【まるわかり】家を建てる費用相場を解説！安くするコツや価格別イメージを住宅のプロが解説

「家を建てるにはどのくらい費用がかかるの？」
「土地を持っている場合と購入する場合の相場価格を知りたい！」
「1,000万円台だとどんな家を建てられるの？」

家を建てるには、高額な費用が必要です。

結論からお伝えすると、マイホームづくりの相場は3,700～5,000万円です。ただし、土地の有無や住んでいるエリアによって金額は異なります。

また、家や土地代の他にかかる諸費用を含めずに予算を決めると、後悔することになる可能性があります。ハウスメーカーや施工会社ときちんと話し合いながら、しっかり資金計画を立てることが大切です。

そこでこの記事では、家を建てようと考えている方に向けて、

• 土地あり・なしの平均費用
• 初期費用の内訳
• 費用別の住宅イメージ
• 費用を抑えるコツ
• 失敗を防ぐポイント
• 住宅ローンの組み方

を解説します。

「マイホームづくりで失敗したくない」「どのくらいお金がかかるのか知りたい」と考えている方は、ぜひご一読ください。

家を建てる費用の平均は？土地あり・なしで解説

家を建てようとしている方は「どのくらいお金がかかるのか」が気になりますよね。既に土地を持っていてそこに家を建てる場合は平均3,717万円、家だけでなく土地も購入する必要がある場合は平均4,694万円必要です。

平均費用については、以下2つのパターンに分けてより詳しく解説します。

1. 土地ありの場合
2. 土地なしの場合

順番に見ていきましょう。

（参考：2022年度 フラット35利用者調査｜住宅金融支援機構）

1. 土地ありの場合｜平均3,717万円

土地を元々持っている場合、家を建てるのに平均3,717万円かかります。土地を購入せずに済むため、建築費やその他諸費用のみが必要です。

地域別の相場は、以下のとおりです。

地域	平均費用
首都圏	4,017万円
近畿圏	3,991万円
東海圏	3,798万円
その他地域	3,503万円

首都圏・近畿圏・東海圏は、平均費用よりも100～300万円高い傾向にあります。

2. 土地なしの場合｜平均4,694万円

土地を持っていない場合は、家を建てるのに平均4,694万円必要です。内訳は、土地代が約1,500万円、建築費が約3,195万円となっています。

土地代と建築費の地域別の相場は、以下のとおりです。

地域	土地代	建築費用
首都圏（5,406万円）	2,288万円	3,118万円
近畿圏（4,893万円）	1,760万円	3,133万円
東海圏（4,694万円）	1,300万円	3,394万円
その他（4,151万円）	927万円	3,224万円

首都圏と近畿地方は、平均費用よりも高めです。

家を建てるのに必要な初期費用の内訳

家を建てるのに必要な初期費用は大きく分けて3つあります。

1. 土地代
2. 建築費
3. その他諸費用

たとえば、予算を7,000万円と決めた場合は、この3つの合計が予算を超えないようにバランスを考えて計算することが必要です。

諸費用は、土地と建築費用の合計金額の10%前後と言われています。事前にしっかり確認しておきましょう。

1. 土地代

家を建てるためには、土地が必要です。

費用は、住んでいる地域や条件によって異なります。一般的に、交通の便がよいところや都心エリアは、購入価格が高く設定されているケースが多いです。

土地を購入する場合は、不動産会社に依頼したり、ハウスメーカーを頼ったりする方法があります。

2. 建築費

建築費とは、家を建てるために必要な費用で3,500～4,500万円程度が目安です。

とはいえ、ハウスメーカーや工務店によって価格が異なります。ローコスト住宅を売りにしている会社であれば、1,000～2,000万円台で家を建てられます。

建築費については、事前にハウスメーカーや工務店に見積もりを依頼することをおすすめします。

3. その他諸費用

家を建てるには、土地や建築費以外にも費用がかかります。

たとえば、土地と建物の所有者が誰なのかを明記するために登記費用が必要です。登記を司法書士に依頼する場合は、別途支払いが発生します。

加えて、建築費用とは別にかかる付帯工事の費用がかかる場合があります。

マイホームづくりでは、土地の購入費と建築費以外にもコストがかかることを覚えておきましょう。

すーさんは大手ハウスメーカーに15年務めた住宅のプロです。これまでに家づくりに関するお悩みに5,000件以上アドバイスしてきたため、何にどのくらい費用がかかるかの目安がわかります。

費用別に建てられる家のイメージを解説

家を建てるのには、3,700～5,000万円ほどの費用が必要です。しかし、経済状況によっては、コストを抑えたい方もいるのではないでしょうか。

こちらでは、以下4つの費用別に建てられるマイホームのイメージを紹介します。

1. 1,000万円台
2. 2,000万円台
3. 3,000万円台
4. 4,000万円台

家づくりの金額に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 1,000万円台｜シンプルな外観や間取りの家

