「ベランダなしの場合、布団を天日干ししたいときはどうしたらいい?」
「ベランダを作ったら建築費用が高くなるのでは?」
「ベランダを作った場合に生じるデメリットとは?」
ベランダの必要性が気になっている方は多いでしょう。「とりあえずベランダをつけておこう」と、深く考えずに設置してしまうと後悔する可能性があるので、注意が必要です。
実際、ベランダ(バルコニー)をあえて作らないお家は、最近増えています。
この記事では、大手ハウスメーカーで15年勤務した筆者が、以下の4つについて詳しく紹介します。
- ベランダがいらないといわれる理由
- ベランダをなしにするメリット
- ベランダがいらない方
- ベランダなしでも後悔しない間取り
ベランダを作るかどうかで悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ベランダ(バルコニー)がいらないといわれる4つの理由
ベランダがいらないといわれる理由は、以下の4つがあります。
- 建築費用・メンテナンス費用が高額になる
- 雨漏りする可能性がある
- 防犯性が低くなる
- 掃除の手間が増える
それぞれ詳しく解説します。
1.建築費用・メンテナンス費用が高額になる
ベランダの建築にかかる費用の相場は、高い設備を求めなければ約50〜100万円といわれています。建築費用はもちろんですが、施工会社によってはメンテナンス費用もかかるケースがあるので備えておかなければなりません。
新築後、およそ10年後にベランダの防水工事が必要とされており、1回あたり10万円程度かかります。
家を建てる場合には、建築費用はもちろん、メンテナンスのタイミングやかかる費用も考慮しておくことが大切です。
「ベランダは作りたいけど、予算オーバーになってしまう…」とお悩みの方は、「【計画が命】新築で予算オーバーしたときに削るところ7選!費用を抑えるテクニックを解説」をあわせて参考にしてみてくださいね。
2.雨漏りする可能性がある
戸建住宅の雨漏りの半数は、ベランダが原因で起こるものといわれています。以前は後付けのアルミ製ベランダが主流でしたが、最近では真下にリビングなどの室内が重なるようにベランダが作られることが増えてきたためです。
1階の雨漏りの原因は、2階にあるベランダのことが多い傾向にあります。
メンテナンスや掃除が行き届いておらず、排水が詰まってしまうことが原因の一つです。ほかにもさまざまな原因があります。
- 新築時の施工不良
- FRP防水の不良
- メンテナンス不足
- 排水の詰まり
- ベランダ出入り口のサッシ部分の劣化 など
このように、雨漏りしてしまうリスクがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
3.防犯性が低くなる
ベランダは室内への侵入経路となりやすいため、防犯性を高める対策が必要です。手すりや観葉植物が死角となり、人通りの多い場所でも侵入される可能性があるためです。
また、洗濯物が外干しされている際には盗難被害のリスクも考えられるでしょう。
人通りが多くても安心できるわけではないんですね!ベランダを作る場合には、防犯性もしっかり考えておきましょう。
4.掃除の手間が増える
ベランダの掃除は、月に1回程度が理想的です(明らかに目に見える汚れがない場合)。
ベランダの掃除を怠ると、前述したように排水が詰まり雨漏りの原因になることがあります。
また、手すり側にある側溝は日陰になることが多いため、苔が生えてしまうことも。掃除が手間、めんどくさいと感じる場合には、ベランダの設置について再度検討したほうがいいでしょう。
ベランダ(バルコニー)はいらない!設置が向かない人の3つの特徴
ここでは、ベランダの設置が向かない人の3つの特徴について解説します。
- 洗濯物は部屋干し派
- 掃除が苦手
- 近隣住宅との距離が気になる
「ベランダって本当に必要?」と悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.洗濯物は部屋干し派
日頃、室内で洗濯物を干す方は、ベランダがいらない可能性が高いです。
ただ「布団は外に干したい」という方は、ベランダの設置が必要かもしれません。
ベランダを作らない場合には、室内のどこで洗濯物を干すのかをしっかり考えておきましょう。
洗濯物を干すスペースをしっかり考えておかないと、子ども部屋や寝室を利用することになるかもしれません。
2.掃除が苦手
ベランダは外部の環境にさらされるため、定期的な掃除が必要です。
排水口が詰まると雨漏りしてしまうことがあるため、月に1回は掃除をしましょう。
特に、火山灰がよく降る地域や降雪が多い地域、ベランダの近くに木を設ける場合などは汚れやすいので、定期的な掃除が必須となります。
掃除が苦手な方は、面倒に感じてしまう可能性があります。ベランダの設置は慎重に検討してください。
3.近隣住宅との距離が気になる
