「住宅が値上げしてるって本当?」
「マイホームはいま買うと損なの?」
「いまは買うべきではないのか知りたい!」
住宅が以前より値上げしているという情報を聞き、購入に踏み切れない方がいるでしょう。
損をした気分になって、購入する気持ちが薄れてしまいますよね…。
この記事では、住宅の値上げについて、住宅販売のプロが以下のポイントに沿って解説します。
- 住宅が値上げした原因
- 建築費用を抑える対策方法
- 節約すべきでないポイント
- 住宅購入のタイミング
住宅の値上げをふまえて、いま自分は買うべきかがわかる内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください!
住宅の値上げに惑わされず自身のタイミングで購入するべき
これからも値上げが続くかはわからないため、自分のタイミングでの購入がおすすめです!
2024年現在も、住宅は値上げが続いています。木材や鉄鋼など、さまざまな部材を使って作り上げる家は、社会情勢の変化に影響を受けやすいのが現状です。
とはいえ、社会情勢の変化は、誰も正確に予想できませんよね…。
世界でどのような動きがあるのかわからない以上、住宅の値上げが続くのか、値下げになるのかは予想がつきません。そのため、値上げの情報に惑わされず、自身でマイホームの必要なタイミングをつかむことが大切です。
住宅が値上げした5つの原因
住宅が値上げしたのは、以下の5つが原因であると言われています。
- 木材の高騰
- 円安による物価上昇
- 住宅ローン金利の上昇
- コロナ禍による工場停止の影響
- 人件費の高騰
日常生活にも関連する部分もあるため、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1. 木材の高騰
ロシアとウクライナの戦争などが起因して、木材が高騰しました。
木材の高騰や不足が起きた現象は、ウッドショックと呼ばれています!
木材の輸入を海外に頼っていた日本では、住宅の値上げが引き起こされています。2024年現在も、木材自体の価格は下落傾向にありますが、輸入はまだもとの状態に戻っていないのが現状です。
2. 円安による物価上昇
日本で発生している急激な円安により、食材や日用品をはじめとして、さまざまな製品の物価が上昇しています。
円安の場合、海外からの輸入品を仕入れるコストが上昇してしまいますね…。
住宅においても、輸入している金属製品の価格上昇が考えられるでしょう。また、ガソリンなどのエネルギーの価格も上がっており、企業の運営コスト増大が懸念されています。
3. 住宅ローン金利の上昇
返済終了まで金額が変わらない「固定金利」が上昇傾向となっています…。
金利が高くなると、住宅ローン返済にかかる利息が増えます。最終的なローン支払い金額が上昇するため、契約時には金利がいくらなのかチェックが必要です。
一方で、金融機関が半年に1回を目安に価格改定をおこなう「変動金利」は、比較的低い傾向を保っています。
金融機関により金利は異なるため、借り入れ条件をふくめて確認する必要がありますね!
4. コロナ禍による工場停止の影響
海外ではコロナ禍で工場をストップする国もあり、物流が停滞しました。日本では木材の輸入を海外に頼っていたため、工場が停止すると家を建てる資材を輸入できません。
コロナ禍ではコンテナの数が限られており、コンテナの費用が上がったため住宅費用にまで影響を及ぼしました。
工場が停止すると木材を輸入できないんですね…
5. 人件費の高騰
厚生労働省の「建設投資、許可業者数及び就業者数の推移」によると、建設業に従事している就労者数はピーク時から約29%減少しています。
建設業の就労者が減少しているため、人件費が高騰し住宅費用の値上げにつながりました。建設業の就労者は減少していますが、住宅の需要が減少しているわけではありません。
そのため、住宅を作るマンパワーが足りず費用が高騰しているのです!