土地あり・なしの場合でも、家を建てるには3,000万円以上が必要です。

たとえば、シンプルな外観や間取りを採用するのが有効です。外壁材や屋根は、使う材料が多いほどコストがかさんでしまうためです。

さらに、ハウスメーカーを選ぶ際には「低コスト」をうたっている会社に依頼しましょう。

なお、ハウスメーカーの選び方は関連記事「【元住宅営業マンが力説】ハウスメーカーの選び方7選！失敗しないための5つの注意点を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

2. 2,000万円台｜間取りや設備などの取捨選択が必要

2,000万台の家は、1,000万円台よりは予算配分を自由におこなえます。

とはいえ、平均費用には1,000万円程度足りていません。見た目は、シンプルなマイホームになるでしょう。

予算内で理想を実現させるために「家づくりで何を優先させるか」を検討しておくことが重要です。

3. 3,000万円台｜希望を実現できる

家を建てる平均金額は、約3,572万円（土地ありの場合）です。一般的なグレードで、ある程度の広さを確保できるでしょう。

希望を実現しやすいので、マイホームづくりでこだわりを入れたい方におすすめです。

4. 4,000万円台｜デザイン・間取りの自由度が高め

建築費用だけで4,000万円かけられるなら、希望はほとんど叶うと思ってもよいです。プランの選択肢が増えるので、マイホームづくりの自由度が高くなります。

たとえば、中庭のあるロの字型やコの字型の家をつくれます。凹凸が多く、外壁面積が多くなるプランでも資金に余裕を持てるでしょう。

初めての家づくりで迷ったら「LIFULL HOME’S」の家づくりノートがおすすめです。

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家を建てる費用を抑える5つのコツ

家を建てる際には、主に以下5つのポイントに注意しましょう。

1. 間取りはできるだけシンプルにする
2. 建物の形状は凹凸をなるべく減らす
3. 内装・設備のアップグレードは最小限にする
4. 床面積を減らす
5. 複数のハウスメーカーを比較する

これらのポイントを考えることで、費用を予算内に抑えたり、マイホームづくりで失敗を避けられたりします。

1. 間取りはできるだけシンプルにする

部屋数が多かったり、複雑な構造にしたりすると、材料費や工事費が多くかかってしまいます。

たとえば、次のような工夫が効果的です。

• 窓を減らす
• 仕切りを減らす
• 部屋数を減らす

窓はサッシとガラスの両方を考えなければなりません。商品の素材や性能もさまざまです。窓の数を減らすだけで、数十万円ほどコストカットできる可能性があります。

他にも、仕切りや部屋数を減らすことで、壁の設置に必要な材料費や工事費がカットでき、費用を抑えられるでしょう。

2. 建物の形状は凹凸をなるべく減らす

家の形はできるだけ凹凸がないものにすると、費用を抑えられます。建物の形状で費用を抑えたいなら、キューブ型にするのがおすすめです。

キューブ型の家は、その名の通り四角い外観の家で凹凸が少ないです。1軒あたりに使用する資材の量をカットでき、多くの家で使用できます。

キューブ型の家について詳しく知りたい方は、関連記事「【要検討】キューブ型の家で後悔する5つの理由を解説！対策方法やおしゃれな外観にするポイントも紹介」で解説していますので、参考にしてみてください。

3. 内装・設備のアップグレードは最小限にする

内装や設備のグレードを極力抑えることでも、コストカットができます。どうしても外せないこだわりポイントの内装や設備はこだわって、妥協できるところはアップグレードしないようにするのがおすすめです。

たとえば次の4つです。

こだわりたいものでも全てを最上級にするのではなく、妥協できるところは抑えるようにすると、満足度を下げずに費用が削れます。

4. 床面積を減らす

建築費は、建築資材や工事の手間が増えるほど金額が高くなります。つまり、床面積が広がれば建築作業が増加して、コストがかさむのです。

床面積を減らす方法として、四角い家の角を削り、斜めにバルコニーを設ける手法が挙げられます。この工夫だけでも、数十万円のコストカットにつながる場合があります。

なお、床面積を小さくしても、窓を大きくして空間を広く見せることは可能です。工夫次第では、狭さを感じずに家を建てる費用を抑えられます。

5. 複数のハウスメーカーを比較する

ハウスメーカーによって、建築費や得意なプランが異なります。そのため、マイホームをつくる際には、複数の会社を比較したうえで依頼しましょう。

カタログを請求したり、住宅展示場に足を運んだりするのがおすすめです。

とくに、依頼する前には、見積もりをとることが大切です。費用の目安がわかり、資金計画を立てやすくなります。

おすすめのハウスメーカーについては関連記事「【2023年最新】ハウスメーカーのおすすめ20選！失敗しない選び方やよくある質問も解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください！