ベランダを設置する場所によっては、近隣住宅との距離が近くなることがあります。洗濯物を干す際などに気をつかわなくてはならず、プライベート空間を満喫できないと感じるかもしれません。
確かに、ベランダのすぐそばにお隣さんの窓があると隣の人の目が気になってしまいそうです。
周辺が住宅街といった場合には、近隣住宅との距離が近くなりやすいので、ベランダの設置に向かないことがあります。
ベランダ(バルコニー)を設置するのが向いている人の3つの特徴
ここからは、ベランダの設置が向いている人について紹介していきます。
- 布団や洗濯物は外に干したい
- 広めのベランダでリフレッシュスペースを作りたい
- エアコンの室外機置き場として活用したい
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.布団や洗濯物は外に干したい
太陽の下で洗濯物や布団を干したい方はベランダの設置が向いています。また、2階に寝室がある場合、ベランダで布団を干したほうがスムーズに家事ができることがあります。
ただし、洗濯物や布団はベランダではなく庭に干す予定の方は、ベランダは必要ないかもしれません。
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2.広めのベランダでリフレッシュスペースを作りたい
ベランダのスペースを広くとって、リフレッシュしたりプライベート空間を作りたい方もベランダの設置が向いています。
植物や家具を配置し、居心地の良いエリアを作り上げることで、趣味の空間としても活用できます。
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3.エアコンの室外機置場として活用したい
2階に取り付けるエアコンの室外機を設置するスペースとしても活用できます。
2階のエアコンの室外機を1階に設置する場合、外の配管の延長料金や高所作業料金が別途発生するので注意が必要です。
一方、2階のエアコンの室外機をベランダに設置する際には、別途料金がかからないケースが多いのが嬉しいポイントです。エアコン設置費用を安く済ませられます。
ベランダに室外機の設置を考えている方は、スペースを考慮する必要があります。室外機のサイズの目安は、高さ約60cm×幅80cm×奥行き30 cm(メーカーによって差あり)です。 室外機がおけるスペースを確保しておきましょう。
ベランダ(バルコニー)なしでも後悔しない!おすすめの間取り例3選
ここでは、ベランダなしでも後悔しないおすすめの間取りについて紹介します。
- ランドリールームを設ける
- テラスを作る
- 庭を広くする
ベランダなしの間取りをお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください!
1.ランドリールームを設ける
ランドリールームを作って、洗濯機を置いたり洗濯物を畳むスペースを設けたりすることで、家事導線が楽になります。
洗濯物を「洗う→干す→畳む」が一連の流れでできれば、毎日の家事が楽になりますね!
ただし、ベランダのない生活でも機能的な間取りとなるためおすすめですが、安易に作ってしまうと後悔するケースもあるため注意が必要です。
ランドリールームについては、「【確認必須】ランドリールームがいらなかったと後悔する10の理由!失敗しない対策やメリットも紹介」で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
2.テラスを作る
ベランダの代わりにテラスを作ることで、屋外でくつろぐスペースを確保できます。家族や友人とのリラックスした時間を過ごす場として活用でき、開放感のある屋外の空間を作りたい方におすすめです。
バーベキューをしたり、子ども達をプールで遊ばせたりするスペースとしても活用できますね。
広々としたテラスは、戸建ての醍醐味の一つともいえるでしょう。
3.庭を広くする
庭を広くすることで、家の周りに開放的なスペースを確保できます。庭では植栽やガーデニングを楽しむことができ、自然とのつながりを感じられるでしょう。
家庭菜園を楽しむことを考えているのであれば、ベランダよりも庭のほうがおすすめです。
ベランダで家庭菜園する場合、排水口が詰まると雨漏りの原因になってしまうため、土や葉っぱが落ちたときには取り除く必要があります。
庭だと雨漏りの心配がないため、気軽に家庭菜園を楽しめますね!
ベランダ(バルコニー)がいらないかどうか決められない人はすーさんに相談しよう
ベランダを設置すると、雨漏りしたり防犯性が低くなったりするなどのデメリットがありますが、洗濯物や布団を外に干したい方は設置が向いているといえるでしょう。メリットやデメリットを踏まえたうえで、設置するかを決めることが大切です。
とはいえ、本当にこの選択で合っているのか不安になることもありますよね…。
ベランダの設置にお悩みの方は「すーさんの相談窓口」を活用するのがおすすめです。
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