住宅が値上げしても建築費用は抑えられる!対策方法10選
住宅の値上げを止められなくても、建築費用を抑える対策はいくつか存在します。
- 優先順位をつける
- ローコスト住宅を建てる
- 安い土地を購入する
- 床面積を小さくする
- ドアや壁を減らす
- 水回りを1か所にまとめる
- 新築の時点ですべて実現しようとしない
- 低金利の住宅ローンを選択する
- 国の補助金を受ける
- 複数のハウスメーカーを比較する
マイホームに対する希望を考慮しながら、ハウスメーカーと相談して対策できるものばかりのため、ぜひ実践してみてください。
1. 優先順位をつける
すべての希望を実現しようとすると、すぐに予算オーバーするため優先順位をつけるのがおすすめです。たとえば、家族の中で広く開放感のあるリビングを設置したい意見が多いなら優先順位を上げるべきでしょう。
ただし、個人的にこだわりたいポイントの優先順位を上げると、家族からの不満が出る原因になります。間取りを考える前に家族でしっかり話し合って、譲れない条件や実現したい希望などがあればまとめておきましょう。
優先順位をつけると費用を使うポイントが明確になり、予算オーバーした際に削るべきポイントがわかりやすくなります。
ハウスメーカーに相談する前に、家族でしっかり話し合いましょう!
2. ローコスト住宅を建てる
ローコスト住宅とは、家のグレードを下げるかわりに、低価格で建てられる住宅のことです。
住宅としての質は担保されているため、マッチすればお得にマイホームを購入できます!
建材や設備を低価格にしたり、広告費用を抑えたりして建築費用を安く設定しています。強いこだわりがない場合は、ローコスト住宅でも問題ないでしょう。
気になる場合は、ローコスト住宅を得意とするハウスメーカーに相談し、価格をチェックしてみてくださいね!
実際にローコスト住宅を建てた人の感想については、関連記事「【生の声】ローコスト住宅を建てた人のぶっちゃけの感想を紹介!特徴や注意点を解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 安い土地を購入する
土地の価格は、広さや立地などによって数百万単位で差が出ていることも珍しくありません。そのため、住宅の値上げ状況によっては、安い土地を選ぶこともひとつの手段です。
駅から近くて便利な土地だと、価格が高くなる傾向がありますね!
とはいえ、土地の状況によっては、購入後に追加で料金が発生する可能性があります。地盤を強化したり、ブロック塀を壊したりする工事の発生が考えられるためです。
心配であれば、ハウスメーカーに土地探しの依頼ができますよ!
買わないほうがいい土地の特徴については、関連記事「【保存版】買わない方がいい土地の10の特徴!いい土地を選ぶコツやチェックリストも紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
4. 床面積を小さくする
予算がオーバーしてしまう場合は、床面積を小さくすることを検討してみましょう!
間取りについてよく考えてみると、床面積が小さくても問題ない場合があります。たとえば、収納方法を工夫すれば、クローゼットを減らせるケースが考えられるでしょう。
マイホームであれば、小上がりの和室の床に収納をつけるといった工夫ができます!集合住宅と比べ、自由度の高さが魅力ですね。
また、廊下の動線を減らせないかをハウスメーカーと相談し、よりコンパクトで機能性のある家も目指せます。床面積を小さくしつつ、便利さも損なわない家づくりを目指してみてください。
5. ドアや壁を減らす
ドアや壁が増えるとその分費用が高くなるため、むやみに部屋や空間を作らないのがポイントです。間取りを考えるときは、何に使う部屋なのかを明らかにしておきましょう。
余った空間に使用目的が決まっていない部屋を作ると、うまく活用できずデッドスペースになることがあります。
使い道のない部屋を作ると予算オーバーしますね!
ドアや壁を減らすには、ステップフロアがおすすめです。ステップフロアなら段差で空間を区切れるので、ドアを節約して建築費用を抑えられます。
6. 水回りを1か所にまとめる
水回りをまとめるだけで100万円近く節約できるケースもあるため、特別なこだわりがなければ1か所にまとめましょう。
台所やトイレを設置するときは、配管工事が必要です。場所がまとまっていないと、それだけで100万円以上の費用が上乗せでかかることがあります。
水回りをまとめると、配管工事にかかる費用が節約できるため建築費用を抑えられます!
