「土間収納を入れると失敗するって本当?」
「失敗したと思いたくない…」
「失敗する理由を知りたい!」
玄関の間取りを考えるときに、土間収納をつけて失敗しないか悩む方は多いでしょう。
家を出入りするたびに「土間収納をつけなければよかった」と思いたくないですよね…。
この記事では、大手ハウスメーカーで15年間勤務し、現在は家づくりをサポートしている筆者が、土間収納について以下の内容を解説します。
- よくある失敗
- メリット
- 失敗しないためのポイント
失敗例と対策を知ったうえで、土間収納をつけるべきかの判断ができるようになります。ぜひ最後までお読みください!
土間収納でよくある7つの失敗
土間収納でよくある失敗は以下の7つです。
- 収納が入り切らない
- 物が取り出しにくい
- 使用しなくなる
- 掃除に手間がかかる
- 玄関が狭くなる
- 湿気やカビが出る
- 玄関から収納が見える
詳しく見ていきましょう。
1. 収納が入り切らない
土間収納をつくったはいいものの、予想以上に入れる物が多いと、収納が入り切りません。
玄関をスッキリさせたかったのに、気づけば物であふれているなんてことも…。
また、建てた直後は問題なくても、将来的に収納が入り切らないケースが考えられます。たとえば、子どものベビーカーやスポーツ用品など、大きい物が増えていくことがあるでしょう。
土間収納をつけるときには、ライフスタイルの変化をふくめた広さの検討をおすすめします。
2. 物が取り出しにくい
土間収納のスペースが足りなかったり、棚の位置が悪かったりすると、物が取り出しにくくストレスを感じます。
収納量を増やす目的で棚をたくさん設置し、スペースが圧迫されることも考えられるでしょう。
また、棚を高いところに設置すると、取り出すときに苦労するかもしれません。
土間収納をつくるときには、事前に入れる物を細かく決めておくことが大切です。たとえば、ゴルフバッグのような大きい物を収納するとわかっていれば、専用スペースをつくるといった対策も可能です。
3. 使用しなくなる
実際に住んでみたら、思っていたよりも収納する物がなく、土間収納を使わなくなるケースがあります。
ベビーカーを入れるスペースが必要で土間収納をつけた場合、子どもが大きくなってからの使用頻度が下がるかもしれません。
土間収納をつけるなら、ほかの間取りを広く取ればよかったと後悔するかもしれませんね…。
マイホームは、長く住むことを前提にした間取り作成が大切です。将来的にも本当に使うのかを確認したうえで、土間収納をつけないのもひとつの手段です。
たとえば、ガーデニング用品やスペアタイヤなどは、屋外に物置をつければ問題ない場合もあるでしょう。
土間のある家のデメリットは関連記事「【欠点解消】土間のある家のデメリット5選!設計のポイントや活用方法を紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
4. 掃除に手間がかかる
外で使う物を室内に置いておける土間収納は、定期的な掃除が必要です。
屋外で付着した泥をふくむ汚れは、土間収納にたまります。
とはいえ、家のなかに汚れを持ち込まずに済むため、清潔な家を保てるでしょう。濡れた傘やレインコートなどを玄関に置く必要がなくなり、生活の質も向上します。
5. 玄関が狭くなる
土地の広さや予算には限界があるため、土間収納をつけると、どこかの間取りを狭くしなければなりません。多くの場合、隣接する玄関が狭くなることが考えられます。
毎日のように出入りする玄関が狭いと、1人ずつしか出られなかったり、開放感を得られなかったりと不便に感じるときがあるでしょう。
しかし、土間収納に物をしまっておけるため、玄関側に大きな収納スペースが必要ありません。そのぶん、玄関を広くスッキリ見せることも可能です。
土間収納と玄関のバランスを考えて設置すれば、利便性のある家づくりができますね!
