「分譲住宅にはどんなデメリットがある?」
「分譲住宅にしたら後悔するかな?」
「どんな人に向いているかを知りたい」
分譲住宅の家を購入を検討する際には、気になることや心配事がたくさんありますよね。
せっかく家を購入するなら注文住宅の方が良いのかな?と注文住宅と比べてしまいます。
とはいえ、注文住宅と比較すれば打ち合わせや検討項目が少なく、家づくりにかかる時間を短縮できるのも事実です。
そこで本記事では、大手ハウスメーカーに15年勤務した経験のある筆者が、以下の内容を解説します。
- 分譲住宅のデメリット
- 後悔しないためのポイント
- メリットと向いている人の特徴
ぜひ本記事を最後まで読んで、あなたの暮らしにぴったりな分譲住宅を見つけてください!
分譲住宅の7つのデメリット
分譲住宅を選ぶデメリットは、以下の7つです。
- 土地が決まっている
- 物件が争奪戦になる
- 施工会社を選べない
- 自分好みにデザインできない
- 家が完成するまでを見られない
- 設備や機能がシンプルすぎる
- 周辺の家と似ている
デメリットを先に知っておくと選ぶ時の判断基準として役に立ち、住んでからも後悔しにくくなるので順番に確認しましょう。
1. 土地が決まっている
分譲住宅の「分譲」は「分割譲渡」を意味しています。分割譲渡する対象は土地で、分譲住宅とは住宅と土地をセットで販売する形式です。
つまり、家を購入する時点で土地が決まっているため、自分の好きは土地を選べません。
駅やスーパーの近くがいい!など、周辺の環境を選べない点に注意してください!
分譲住宅の多くは工場の跡地など、広大な空き地から分譲住宅地が開発されます。街の規模が大きいほどに資金力が必要になり、大手ハウスメーカーが手がけるのが一般的です。
比較されやすい建売住宅ですが「◯棟以上なら分譲住宅で、△棟未満なら建売」というような定義はなく、大きな違いはありません。
また、分譲住宅でも家を建ててから売る時には、建売と表現されることもあるので覚えておくと良いでしょう。
2. 物件が争奪戦になる
街の規模が大きくなるほど、分譲エリアの端から端までの距離は長くなります。例えば、南の端に駅が位置すれば、北にある住宅からは駅まで遠くなり通勤時間が長くなるでしょう。
したがって、駅やスーパーが近くにあるなど、好条件な物件ほど売り出し開始から争奪戦になるのが分譲住宅のデメリットです。
購入を即決しないと、次に見学に行った時には成約済みになっていることもあります!
最近では、家の大きさやデザインが異なる分譲住宅もあるため、人気のものから売り切れる場合もあるので決断力が試されます。
常に情報収集のアンテナを張る必要があり、気になるエリアで大規模な整地作業が始まった際には不動産情報を確認しましょう!
3. 施工会社を選べない
分譲住宅では土地を買い取ったハウスメーカーもしくは、企業の依頼するハウスメーカーが家づくりを担当します。つまり、お気に入りのハウスメーカーがあっても、施工会社を選べない点には注意が必要です。
例えばですが、タマホームが担当する分譲住宅地に、セキスイハイムの分譲住宅は建ちません!
ハウスメーカーで選びたい場合には、そのハウスメーカーが担当する分譲住宅地を探す必要があります。
土地や家のデザインだけではなく、施工会社にも制限を加えると、分譲住宅を探すハードルが一気に上がってしまいます……
4. 自分好みにデザインできない
分譲住宅は建売住宅と同様に、家のデザインやグレードはあらかじめ決まっているのが特徴です。
外装はもちろん、内装や間取りを自分好みにカスタマイズできません!
まだ土地のみの状態でも、あらかじめ家の仕様が決まっている場合が多く「まだ家が建ってない=自分で仕様が決められる」わけではない点に注意しましょう。
外装や内装にこだわりたい場合は、やはり注文住宅に軍配が上がります。
5. 家が完成するまでを見られない
分譲住宅では家が完成してから販売されるのが一般的なため、家が建つ過程を見ることはできません。土地と基礎の状況や梁などの内部構造、どのような職人が手がけたのかわからない点がデメリットです。
内部が見れない問題点の中でも、生活に影響を感じやすいのが断熱材の処理です。断熱材に少しの隙間があるだけでも、断熱性能は大きく変わります。
夏の冷房や冬の暖房が効きにくくなり、光熱費に影響が出る点も見逃せません。
建築後には見れない部分の仕上がりを確認できないため、ハウスメーカーを信用して購入するしかありません。
断熱材の隙間や種類については、私のInstagramの投稿を確認してください。断熱材の重要性を目で見てわかる内容でまとめています!
