「土地だけを先に買ってもいい?」
「メリット・デメリットが知りたい」
「土地だけの購入でもローンは使える?」
土地を先に購入して、後から家を建てることを考えている方もいるのではないでしょうか。よい土地が見つかったら、誰かに買われてしまう前に購入しておきたいですよね。
しかし先に土地を購入するなら、メリット・デメリットや、住宅ローンについてしっかり把握することが大切です。
この記事では、土地購入に関する情報を網羅している筆者が、以下の内容を解説します。
- 土地だけ先に買うメリット・デメリット
- 土地だけを買うときにかかる費用
- 利用できる融資制度
- 失敗しないコツ

何も考えずに土地を先に買って後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください!


土地だけ先に買う3つのメリット


土地だけを先に買う場合のメリットを3つ紹介します。
- 希望の土地が手に入りやすい
- 建物をじっくり検討できる
- 業者選びがスムーズに進む
それぞれ詳しく見てみましょう。
1. 希望の土地が手に入りやすい
「ここに住みたい」と思う理想の土地は、すぐに見つかるものではありません。家を建てようと思い立ってから土地を探してもなかなかいいところが見つからず、建てるまでに時間がかかったり、妥協しなければならなかったりするケースもあります。
もしいい土地が見つかったら、早く購入しておけば誰かに取られてしまう心配がありません。



いい土地が見つかっても、後回しにして誰かに買われてしまったら悲しいですよね…
2. 建物をじっくり検討できる
土地込みの家を買う場合、いい物件が見つかっても誰かに買われてしまう可能性があります。しかし、土地をすでに持っていれば、その場所が誰かの家になる心配がいらないため、建物のプランをじっくり検討できます。



ただし、土地によっては建てられる家が制限される可能性もあります!
理想の家を建てられる土地かどうか、あらかじめプロに相談しておくと安心です。
3. 業者選びがスムーズに進む
土地の場所や面積がすでに決まっていれば、具体的なプランが建てられます。



複数のハウスメーカーに見積もりをもらう際は、土地の大きさや場所に合わせたプランを提案してくれます!
所有している土地に合わせて実現可能なプランを提案してくれるので、理想を叶えられる最適な業者を選びやすいでしょう。
土地だけ先に買う5つのデメリット


土地だけ先に買う場合、デメリットもあります。ここでは、5つの項目に分けて紹介します。
- 希望する家が建てられない可能性がある
- 建築費用が足りなくなるリスクがある
- 利用できる住宅ローンが限られる
- 住宅ローン控除が利用できない可能性がある
- 固定資産税の支払い義務が生じる
デメリットも把握したうえで、土地だけ先に買うかどうか検討してみてください。
1. 希望する家が建てられない可能性がある
知識なしに土地を購入してしまうと、建てたい家を建てられる条件が揃わないことがあります。
たとえば、
- 面積が狭すぎる
- 建てられる建物の高さに制限がある
- 建ぺい率や容積率が小さい
などが挙げられます。



建てたい家のイメージができている場合、それが実現不可能だと悲しいですよね…
土地を先に購入してしまうと、家づくりの希望に柔軟に対応してもらえないケースがある点に注意が必要です。
2. 建築費用が足りなくなるリスクがある



土地を先に購入する場合、多少無理してでもいいところを買ってしまいがちです!
その結果、家を建てる予算が限られてしまうリスクがあります。
土地を買わなければ、限られた予算のなかでも立地を優先するのか、建物を優先するのか検討できます。しかし、すでに土地にお金を使ってしまうと、建物は妥協しなければならないこともあるでしょう。
3. 利用できる住宅ローンが限られる
土地だけを購入する場合、一般的な住宅ローンは原則として使えません。利用可能なローンは「つなぎ融資」や「土地先行融資」です。