玄関が狭いと後悔する理由については関連記事「【第一印象】玄関が狭いと後悔する7つの理由!広く見せる工夫や広さの目安を紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
6. 湿気やカビが出る
土間収納に、傘やレインコートなどの濡れた物をしまっておくと、湿気がこもりやすくなります。また、水気が室内に残ったままになり、カビが発生する原因もつくります。
せっかくのマイホームにカビがあるのを発見すると、気持ちが落ち込んでしまいそうです…。
清潔な土間収納をつくりたいのであれば、湿気への対策をおすすめします。換気扇をつけるだけで湿気やカビの発生を抑えられるため、間取り作成の時点で導入を検討してみてください。
7. 玄関から収納が見える
土間収納に物を多く入れて整理整頓をしても、間取りによっては玄関から見えてしまうケースがあります。
とくに来客時は、物であふれているスペースを見られたくはありませんよね…。
スッキリしたイメージの家にするためには、間取り作成の時点で、玄関から収納が見えない設計にする必要があります。構造上どうしても難しい場合は、ドアやロールカーテンをつければ解決が可能です。
まだ自身の理想の間取りに出会えず悩んでいるのであれば、無料で多くの提案がもらえるタウンライフがおすすめです。住宅のプロが作成する間取り例を見るだけで、新しいアイデアをどんどん吸収していけます。
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
土間収納の3つのメリット
土間収納をつくるメリットは以下の3つです。
- 外で使う物を収納できる
- 玄関周りを整理できる
- スムーズな生活動線をつくれる
順番に見ていきましょう。
1. 外で使う物を収納できる
土間収納であれば、外で使う物を室内に持ち込む必要がないため、家のなかを清潔に保てます。たとえば、以下のような物を収納できるでしょう。
- アウトドア用品
- スポーツ用品
- ガーデニング用品
- ベビーカー
- 傘・レインコート
- 防災グッズ
土間収納があれば、アウトドアやスポーツ用品など、どうしても汚れてしまう物を家のなかに入れる必要がありません。また、外で使う物を土間収納に集約できれば、生活の利便性も上がります。
重い物があっても、土間収納に置いておくだけで、簡単に取り出せるところも魅力です!
2. 玄関周りを整理できる
土間収納に物を入れれば玄関周りの整理ができ、スッキリした家づくりを実現できます。たとえば、ベビーカーのような大きい物でも、土間収納があれば玄関に出したままになることはありません。
ほか、キャンプ用品やゴルフバッグなど、日常的に使わない物も入れておけます。玄関に置く必要がなくなるため、家の入口を常に整理された状態に保てます。
来客時にかならず見られる玄関に、余計な物を置かずに済むのは助かりますね!
3. スムーズな生活動線をつくれる
生活動線とは、家のなかを移動するルートをあらわす線のことです。生活動線がスムーズであれば、ストレスを軽減しながら毎日を過ごせるでしょう。
土間収納は、外と室内をつなぐ役割を持っており、生活動線をつくるのに優れています。たとえば、ガーデニング用品を使いたいときも、土間収納から取り出すだけでスムーズに使用できます。
家の裏の物置まで取りに行く必要もなくなるだけでなく、靴をはいたまま出し入れできるのも魅力です!
キャンプ用品やスポーツ用品など、外で使いたい物が多い場合は、土間収納を入れるだけで生活がしやすくなるでしょう。
土間収納をふくめた間取りの検討をしているけれど、なかなか考えがまとまらない場合は、プロに相談をしてアドバイスをもらう手が有効です。
私は、営業担当者への講師をしている家づくりのプロです!間取りの相談だけでなく、土地についての相談も受け付けています。
「すーさんの相談窓口」では、間取りの成功例だけでなく、失敗例もお伝えしています。プロの目線で家づくりのアドバイスがほしい場合は、ぜひ一度ご相談ください!