6. 設備や機能がシンプルすぎる
分譲住宅に備わった住宅設備は、一般的に機能やデザインがシンプルです。中でも機能の制限をわかりやすく確認できるのは、キッチンや浴室になります。
「食洗機が付いてない」「浴室乾燥機がついてない」など、生活の快適性をプラスさせるような機能は、分譲住宅においては省かれる対象になるからです。
低価格の実現と、複数の家を同時に建てるための工夫ですね。
多くの人が不満を抱かないグレードでありつつ、低価格を実現できるように必要最低限の機能をそろえたのが分譲住宅です。
不特定多数を購入ターゲットにするために、価格と機能のバランスが重要視されています。
7. 周辺の家と似ている
同時に複数の家を並行して建てる分譲住宅では、コスト面と作業効率性などの理由からデザインが似ています。外見はもちろん、間取りや内装などもほぼ同じデザインです。
計画された街並みになるため、街としての統一感はありますが、家ごとの個性はありません。
注文住宅のように独創的なデザインや、自分の好みにデザインできないのが分譲住宅のデメリットです。
分譲住宅のデメリットで後悔しないために確認すべき5つのポイント
分譲住宅のデメリットで後悔しないように、選ぶ際に確認すべきポイントは以下の5つです。
- 周辺の環境
- 販売価格の詳細
- 住宅設備の詳細
- オプションの有無や内容
- アフターサービスの内容
家の購入は、人生の中でも大きな買い物です。自分の理想に合った分譲住宅を見つけられるように、各ポイントをじっくり確認してください。
1. 周辺の環境
分譲住宅を選ぶ際、最初に確認すべきは分譲地の周辺環境です。分譲住宅は郊外や工場跡地など広いエリアに建てられるため、都会のように公共交通機関やスーパーなどが近くにあるとは限りません。
周辺環境の確認にはGoogleマップなどを使って、広範囲を確認するのがおすすめです!
駅やバス停、学校やスーパーなどの位置は必ず確認しましょう。また、車での移動がメインになりそうなら、ガソリンスタンドや高速道路などの位置も押さえておくのがおすすめです。
現地を訪れる際は、家の外装や街並みに目が行きがちですが、周辺環境をチェックしてください。周辺を歩いたり車で走行したり、朝昼晩と時間を変えて下見を行うのもおすすめです。
分譲住宅で見るべきポイントは、建売住宅と共通しています。見るべきポイントについては、関連記事「【まるわかり】建売住宅で後悔しがちな事例10選!賢い選び方は魅力を住宅のプロが解説」で解説しています。分譲住宅の購入をする前に、ぜひチェックしてみてください。
2. 販売価格の詳細
分譲住宅は複数の住宅をまとめて建設するため、ハウスメーカーにとっては注文住宅に比べて原価を下げやすいのが特徴です。
資材をまとめて発注できるため単価を下げやすく、作業工程の均一化と短縮により工数単価も下がりやすくなります。
分譲住宅を購入する際は、販売価格の詳細を入念にチェックするのが重要です。住宅設備のグレードを確認して、異常に高いものが付いていないかなど、価格の高い項目の有無をチェックしましょう。
モデルハウスに使用されていた物件の場合は、清掃費や補修費などが入っているか、展示に使用された家具などが含まれているかも確認してください!
また、残作業の有無をチェックすることも忘れてはいけません。外構工事がまだの場合は、予想以上に追加作業費が必要になります。ガスや上下水道の敷設、光回線の引き込みなど残作業の有無を確認しましょう。
3. 住宅設備の詳細
住宅設備の詳細について、必ず営業担当者に確認してください。確認すべき事項は複数ありますが、快適性を大きく左右する断熱や防音などの仕様をチェックしましょう。
どの程度のグレードで建てられていて、周辺環境に対応できているかの確認が必要です。
暑い地域で断熱性能が足りていなければ、夏は暑く冷房の効きが悪くなり、光熱費にも影響を及ぼします。線路や道路が近辺の場合、防音性能が足りていなければ夜に眠れないなど後悔する原因になるでしょう。
キッチンやバスルームなど、日常的に使う設備もチェックしてくださいね!
キッチンであれば、コンロの広さや家事の動線は便利かなどが確認のポイントです。バスルームであれば、浴室暖房乾燥機があれば快適な入浴タイムを楽しめます。
それぞれの機器について、グレードなどを確認することで快適性だけでなく、分譲住宅の価格が適正かの判断材料にもなります。
ランニングコストが生じる設備はピックアップしてもらうと、将来的に必要な出費がわかりやすくなります!
