「狭小住宅は建ててから後悔しそうで不安」
「どんなことに注意すれば良いのかな?」
「間取りの実例を知りたい!」
狭小住宅は、都心部や駅近など狭い土地にマイホームを建てたい方に有力な選択肢です。しかし、狭い家では住んでから後悔することがあるのではと心配している方も多いでしょう。
この記事では、狭小住宅について以下の内容を解説します。
- 建てて後悔する理由
- 後悔しないためにやるべきこと
- 良かったと言われるポイント
- 間取りの実例
狭小住宅は、設計次第で住みやすい家にできます。注意点をしっかり理解しておきましょう!
狭小住宅を建てて後悔する11の理由
狭小住宅を建てて後悔する理由は、主に以下の10個です。
- 間仕切りを減らしたため冷暖房効率が悪くなる
- 上下の移動が多く生活動線が悪い
- 十分な収納スペースを確保しづらい
- 家族の成長や変化によって狭く感じる
- 大人数を呼びづらい
- 隣の家の生活音が聞こえる
- 日当たりが悪い
- 外壁のメンテナンスがしにくい
- 外構が狭くなりやすい
- 長期優良住宅の認定をクリアできなかった
一つひとつ見ていきましょう。
1. 間仕切りを減らしたため冷暖房効率が悪くなる
狭小住宅は狭苦しさをなくすために「間仕切りを減らす」「吹き抜けにする」といった設計をすることが多くあります!
しかし、広い空間では冷暖房の効率は悪くなり、快適さが失われる可能性があるため注意が必要です。
たとえば「吹き抜け」を設置すると、暖かい空気は上層階に流れて、下層階は寒くなります。逆に夏は、上層階に熱がこもってしまいます。
間取り設計の際には、空調効率に配慮することが大切ですね!
2. 上下の移動が多く生活動線が悪い
狭小住宅は、最大限に居住空間を広げるために3階建てが一般的です。
階層が増えると階段を使った上下移動が多くなり、生活動線が悪くなりがちですね!
たとえば、洗濯機が1階にあり物干しスペースが3階にあれば、洗濯物を運ぶのに労力がかかります。若い世帯であっても、将来的には加齢とともに上下移動が大変になってくるため、生活動線の工夫は必要でしょう。
3. 十分な収納スペースを確保しづらい
狭小住宅は、家の中の収納スペースが設けづらいです。家全体のスペースが狭く、各部屋の広さを最小限にする必要があるため、部屋の面積が狭くなってしまいます。
使える収納スペースが限られてしまうんですよね。
家を建てた後に、収納が足りないと後悔するケースがあります。
よく使う場所に物を置くスペースがないと不便に感じるかもしれません。また、物を収納しきれず、生活空間を圧迫することもあるので注意してください。
狭小住宅を建てる際は、生活スペースを工夫して収納をどう確保するか考えましょう。
4. 家族の成長や変化によって狭く感じる
狭小住宅は延べ床面積が狭いため、余裕を持った部屋数の確保が困難です。「子ども部屋が必要になる」「家族が増える」といったケースに柔軟に対応できません。
収納スペースも限られるので、荷物が増えてくると心配ですね!
狭小住宅を設計する際には、将来の家族構成やライフスタイルについてよく考えておくことが大切です。
5. 大人数を呼びづらい
狭小住宅は普段の生活で困ることがなくても、人を呼びづらいことに後悔する方もいます。狭小住宅の各フロアは、どうしても面積が狭くなるため大人数だと入らない可能性があるからです。
せっかく家に友人を招いたのに、場所を変えることになったり、狭いと感じられたりすれば悲しい気持ちになるでしょう。また、人によっては狭い部屋を人に見られることが恥ずかしいと思うかもしれません。
普段から人を家に呼ぶことが多いなら、生活スペースが広くとれるような工夫が必要です!
6. 隣の家の生活音が聞こえる
狭小住宅は土地目一杯に家を建てることが多いため、隣の家との距離が近くなり、生活音が聞こえやすくなります。
自分の家の生活音も隣に響きやすくなりますね!
