「注文住宅を建てる際に事前に決めておくことはある?」
「注文住宅を建てるにあたって何から取り組めばいいの?」
「ハウスメーカーと決める必要がある細かい項目を知りたい!」
注文住宅を建てるときは、決めなければならないことが多いですよね!
決めなければいけないことが膨大なため、まずは全体像が知りたいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大手ハウスメーカーに15年間勤めていた筆者が、注文住宅で決めることについて、
- 施工会社の決定まで
- 施工会社の決定後
- 着工後
の3つに分けて解説します。
注文住宅を建てるために決めることを順番別に網羅したので、ぜひ参考にしてみてください!
【施工会社の決定まで】注文住宅の決めることリスト
施工会社の決定までに決めることは、大きく分けて以下の4つです。
- 予算
- 土地
- 理想の住宅のイメージ
- 施工会社
それぞれの項目ごとに細かく決めることをリストにしているので、確認してみてください。
1. 予算
まずは、現在の収支状況を把握します!
現在の貯金額や親からの援助金、土地などの資産を把握し、注文住宅づくりにかけられる予算を配分していきます。頭金として出せる金額や毎月のローン返済額を明確にして、金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込みましょう。
なお、家づくりにかかる費用項目は、以下の通りです。
費用項目 | 概要 |
---|---|
建築費 | ・資材や取り付け工賃などの直接工事費 ・工事用の電力給排水設備や仮囲いなどの共通費 |
付帯工事費 | 外構や空調工事・インテリアなど |
諸費用 | 税金や保険・引越し費用など |
土地購入費 | 土地が決まっていない場合は別途必要 |
また、設備のオプションや外構費で予算をオーバーするケースが多く発生します。理想の暮らしの優先順位をはっきりさせ、事前に決めた予算内で収まるようにしましょう。
2. 土地
注文住宅を建てる土地を所有していない場合は、土地探しが必要です。値段や広さだけでなく、通勤・通学にかかる時間と距離、スーパーや病院が近くにあるのかなどを考慮しましょう。
土地探しで失敗しないコツは、複数回見学に行くことですよ!
納得できる土地を見つける方法は、以下の通りです。
- 平日と休日に行ってみる
- 時間帯を変えて行ってみる
- 交通量をチェックする
- 周辺の環境を確認する
希望にあう土地が見つかったら、売主と売買契約を結びます。なお、不動産会社が仲介する場合には、仲介手数料が必要です。
土地探しについては、関連記事「【失敗しない】土地探しのコツ7選!基礎知識や探し方を家づくりのプロ解説」で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください!
3. 理想の住宅イメージ
理想の家のイメージは人それぞれ違うため、家族で話し合う必要があります。注文住宅のスタイルや住宅性能、設備など、思いつくまま紙に書き出してみてください。
イメージやスタイルが決まっていると、統一感のある家づくりができます。また、自分たちの理想の生活スタイルを知ると、施工会社との打ち合わせがスムーズになるでしょう。
- 住宅性能が高い温度変化の少ない家
- 無垢材をたくさん使った自然素材の家
- 震災があっても家族を守れる地震に強い家
- 家族が多くてもプライベートスペースが確保できる家
どんどんアイデアを出していき、後で削っていくと理想の家に近づきますよ!
4. 施工会社
理想の注文住宅のイメージができたら、実際に建ててくれる業者を探します。施工会社には、ハウスメーカーや工務店、設計事務所があり、それぞれの特徴やメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
施工会社 | 特徴 | メリット・デメリット |
---|---|---|
ハウスメーカー | 土地探しから引き渡しまで手がける | ・均一な建築資材を工場生産する ・着工後の変更に対応できない |
工務店 | 地域の土地や気候を熟知した家づくりができる | ・建築コストが抑えられる ・施工に時間がかかる |
設計事務所 | 狭小地や旗竿地などでもデザイン性の高い建築ができる | ・間取りやデザインにこだわれる ・比較的コストが高い |
施工会社は、複数候補を挙げておきましょう。住宅展示場の見学を利用して、各施工会社の標準仕様や強みを確認してみてください。
住宅展示場を利用する場合には、見学後に打ち合わせスケジュールを決めることになります。
打ち合わせの際には、即決せずに提案や担当者との相性を確認することが大切です!
