「工務店で家を建てたいけどトラブルは起こしたくない!」
「トラブルを防ぐ具体的な方法は?」
「どのように選べばいい?」
工務店は大手のハウスメーカーとは違い、設計の自由度が高く価格も安く依頼できます!
しかし、ハウスメーカーよりも規模が小さく情報が少ないため、営業担当者の対応や実績に不安があって依頼しづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。
工務店との間で起こりがちなトラブルや避ける方法を知ってから依頼すると、スムーズに家を建てられるでしょう。
この記事では、大手ハウスメーカーで15年間営業を経験した家づくりのプロが、以下の内容を解説します。
- 工務店との間で起こりがちなトラブル
- トラブルを避ける工務店の選び方
- 契約後のトラブルを避けるためのポイント
- トラブルが発生した際の対処方法
工務店とのトラブルを避ける方法がわかるので、最後まで読んで参考にしてみてください!
工務店との間で起こりがちな8つのトラブル
家を建てる際に、工務店との間で起こりがちなトラブルを紹介します。
- 営業担当者と上手くいかない
- 図面と完成したイメージが異なる
- 工事日程が遅延する
- 追加料金が発生する
- 伝達ミスが発生する
- 近隣住民から苦情が入る
- 施工ミスが見つかる
- アフターサービスの対応が不十分である
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 営業担当者と上手くいかない
建築前には、営業担当者との打ち合わせを3〜6ヶ月間を目安に行います。
打ち合わせの回数は10〜30回と人によって異なりますが、営業担当者と顔を合わせる回数が多いため、気が合わない人である場合にはストレスを感じることもあるでしょう。
打ち合わせは重要とわかっていても、営業担当者と気が合わないと憂鬱になりますよね…
工務店はハウスメーカーよりも従業員が少なく、担当者変更が難しい場合もあります。工務店で家を建てる場合には、営業担当者と上手くいかない場合の対処法も確認しておくのがおすすめです。
なお、営業担当者との関係については関連記事「【悲報】ハウスメーカーの営業に不信感を抱く7つの理由!見分け方や担当者変更の方法を解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
2. 図面と完成したイメージが異なる
営業担当者と上手くいっていても、図面と完成したイメージが異なって、トラブルが起きる可能性があります。
営業担当者に自分の希望が正しく伝わっていなかったり、図面や仕様書から完成した家のイメージが想像できていなかったりするためです。
たとえば「壁紙や床の色が思ったものと違う」「リビングやキッチンが思ったより狭い」などと感じることがあります!
壁紙や床の色は、カタログやサンプルに掲載されているものを見たときと実際に施工されたときとでは、イメージが異なることがあるでしょう。
図面だけではどうしても天井の高さや窓の位置・高さ、生活動線などはわかりにくいです!
3. 工事日程が遅延する
天候や災害の影響、資材納品日の遅延などの要因によって、工事日程が予定よりも遅延してトラブルに発展する可能性があります。
依頼者は完成にあわせて引っ越しの日程を組んでいるため、工事日程が遅延することによって金銭面のトラブルになる場合があるでしょう。
引っ越しの日程が予定よりも遅くなったら困りますよね…
工事日程の遅延でトラブルが起きないように、日程に無理がないかを事前にしっかりと確認しておくのがおすすめです。
4. 追加料金が発生する
建築開始になってから、追加発注や変更をすることで追加料金が発生する場合があります。
建築が始まってからも、追加の発注や変更は可能な場合が多いです!
ただ、追加発注や変更を口頭で依頼している場合には正確な金額がわからないままになってしまい、完成後に想像よりも費用がかかってしまうこともあるでしょう。
追加料金の発生でトラブルを起こさないためには、口頭ではなく書面で費用の確認が必要ですね!
5. 伝達ミスが発生する
工務店側と依頼者の間でコミュニケーションが上手くいっていないと「言った」「言わない」などの伝達ミスが発生する場合があります。
打ち合わせでの内容を書面に残さず、口頭のみのやりとりをしていると起こりうるトラブルです。
注文住宅は打ち合わせの期間が長く、決めるべき項目も多いため、口頭だけで済ませるとトラブルが起きやすいです!
