「玄関の框なしの家に住みたい」
「どんな魅力があるのかな?」
「注意点があれば教えて」
玄関の框(かまち)と言われても、よくわからない人も多いのではないでしょうか。框は玄関の段差に使われる化粧材で、靴を脱ぐ際に必ず目が行く場所です。
框は、家の第一印象が決まる重要な部材ですね!
一方、框なしの家づくりでバリアフリーを意識した玄関も増えています。框のない家は広いスペースを確保できるため、開放感のある間取りと掃除のしやすさが特徴です。
この記事では、玄関に框のない家を建てようかと悩んでいる人に、以下の情報を解説します。
- 框の概要
- 框がない玄関の魅力
- なくした時の注意点
- 後悔しないための対策
理想の家づくりに近づけるので、ぜひ最後までお読みください!
玄関框(かまち)とは?概要をサクッと解説
こちらでは、框の特徴や素材・なしにする理由などの概要を解説します。
框がよくわからない人は要チェックですね!
小さな子どもがいる方や間取り設計に役立てたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.框とは玄関の段差にある化粧材
框は主に玄関や階段・縁側など、段差の区切りに使われる化粧材です。高温多湿の日本は床を高くして湿気を逃す家づくりが主流で、縁の補強や継ぎ目を隠す目的で框を使用しています。框の使用例は、以下の通りです。
場所 | 設置の目的 |
---|---|
玄関 | 土間に設置して室内と区切る |
階段 | 最上段に設置して階を区切る |
縁側 | 廊下の外側に設置して室内と区切る |
掘りこたつ | 穴の外側に設置して掘りこたつと区切る |
玄関框は、玄関で靴を脱ぐ際に最初に目が行く場所ですよ!
框は玄関の印象に残りやすい部材なので、長さやデザイン性を考慮する必要があります。そのため、多くの業者が木材や石材・タイルなどのおしゃれな框を提案するでしょう。
2.近年は框なしにする家が多い理由
玄関框は靴を脱ぎ履きする際に、段差を利用して腰掛けられるので便利です。しかし、高齢者や子どもの転倒リスクを減少させるため、玄関框がないフラットな住宅が増えています。
国土交通省は誰もが安全・安心な住生活を営める、住宅のバリアフリー化を勧めていますね!
バリアフリーの観点から戸建て住宅の框は18㎝以下に対して、様々な人が住む集合住宅は11㎝以下と低く定められています。また、玄関をフラットにすれば視界を遮らないので、開放感がある間取りが実現するでしょう。
開放感のある玄関については、関連記事「【開放感アップ】玄関とリビングを直結させるのがおすすめな理由3選!間取り例や成功のコツも紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
玄関を框なしにする魅力5選
玄関の框なしにする魅力は、以下の5つです。
- 誰もが安全に移動できる
- 掃除がしやすい
- 開放感がある
- 広いスペースを確保できる
- 建築費を節約できる
玄関の設計に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.誰もが安全に移動できる
玄関框があると、靴を脱ぎ履きする際の腰掛けや玄関との間仕切りに利用できます。
一方、框があると高齢者は段差を昇り降りして外出しなければなりません。また、ハイハイを始めた子どもが目を離したすきに、土間に落ちて頭や胸を打つ事故も起きています。
その点、玄関に框がなければ、段差がない生活が実現し安全性の高い家づくりが叶います。
框なしの玄関にすれば、将来も安心して生活ができますよ!
自宅がバリアフリー化するため、転倒の危険性が減り膝や腰の負担も少ないでしょう。
2.掃除がしやすい
框がないフラットな玄関は、ホウキやモップなどの掃除道具を分ける必要がありません。室内を掃除する延長で玄関も掃除できるので、少ない道具の所有で済みます。
また、玄関に段差がないため、お掃除ロボットが使用可能です。タイマーをセットしておけば常にきれいな玄関が維持できるでしょう。
お掃除ロボットが使用できれば、家事効率アップにつながりますね!
3.開放感がある
框がない玄関は視界を遮らないため、開放感があり家が広く見えます。また、視覚的に家全体が明るく見えるので、清潔感とゆとりのある玄関ホールを実現できるでしょう。
フラットな玄関をより開放感のある玄関にする方法は、以下の通りです。
- 土間と廊下の床材の素材を揃える
- 窓を設ける
- 鏡を設置する
- 吹き抜け天井にする
まるでホテルのような高級感が味わえますよ!