「施工会社が選べない」「理想の家のイメージに迷いがある」という場合は、すーさんの相談窓口をご利用ください。ハウスメーカーの営業担当者としての15年の実績のある私が、注文住宅施工の相談に無料で対応いたします。
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【施工会社の決定後】注文住宅の決めることリスト
施工会社決定後は、担当者と一緒に家の詳細を決めていく段階に入ります。家の詳細を決めることは、大きく以下の6つです。
- 間取り
- 外装
- 内装
- 水回り設備
- 電気配線
- 外構
実際に話し合いを進めていく順番を基に解説していきます!
1. 間取り
間取りを決めるうえで重要なのは、家族がスムーズに生活できる動線です。家族が朝目覚めてから寝るまでの行動が考慮された間取りは、何十年経っても居心地の良い注文住宅になります。
取り入れると便利な間取りは、以下の通りです!
- 部屋間をグルグル回れる回遊性のある間取り
- 洗濯が一か所で完結するランドリールームの設置
- 食事の準備が楽になるキッチン横のダイニングルーム
- 家事全般がスムーズになる一か所にまとめた水回り
- 室内が開放的で明るくなる吹き抜けのリビング
家族でしっかりと話し合い、意見をまとめておきましょう。
後悔しない間取りについては、関連記事「【経験者から学ぶ】間取りで後悔しがちなポイント10選!失敗する理由や成功させるためのコツを紹介」で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください!
2. 外装
外装は、家の外壁や屋根の色や素材を選んでいきます。外装で注文住宅の印象が強く決まってしまうため、色選びは慎重に行いましょう。
外壁の色選びは、汚れの目立ち具合に注意してください!
薄いグレーやアイボリー、ベージュは汚れが目立ちにくく人気の色です。一方、白や黒、原色などの外壁は汚れが目立ちやすく、頻繁にお手入れやメンテナンスができない場合はおすすめしません。
また、ドアやサッシ、屋根の色との相性や近隣の住宅とのバランスも重要です。市区町村によっては、景観のガイドラインを定めている場合があります。施工業者や市役所に確認してみましょう。
3. 内装
注文住宅の内装では、床や壁、天井など建物内部の設備や装飾を選んでいきます。部屋全体が統一感のある空間になると満足度が上がり、生活の質が高まるでしょう。
空間で約70%を占める床や壁、天井の素材や色選びは重要です。そのため、まずはインテリアの方向性を決めると選びやすくなります。
種類 | 特徴 |
---|---|
ナチュラル系 | 北欧風や和モダンなど自然素材を取り入れた温かみのある空間 |
モダン系 | モノトーンカラーを使ったクールで高級感のある空間 |
ヴィンテージ系 | クールでどこか懐かしいヴィンテージインテリアが似合う空間 |
誰かに自慢したくなる空間を目指しましょう!
4. 水回り設備
水回りの設備を一か所にまとめると、配管工事がスムーズになり費用が抑えられます。キッチンや浴室、洗濯機が近くにあると、時短が叶う家事動線が実現するでしょう。
水回り設備は、複数のメーカーやグレードの中から選びます。機能性の高いグレードの設備は高価であるため、予算の範囲内で収まる製品を選ぶことが大切です。
グレードの高い製品は魅力的ですが、オーバースペックになる可能性がありますよ!
また、注文住宅の浴室に手すりや浴室暖房、滑りにくい床などを設置しておくと老後も安心して使えます。
5. 電気配線
注文住宅の電気配線は、施工会社が設計し提案してくれます。しかし、電化製品の数や使用する場所は家庭によって違うため、コンセントがいくつ必要かを具体的に決めておきましょう。
特に冷蔵庫や電子レンジ、エアコンは、専用のコンセントが必要です。また、生活のしやすさに直結するので、以下のようなことに注意してください。
- 場所や高さ
- ドアや家具との干渉
- 生活動線
節電の意識から、トイレの照明に人感センサーライトを設置する家が増えていますよ!