しかし、これらの融資制度は一般的な住宅ローンに比べると金利が高めに設定されています!
住宅ローンを自由に選べないのは、デメリットといえるでしょう。
4. 住宅ローン控除が利用できない可能性がある
土地のみの購入では、基本的に住宅ローン控除が適用されません。住宅ローン控除は、最大35万円と大きな金額です。



ただし、例外的に適用されるケースはあります。
具体的なケースは、以下の内容に当てはまる場合です。
- 土地を取得してから2年以内に住宅ローン付きの住宅を新築した場合
- 土地・建物のための住宅金融支援機構等の借入金で、住宅ローンを組むタイミングが新築着工の場合
- 建築条件付き土地を購入した後、3ヶ月以内に工事請負契約をする場合
住宅ローン控除については自分で判断するのが難しい方もいるでしょう。対象になるかどうか、プロに相談してみることをおすすめします。
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5. 固定資産税の支払い義務が生じる
土地だけの購入であっても、固定資産税は支払わなければなりません。固定資産税は毎年かかるものであり、実際に住む家を建てるのが数年後だとしても支払い義務が発生します。
そのほか、都市計画税の支払いも必要です。



早い段階で土地だけ購入すると、税金だけを支払うことになり、無駄な出費だと感じることになるでしょう!
土地だけを買うときにかかる費用


土地だけを購入する場合に、どんな費用がかかるのか見てみましょう。
- 土地の購入費用
- 仲介手数料
- 登記費用
- 測量費用
- 各種税金
それぞれの項目を詳しく解説します。
1. 土地の購入費用
土地の販売価格が購入費用にあたります。契約前には、土地の一部を頭金(手付金)として支払うケースもあります。本契約で残りの残額を支払います。



頭金の相場は、購入金額の10%以内が目安です!
なお、土地の購入費には消費税がかかりません。
2. 仲介手数料
土地の売買を仲介した不動産会社に対して、仲介手数料を支払います。金額は、購入する土地代により異なります。



「宅地建物取引業法」により、仲介手数料の上限は法律で定められています。土地の購入と手数料の計算式は、以下のとおりです!
土地の購入費 | 仲介手数料の計算式 |
---|---|
~200万円 | 売買価格の5% + 消費税 |
200万円~400万円未満 | (売買価格の4% + 2万円) + 消費税 |
400万円以上 | (売買価格の3% + 6万円) + 消費税 |
たとえば、1,500万円の土地を購入する場合、仲介手数料は50万円ほど。あまりにも仲介手数料が高い業者は、違法な営業をおこなっている可能性が高いでしょう。
3. 登記費用
登記費用は、売主から買主へ所有権が移動する際の費用です。登記にかかる登録免許税と、司法書士に払う報酬、2つの費用が発生します。



登録免許税は、土地の固定資産税評価額で決定するため、購入時の売買価格は関係ありません!
司法書士への報酬額は、5〜6万円程度が相場です。
4. 測量費用
測量費は、土地の状況や境界線などを測るためにかかる費用です。現況のみの測量の場合、10~20万円程度がかかると言われています。
しかし、立地や土地の面積・形状により、費用が倍以上になるケースもあります。



ただし、測量費用は売主が負担するケースもあります。どちらが支払うかについて、法的な決まりはありません。
5. 各種税金
土地のみの購入であっても、さまざまな税金がかかります。それぞれの内訳を見てみましょう。
印紙税
不動産売買契約書には、印紙を貼る必要があります。印紙税は、成約価格により異なります。
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
10万円超え~50万円以下 | 400円 | 200円 |
50万円超え~100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円超え~500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超え〜1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円超え~5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円超え~1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
契約金額が1万円以上10万円未満の不動産を売買する場合は、軽減措置の対象外となり200円がかかります。
固定資産税
固定資産税は、土地や建物を所有している人に課せられる税金で、毎年支払う必要があります。
固定資産税額=固定資産税評価額 × 税率(標準税率1.4%)
固定資産税評価額は、公示価格の7割程度が目安です。