4.広いスペースを確保できる
玄関の段差をなくすと、広々とした空間が確保できます。そのため、広さが必要なシューズクロークの設置が可能です。
シューズクロークは土足のまま出入りできる収納庫で、たくさんのアイテムが収納できます。靴はもちろん、傘やアウトドアグッズ・ベビーカーを収納すれば玄関スペースを狭める心配がありません。
また、DIYや自転車・釣り道具などのメンテナンスやガーデニングにも最適です。
広いスペースがあれば、趣味が膨らみますね!
シューズクロークについて知りたい人は、関連記事「【収納名人】シューズクロークの間取りパターン5選!便利な設備や成功させるポイントをプロが解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
5.建築費を節約できる
玄関はドアやポーチ・下駄箱など費用が高額になりやすいです。玄関に框を付けないと使用する化粧材が必要ないため、建築費用の節約につながります。
また、段差のない玄関にすれば将来バリアフリー住宅にする際のリフォーム費用が減ります。なお、バリアフリーリフォームの工事内容は、以下の通りです。
種類 | 内容 |
---|---|
手すりの設置 | I字やL字の手すりを設置する |
段差の解消 | 玄関やお風呂場の段差をなくす |
ドアの交換 | 車椅子でも開閉しやすい引き戸に交換する |
水回りの変更 | 浴槽の高さや洋式トイレに交換する |
温度差の解消 | 浴室や脱衣所に暖房を設置する |
間取りの変更 | 寝室にトイレと浴室を隣接させる |
バリアフリーのリフォーム費用は、高額になりやすいですよ!
玄関を框なしにする際の5つの注意点
框は日本家屋に古くから伝わる建築方法です。そのため、框がない家づくりは以下の5つに注意しましょう。
- 靴を脱ぐ場所がわかりにくい
- 靴が脱ぎづらい
- 汚れが室内に入りやすい
- 床材によっては見た目が良くない
- 玄関に個性をだしにくい
一つひとつ解説します。
1.靴を脱ぐ場所がわかりにくい
段差のない玄関は室内との境界線がないため、来客は靴を脱ぐ場所に戸惑うでしょう。また、靴を脱いだ時のマナーを知っている人であれば、上座と下座の境がわからず困る可能性があります。
なお、玄関の上座と下座は以下の通りです。
上座 | 下座 |
---|---|
・玄関の中央 ・飾りがある下駄箱の横 ・入り口から遠い場所 | ・飾りがない下駄箱の横 ・入り口に近い場所 |
来客の際は、さりげなく玄関の中央に靴を揃えてあげましょう。
脱いだ靴が揃えにくいので、玄関が散らかりやすい特徴もありますよ!
2.靴が脱ぎづらい
玄関に段差があれば座って靴を脱ぎ履きできるので、靴ひもがある革靴やスニーカーが多い方は框があったほうがいいかもしれません。また、段差がない玄関は座れないため、高齢者や子どもの靴の着脱が大変だと感じることがあるでしょう。
框の段差にかかとを押し付けて靴を脱ぐ方法も使えないですね!
さらに、ロングブーツを脱ぎ履きする際も姿勢を維持しにくく、不便を感じる可能性が高いです。
とはいえ、開放感のある玄関を実現したい人は多いでしょう。建築費を節約してマイホームを建てたいなど、家づくりでアドバイスがほしい人はすーさんに相談してみてはいかがでしょうか。
大手ハウスメーカーで15年以上営業マンとして勤めた経験を活かし、あなたのお悩みにお答えします。
マイホームについてのお悩みは「すーさんの相談窓口」までご相談ください!
\ ノープランでOK /
3.汚れが室内に入りやすい
土足のまま出入りする玄関は、靴についた砂や埃が入ってきます。フラットな玄関は砂や埃を溜めておく段差がないので、家の中に汚れを持ち込んでしまうでしょう。
そのため、公園でどろんこになって遊んだ子どもの靴やベビーカーは、外で泥を落としてから室内に入るなどの工夫が必要です。
また、雨の日は濡れた靴が水滴を運んで玄関を汚します。
濡れた玄関を迅速に拭くなど、汚れが室内に入ってこない工夫をしましょう!
