「注文住宅の見積もりを出すときに注意することはある?」
「もらう前にしておくべきことは?」
「見積もりをもらった後の流れを知りたい」
家づくりを行う際、見積もりをだしてもらうことで予算と照らし合わせられます。そのため、理想の家を予算内で実現するためには、欠かせない書類です。
とはいえ、見積もり書の見方がわからないので、良し悪しを判断できません…!
そこでこの記事では、これから注文住宅の見積もりをもらおうと考えている方に向けて、以下の情報を解説します。
- 見積もり書が必要な理由
- 見積もりを取るステップとポイント
- 受けとった際のチェックポイント
- 注目すべき項目
- 見積もりをもらった後の流れ
- 予算オーバーしたときの対処法
家づくりで失敗しないために、知識を身に付けておきましょう!
注文住宅の見積書はなぜ必要?家づくりに欠かせない理由
家づくりにおいて見積もりが必要である理由は、以下の2つです。
- 建築総額の明細を把握できる
- 適正な相場を把握できる
見積もりからは、家づくりにかかる費用の明細がわかります。間取りや設備などにかかる費用が細かく書かれているため、予算オーバーした際にどの点を削れば良いかを検討できます。
また、複数の会社から見積もりを取っておけば、費用の比較検討が可能です。
複数の見積もりを比較すると、それぞれの会社の費用が他に比べて高いのか、安いのか確認できますね!
見積もりがあると、家づくりの費用を検討する際の基本の資料として役立ちます。
注文住宅の見積もりを取るまでの5つのステップ
注文住宅を建てる際に、何の準備もないまま見積もりを取ることはおすすめできません。建てたい家の具体的なイメージや予算がなければ、実際に活用できる見積もりにはならないためです。
そのため、有効活用するためには事前に5つのステップを踏むことが必要です。
- 家のイメージを固める
- 予算を決める
- 土地を決める
- スケジュールを考える
- 建築会社をリストアップする
理想のマイホームを実現するために、ステップを注意深く踏んでいきましょう。
1. 家のイメージを固める
理想の家づくりを叶えるために、要望を書き出しておきましょう。
要望を書き出した後は、優先順位を決めるとスムーズです!
優先順位までしっかり付けておくと、予算オーバーしたときの取捨選択がしやすくなります。
また、家のイメージを固める際は、気になるハウスメーカーの施工事例をいくつか見ておきましょう。デザインや設備など参考になる部分が多いので、より家づくりのイメージが膨らみます。
2. 予算を決める
要望を固めた後は、住宅ローンの借入金額もふくめて予算を考えましょう!
住宅ローンの借入金額を決める場合は、住宅保証機構の公式サイトを利用するのがおすすめです。返済プランの比較、ローンの繰り上げ決済など細かいシミュレーションが行えます。
その後の生活に影響を与えることのないよう注意したうえで算出し、正確な予算を割り出しましょう。
なお、おすすめの住宅ローンサービスについては、関連記事「【これで解決】住宅ローンはどこがいい?おすすめ銀行13選や比較ポイント5つも解説」で解説しています。これから住宅ローンを選ぶ場合は、あわせて参考にしてみてください。
3. 土地を決める
見積もりを取るまでに、家を建てる場所を決めておく必要があります。
土地が決まらないままでは、実際の家づくりは前に進みませんね!
土地探しには、まず家を建てたいエリアや条件を決める必要があります。すぐに条件にあった土地が見つかるとは限らない点が注意点としてあげられるので、早めの準備が大切です。
土地探しは4~12か月程度の期間が必要になりますね!
土地探しのチェックポイントについては、以下のInstagramの投稿を参考にしてみてください。
4. スケジュールを考える
家を建てるのにかかる期間は条件にもよりますが、およそ8〜15か月程度が一般的です。デザインにこだわりたい場合は、さらに時間がかかることがあります。そのため、賃貸住宅の契約更新などの関係で、入居の日時が決まっているなら注意が必要です。
家づくりにかかる期間の目安は、以下の通りです!
詳細 | 期間 |
---|---|
情報収集 | 1~2か月目 |
予算決め | 1~2か月目 |
相見積もり | 3か月目 |
住宅ローンの申請 | 3~4か月目 |
間取りや設備のプランニング | 4~6か月目 |
住宅ローンの本審査 | 6~7か月目 |
建物の着工 | 6~8か月目 |
完成 | 12~14か月目 |
家づくりの工程を事前に理解しておくと、どのようなスケジュールになるか想定しやすくなります。
5. 建築会社をリストアップする
見積もりを取るには、依頼する建築会社をリストアップしなければなりません。
坪単価や住宅性能など様々な違いがあるため、理想を叶えてくれる建築会社を探すことが大切です!
