積を確保することや、二世帯住宅としての設計も視野に入れることが可能です。
予算ごとの基準を知っておくことで、家族のライフスタイルや希望を家づくりに上手く反映できるでしょう。
「予算に余裕がないけれど、満足いく家を建てたい」「予算内に収めるために、どんな工夫ができるか知りたい」という方は、すーさんの相談窓口を利用してみてください。



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注文住宅の相場を超えないための5つのポイント


ここでは、注文住宅の相場を超えないためのポイントを紹介します。
- 外観をシンプルにする
- 水回りを一箇所にまとめる
- 間取りを少なくする
- 自分でできる作業は自分でする
- あとから変えられるところは安く済ませる



優先順位をつけたり、妥協できるポイントを考えたりすることで、予算オーバーを防ぎましょう!
1. 外観をシンプルにする
家の外観は、第一印象を左右する非常に重要な部分です。多くの人がこだわりを持つ部分でもあります。
しかし、複雑なデザインや特殊な材料を選ぶことで、予算をオーバーしてしまうケースも少なくありません。



外観をシンプルにすることで、不要なコストを減らせるだけでなく、あとからのメンテナンスもしやすくなります!
定番のデザインや材料を選ぶことで、高品質ながらもコストを抑えられるでしょう。
2. 水回りを一箇所にまとめる



水回りとは、キッチン・浴室・洗面所・トイレなどの水を使う場所のことです!
これらの場所を家の中で離れた場所に配置すると、配管や排水の工事が複雑になり、予算が増えてしまいます。



たしかに、お手頃な価格の物件は、水回りがまとまっているイメージがあります!
水回りが一箇所にあることで配管の距離を短くできるので、工事コストの削減が可能です。また、メンテナンスも簡単になるので、壊れたときも安心です。
3️. 間取りを少なくする
部屋が多く、間取りが複雑だと、予算オーバーに陥りやすいです。



壁の枚数が増えると、その分材料費や工事費がかかってしまうので、予算を抑えたいなら注意しましょう!
また、複雑な間取りは家の使い勝手を悪くしてしまいます。シンプルで無駄のない間取りを選ぶことで、建築費の削減が可能です。
たとえば、開放的なLDKや収納スペースを考慮した設計を行うことで、壁の少なさを活かしつつ、魅力的な家づくりができるでしょう。



なお、間取りについてプロに相談したい方は、タウンライフの利用がおすすめです!
初心者だと失敗しがちなポイントも、プロが徹底的に見極めてくれるでしょう。
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!


4. 自分でできる作業は自分でする
注文住宅の建築中や完成後に、自分でできる作業は自分で行うことで、工事費を削減することが可能です。



内装の塗装・フローリングの施工・庭の整備などは、専門的な知識がなくても自分でできそうですよね!
一方で、電気や水道などの専門的な工事はプロに任せたほうが安全です。できる範囲でのDIYを取り入れることで、大幅なコスト削減が期待できます。
5. あとから変えられるところは安く済ませる
注文住宅を建てる際には、長く住むことを前提に考えるため、細かい部分までこだわりたくなるでしょう。しかし、あとから簡単に変更やアップグレードができる部分については、住み始めてからアレンジするというのも良い手段です。



照明器具・ドアノブ・カーテンなどはあとから変えられるので、最初は最低限のもので問題ないです!
最初から高価なものを選ぶのではなく、自分の好みや生活スタイルにあわせて徐々に変えていくことで、予算を有効に使えるでしょう。
家づくりで予算を抑える方法については関連記事「【メモ必須】マイホーム購入時にかかる初期費用の目安と内訳を解説!予算を抑える4つの方法も紹介」でも解説しています。あわせて参考にしてみてください!


注文住宅は相場を考慮して建てよう


人生の一大イベントである注文住宅の建設。立地や間取りにこだわたくなるかもしれませんが、その分、予算が膨れ上がってしまうこともあるので注意が必要です。



ここ数年は資材不足で建築費が増加傾向にあるので、甘く見積もっていると後悔するかもしれません…



数年後にローンの返済で苦しまないためにも、相場や予算を抑えるコツを知っておきましょう!
「すーさんの相談窓口」では、注文住宅の予算や間取りに関して相談に乗り、満足いく家づくりをサポートしています。注文住宅に関する悩みがある方は、お気軽にご相談ください。
相場を考慮することで無駄なコストを抑えつつ、快適に暮らせる家を建てましょう。