とくに小さい子どもがいる家庭では、一軒家であるにもかかわらず、隣家への騒音の心配をしなくてはなりません。家の設計の際には、遮音性能の高い窓ガラスをつけるといった防音対策を検討しましょう。
7. 日当たりが悪い
狭小住宅ならではの隣家との距離の近さは、日当たりにも影響します!
3階建ての場合、上層階は日当たりが良くても、下層階は暗くなりがちです。設計の際には「昼間過ごす時間の長いリビングは2階以上にする」「採光に考慮して窓の位置や大きさを決める」などの配慮が必要です。
また日当たりが悪くなってしまう部屋は、壁紙の色を白くするなどして暗さを感じさせない工夫をすると良いでしょう。
8. 外壁のメンテナンスがしにくい
隣の家との距離が近い狭小住宅では、外壁の塗り直しといったメンテナンスがしにくいことも後悔ポイントとしてあげられます。
通常、外壁のメンテナンスは家を囲うように足場をかける必要があります!
しかし、隣の家との距離が近すぎると足場の設置が困難です。
外壁のメンテナンスの際には、隣の家に協力してもらって足場を組む必要があるでしょう!
9. 外構が狭くなりやすい
狭小住宅は敷地面積が狭いので、外構(家の周辺)スペースが確保しづらいです。
建物の面積を優先させると、その分外構が狭くなってしまいます!
庭や自動車・自転車置き場などを希望通りに設置できなくなる可能性があるでしょう。
また、外構が狭くなると道路との距離が近くなるため、プライバシーや安全面の配慮が必要です。
10. 長期優良住宅の認定をクリアできなかった
長期優良住宅とは、長期間使用するための構造や設備を有している耐久性の高い家のことであり、不動産取得税の減税や住宅ローン控除の優遇措置を受けられます。
しかし、長期優良住宅に認定されるには、床面積が「一戸建ては75㎡以上、少なくともひとつのフロアの床面積が40㎡以上(階段部分を除く面積)あること」が条件です。
狭小住宅の場合、床面積の基準をクリアすることが困難な場合が多いでしょう!
11.隣家との距離が近く音や視線が気になる
狭小住宅は都市部で建築される場合が多く、隣家との距離が近くなりやすいです。そのため、視線が気になるケースが考えられます。
また、窓の位置によっては、隣家からの視線が気になるケースが考えられるでしょう。「洗濯物をベランダに干しにくい」「窓を開けるのに気を遣う」と、ストレスになる恐れがあります。
このように、狭小住宅には事前に知っておくべき注意点がいくつかあります!
「訳あり物件買取プロ」の関連記事「狭小住宅の後悔ポイント9選と対処法|メリット・デメリットも解説!」では、狭小住宅で気を付けたいポイントをさらに詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
狭小住宅を建てて後悔しないための7つの対策
狭小住宅を建てて後悔しないためのポイントは、以下の5つです。
- 生活動線を慎重に検討する
- 物を整理する
- 専門性の高い住宅メーカーに依頼する
- 屋上やルーフバルコニーを設置する
- 吹き抜けやスキップフロアを採用する
- デッドスペースを活用する
- 気密性・断熱性を高める
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 生活動線を慎重に検討する
自身の家族にあった間取りを設計するためには、生活動線のシミュレーションが大切です!
狭小住宅は多階層になるため、それぞれの階の部屋の配置は生活の利便性に大きく関わります。
たとえば、家族で帰宅時間や就寝時間が異なる場合は、水回りを1階、寝室を3階に設置して生活音に配慮する必要があります。
家事の流れや家族の時間帯での生活動線など、細かくシミュレーションしてみましょう!
2. 物を整理する
狭小住宅は床面積が狭いため、工夫しても収納スペースが少なくなりやすい傾向にあります。収納スペースに限りがある以上、使用頻度が少ないものを処分することが必要です。
とくに子どものいる家庭ではものが多くなりがちなうえ、成長とともにさらに増える可能性もありますよね!
限られた収納スペースを有効活用するために、断捨離が求められるでしょう。
3. 専門性の高い住宅メーカーに依頼する
狭小住宅は、狭い床面積を効率良く使うための設計が必要です。3階建ての場合には、耐震性や安全面への配慮も求められます。
狭小住宅を建てた実績が多く、専門性の高いハウスメーカーに依頼すれば安心でしょう!