また、打ち合わせに夫のみや妻のみで参加した際に、不参加だったほうに内容が上手く伝わっていない場合にも伝達ミスが起こる可能性があります。
ミスが発生しないように、打ち合わせの内容をメモするようにしましょう。
6. 近隣住民から苦情が入る
工務店はハウスメーカーと比べて事業規模が小さく社長と職人で構成されています。そのため、基礎工事や水道の引込み・外構工事などを協力業者にお願いするケースが多いです。
業者と十分な連携が取れていない工務店は、住民とトラブルに発展しかねません。工事車両が通行の邪魔になったり、タイヤについた泥が道路を汚したりして近隣住民から苦情がでる場合があるでしょう。
マイホームは簡単に住み替えができないので、近隣住民とは良好な関係を築きたいですよね!
7.施工ミスが見つかる
住み始めてすぐに住宅の欠陥や不具合を見つけた場合は、施工ミスの可能性が高いです。工務店は一人の責任者が多くの現場を受け持っているため、施工手順の間違いや品質管理の欠如に気づかない場合があります。
新築の引き渡しを受ける際は、以下の施工ミスに気をつけましょう!
- 雨樋の金具の付け忘れ
- サッシの隙間
- ビスの締め忘れ
- ダクトの貫通部分の隙間
- コンセントの位置
なお、以下のInstagramの投稿では、施主検査で見るべきポイントを紹介しています。
近々、施主検査が控えていて悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください!
8. アフターサービスの対応が不十分である
工務店はハウスメーカーと違い、コールセンターを通さずに直接担当者に相談できます。しかし、従業員が少なく人員不足からアフターフォローの対応が遅くなりがちです。
また、工務店は自由度が高い住宅を設計するため、メンテナンスに時間や費用がかかるでしょう。
最長60年などの長期保証や24時間365日の手厚い対応など、人員が多い大手のようなアフターフォローはできません!
トラブルを避ける工務店の選び方5選
トラブルを避けるためには、工務店を慎重に選ぶ必要があります。選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
- 実績は豊富か
- 評判は良いか
- 希望する技術を持っているか
- 資格を持っている人が多いか
- 住宅完成保証制度に加入しているか
それぞれ詳しく解説します。
なお、工務店のメリット・デメリットは関連記事「【よく考えて】工務店のメリット・デメリット8選!後悔しないための選び方を解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
1. 実績は豊富か
実績豊富な工務店であれば、今までの施工の中でトラブルが起きないための対策を実施している可能性が高いです。
契約する前に新築の施工件数を確認しておきましょう!
2. 評判は良いか
小さな工務店では、ハウスメーカーと比較して公表されている情報が少ないため、口コミや評判を参考にするのが有効です。
SNSや知り合いの中で工務店に依頼した人を探して、営業担当者の対応力や技術力について聞いてみましょう!
「工務店+地域(建築予定地)+口コミ」と検索してみると、工務店で施工した人の口コミが見つかるので参考になります。
3. 希望する技術を持っているか
工務店によって、得意としている住宅施工技術は異なります。たとえば「高気密・高断熱な住宅」「耐震性に優れている住宅」「デザイン性に優れている住宅」などが挙げられるでしょう。
公式ホームページやSNSに施工実績を掲載している場合には、建築してくれる家のイメージがわかりやすいですね!
自分がどんな家を建てたいかが明確な方は、希望に合った住宅を建ててくれる工務店を選ぶことで、トラブルが起きる可能性を軽減できるでしょう。
4. 資格を持っている人が多いか
建築の技術力は、どんな資格を持っているかで証明されます!