税率については自治体で異なることがあるので、土地がある地区のホームページで確認しておきましょう!
登録免許税
登録免許税は、登記事項を書き換える際に必要な税金です。土地や建物の所有権が変わったときに発生するケースが多いでしょう。
計算方法は「課税標準 × 税率」です。
不動産取得税
不動産取得税は、土地や建物を取得したときに1回限り支払いが発生する税金であり、各都道府県が課税する地方税です。
「固定資産税評価額×税率(本則4%)」で求められます。



なお、軽減措置が設けられているため、実際に払う金額は抑えられるケースがほとんどです!
具体的な軽減措置については、各都道府県のホームページを見たり市役所に直接問い合わせたりしてみてください。
土地の購入に利用できる2つの融資制度


土地の購入には、一般的な住宅ローンは使えません。しかし、利用可能な2つの融資制度があります。
- つなぎ融資
- 土地先行融資
それぞれの特徴を見てみましょう。
1. つなぎ融資
「つなぎ融資」は、住宅ができるまでの間に土地を購入する費用として、一時的に融資が受けられるものです。住宅を建設している間は、つなぎ融資の利息分のみを支払います。
家が完成して住宅ローンの融資が始まったら、つなぎ融資の元金と利息を返済していきます。
つなぎ融資は、住宅ローンに比べると高い金利が設定されているケースが多いようです。



つなぎ融資をおこなっている金融機関は限られているので、利用したい方は事前に取り扱いの有無を確認しておく必要があります!
2. 土地先行融資
「土地先行融資」は「分割融資」とも呼ばれ、家を建てる際に土地代を先に融資してもらうものです。
住宅分は、建築してから追加で融資してもらいます。金利は住宅ローンと同等なので、低金利で借りられるのがメリットです。
ただし、土地先行融資をおこなっている金融機関やローン会社が少ない点に注意が必要です!
土地だけ先に買うときに失敗しない3つのコツ


土地だけ先に買って後悔しないために、3つのポイントを紹介します。
- 住宅を購入することを想定して土地を選ぶ
- 土地と住宅の名義を同一にする
- 建設計画を立てておく
それぞれ詳しく見てみましょう。
1. 住宅を購入することを想定して土地を選ぶ
土地だけを購入する際は、その後住宅を建てることを想定して事前にしっかり調査をおこなうことが大切です。
しっかり調査しておかないと「下水道やガスが通っていないため、整備費用がかかる」「地盤の影響により建てたい家が実現しないかもしれない」などの影響が出る可能性があります。



家を建てることをしっかり想定していれば、このような失敗は避けられますよね!
住みたい家がある方や、建築コストが限られている方は、購入前の入念な調査が重要です。
2. 土地と住宅の名義を同一にする
土地だけを購入する場合、その後建てる家と同じ名義にすると、住宅ローン控除が受けられます。
土地と住宅の名義が異なる場合、土地の住宅ローン控除が適用されません。安易に名義人を決めるのではなく、同一名義にして適用できる控除はしっかり受けられるようにしましょう。
3. 建設計画を立てておく
土地だけを購入する場合に利用できるローンは「つなぎ融資」または「土地先行融資」です。2つの融資は、申し込む際に金融機関に家の設計計画を提出する必要があります。
とりあえず土地だけ購入して後で住宅プランを考えようとすると、すぐに融資を受けられません。



建築計画の建て方がわからない場合は、プロに相談するのがおすすめ!
具体的にどんな家を建てたらいいのかわからない方は、すーさんの相談窓口へお気軽にお問い合わせください!
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土地だけを先に買うならしっかり計画を立てることが大切


土地だけを先に買う場合、しっかり計画を立てておくことが大切です。理想の家がある場合には、その家を建てられる条件に当てはまる土地を購入しなければなりません。
また、住宅ローンの利用を検討しているなら、家を建てる時期も決めておくことが大切です。



家づくりに関してわからないことや気になることがある方は、すーさんの相談窓口へお気軽にご相談くださいね!
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