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土間収納で失敗しないための5つのポイント
土間収納で失敗しないためのポイントは以下の5つです。
- 収納する物をリストアップする
- 扉やロールカーテンをつける
- 湿気対策をする
- 照明やコンセントをつける
- 稼働棚を設置する
間取りを決める時点で対策をしておくべき内容が多いため、早い段階での確認が必要です。
1. 収納する物をリストアップする
土間収納に入れる物をリストアップしておけば、どの程度の広さにするかを決める指標をつくれます。なんとなくで土間収納の広さを決めてしまうと、スペースが足りなかったり、広すぎたりして後悔につながります。
また、土間収納に入れる物は、ライフスタイルの変化を意識して考えることが大切です。たとえば、ベビーカーやアウトドア用品など、収納する可能性が今後ある物までリストに入れておくといいでしょう。
収納する物をリストアップした結果、土間収納がいらない選択肢になる可能性も…。
土間収納をつけてからでは後戻りができないため、間取りを考える段階でのリストアップをおすすめします。
2. 扉やロールカーテンをつける
土間収納には、防災グッズやガーデニング用品など、他人に見せる必要がない物も収納するケースがあります。しかし、間取りによっては、どうしても玄関から土間収納が見えてしまうかもしれません。
来客があるたびに、土間収納を見られてしまうのが気になってしまいそうです…。
土間収納の出入り口に、扉やロールカーテンをつければ、玄関から土間収納が見える問題の解決が可能です。さらに、扉は開き戸ではなく引き戸にすると、スペースの確保をしながらプライベートを守れます。
扉やロールカーテンをつければ、日常的に物であふれた部屋を見ることもなくなり、スッキリとした気持ちで家の出入りができるでしょう。
3. 湿気対策をする
本来であれば外で使う物を保管できる土間収納は、対策をしなければ湿気がこもります。
雨で濡れた傘やレインコートが原因で、カビの発生も考えられるでしょう…。
湿気対策には、換気扇の設置が有効です。つけておくだけで湿気を除去できるため、日常的にも手間がかかりません。
家を建てた後に換気扇の設置をすると、あらたな工事が発生し費用がかさみます。そのため、間取りを決める段階で設置場所まで決めておくといいでしょう。
4. 照明やコンセントをつける
土間収納はただの物置ではなく、生活を便利にするスペースとして活用できるのが特徴です。照明やコンセントをつければ、生活の利便性が上がります。
たとえば、コンセントは、電動自転車や電動工具などのバッテリー充電に使用できます。
コンセントがあれば、わざわざ電源のある部屋に物を持っていく必要がありません!
照明があれば、昼夜関係なく物を出し入れできます。玄関の明かりだけでは、奥のスペースに光が届かないかもしれません。
土間収納をつけるときには、照明やコンセントの設置もふくめて考えると、長く使っていけるスペースをつくれるでしょう。
5. 稼働棚を設置する
稼働棚とは、棚の位置が固定されておらず、後からでも調整できる棚のことです!
土間収納に稼働棚を設置すれば、入れる物の変化にも柔軟に対応できます。たとえば、子どもの成長とともに、ベビーカーやスポーツ用品など、収納すべき物が変化していくでしょう。
固定された棚だと、大きい物を入れる必要が出てきたときに、収納できない可能性があります。稼働棚を設置すれば、物の大きさにあわせて棚の位置を変えられます。
現時点では予測できない物を収納する必要が出たときのためにも、稼働棚にしておくと失敗を避けられますね!
土間収納で失敗しないためのポイントを押さえて家づくりを前に進めよう
土間収納で失敗する理由には、予想よりも狭くて使いにくかったと感じ、事前の検討が不十分なことが挙げられます。
必要な物をリストアップしておくといった対策をすれば、適切な土間収納の広さで家づくりが可能です!
外で使う物を室内に置ける土間収納は、間取りに加えれば生活の利便性がアップします。コンセントや照明をつけたり、稼働棚を設置したりするだけで、生活の変化にも対応できる土間収納をつくれるでしょう。
自身の状況の場合、どのような間取りであれば後悔しないかと悩む方は、プロに相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。
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