「床暖房を入れて後悔したくない」
「なぜ後悔するのか知りたい」
「限られた予算を床暖房に使うか迷っている」
快適なマイホームを目指していくなかで、床暖房を入れるべきか悩んでいる方はいないでしょうか。
「床暖房を入れるなら、ほかのことにお金を使えばよかった」と後悔したくないですよね。
この記事では、大手ハウスメーカーで15年間勤務し、現在は家づくりをサポートしている筆者が、以下の内容を解説します。
- 床暖房を設置して後悔する理由
- メリット
- 後悔しないためのコツ
- 後悔しない人の特徴
床暖房を導入したときのイメージが湧き、自身のマイホームで必要なのかを判断できるようになります。ぜひ最後までお読みください!
新築に床暖房はいらない?後悔する7つの理由
床暖房を入れて後悔する理由は主に以下の7つです。
- 暖まるまで時間がかかる
- 光熱費がかかる
- 初期費用が発生する
- メンテナンスにお金がかかる
- 使う期間が限られる
- 使える床材に制限がある
- 高気密高断熱で対策できる
お金に関わる部分もあるため、順番に確認していきましょう。
1. 暖まるまで時間がかかる
床暖房は、ストーブやエアコンなどの暖房器具とくらべて、暖まるのに時間がかかります。
部屋全体が暖まるまでに、1時間程度かかることも珍しくありません…。
外出の頻度が多い場合は、床暖房の効果を実感しにくい可能性があるでしょう。とはいえ、一度暖まってしまえば、足元から快適な温度を保った生活が可能です。
2. 光熱費がかかる
床暖房は、ほかの暖房器具にくらべて、光熱費が高くなる傾向があります。部屋の大きさによっても変わりますが、1日に6時間以上使用する場合、月に9,000円以上かかることもあるでしょう。
ほかの部屋でエアコンを使うことを想像すると、冬場のランニングコストがどんどん上がっていくことが考えられますね。
床暖房を設置するときは、光熱費が増えることを考慮したうえで、予算に組み込むことをおすすめします。
光熱費がかからない家を建てるポイントについては関連記事「【お得で快適】光熱費がかからない家を建てる4つのポイント!節約につながる設備も紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 初期費用が発生する
気軽に設置できるストーブやこたつと異なり、床暖房は費用をかけて工事をしなければなりません…。
床暖房の初期費用は、どの種類を採用するか、エリアをどこまで広げるかにより大きく異なります。
種類 | 費用/畳 |
---|---|
電気式 (床下のパネルに熱を伝えて暖める) | 5〜7万円 |
温水式 (温めた水を床下に流す) | 6〜10万円 |
住宅の予算は限られているので、床暖房をどこまで優先するかを考えてからの導入をおすすめします。
4.メンテナンスにお金がかかる
床暖房のなかでも「温水式」はメンテナンスが必要です。温めた水をつくるための熱源機が、10~15年程度で故障する可能性があるためです。
さらに、寒い地域で床暖房を使うのであれば、凍結しない液体である「不凍液」を使用するケースがあります。
不凍液は、10年に一度交換をする必要が出てきます!
一方で「電気式」の床暖房であれば、メンテナンスは必要ありません。将来的にかかる費用や手間もふくめて、床暖房を導入する検討をしてみてください。
5. 使う期間が限られる
床暖房には、エアコンのように冷房と暖房を切り替える機能はありません。気温が低いときのみ使用する設備のため、1年のなかでも冬場しか活躍しないケースが考えられます。
思い切って導入したはいいものの、気付けばあまり使っていないなんてことも…。
とはいえ、使わない期間は電源をオフにできるため、余計なランニングコストがかかるわけではありません。また、寒冷地であれば活躍する期間も比較的多くなるでしょう。
6. 使える床材に制限がある
床暖房は、床下に熱が伝わることから、対応できない床材が存在します。対応していない床材を使うと、床暖房の熱により、ひび割れを起こす可能性があるでしょう。
せっかくお気に入りの床材を見つけても、床暖房に対応していないケースがあるのですね…。
床暖房の導入で後悔しないためにも、デザインもふくめて事前に検討をしておくことが大切です。
7. 高気密高断熱で対策できる
高気密高断熱とは、外気の入る隙間が少ない家のことです。室内の温度が外に逃げなくなるため、夏は涼しく、冬でも暖かい住宅をつくれます。
床暖房を付けずに、高気密高断熱の住宅にするのもひとつの手段です!