たとえば、ローコストハウスメーカーと言われる建築会社では、他社に比べて安価に家を建てられます。また、住宅性能の面では、断熱性や耐震性など建築会社によって得意とする工法に違いがあります。
リストアップするには、まずはインターネットで複数の建築会社のWebサイトを確認してみると良いでしょう。
なお、Webサイトからカタログの請求ができます。特に気になった会社にはカタログを請求したり、住宅展示場に見学に行ったりして詳しい情報を収集してみてください。
注文住宅の見積もりを取る際の4つの注意点
注文住宅の見積もりを取る際には、以下の4つの注意点をあらかじめ確認しておきましょう。
- 相見積もりを取る
- まず概算見積もりを取る
- 見積もりの条件をそろえる
- すぐに仮契約しない
これから注文住宅の見積もりをもらおうと考えている方は、必見です!
1. 相見積もりを取る
複数社に相見積もりを取ることで、総額や特徴の比較がしやすくなりますよ!
目安としては、比較検討しやすい3社程度からもらうのがおすすめです。5社以上から見積もりをもらうと、比較するときに手間がかかります。
相見積もりには比較時に手間がかかるのが注意点としてあげられるので、あわせて理解しておきましょう!
2. まず概算見積もりを取る
見積もりには大きく分けて以下の2つがあります。
見積もり時の注意点 | 特徴 |
---|---|
概算見積もり | ・おおまかな予算がわかる ・日程や建具は考慮されない ・業者ごとに内容が異なる |
詳細見積もり | ・詳細な予算が調べられる ・プランや仕様も考慮される ・基本的に1社に絞って依頼する際の見積もり |
相見積もり時は「概算見積もり」、1社に絞る場合は「詳細見積もり」をもらうのが一般的です。
建築会社を絞り込む段階では、概算見積もりを取るようにしましょう。
3. 見積もりの条件をそろえる
見積もりの条件がばらばらだと、各社を比較検討しづらくなってしまいます。
事前に見積もりの条件をそろえておきましょう!
たとえば、以下のようなニーズを伝えておくとスムーズです。
- メーカーのキッチンも見積もりに入れてほしい
- 床暖房を付けたい
- 内装のデザインは西洋風が良い など
相見積もりの精度を高めるためにも、実現したいこだわりは先に伝えておきましょう。
4. すぐに仮契約しない
建築会社によっては、見積もり依頼をしただけで仮契約をすぐに進めようとしてくる場合があります。
なかには割引キャンペーンを謳って、強引に契約しようとしてくる業者も…
仮契約でも、建築請負契約書にサインすると本契約になるので注意が必要です。他社と比較することなく契約すると、家づくりで後悔するリスクが高まります。
他社も見たうえで慎重に検討し、納得のできる業者に依頼しましょう。
「すーさんの相談窓口」では、見積もりを取るときの注意点やチェックポイントなどをアドバイスしています!
注文住宅の見積もりについて不安がある方は、ぜひご利用ください!
\ ノープランでOK /
【注意】注文住宅の見積もりを受け取った際の6つのチェックポイント
複数社から見積もりを取ったら、まず以下の6つのポイントを確認しましょう!
- 総額が予算内であるか
- 要望が反映されているか
- 抜けている項目がないか
- 工法や材料が明記されているか
- 「一式」には何が含まれているか
- 担当者の対応は適切か
一つひとつ説明していきます。
1. 総額が予算内であるか
まずは見積もりの総額が、提示した予算内に収まっているのか確認しましょう。
予算内に収まっていない会社があった場合は、他社と比較してどの部分の費用が高くなっているか確認が必要です!
予算オーバーではあるもののその建築会社に建ててもらう場合には、コストダウンを検討しなければなりません。どの部分の費用を削るかについては、以下のInstagramを参考にしてみてください。
2. 要望が反映されているか
建築総額だけでなく、そもそも自身が要望した内容がきちんと見積書に反映されているのか確認しましょう。反映されていない項目がある場合には、問い合わせて理由を説明してもらうことが大切です。
単純な漏れである可能性だけでなく、設計や予算上困難であった可能性もあります!
逆に要望していないにもかかわらず、建築会社側からの提案が含まれている場合があるかもしれません。いずれにしても不明点については、きちんと確認しておくことが大切です。
3. 抜けている項目がないか
複数社の見積もりを比較すると、抜けている項目がないか確認できます!