4.床材によっては見た目が良くない
床の素材を切りっぱなしで仕上げると、スッキリした見た目の玄関が実現します。一方、無垢材を切りっぱなしにした床は、切り口の凸凹が目立ってしまうでしょう。
無垢材は調湿作用があるため、木が収縮して凸凹ができる性質です。框がないと切り口を隠す役割が働かないため、後悔するケースもあります。
切り口がザラザラして、引っかかる時もあるので注意してください!
なお、玄関の床材は我が家ではタイルを採用しています。以下のInstagramの投稿では、タイルの選び方についても紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
5.玄関に個性をだしにくい
框には一般的なストレートタイプ以外にも様々なタイプがありますが、框なしの玄関では個性は出せません。個性的な框の種類と特徴は、以下の通りです。
種類 | 特徴 |
---|---|
斜めタイプ | 緩やかな境界に親しみを感じる |
L字タイプ | 広々した玄関を演出できる |
変形タイプ | 狭小地などに柔軟な対応ができる |
曲線タイプ | 優しく親しみやすい印象を与える |
框をなくした広々とした空間自体が個性的ですよ!
不便さを攻略!玄関を框なしにして後悔しないための対策3選
框なしの玄関を失敗させない対策は、以下の3つです。
- 玄関マットを敷く
- ベンチや椅子を置く
- ウォークインクロークを設置する
しっかり対策して、理想の家づくりを完成させましょう。
1.玄関マットを敷く
屋外用の玄関マットを敷いて、玄関内に汚れを持ち込まない工夫をしましょう。玄関マットで汚れを落としてから家に入るようにすれば、土や埃で玄関が汚れません。
玄関マットはデザインだけでなく、機能性も考慮してみてください!
玄関マットを選ぶ際のポイントは、以下の通りです。
選ぶポイント | 特徴 |
---|---|
水洗いができる | ・水洗いできれば常にキレイな状態で使える ・底空きタイプは乾くのが早い |
ドアの開閉を邪魔しない | ・マットが厚いとドアが開け閉めできない ・購入前に厚みを確認する |
滑り止めがある | ・泥を落とすには強く踏む必要がある ・滑り止めがないと動いて使いにくい |
また、水分を吸収しやすいタイプを選べば、雨の日でも玄関が濡れなくなりますよ。
2.ベンチや椅子を置く
フラットな玄関は、靴を履くための椅子があると便利です。身体への負担が減り、転倒のリスクを軽減できるので高齢者や妊婦さん・腰痛持ちの人におすすめします。
玄関の広さに合わせてベンチやスツールなどを設置してみましょう!
ベンチや椅子を利用すれば、座るときも立つときも足腰への負担が少ないです。また、腰掛けて話したり鞄を一時的に置いたりもできます。
ベンチに植物や小物を飾れば、インテリアとしても活用できるでしょう。
3.ウォークインクロークを設置する
段差がない玄関は、靴を揃えにくく散らかっている状態に見えます。そこで、シューズクロークを設置することで、靴を片付ける習慣を身につけましょう。
帰宅した後にはシューズクロークを通り、靴や上着をしまってから室内に入ります。そのため、玄関に靴が散乱せずキレイな状態がキープできるでしょう。
仕切りをつけると来客用と玄関が分けられるので、生活感が見られずにすみますよ!
玄関を框なしにするなら対策必須!不安な方はすーさんに相談してみよう
玄関を框なしにすると、将来を見据えた開放感あふれる空間が手に入ります。また、掃除しやすいので家事効率が上がり、趣味やくつろげる時間が増えるでしょう。
時間にゆとりが持てるのは、嬉しいポイントですね!
ただし、框をつけない玄関は汚れやすいので対策が必要です。玄関マットやシューズクロークを設置して、キレイな状態をキープさせる工夫をしましょう。
玄関の設計に悩んだら、家づくりのプロによるアドバイスを取り入れるのがおすすめです。大手ハウスメーカーで15年にわたり住宅販売をおこなってきた経験を活かして、家づくりをサポートします。
相談は無料なので、以下のボタンからLINE登録してみてください。