以下の資格を持っている方が多ければ、安心して依頼できます。
- 一級・二級建築士
- 建築施工管理技士
- 土木施工管理技士
有資格者の情報や数は公式ホームページやパンフレットに掲載されているため、依頼前に確認しましょう。
5. 住宅完成保証制度に加入しているか
住宅完成保証制度の内容は以下のとおりです。
事業者様の倒産等により工事が中断した場合に、発注者様の負担を最小限に抑えるため、住宅保証機構が増嵩工事費用や前払い金の損失の一定割合を保証するものです。
引用:特徴・商品概要|住宅完成保証制度
また、発注者様の希望により工事を引き継ぐ事業者様をあっせんします。
工務店はハウスメーカーと比較して規模が小さく倒産のリスクがあるため、万が一の場合に備えて保証制度に加入している会社を選ぶと安心です。
とはいえ、たくさんある工務店からひとつを選ぶのは大変だと感じたり、どんな家を建てたいか具体的に言葉にできなかったりする方がいるかもしれません。そのような方は、すーさんの相談窓口を利用するのがおすすめです。
15年間ハウスメーカーの営業をしていた私の経験や知識をもとにアドバイスします!
相談は無料なので、安心して何でもお気軽にご相談ください。
\ ノープランでOK /
工務店と契約後のトラブルを避けるための7つのポイント
工務店と契約後のトラブルを避けるポイントを紹介します。
- 打ち合わせを毎回記録する
- 担当者とコミュニケーションを密に取る
- 図面の確認をしっかりと行う
- 建築現場に行き進捗を確認する
- 内覧時に細かく確認する
- 近隣住民に挨拶を行う
- ホームインスペクションを依頼する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、注文住宅の打ち合わせについては関連記事「【失敗知らず】注文住宅の打ち合わせのコツ12選!かかる期間や理解すべき基本情報を解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
1. 打ち合わせを毎回記録する
トラブルの原因になる伝達ミスが起きないようにするために、打ち合わせを毎回記録するようにしましょう。記録は担当者にお願いすることはもちろん、自分でメモを取るのも必要です。
打ち合わせの期間は長いので、記録を取っていないと何をいつ決めたのかわからなくなりますね!
注文住宅を建築する際には決定するべき項目が多いため、打ち合わせ後に内容をメールに送ってもらっておくことで、営業担当者との認識の違いがあった場合にもすぐに気づけるでしょう。
「言った」「言わない」問題にならないように、記録をすることが一番重要です!
2. 担当者とコミュニケーションを密に取る
担当者とのコミュニケーションを密にとって、自分の希望や要望を伝えておくことで、トラブルを避けられるでしょう。
営業担当者に言いたいことを我慢していると、家を建てた後に後悔するかもしれません。
しっかりと自分の意見を伝えるようにしましょう!
工務店は家づくりのプロなので、疑問点はその場で聞いて、改善してほしい点も正直に伝えることでトラブルを減らせます。
3. 図面の確認をしっかりと行う
打ち合わせのたびに、図面の変更があればきちんと記入してもらいましょう!
図面の変更や追加があればその場で書き込んでもらい、次回の打ち合わせのときに変更したものを持参してもらって、確認する必要があります。新しい図面を確認することで、自分と工務店とのイメージが異なっていた場合にもすぐに気づけるでしょう。
図面は素人が見てもわからない部分があるため、不明な点は遠慮せずに聞くのも重要です。
また、写真を用意してもらったり、見学会やモデルハウスがある場合には実物で確認したりするようにしましょう。
図面を見るのは難しそうですが、認識のズレを確認するには一番おすすめのチェック方法ですよ!
4. 建築現場に行き進捗を確認する
建築現場に行って進捗を確認することで、打ち合わせと違う点がわかります!
定期的に現場に行くことで、大きなトラブルが起きる前に気づける可能性が高いです。また、自分の家を建ててくれている大工さんや他の職人さんの顔がわかり、仕事の内容を自分の目で確認できます。
現場に訪問する際には連絡が必要なのか、連絡なしで訪問していいのかは工務店側に確認しておくのがおすすめです。
5. 内覧時に細かく確認する
自宅が完成した際の内覧時には、家の中を細かく確認するようにしましょう。図面とのイメージの相違、施工ミスや設備の不良について、細かく確認しておくことで後々のトラブルを避けられます。
居住後に見つけた場合には保証の対象外になる場合もあるため、内覧時にしっかりとチェックしておくと安心です!