たとえば「壁装材の項目が抜けている」「標準仕様かオプションであるかの明記がない」などのケースです。
他社には明記されている内容が抜けている、価格の根拠がわからないなどの箇所があった場合には、担当者に一つひとつ確認しておきましょう。
4. 工法や材料が明記されているか
通常の見積もりには、建築工法はもちろん、各材料の品番やグレードが明記されています。たとえば「クロスのメーカー・品番」「システムキッチンのメーカーやグレード」などの記載です。
どのような材料や設備を使っているかわからなければ、コストダウンや比較検討する際に役に立ちません!
材料や工法の記載がない場合には、担当者に確認しておきましょう。
5.「一式」には何が含まれているか
見積書には、項目ごとに数量と単位が記載されています。たとえば「クロス 300㎡」「窓 10組」などと記載されていることが一般的です。
単位が「一式」になっている箇所があれば、何が含まれているのか確認しましょう!
明確に記載されていない箇所がないか注意深く確認し、漏れている点は担当者に追記を依頼しておくと安心です。
6. 担当者の対応は適切か
建築会社の担当者は、家が完成するまでの長いお付き合いとなります。見積もりを取る段階であっても、担当者が「適切な対応をしてくれているか」「親身に相談にのってくれているか」をチェックしておきましょう。
家づくりの過程では迷うことなども多々あるので、担当者は信頼できる方が良いですよね!
「約束の期日までに見積書が届かなかった」「言っていることに一貫性がない」など、不安点のある担当者の場合には、候補に含めるか慎重な検討が必要です。
注文住宅の見積もり額で注目すべき5つの項目
注文住宅の見積もり書で注目すべき項目は、以下の5つです。
- 本体価格
- 付帯工事費
- 諸経費
- 別途工事費
- 諸費用
見積もり書のどこを見ればいいか迷うことがあるかもしれないので、事前に見方をマスターしておきましょう。
1. 本体価格
本体価格は建物の内部や外装など、家そのものを作る工事に必要な価格のことです。主に以下のような項目に費用がかかります。
- 仮設工事
- 塗装工事
- 防水工事
概算見積もりの際は本体工事費として大まかな金額で算出されますが、本見積もりでは細かな項目で記載されます。見積もり書をもらったら本体価格の項目をチェックして、希望の設備が含まれているか確認しておきましょう。
複数の建築会社から選ぶときは、希望が反映されているかチェックして費用を比較してください!
2. 付帯工事費
付帯工事費は、建物以外にかかる料金のことです。たとえば、以下のような項目が該当します。
- 仮設工事
- ガス工事
- エアコン工事
付帯工事費は見積もり書に含まれていない場合があり、しっかりチェックしないと予算オーバーするケースも少なくありません。
予想以上に高くなると、また見積もり書を取り直す必要があるかも…
もう一度見積もり書を発行してもらうには、手間がかかります。チェックするときは、付帯工事費がいくらなのか確認しておきましょう。
3. 諸経費
諸経費は施工会社に支払われる費用で、以下のような項目が含まれます。
- 交通費
- 人件費
- 書類作成費
工事にかかる費用の1割である場合が多いため、あらかじめ見当をつけておけば予算オーバーをなくせます。ただし、諸経費が安すぎると人件費をカットしている可能性があるので、サポートに時間がかけられないことも少なくありません。
諸経費とのバランスをチェックして、建築会社を探しましょう!
4. 別途工事費
別途工事費とは、見積もりの時点ではわからない費用のことです。たとえば、エアコン工事やカーテンの取り付けなどは、建築工事のときには必要かわかりません。
業者が担当できない工事や施主が自分で手配するものが別途工事費です。
どうすれば価格を抑えられるか業者と相談してみましょう!
5. 諸費用
諸費用は、家づくり全体で自身が支払う必要がある費用のことです。たとえば、土地購入やローンなどがあげられます。
諸費用を考えておかないと、すべての金額をまとめて考えたときに予算オーバーするかもしれません。
都心部やアクセスが便利な場所は土地費用が高くなる傾向にあるので、安く抑えたい場合は郊外を選びましょう!
注文住宅の見積もりを出して貰った後の流れ3パターン
ハウスメーカーや工務店など、見積もりをもらった会社によって流れが異なります!
- ハウスメーカーの場合
- 工務店の場合
- 建築家(設計事務所)の場合
何が違うのか、ひとつずつ詳しく確認していきましょう。
1. ハウスメーカーの場合
ハウスメーカーの場合、工務店が決まっているためスムーズに家づくりまで進められます。本見積もりをもらった後は、金額と設計内容を調整して工事請負契約を結ぶのが一般的な流れです。
契約が決まるので、注意深く確認する必要があります!