ただし、高気密高断熱の住宅にするにも費用が発生します。見積もりの時点で費用の幅をよく確認し、本当に床暖房が必要かどうかを検討する必要があるでしょう。
高機密高断熱の住宅を建てられるハウスメーカーは関連記事「【極寒を凌ぐ】高気密高断熱住宅が得意なハウスメーカー5選!選び方や注意点も解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
新築に床暖房を設置する3つのメリット
新築に床暖房を設置するメリットは以下の3つです。
- 部屋をまんべんなく暖められる
- 室内にほこりが舞うのを抑えられる
- 部屋を広く使える
どれも生活を快適にできるものばかりのため、ひとつずつ確認してみてください。
1. 部屋をまんべんなく暖められる
床暖房は、足元を暖められるだけの設備ではありません。床暖房から発せられた熱は天井へと伝わる性質を持つため、部屋全体を暖める効果も持っています。
エアコンを付けなくても、床暖房があれば部屋全体が暖かくなるのですね!
また、ほかの暖房器具を使っている場合、足元だけがなかなか温まらないケースが考えられます。足元から冷えを解消できるのは、床暖房ならではの強みです。
2. 室内にほこりが舞うのを抑えられる
エアコンやファンヒーターは、温風によりすぐ暖まる反面、室内にほこりが舞ってしまいます。一方床暖房であれば、床下が暖まる仕組みのため風が発生しません。
ほこりだけでなく、ダニも舞い上げないので、アレルギーの症状を抑える効果もあります!
温風が直接身体にあたり不快な思いをするケースもなくなるため、より快適な生活ができるといえるでしょう。
3. 部屋を広く使える
床暖房で室内に設置するのは、壁付けのリモコンのみです。ストーブやファンヒーターのように、部屋を圧迫することはありません。
来客のときも、部屋をスッキリ見せられるのは嬉しいですね!
倉庫から暖房器具を出し入れする必要もなくなり、使いたいときにすぐ使用できるところも魅力的です。
床暖房をふくめた間取りを考えているけれど、なかなか理想のマイホームが思いつかない場合は、プロに相談してアドバイスを受けることをおすすめします。
私は、住宅営業員への講師をしている家づくりのプロです。間取りだけでなく、土地の相談も広く受け付けていますよ!
「すーさんの相談窓口」では、家づくりをなにから始めたらいいのかわからない段階の方でも、親身になってアドバイスを実施しています。プロの目線を入れて間取りを考えてみたいのであれば、ぜひ一度ご相談ください!
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新築に床暖房を設置して後悔しないための3つのコツ
新築に床暖房を設置して後悔しないために、以下のような3つのコツがあります。
- 床暖房の種類を理解する
- 代わりになるものを見つける
- 床暖房を入れる優先順位を決めておく
詳しく見ていきましょう。
1. 床暖房の種類を理解する
床暖房には、大きく分けて以下の2種類が存在します。
種類 | 費用・ランニングコスト・暖まる速さ |
---|---|
電気式(床下のパネルに熱を伝えて暖める) | 初期費用:安価 ランニングコスト:高い 暖まる速さ:時間がかかる |
温水式(温めた水を床下に流す) | 初期費用:高価 ランニングコスト:低い 暖まる速さ:比較的早い |
予算や使う頻度を考えて、適したほうを選ぶことをおすすめします。
なんとなくで選ばず、ハウスメーカーとよく相談するべき項目といえますね!
