「三階建てはやめた方がいいの?」
「三階建てを選んでいる人の理由が知りたい!」
「後悔しないためのポイントは?」
三階建ては、都心部の狭い土地でもリビングを広くしたり部屋数を増やせたりできるので、建設を検討している方もいるでしょう。
しかし、三階建てにはデメリットが複数あるので、やめた方がいいとも言われています。
この記事では、元ハウスメーカーで営業を15年以上担当していた私が、以下の内容について詳しく紹介します!
- 三階建てをやめた方がいいと言われる理由
- やめた方がいいと言われても購入している人がいるワケ
- 快適に暮らすためのポイント
三階建てが自分にとって本当に必要かどうかがわかる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください!
三階建てをやめた方がいいと言われる10個の理由
三階建てをやめた方がいいと言われる理由として、以下の10個があります。
- 階段での移動がつらい
- 建物が揺れやすい
- 階ごとに温度差が生じやすい
- 一階と二階の採光や風通しが悪い
- 動線が複雑になりやすい
- ネット回線が悪い可能性がある
- 家具家電の搬入に労力がかかる
- 建設費が高い
- メンテナンス費用が高くなることがある
- 物件が売れにくい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 階段での移動がつらい
三階建ての家は、階段が多く上り下りが大変なためやめた方がいいと言われています。年齢を重ねると足腰が弱くなるので、ケガをしてしまうおそれもあるでしょう。
二世帯で住んだ場合、親の負担にもなるので心配ですよね。
小さい子どもがいる場合も、階段を踏み外して転ぶリスクがあるので、気を付けなければなりません。
また、大きな荷物を一階から三階まで運ぶ場合は大変苦労します。
できるだけ快適に暮らすには、自分たちや親世帯を低い階に、三階は子ども部屋というように各階の役割を決めることが大切です。
子どもの転倒を防止するには、階段の幅を広くしてスロープを作ることも検討しましょう。
必要に応じて、ホームエレベーターを導入することをおすすめします!
2. 建物が揺れやすい
トラックや電車、風などの影響を受けやすく、揺れやすいデメリットがあります。揺れにより建材にダメージを受け、経年劣化によって壊れることも少なくありません。
とくに地震が起きると、三階がもっとも揺れが大きいため不安になる方もいるでしょう。
もちろん、建築法によって最低限の耐震性は保証されているので、ご安心ください!
ただし、地震に恐怖を感じやすいことがあるので、心配な方は要検討です。
耐震性を向上させるには、免震工法で建てるという方法もありますが、コストが高くなるので注意が必要です!
地震に強いハウスメーカーについては関連記事「【暮らしを守る】地震に強いハウスメーカー10選!選び方や耐震性の高い家の特徴を紹介」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 階ごとに温度差が生じやすい
一階と三階で温度差が生じやすいので、快適に過ごしにくい場合があります。
一階は日当たりが悪く、冬は寒くなりがちです。暖房を付けても上の階に温かい空気が上ってしまうため、部屋が温まるのに時間がかかってしまいます。
一方で夏は三階が直射日光の影響により暑くなりやすいです!
温度差があることで冷暖房の効率が悪くなり、電気代もかかりやすくなるデメリットがあります。
快適な温度にするためにも、シーリングファンや断熱材などで部屋中の温度を一定にすることが望まれます!
4. 一階と二階の採光や風通しが悪い
住宅が密集している場所に三階建ての家を建てると、一階と二階の部分の採光が難しくなりやすいです。
隣家とほぼ接触しているような状態だと、日当たりが悪くて暗く感じてしまうこともあります。
少しでも日が当たりやすい間取りにしたい方は、居住部分を削って中庭や通り庭を設けると良さそうです!
5. 動線が複雑になりやすい
各フロアに異なる設備があることから、行ったり来たりしなければならず、二階建てより家事動線が悪くなることがあります。
間取りによっては、以下のような生活をしなければなりません。
- 三階で洗濯機を回す
- 二階に下りて食器を洗う
- 三階に上って洗濯物を干す
- 一階に下りてポストで郵便物を確認する
- 一階から三階まで掃除する
階段の上り下りが多いと家事が大変になりますね…
また、二階に行く階段と三階に行く階段が別の場所にある間取りにしてしまった場合、二階のリビングを通って三階に上がらないといけないことがあります。
三階を子ども部屋にした場合、友達が来たときにリビングを通るので、くつろぎにくくなってしまいます。
事前に間取りをしっかりと考えてから三階建ての家を建てることが大切です!
6. ネット回線が悪い可能性がある
三階建ての家の場合、二階や三階でWi-Fiがつながりにくいことがあります。
Wi-Fiは障害物の影響を受けやすいので、床やドア、家具によって電波が悪くなります。三階建ての場合、鉄筋コンクリートや鉄骨造なので、遮断力が強く届きにくい可能性が高いです。
Wi-Fiがしっかりとつながるようにするには二階に設置したり、中継器を置いたりなどして対策しましょう!
7. 家具家電の搬入に労力がかかる
家具や家電を三階まで持ち運ぶ必要があり、労力がかかります。
とくに三階建ての物件は階段の幅が狭くなりやすいので持ち運ぶのが困難です!
家の中から入れられない場合、クレーンを使用する方法がありますが、コストが高くなってしまいます。
できるだけ安く大型の家具を搬入したい場合は、組み立て式のものを選んだほうが良さそうです!