おすすめのハウスメーカーについては、関連記事「【間違いない】プロが選ぶおすすめのハウスメーカー12選!比較時のポイントや失敗しないためのコツを解説」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください!
4. 屋上やルーフバルコニーを設置する
狭小住宅で後悔しないために、屋上やルーフバルコニーを活用しましょう。設置して外部から見えないようにすれば、プライベートな室外空間を確保できます。
例えば、以下のような活用が可能です。
- 菜園やガーデンスペースを設ける
- 子どもの遊び場にする
- ペットが遊ぶ空間にする
- 洗濯物を干す
- アウトドアやリラックススペースにする
建物の面積の広さを優先して外構が狭くなっても、快適な室外空間を実現できます!
5.吹き抜けやスキップフロアを採用する
狭小住宅は、限られた土地に家を建てるため、どうしても狭さが気になりやすいです。そのため、吹き抜けやスキップフロアを採用することで開放的な空間を実現させましょう。
さらに、スキップフロアは、床面積が増える利点もあります。部屋や収納スペースを確保できるので、狭小住宅の狭さをカバーできるでしょう。
ただし、吹き抜けやスキップフロアは冷暖房効率が悪くなりやすいのが注意点としてあげられます。
そのため、空間を大きく使うだけでなく、部屋を適度に区切ることも検討してみてください。
6. デッドスペースを活用する
狭小住宅は、少ないスペースをいかに効率的に使えるかが重要です。
家の部屋が狭かったとしても、階段下や屋根裏などのデッドスペースがあります。そのスペースを活用することで、収納場所や子どもの遊ぶ部屋を確保できるでしょう。
どうしたら生活スペースが快適になるか考えてみてください!
7.気密性・断熱性を高める
狭小住宅を建てる際は、建物自体の断熱性能を高めることが大切です。このようにすることで、吹き抜けやスキップフロアを採用しつつ、快適な空間をつくれます。
また、気密性・断熱性を高めると、冷暖房の効きがよくなります。
結果、毎月の光熱費を抑えられる効果も期待できます!
気密性・断熱性を高めるには、ハウスメーカー選びも重要です。ぜひ「【厳選】狭小住宅が得意なハウスメーカー11選!東京中心の会社や選び方も紹介」の記事もあわせてチェックしてみてください。
後悔ばかりではない!狭小住宅で良かったと言われる5つの理由
狭小住宅は、適切な設計をすれば後悔することは少なくなるでしょう。また、狭小住宅ならではの良さも多くあります。
こちらでは、狭小住宅で良かったと言われる理由を5つ解説します。
- 利便性が高い立地に家を建てられる
- 固定資産税が安い
- 生活コストを抑えやすい
- 家族との距離が近くなる
- デザイン性が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 利便性が高い立地に家を建てられる
利便性の高い駅近は、住宅建造に必要な面積の土地の確保が困難です。しかし、狭小住宅であれば狭い土地で十分なので、利便性の高い場所での生活が実現できます。
「通勤や通学の時間が短くなる」「買い物に行きやすい」などの場所に住めると毎日の生活が楽になりますよね!
土地探しについては、関連記事「【選択肢は4つ】土地探しはどこに行けばいい?失敗しないポイントをプロが伝授」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください!
2. 固定資産税が安い
200㎡以下の土地は小規模住宅用地になるため、固定資産税評価額が1/6に軽減されます。一方で、200㎡以上の住宅の土地は「一般住宅用地」とされており、固定資産税の軽減は1/3です。
200㎡とは約60坪なので、多くの狭小住宅は対象になるでしょう!
狭小住宅の場合、一般住宅に比べて倍の軽減率が適用されるため大きな節税になります。
3. 生活コストを抑えやすい
狭小住宅は、以下のような点で生活コストを抑えやすい家と言えます。
- 車を持つ必要がなくなる
- 床面積が狭いため冷暖房費を抑えられる
- メンテナンス費を抑えやすい
公共交通の利便性が良い場所に家を建てられれば、車を持つ必要がありません。また間取りをうまく設計すれば、床面積が狭い分、冷暖房費を抑えられる可能性もあります。
住宅のメンテナンスにおいては、家自体が小さいためコストは下がるでしょう!