大きなトラブルを避けるためにも、最終チェックをしっかりと行いましょう。
6. 近隣住民に挨拶を行う
家づくりは、工事車両の出入りや騒音などで近隣住民に迷惑をかけてしまうものです。そのため、施工前に近隣住民へ挨拶しておけばトラブル回避につながります。
近隣住民も事前に知らされていれば、心の準備ができることから印象が変わり、大きなトラブルに発展しづらいです。挨拶する際は住宅の両隣はもちろん、道路を挟んだ真向いと真裏の家に挨拶しておきましょう。
挨拶のタイミングは、地鎮祭の当日がおすすめですよ!
7. ホームインスペクションを依頼する
基礎のコンクリートや断熱材などの、住宅の内側の施工ミスは目視での判断は不可能です。事前にホームインスペクション(住宅診断)が行われていれば、施工業者の責任を追及する際の証拠として利用できます。
引き渡し後に住宅の瑕疵が見つかった際は、賠償請求に役立つでしょう!
なお、ホームインスペクションの依頼は、住宅購入の申し込み後や契約の前段階のタイミングがおすすめです。
ホームインスペクションの導入で悩んでいる人は、私のInstagramの投稿を参考にしてみてください。実際に診断した体験談を紹介していますよ!
工務店とトラブルが発生した際の対処方法3選
こちらでは、工務店とトラブルが発生した際の3つの対処法を解説します。
- 国民生活センター(消費生活者センター)に連絡する
- 日本司法支援センター(法テラス)に相談する
- 住宅瑕疵担保責任保険を請求する
国や地方自治体が運営しているので、ぜひチェックしてみてください。
1. 国民生活センター(消費生活者センター)に連絡する
住宅のトラブルの際に、工務店が不十分な対応した時は国民生活センターや消費生活センターに相談してみましょう。国家資格を持った相談員が、解決へのアドバイスや工務店との間に入って被害回復をサポートしてくれます。
なお、国民生活センターと消費生活センターの違いは、以下の通りです。
国民生活センター | 消費生活センター | |
---|---|---|
運営元 | 国 | 地方自治体 |
活動内容 | 消費生活センターに届いた相談を受け付ける | ・消費者トラブルを受け付る ・必要に応じて国民生活センターと連携する |
連絡先 | 03-3446-1623 (対応時間:10~12時・13~16時) | 188 (最寄の窓口を教えてくれる) |
購入した住宅で欠陥を発見した際は、すぐに相談してみましょう!
2. 日本司法支援センター(法テラス)に相談する
法テラスは国が設立した、法的トラブルを解決する窓口の総合案内所です。法的トラブルに対して、対応方法や相談する機関を紹介してくれます。
法的なトラブルで相談先や解決方法が知りたい人は、以下の連絡先に相談してみましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
名称 | 日本司法支援センター(法テラス) |
連絡先 | 0570-078374 |
受付時間 | ・平日9~21時 ・土曜日(祝日を除く)9時~17時 |
一定の条件を満たしていれば、弁護士や司法書士の費用を立て替えるサービスも受けられますよ!
3. 住宅瑕疵担保責任保険を請求する
住宅瑕疵担保責任保険に加入していれば、住宅に欠陥や不具合が生じた際に保険金が支払われます!
保険金が支払われれば工務店側の負担が減るため、スピーディーな問題解決につながるでしょう。また、引き渡しから10年間に発見された欠陥であれば修理料金の請求が可能なので、工務店が倒産した際も別の業者に依頼できます。
工務店を選ぶ際は、住宅瑕疵担保責任保険に加入しているか確認してみてください。
工務店とのトラブルを避けるためにはしっかりと事前調査をしよう
工務店とのトラブルを避けるためには、事前に工務店について情報収集をしっかりと行うことが大切です。
口コミや評判をSNSで調べたり、施工イメージが掲載されているページを見つけられたりできるといいですね!
しかし、大手のハウスメーカーとは異なり、施工件数が少ないため口コミや評判が見つからない場合もあるかもしれません。評判がわからない状態で、工務店に依頼するのは不安な方も多いはず。
私は、ハウスメーカーの営業経験から工務店選びについてもアドバイスしています!
相談は無料なので、自分に合った工務店を選び家づくりを成功させたい方は、お気軽にお問い合わせください。