4. オプションの有無や内容
分譲住宅でも、オプションを選べる場合があります。例えば、扉の色や種類の変更、壁紙の変更、ガレージにカーポートを設置できるかなどです。
扉や窓など脱着可能なものであれば、変更できる可能性があるので、営業担当者に確認してみましょう!
建築前であれば、防音や断熱性能をグレードアップできるのか確認するのもおすすめです。
オプションの内容によっては、価格が一気に上がるので注意してください!
5. アフターサービスの内容
住宅に長く住むためには、分譲住宅に限らず定期点検をはじめとしたアフターサービスが必要不可欠です。設備担当者が分譲地を定期的に巡回するのか、アフターサービスや保証の有無を確認しましょう。
確認する際のポイントは、内容に加えて点検の頻度と費用です。例えば、シロアリや外壁補修であれば、何年ごとに何回必要なのか、費用がいくらになるのかを購入時点で確認してください。
また、購入予定の住宅が長期優良住宅やzehに対応しているかを確認するのもおすすめです。
通常の住宅でも定期点検やアフターサービスは必要不可欠なので、税金などの優遇が受けられる長期優良住宅やZEHの対象であれば長期的に見てお得ですね!
ここまで分譲住宅のデメリットや、後悔しないために確認すべきポイントを紹介してきました。
しかし、自分たちに分譲住宅が本当に合っているのか、検討している分譲住宅を購入しても良いのかなど悩んで決めきれない方も多いでしょう。
そんな時は、家づくりのプロであるすーさんにLINEで相談してみてください。
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分譲住宅の3つのメリットと向いている人の特徴
分譲住宅を選ぶ3つのメリットと、分譲住宅を購入するのが向いている人の特徴を紹介します。
- 費用が安くてわかりやすい
- 決める範囲が少なくて悩まない
- 契約から入居までが早い
分譲住宅のメリットやあなたの性格など、うまくかみ合えばお得に家を購入できるチャンスになるので、自分に合っているか確認しながら読み進めてください。
1. 費用が安くてわかりやすい
分譲住宅は家本体と土地の費用をまとめた販売形式のため、ひと目で必要な費用がわかりやすいのがメリットです。
注文住宅はオプションなどの項目が多く、費用の精査はプロでも難しいんですよね……
また、複数の家を同時に建設する分譲住宅であれば、ハウスメーカーとしては原価が抑えやすいため、注文住宅よりも販売価格が安くなります。
ハウスメーカーによっては、価格交渉の余地を残している場合もありますよ!
予算を決めて購入したい方や、なるべく安く新しい家に住みたい方は分譲住宅を選ぶのがおすすめです。
2. 決める範囲が少なくて悩まない
分譲住宅は建築済み、もしくは建築前でも仕様が決まっているのがデメリットとして取り上げられがちです。しかし、購入する側としては選ぶ手間を省けるというメリットにもなります。
例えば、注文住宅では壁紙をひとつとっても、色・素材・質感など選ぶ項目が多いです。
分譲住宅であれば、そもそも建築済みで決める必要がなく、仮に変更できても選択肢が少ないことから、悩む時間はあまり必要ないでしょう。
つまり、デザインや機能性に悩む時間や、仕様などの打ち合わせにかける時間が少なくて済みます。
家の仕様をすぐに決めたい方や、悩むとなかなか決められなくなる方には、注文住宅よりも分譲住宅を選ぶのがおすすめです!
3. 契約から入居までが早い
注文住宅では契約してから建設が始まるため、建築方法によらず住めるようになるまで時間がかかります。
こだわりが強く独創的なデザインになるほど、建築だけでなく資材の調達にも時間が必要になる場合もありますね。
しかし、分譲住宅であれば購入時点で家が完成しているため、書面手続き(ローン審査など)が完了次第すぐに入居できます。
仮に、建築前や完成前であっても工期はすでに決まっていることが多く、入居までのスケジュールを立てやすいのもメリットです。
大規模な分譲住宅を建設するには、大人数の作業員と大量の資材を確保する必要があるため、数ヶ月以上前から工程を組んでいますす。
仕事やプライベートの都合ですぐに入居したい方や、スケジュールを立ててから入居したい方は、分譲住宅を選ぶとスムーズに入居できます。
分譲住宅のデメリットを理解すれば後悔はしない
「分譲住宅は良くない!」「分譲住宅は後悔する!」など、良くない話を聞くと不安に思うかもしれません。しかし、デメリットを理解してポイントを押さえれば、分譲住宅には注文住宅にないメリットを享受できます。
分譲住宅の長所が希望の条件に合えば、お得にマイホームをゲットするチャンスです!
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