設計内容が反映されているか、不明点がないか十分にチェックしましょう。トラブルを防ぐためにも細かい部分まで確認し、納得したうえで契約を結ぶ必要があります。
2. 工務店の場合
工務店の場合、流れはハウスメーカーとほぼ変わりません!
ただし、商品が規格化されていないことが多く、材料を1から数える必要があります。本見積もりが出るまでに2~3週間ほどかかる場合があるので、ある程度待たされることを想定しておきましょう。
また、本契約前にキャンセルすると、キャンセル料として設計料がかかるのが一般的です。見積もりをもらう前に、キャンセル料について確認しておいてください。
3. 建築家(設計事務所)の場合
設計事務所は仕事が細かく丁寧なので、時間がかかる傾向にあります。概算見積もりをもらった後に設計事務所との契約、基本設計、実施設計など、本見積もりをもらうまでに多くの手順を踏むのが一般的です。
時間がかかる分、プロがしっかりとチェックしてくれるので安心ですね!
また、設計事務所はコストダウンする方法も考えてくれます。丁寧に家づくりを進めたいのであれば、設計事務所に相談してみましょう。
家を建てる流れについて詳しく知りたい場合は、関連記事「【完全ガイド】家を建てる流れ8ステップ!初期費用の目安や注意点も住宅のプロが解説」がおすすめです。初期費用や住宅ローンを契約する手続きも詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
注文住宅の見積もりで予算オーバーしたときの対処法5選
注文住宅の見積もりで予算オーバーしたときの対処法として、以下の5つを理解しておきましょう。
- 優先順位に沿って見直す
- グレードを下げる
- オプションを外してみる
- 外構工事のみの見積もりを専門業者から取る
- 他社よりも価格が高い項目の値下げ交渉をする
対処法を理解しておきましょう!
1. 優先順位に沿って見直す
予算オーバーしてしまう理由は、優先順位が付けられていないことがあげられます!
注意深く、もう一度優先順位を見直してみましょう。優先したいものは残し、不要な設備やオプションを外すことで予算修正が可能です。
以下のようなポイントで、調整できないか確認してみてください。
- デザイン
- 設備
- 間取り
- 性能
それぞれの項目で一番優先したいものをピックアップしてみましょう。
2. グレードを下げる
グレードを下げることで、費用が大きく下がる場合があります。
たとえば、以下のような例です!
- 水回りの素材ランクを下げる
- 外壁を安価な素材にする
- 階段の種類を変える
設備のグレードを下げることで、さらなるコスト削減が実現できます。ただし、優先している設備のグレードを下げると暮らしの満足度も比例するので、注意が必要です。
設備のグレードを下げる際には、優先順位が低いものにしましょう!
3. オプションを外してみる
さらにコストを下げるためには、不必要なオプションを外しましょう。使わないオプションを導入しても、暮らしの満足度にはつながりません。
標準設備が充実しているハウスメーカーを探すのもひとつの手段です!
オプションにおいても優先順位を付けると、不要な箇所が見えてきやすくなります。ライフスタイルや要望と照らし合わせて優先順位を付け、いらないオプションは外しましょう。
4. 外構工事のみの見積もりを専門業者から取る
外構工事は、建築会社よりも専門の業者に依頼した方が安くなる場合があります。
建築会社は外構工事を専門業者に外注することが一般的です。中間マージンが発生するため、施主が直接発注するよりも費用が高くなります。
外構工事費が見積もりに含まれている場合には、一度切り離してみることも選択肢にいれましょう!
5. 他社よりも価格が高い項目の値下げ交渉をする
相見積もりを取っていれば、複数社の項目の価格を比較できます。見積書の中で他社よりも価格が高い項目があれば、値下げ交渉をしてみましょう。
実際に他社ではいくらであったのか明確に示せれば、値下げ交渉を有利に進められますね!
注文住宅の見積もりを取る際は注意点が多い!不安な方はすーさんを頼ろう
注文住宅の見積もりをもらう際には、注意しておくべき点がいくつかあります。複数社に依頼したり、金額の詳細を確認したりと対応すべきことが多いです。
準備不足のまま見積もりをもらって家づくりを進めてしまうと、後悔してしまうことも…
とはいえ、すべての対応を1人でこなすのは自信がないと感じている方もいるでしょう。そのような方は、すーさんに相談するのがおすすめです!
15年以上にわたり住宅販売を手掛け、住宅営業マンの指導も行う私が無料でアドバイスいたします!
LINEでサクッと相談できる手軽さが魅力で、5,000件以上のお悩みを解決してきました!お気軽に友達登録をして、ご相談ください。