家を建てる費用で失敗を防ぐポイント3選

ここでは、家を建てる費用で失敗を防ぐポイントを3つ紹介します。

1. 優先すべき項目を明確にする
2. 家を建てたあとにかかるお金を理解する
3. 中・長期を見据えて家を建てる

それぞれみていきましょう。

1. 優先すべき項目を明確にする

家を建てる際、予算内でできることは限られます。そのため、マイホームに求める優先順位をつけることが大切です。

間取りや立地など、こだわりたいポイントを一旦書き出します。

なお、こだわりたいポイントや優先順位は、家族全員ですりあわせましょう。あとからマイホームづくりで揉める可能性が少なくなります。

2. 家を建てたあとにかかるお金を理解する

マイホームの費用を考えるうえでは、家を建てたあとのことも考える必要があります。ローンの返済以外にも、お金がかかるためです。

とくに、修繕・メンテナンスは想定外のタイミングで発生する可能性があります。そのため、日頃から貯蓄をしておくことが大切です。

家づくりの資金計画では、建築費用や土地代だけでなく、建てたあとのことも考えましょう。

3. 中・長期を見据えて家を建てる

マイホームづくりでは、長い目で見て間取りや設備を考える必要があります。建てた直後はよくとも、数十年後にリフォームや改築が必要になる可能性があるためです。

たとえば、部屋数を少なくした結果、子ども用の部屋が足りずに困る恐れがあります。家族が増えることを想定し、部屋を余分に設けることも検討しましょう。

家族構成やライフスタイルの変化を加味し、柔軟に対応できるマイホームを目指しましょう。

家を建てるのにかかる費用を計画！住宅ローンの組み方5ステップ

家を建てることになると、住宅ローンを組む場合がほとんどですよね。頭金は用意した方が良いのか、いくら借りられるのかと、疑問に感じる方も多いでしょう。ここでは、住宅ローンの組み方について5ステップで解説します。

1. 頭金を用意する
2. 借りる金額を検討する
3. 金利タイプを比較する
4. 返済期間を決定する
5. 名義を決める

家を建てる費用の計画をどうすれば良いか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 頭金を用意する

家を建てる際は、頭金をどのくらい用意できるのかを最初に考えましょう。一般的に頭金は住宅購入費用の10〜20％程度を用意する方が多いです。

2024年現在では低金利が続いているので、頭金を用意しなくてもローンが組めるケースがあります。ただし、そのぶん返済額が多くなるので生活を圧迫しないように計画しておきましょう。

頭金に関する詳しいことは、関連記事「マイホームの頭金は住宅価格の1〜2割！価格別のシミュレーションや頭金ゼロの場合の注意点も解説」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

2. 借りる金額を検討する

月々の返済額が無理なく支払えるのはいくらなのかを、しっかり把握しておくことが大切です。イメージが湧きにくい方は、賃貸で毎月いくら払えるのかを考えてみると良いでしょう。

毎月支払えるギリギリの金額を考えるのではなく、突然の出費に対応できるように余裕を持った額で検討するのがおすすめです。

住宅ローンで実際に借りられる金額に関しては、年収だけでなく勤務先や勤続年数などによって異なるため、審査に出してみないと判断が難しいです。

3.金利タイプを比較する

住宅ローンの金利タイプは3つあります。表に記しましたので、確認してみてください。

金利の種類	金利タイプ	特徴
変動金利	金利が変動するタイプ	半年に1回金利の見直しがある
固定金利	一定期間の間金利が固定されているタイプ	固定金利の期間が終了すると、その先を再度固定金利にするか変動金利にするか選択できる
全期間固定金利	ずっと金利が変わらないタイプ	代表的な商品は「フラット35」

2024年現在では、低金利のため固定金利より変動金利の方が低い金利で借りられます。

全期間固定金利は、返済中ずっと金利が変わらないため、返済計画が立てやすいです。返済期間中に返済額が変わることに抵抗がある方には、おすすめの金利タイプでしょう。

4. 返済期間を決定する

住宅ローンが組める最長期間で組むのか、返済期間を短くするのかは、次の2つの観点から考えるのがおすすめです。

• 収入や支出のバランスといった金融事情で決める
• 家庭のライフステージによる出費を考えて検討する

最初に35年で組んだローンを繰上げ返済するかも、この2つの観点から考えて決めると良いでしょう。現在の住宅ローンは低金利なので、無理に繰上げ返済する必要はありません。ただし、ローンを払い続けることがストレスやプレッシャーに感じる場合は、繰上げ返済すると精神的に落ち着けるでしょう。

5. 名義を決める

共働きをしている夫婦なら、どちらか一方のみで組むのか、ペアローンで組むのかを選択できます。また、ひとつのローンを共同名義で返済することも可能です。

どの方法が良いかは、きちんと夫婦で話し合って決めましょう。ペアローンにすると、二人とも住宅ローン控除が適応されるというメリットがあります。

他にも二世帯住宅の場合は、親子で住宅ローンが組めるリレーローンというものもあります。

家を建てる費用を知りマイホームづくりを成功させよう

家を建てる際に必要な費用の平均は、3,700～5,000万円です。土地の有無や住んでいるエリアによって金額は異なるので、あくまでも目安程度に考えておきましょう。

なお、家づくりで費用を考える際には、優先すべき項目を明確にしたり、家を建てたあとにかかるお金を理解したりすることが大切です。

家を建てる際には、不安や悩みはつきものです。「誰に相談したらよいのかわからない」「何からスタートすればよいの？」と悩んでいる方は、ぜひ「すーさんの相談窓口」にご相談ください！

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