たとえば、屋根のメンテナンスが必要になったとしても、面積が狭いため資材費が安く済みます。
4. 家族との距離が近くなる
狭小住宅には、部屋の数が少なくなったり、サイズが狭くなったりするデメリットがあります。しかし、家が狭い分、より家族との距離が近くなり身近に感じやすいでしょう。
家族間のコミュニケーションが生まれやすくなり、仲の良さを保ちやすくなります。
広い家のように大声で声掛けする必要もありません!
大きくない声でも話が通じるので、スムーズに意思疎通できます。
また、狭小住宅は人と人の距離が近いです。家族の温もりが伝わってきやすくなるので、冬場になると暖かさを感じられます。
5. デザイン性が高い
狭小住宅は、デザイン性が高くオシャレな家を建てやすくなっています。
土地の形や限られたスペースを有効活用するために、洗練されたデザインの設計ができるからです。機能的でスタイリッシュな空間や家族のこだわりが詰まった空間などを、自由に実現できるでしょう。
オシャレな住宅だと家で過ごす時間が増えそうですよね!
また、狭小住宅は敷地が狭い分、土地代や光熱費などを節約できます。浮いたお金を外装や内装に回せるので、デザイン性の高い住宅が実現できます。
狭小住宅を建てる際は、暮らしやすさからメンテナンスまで考えて、設計することが大切です。「狭小住宅の設計について詳しく知りたい」「相談したい」という方は、すーさんの相談窓口をご利用ください。
狭小住宅の注意点や設計が得意なハウスメーカーの紹介など、家づくりに関するさまざまな相談に対応可能です!
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後悔しない狭小住宅の間取りの実例3選
狭小住宅は設計が大切と言われても、具体的にどのような間取りが良いかイメージが湧かない方も多いでしょう!
こちらでは、後悔しないために狭小住宅の間取りの実例を3つ紹介します。
- 1階にリビング・水回りをまとめた間取り
- 1階に水回り・2階にリビングを配置した間取り
- ビルトインガレージを取り入れた間取り
一つひとつ見ていきましょう。
1. 1階にリビング・水回りをまとめた間取り
こちらは、1階にリビングや水回りをまとめた間取りです。2階、3階には個室が用意されています。1階で炊事や洗濯が完結するため、動線がシンプルです。
1階が家族みんなの共用スペース、2・3階がそれぞれ個室というシンプルな間取りになっています!
2. 1階に水回り・2階にリビングを配置した間取り
こちらの間取りは、1階に水回り、2階にリビングを配置した事例です。
水回りとリビングの階層を分けることで、2階が広いリビングのゆとりの空間ができました!
寝室は1階ですが、前面に窓を設けることで、隣家と近くても日当たりを確保できます。
3. ビルトインガレージを取り入れた間取り
こちらの事例は、ビルトインガレージを設けた間取りです。ガレージを家に組み込むことで居住スペースは狭くなりますが、リビングの他に3つの個室を確保できています。
ビルトインガレージを設けることで、車がある方でも効率的な土地の利用ができますね!
狭小住宅の間取りについては、関連記事「【恥じる必要なし】狭小住宅がみじめと言われる5つの理由!メリットや間取りのポイントも解説」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください!
狭小住宅で後悔しないためには専門性の高い業者に相談しよう
狭小住宅は、適切な設計をしないと後悔する可能性が高いです。そのため、生活動線を考慮したり、デッドスペースを活用したりして、工夫する必要があります。
しかし、駅近などの利便性が高い場所にマイホームを建てられるのは大きな魅力です!
住み始めてから後悔する家にしないためには、狭小住宅の実績が多く、専門性の高いハウスメーカーに依頼することが大切です。
すーさんの相談窓口では、狭小住宅の設計や施工に強いハウスメーカーの紹介が可能です!
また、ハウスメーカーの営業マンとして15年の経験を持つ私が、住宅に関するどのような相談にも対応しています。無料で相談できるので、ぜひご利用ください!