「おしゃれな下がり天井を取り入れたいけどデメリットはないのかな」
「キッチンの下がり天井は何センチ程度下げるのか知りたい」
「キッチンの下がり天井のおしゃれな事例を見たい」
キッチンの下がり天井は、内装にアクセントがつきおしゃれな雰囲気になると人気です。
しかし、複雑なデザインになることから、デメリットはないのかと不安に感じる方もいますよね!
そこでこの記事では、キッチンの下がり天井について以下の内容を解説します。
- 下がり天井とは
- 後悔する理由
- 下がり天井にして得られる効果
- 設計のポイント
- 施工事例
下がり天井の不安を払拭できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください!
「下がり天井」とは段差を付けて低くした天井
キッチンの下がり天井とは、リビングやダイニングといった他の空間に比べて低く設定された天井のことを指します。下がり天井を用いた設計は、空間を区切るための壁がなくても、視覚的にエリアを分ける効果があります。
ワンフロアの広々としたリビング・ダイニングにおいては、キッチンだけを特別な場所として際立たせられるでしょう!
また、高さを変える天井の設計には「折り上げ天井」という方法もあります。折り上げ天井は、下がり天井の反対で、特定のエリアの天井を通常よりも高く設けることで、開放感や広がりを演出できます。
家の設計では「下がり天井」だけでなく「折り上げ天井」を取り入れることで、エリア分けやデザイン性を高められるでしょう。
下がり天井を取り入れる際には、その目的や効果を十分に理解することが重要です。照明や色使い、素材の選択にも注意を払うことで、より洗練されたデザインを実現できるでしょう。
キッチンを下がり天井にして後悔する3つの理由
キッチンを下がり天井にすることでどんなデメリットがあるのでしょうか!
こちらでは、キッチンを下がり天井にして後悔する主な3つの理由を紹介します。
- 圧迫感がある
- 掃除の手間がかかる
- 施工費用がかかる
一つひとつ見ていきましょう。
1. 圧迫感がある
キッチンの下がり天井は、天井と頭の高さが近くなり、料理中に圧迫感を覚える可能性があります。
圧迫感のある空間で料理するのはつらいですよね!
特にキッチンが狭い場合には、天井を低くと圧迫感がより高まるため注意が必要です。
下がり天井に圧迫感をなくすためには、キッチンのサイズや使用する人の身長を考慮して、適切な高さの天井を計画することが重要です。また、空間に開放感を持たせるために、色使いや照明の工夫をすることも有効です。
2. 掃除の手間がかかる
下がり天井は、段差部分にほこりなどの汚れがたまりやすくなります。
特にキッチンは、油や水蒸気などが天井に付着しやすいため、他の部屋よりも掃除が必要ですよね!
油汚れなどが段差部分に蓄積すると、見た目が悪くなり、衛生的にも問題があります。
また、天井の段差部分の掃除は、高所での作業であるため手間が大きくかかります!
3. 施工費用がかかる
下がり天井の施工には、標準的な天井よりも追加で費用がかかります。通常の天井作業に加えて、段差を作るための追加の材料や手間が必要となるためです。
また間接照明などの追加機能を取り入れると、その分コストも上がります!
後から普通の天井に戻したくなった場合には、構造的な変更が必要なため、再び大きな費用がかかる可能性があります。
下がり天井の施工には追加で費用がかかるので、建築費用全体のバランスを考えることが大切です。
家を建てる費用について、関連記事の「【要チェック】家を建てる費用は3,500~4,500万円!価格別のマイホームのイメージや注意点を解説」で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
キッチンを下がり天井にする3つの効果
下がり天井はデメリットだけでなく、メリットも大きい設計です!
こちらでは下がり天井を取り入れることで生まれる3つの効果を紹介します。
- ワンフロアにメリハリを付けられる
- 間接照明を取り入れやすい
- 配管やダクトの目隠しになる
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1. ワンフロアにメリハリを付けられる
キッチンとリビング・ダイニングが一体となったワンフロアでは、下がり天井を利用して空間にメリハリをつけられます。
壁を設けることなく、それぞれのエリアを区分けできますね!
またそれぞれのエリアで異なるデザインや色使いを楽しめるので、空間全体にリズムや変化を持たせられます。
2. 間接照明を取り入れやすい
下がり天井は、段差を利用して照明を設置でき、柔らかくムードのある空間づくりができます。間接照明は空間に深みを加えられるため、インテリアの一部としても大きな役割を果たしてくれるでしょう。
食事の準備中や家族団らんの時間に、間接照明が落ち着いた雰囲気を作り出すのでリラックスして過ごせますね!
3. 配管やダクトの目隠しになる
一般的なキッチンでは配管やダクトは壁の中に隠せますが、アイランドキッチンでは外に露出してしまいます。しかし、下がり天井であれば、配管やダクトを天井内に設備を隠せるため見栄えが良くなります。
配管やダクトはキッチンに必要不可欠な設備ですが、見た目にはあまり美しくないため、できれば隠してしまいたいものですね!