7. 新築の時点ですべて実現しようとしない
新築の時点ですべて実現しようとすると、費用が高くなる傾向にあります。リフォームで部屋や間仕切りの増築は可能なので、必要になったタイミングで理想を叶えることも検討してみてください。
建築費用を抑えたい方は、ドアや仕切りなど後付けできるものは後回しにしましょう。子どもが大きくなったタイミングでいいものは、必要性を感じてからでも遅くありません。
新築時はついつい何でもつけてしまいがちなので注意しましょう!
8. 低金利の住宅ローンを選択する
住宅ローンの返済額を抑えたいのであれば、低金利の住宅ローンからの借り入れをおすすめします。
下表を見ると、金利1%の違いで、月々の返済額が2万円近く変わっていることがわかりますね!
借り入れ条件 | 月々の返済額 |
---|---|
・借り入れ金額:3,500万円 ・頭金:0円 ・返済期間:35年 ・金利:1.8% | 11万2,381円 |
・借り入れ金額:3,500万円 ・頭金:0円 ・返済期間:35年 ・金利:0.8% | 9万5,571円 |
2024年4月現在は、住宅ローン金利を0.3%程度で設定している金融機関もあります。借り入れられるかは審査が必要になるため、自身にあった銀行を探す必要があるでしょう。
モゲチェックであれば、希望条件からあなたに最適な住宅ローンを提案してくれます。金利を重視したい方におすすめできるため、ぜひ利用してみてください。
モゲチェックの詳細は、関連記事「【金利0.1%の差が命取り】住宅ローンの負担を下げるにはモゲチェックがおすすめ!使い方をわかりやすく解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
9. 国の補助金を受ける
時期によっては、住宅購入への負担を軽減する目的で、国が補助金を出しているケースがあります。
地域型住宅グリーン化事業では、高い省エネ性能を持つ住宅に対して、70〜140万円の補助金が受け取れますよ!
損をしないためにも、見積もりの段階で利用できる補助金のチェックが必要です。うまく利用して、住宅にかかる費用を少しでも減らしましょう。
10. 複数のハウスメーカーを比較する
マイホームを検討するときには、複数のハウスメーカーへ見積もりを依頼し、サービス内容や金額などを比較することをおすすめします。
ハウスメーカーとしても、相見積もり前提で商談を進めてきます!大きな買い物なので、比較は必要ですよね。
時間の無駄を減らすためにも、家づくりで重視したい項目を考えておき、マッチするハウスメーカーに絞って相談すると効率的です。
もし、どこのハウスメーカーに見積もり依頼すればいいかわからない場合は、すーさんの相談窓口の利用をおすすめします。
すーさんは、大手ハウスメーカーに15年勤めた経験をもとに、現在は営業担当者への指導をしている家づくりのプロです。どこのハウスメーカーに話を聞くべきかの相談も受けられるので、ぜひお気軽にご相談ください。
各ハウスメーカーの豊富な知識を持っているので、あなたにピッタリの会社を提案します!
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住宅が値上げしても節約すべきでない3つのポイント
工夫することで、建築費用などは抑えられます。しかし、住宅が値上げが気になるからと、以下の3点については積極的に節約するべきではありません。
- 安全性
- 耐久性
- 住宅性能
後悔しないためにも、しっかり確認しておきましょう。
1. 安全性
安全性を軽視すると、ストレスを感じて安心して過ごせません。防犯カメラやカメラつきインターホンは生活する上で必須の設備ではありませんが、節約するために削ると生活に不安を感じることがあります。
近年では不穏な事件が増えているため、安全性に関する設備は節約しないようにしましょう。
最低限の安全設備は削らず設置しておくと後悔しませんね!
2. 耐久性
耐震性や耐火性に関する機能を削ると、災害が起きたときに家族を守れないことがあります。万が一のときに取り返しのつかない後悔をしないためにも、耐久性に関する設備は節約しないほうがよいでしょう。
耐震等級3の住宅なら震度7の地震でも複数回耐えられることがわかっているため、安全に過ごせます。
また、住宅の中に石膏ボードやファイヤーストップ材が使用されていると、火が燃え広がりにくいため被害を最小限に抑えられます。
耐震性や耐火性について記載がなくても災害に弱いということではありませんが、より耐久性に強い住宅を建てるならチェック必須です!