2. 代わりになるものを見つける
床暖房を設置しなくても、以下のような暖房器具を使えば、室内を暖められます。
- 電気ストーブ
- 石油ファンヒーター
- ホットカーペット
- こたつ
- エアコン(床下エアコン)
床下エアコンとは、エアコンを床よりも下に設置する機械です。床暖房と同じく、床全体を効率よく暖められます。
新築だからといって、なにも考えず床暖房を入れると後悔につながります。
床暖房以外の暖房器具にも目を向けて、マイホームに必要なものはどれなのかを検討してみてください。
3. 床暖房を入れる優先順位を決めておく
限られた住宅予算のなかで、床暖房の優先順位を決めておくことが大切です。
キッチンやお風呂のグレードなど、どの項目に予算をかけるかは人それぞれといえますね!
優先順位を決めるコツは、目の前の生活ではなく、長く住む想定で考えることです。将来にまで目を向けると、床暖房よりも家自体を広くしたほうがいいなど、自分なりの優先順位が見えてきます。
家づくりの優先順位を決めるためには、住宅の知識を網羅することが大切です。LIFULL HOME’Sの家づくりノートであれば、住宅を新築するための必要な情報を幅広く得られます。
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
新築に床暖房を設置して後悔しない人の4つの特徴
新築に床暖房を設置して後悔しない人には、以下のような4つの特徴があります。
- 寒い地域に住んでいる人
- 予算に余裕がある人
- 高齢者が住む予定のある人
- 冷え性の人
当てはまる特徴がひとつでもあれば、床暖房の設置を検討してみることをおすすめします。
1. 寒い地域に住んでいる人
床を暖める機能しか付いていない床暖房は、冬場のみしか使用しません。そのため、比較的寒い地域に住んでいる人であれば、床暖房を使う機会が増えるでしょう。
寒くなりがちな足元から暖められる床暖房は、寒冷地でも大活躍します!
暖かい家を建てられるおすすめハウスメーカーについては関連記事「【快適な暮らし】暖かい家を建てられるおすすめハウスメーカー10選!選ぶポイントや注意点も解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
2. 予算に余裕がある人
床暖房は、キッチンや風呂場と違い、生活に必須の設備ではありません。予算に余裕がある人ならば、床暖房の設置が適しているといえるでしょう。
必須でない設備にお金をかけるかは、家づくりで悩むところですよね…。
マイホームの希望を盛り込み、なお予算に余裕がある場合は、床暖房でより快適な生活を目指してみてください。
3. 高齢者が住む予定のある人
高齢者による「脳梗塞」や「心筋梗塞」は、室内の急激な温度差が原因で引き起こされます。とくに、風呂場やトイレなど、気温が下がりやすい場所への移動には注意が必要です。
床暖房であれば、部屋全体を均一に暖める効果があり、温度変化に強い家をつくれます。
たとえば、近い将来両親と住む予定がある場合は、床暖房の導入を検討するべきかもしれません!
4. 冷え性の人
血行不良により足が冷えた状態だと、身体すべてに寒さを感じてしまいます。冷え性でつらい思いをするケースが多いのであれば、足元から温められる床暖房が有効です。
足元が温まると、身体中が芯からぽかぽかして、快適に過ごせるようになりますよ!
エアコンやストーブだけでは、なかなか足元だけを温められません。冷え性の人こそ、身体全体の寒さを解消できる床暖房を検討してみてください。
新築に床暖房を設置して後悔する理由を知り優先順位を見極めよう
床暖房を入れて後悔する理由は、主に初期費用や光熱費などのコスト面です。
目の前の見積もりだけでなく、将来的にどの程度お金が発生するかも考えて導入を決めるといいでしょう!
冷え性の場合は、床暖房を入れるだけで生活の質がアップします。予算とのバランスを考えて、床暖房導入の優先順位を見極めることが大切です。
マイホームを検討しているけれど、なかなか家づくりが前に進まず悩んでいる方は、無料でできる相談窓口の利用をおすすめします。
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