人感センサーライトはメーカーによって照明時間が違い、調整の難しいタイプがあります。照明時間が短いと、使用中に消えて不便なので、施工会社に確認してから設置しましょう。
なお、コンセントの位置に関しては、関連記事「【間違いない】新築でおすすめのコンセントの位置13選!決め方のポイントや3つの注意点も解説」にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
6. 外構
外構とは、庭や駐車場など建物のまわりのことを指します。外構で決めることは、以下の9つです。
- 配置(駐車場や庭など)
- 駐車場の仕様
- 庭の仕様(人工芝や砕石など)
- 建物まわりの仕様(コンクリートや砕石など)
- 排水・水道の引き込み位置
- 外水栓の位置
- フェンスの種類と配置
- アプローチのデザイン
- 街灯の有無や位置
注文住宅の外構は多くの場合で最後に決めることになるため、予算や時間が限られてしまいます。時間の余裕があるうちに、建物まわりの仕様や物置の大きさなどを決めておくと焦らなくて済むでしょう。
風致地区などでは、景観に指定があるケースがあります!
景観の指定を後から知って駐車場が設置できないなどのトラブルがないように、あらかじめ確認しておきましょう。
【着工後】注文住宅の決めることリスト
注文住宅で決めることは、住宅着工後にもあります。着工後に決めることは、以下の7つです。
- 地鎮祭・上棟式等の実施の有無
- 挨拶まわりをする範囲
- 火災保険
- 家具・家電
- ライフラインやインターネット回線業者
- 引っ越し業者
- 引っ越しの日・現在の住居の解約日
火災保険の契約は住宅ローンを組む際に必須であるため、早めの準備が必要になるでしょう!
また新しい土地では、ご近所付き合いも大切です。挨拶まわりをする範囲や挨拶の品などを決めて、準備を進めましょう。
注文住宅の決めることリストで失敗しないための3つのポイント
注文住宅を建てる際には、多くの決めることがあります。それぞれの決定をスムーズに行うためには、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
- 事前に情報を収集する
- 営業担当者との相性を確認する
- 余裕を持ってスケジュールを組む
それぞれ詳しく解説します。
1. 事前に情報を収集する
理想の注文住宅のイメージや各種設備、仕様を決める際には、事前の情報収集が大切です。
さまざまな事例や製品情報を持っていると、アイデアやイメージが湧きやすくなります!
情報収集は、ハウスメーカーのカタログを参考にすると良いでしょう。LIFULL HOME’Sを利用すれば、複数のハウスメーカーのカタログを一括で取り寄せられるので便利です。
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
2. 営業担当者との相性を確認する
家の詳細を詰めていく段階では、営業担当者との相性が大切です!
自身と相性の良い担当者であれば、一つひとつの決定がスムーズに進むでしょう。
担当者と相性が合わない場合は、施工会社に変更を求めることが可能です!
都合や理想を押し付けず、話をしっかり聞いてくれて的確な提案をしてくれる営業担当者を選ぶと、理想の注文住宅を作れます。
3. 余裕を持ってスケジュールを組む
余裕を持ったスケジュールを組んで、慎重に一つひとつ決定していくことが大切です。スケジュールに余裕がないと、納得いくまで打ち合わせをする時間が取れません。
なお、施工会社との注文住宅に関する打ち合わせは、何度でも可能です。
回数を気にすることなく納得するまで何度でも打ち合わせしましょう!
注文住宅の決めることリストで判断に迷う場合は専門家に相談しよう
注文住宅は決めることが多いうえに、知識がないと十分に検討できない場合が多くあります。自分で情報を整理しながら一つひとつ決定していくことは、簡単ではありません。
また、相談相手が施工会社の担当者だけでは、客観的な視点で情報を得られないことがあります。
たとえば、施工会社の提案にしっくりこない点はあるものの、うまく伝えられないことはありますよね!
判断に迷うことがある場合は、第三者の専門家に相談することがおすすめです。
すーさんの相談窓口は、施工会社とは違う中立的な立場でのアドバイスが可能です。注文住宅を建てる際に、心配な点や納得のいかない点がある場合には、ぜひお気軽にご相談ください!