3. 住宅性能
断熱性や気密性などの住宅性能を削ると、光熱費が増えてランニングコストがかかってしまいます。断熱性の低い家は夏は暑く冬は寒く感じやすいため、1年中エアコンをつけてしまいがちです。
初期費用を節約しても、後から光熱費が上がるのは避けたいです!
気密性を節約すると、屋外からの空気が流れ込みやすくなるため快適な温度を維持できません。ランニングコストのことを考えると、住宅性能は削らず断熱性や気密性の高い家を建てるのがおすすめです。
値上げに惑わされず住宅を購入すべき4つのタイミング
住宅の値上げが続く状況でも、以下のようなタイミングの場合は、住宅の購入をおすすめします。
- ライフプランが定まっている
- 収入が安定している
- 頭金の用意ができる
- 定年までにローンを完済できる
マイホームを自分だけのベストなタイミングで購入し、生活の質を向上させてみてください。
1. ライフプランが定まっている
ライフプランとは、将来起こるイベントを予測し、金額をふくめた計画を立てておくことです!
ライフプランには、以下のような項目が考えられます。
- 結婚している
- 家族の人数が決まっている
- 住みたい場所が決まっている
とくに、家族の人数が決まっていれば、間取りで後悔する可能性を減らせるでしょう。たとえば、子ども部屋の数を計画に落とし込めるため、無駄のない設計が可能です。
住宅の金額はこれからどう変動するかわからないため、ライフプランが定まっている時期の購入をおすすめします。
2. 収入が安定している
昇給や昇進などで、収入の安定を感じている場合は、マイホーム購入のタイミングです。
見積もりを出してみて、十分に返済していけると感じたら、値上げ状況にかかわらず購入に踏み出してみましょう!
マイホームを購入し生活の質が向上すれば、さらなる収入アップが期待できるかもしれません。たとえば、テレワークが多い場合は、書斎スペースを作ると効率アップが可能です。
3. 頭金の用意ができる
頭金とは、マイホームの購入時に、現金でまとめて支払う金額のことです。頭金で支払った分は、住宅ローンの金利にふくまれないため、最終的な支払い金額を減らす効果があります。
頭金が多ければ、住宅ローン審査が優遇されるケースもありますよ!
とはいえ、頭金を支払いすぎると、家具や家電を購入する費用がなくなってしまうかもしれません。住宅費用の1〜2割程度を用意できれば、購入のタイミングだといえるでしょう。
頭金を用意する目安については、関連記事「【貯金0はNG】マイホームの頭金は住宅価格の1〜2割が目安!支払うメリット・デメリットや注意点を解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
4. 定年までにローンを完済できる
2024年4月現在、住宅ローンの返済期間は最長で50年です。返済期間を調整すれば、定年の65歳までに完済できるでしょう。
住宅ローンの返済が定年後になることがわかっていると、老後への不安が増してしまいそうです…。
なお、繰り上げ返済という制度を使えば、毎月の返済額の上乗せが可能です。
給料がアップし、返済に余裕が出たタイミングで繰り上げ返済をすれば、定年前の完済ができるでしょう。
参照:大分銀行
住宅の値上げを理由にあきらめず購入タイミングを見極めよう
住宅の価格は、主に社会情勢の変化に影響され値上げが続いています。さらなる価格上昇が起こるのか、下落が始まるのかは、誰にもわからないのが現状です。
値上げの状況に惑わされず、自身のタイミングでマイホームを購入しましょう!
住宅の価格は、床面積の広さや設備のグレードなど、さまざまな要素によって変動します。そのため、まずは見積もりを出してみて、自身の希望と現在の収入状況を照らし合わせてみるといいでしょう。
購入すべきタイミングや、相談するハウスメーカーがわからない場合は、プロに相談をしてアドバイスをもらうことをおすすめします。
私は、営業担当者に対して講師をしている家づくりのプロです!なにから始めればいいかわからない場合でも、親身になって相談にのりますよ。
すーさんの相談窓口では、希望にあわせた予算のアドバイスや間取りの提案など、すべて無料でおこなっています。値上げが続くタイミングでのマイホーム購入に迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。