配管やダクトを隠すことで、キッチン全体のデザインが引き締まり、より洗練された印象を与えられるでしょう。
下がり天井を具体的にどのように設計したら良いか悩んでいる方は、すーさんの相談窓口をご利用ください!
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キッチンの下がり天井で後悔しない設計の3つのポイント
キッチンを下がり天井にする際、設計で失敗しないためには、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。
- 天井の下げ幅
- 照明の取り付け方
- 天井のデザイン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 天井の下げ幅
天井の下げ幅は、10~20cm程度が目安とされています。一般的な天井の高さは240cmですが、家によっては220cmに設計されている場合があります。天井高が220cmの場合には、20cm下げると圧迫感があるため、下げ幅は狭く見積もる必要があるでしょう。
また、キッチンの天板の高さも考慮する必要があります。キッチンの天板の高さは、80~90cmが標準です。しかし天板高さを90cmにした場合、下がり天井の高さによっては、レンジフードが近くなり使いにくくなります。
天井の下げ幅はキッチンのサイズや使用する人の身長などによって最適な値が変わるので、モデルハウスなどで高さを確認してみましょう!
2. 照明の取り付け方
下がり天井を設計する際、照明の取り付け方も大切なポイントです。間接照明を採用するなら、照明器具と天井の間に最低10㎝程度の空間を確保する必要があります。
天井と照明が近すぎると熱がこもりやすくなるため、安全性に影響を与えます!
また、下がり天井の色や素材に合わせて照明の色を選ぶことも大切です。例えば、下がり天井を濃い木目にする場合、通常の照明では暗く感じてしまうため、照度が高い製品を選ぶ必要があります。
適切な照明を取り付けることで、空間全体の調和を図れるように設計しましょう。
新築で採用したい照明については、関連記事「【これで決まり】新築におすすめな照明9選!部屋ごとの選び方や失敗事例もあわせて解説」にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3. 天井のデザイン
下がり天井はただ空間を区切るだけでなく、インテリアの一部としても機能します。デザインによってはキッチンをより広く見せたり、特定のエリアを強調させられるでしょう。
例えば、モダンな家のキッチンでは、コンクリート調のデザインを選ぶと高級感がでます。また、フローリングの模様と合わせた木目調のデザインを選ぶと、部屋全体の調和がとれます。
下がり天井はデザインのアクセントになりますが、全体としての調和がとれるように設計することが大切です!
後悔しないキッチンの下がり天井の施工事例5選
こちらでは下がり天井のデザインを具体的に5つ紹介します。
- ワンフロアのゾーン分け
- 高級感のある間接照明
- フローリングと同系色での組み合わせ
- 下がり天井と折り上げ天井の組み合わせ
- 異素材の組み合わせ
下がり天井のデザインを考える際の参考にしてみてください!
1. ワンフロアのゾーン分け
こちらは、キッチンを下がり天井にすることで、リビング・ダイニングと区画分けした事例です。ワンフロアですが、下がり天井があることで、キッチン空間が際立って見えます。
カウンターのように設置されたアイランドキッチンもとてもおしゃれですね!
2. 高級感のある間接照明
こちらは間接照明を取り入れたデザインです。キッチンからダイニングにかけてつながった下がり天井に、間接照明が取り入れられています。
白い天井が照明に照らされて、暖かな雰囲気を作っていますね!
3. フローリングと同系色での組み合わせ
こちらは、フローリングと同系の木目調のデザインを取り入れた下がり天井です。デザインを統一することで、キッチン空間の調和がとれています。
シンクや吊り棚も色調を暗くした木目調にするなど、統一感が重視されていますね。
4. 下がり天井と折り上げ天井の組み合わせ
こちらは、下がり天井と折り上げ天井を組み合わせた事例です。キッチンに木目調の下がり天井、リビングは折り上げ天井で梁を見せるデザインになっています。
天井の高さをキッチン、リビングをそれぞれ変えることで個性的でおしゃれな空間づくりができていますね!
5. 異素材の組み合わせ
こちらは「下がり天井」と「床などの周囲の部材」をあえて異なる素材にした事例です。下がり天井をコンクリート調、床やキッチンカウンターを木目にすることで、それぞれのデザインが際立ちます。
異素材をうまく組み合わせると、非常にデザイン性の高い造りになりますね!
キッチンの下がり天井は設計次第で魅力的な空間を作れる
キッチンの下がり天井は、適切に設計すれば、空間にメリハリ感やデザイン性を加えられます。
しかし、設計を誤ると「圧迫感を感じる」「掃除が大変」と後悔するかもしれません!
下がり天井にして後悔しないためには、使用する人にあった高さや部屋全体と調和するデザインを採用することが大切です。細部にまで設計をこだわることで、理想的なキッチンを実現できます。
納得のいくデザインを見つけられない場合は、すーさんの相談窓口をご利用ください。
数多くの住宅設計に携わってきた私がプロの視点から、ニーズに合った最適な提案をします。
キッチンの下がり天井は、設計次第で家の顔とも言える魅力的な空間を作り出せます。後悔のないように、専門家を交えてじっくり時間をかけて計画しましょう。