8. 建設費が高い
中価格帯のハウスメーカーの場合、二階建てと三階建ての坪単価は以下の通りです。
- 二階建て:40万円~70万円
- 三階建て:70万~90万円
狭い土地でも建てられるので、土地代は抑えられます。
しかし、三階建ての場合は、構造計算や地盤調査の費用などもかかるため高くなりがちです!
構造計算とは、建物の安全性の計算・構造計算書の作成に発生する費用。地盤調査については、地盤が安全かを確認するために業者への依頼が必要です。
地盤の改良が必要と判断された場合、より多くのお金がかかってしまいます。
9. メンテナンス費用が高くなることがある
メンテナンス費用も平屋や二階建てと比べてかかりやすい傾向です。
とくに外壁や屋根の塗装や補修で、費用が発生しやすいです。外壁や屋根は足場を組んで補修をする必要がありますが、階層が増えたり塗装面積が増えたりすることで、施行にかかる費用が高くなってしまいます。
できるだけメンテナンス費用を抑えるためには、新築時にハウスメーカーと相談して、防汚性や耐久性の高い外壁材を選ぶようにしましょう!
メンテナンス費用を抑えたい人向けのハウスメーカー選びについては、関連記事「【お得に家づくり】メンテナンスが少ないハウスメーカー5選!選ぶときのポイントや費用を抑えるコツを紹介」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
10. 物件が売れにくい
三階建ての住宅は、階段の上り下りが大変な点や耐震性に不安がある点などデメリットが多いため、売れにくい傾向です。
メンテナンス費用が高額になりやすいので、購入を避ける人も少なくありません!
引っ越したい場合や相続した物件を売却したい場合でも、買い手がおらず探すのに時間がかかることがあります。
少しでも売れるようにするには、耐震診断を受けたり、住人ならではの情報を買い手に伝えたりして信用を高めることが重要です!
三階建てはやめた方いいと言われても選ばれる5つの理由
三階建てはやめた方いいと言われることもありますが、購入している人も少なくありません。理由としては、以下のようなメリットがあるからです。
- 狭い土地でもゆとりある家を持てる
- プライバシーを確保しやすい
- メリハリのある生活ができるようになる
- 日当たりや風通しが良くなる
- 水害に強い
やめた方がいい理由とメリットを把握することで、客観的に三階建てがいいかどうかを判断しやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。
1. 狭い土地でもゆとりある家を持てる
都心のような狭い場所でも延床面積を広くでき、家族にあわせた暮らしをしやすくなります。
20坪の建築面積で家を建てたとしても、最大で60坪分の面積を確保できるようになり、部屋数を増やしたり広いリビングを作ったりできます。
車を持っている人であれば、一階をビルトインガレージにすることも可能ですよ!
小さい土地でも充分に快適に住めるようになるので、立地条件の良い場所に住みたい人におすすめです。
2. プライバシーを確保しやすい
各階を用途ごとに分けて使用できるので、以下のようにプライベートの空間をしっかりと作れます。
- 仕事部屋
- 勉強部屋
- 趣味の部屋
二世帯住宅でも親が住む場所と子どもが住む場所を分けられるので、親子間でのトラブルを最小限にできます。
部屋の広さは多少制限されますが、狭い敷地でも自分の部屋があるので一人の時間が欲しい方は安心です!
家族が感染症になったときに隔離できるメリットもあります。
3. メリハリのある生活ができるようになる
一階を水回りのある空間、二階を家族用のリビング、三階を個々の部屋のように、階ごとに役割を決めて生活できるようになります。
生活空間が区切られるので、メリハリのある生活がしやすいです。
それぞれの階の壁紙やインテリアを変えて、違う空間にして楽しめるのも魅力ですよ!
4. 日当たりや風通しが良くなる
周囲の家と比べて高くなることもあり、三階部分は日が当たりやすいです。
住宅地が密集していても日が当たるため、洗濯物も外に干せます。
郊外の開けた土地に建てれば二階にも日が当たりやすくなり、洗濯物を干すスペースを増やせます!
ただし、立地条件によって採光しにくいこともあるので注意が必要です。
5. 水害に強い
台風や大雨によって洪水があったとしても、高い位置に生活空間を確保できるので安心して過ごせます。一階が浸水しても二階と三階での生活が可能で、災害の不便さや不安を軽減できます。
生活に少しでも余裕があると、復旧作業もしやすいですよ!
災害に強い家にしたい方は、三階建てを選びましょう。
メリット・デメリットを見て三階建てにすべきか判断に迷っている方は、すーさんの相談窓口に相談してみてください!
すーさんの相談窓口では、土地や間取りなどに関するお悩みに家づくりのプロが丁寧に対応します。三階建ての家に関するちょっとしたお悩みにも真摯にお応えしますので、お気軽にご相談ください!
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三階建てで後悔しないための5つのポイント
三階建てで後悔しないためのポイントとして、以下の5つがあります。
- 将来のことも考慮する
- 生活動線を考えて間取りを決める
- 住宅機能も意識して選ぶ
- 建築規制をクリアしているかを確認する
- 実績のあるハウスメーカーや工務店を選ぶ
購入してから後悔しないよう、事前にどのようなことに気を付ければいいか確認しながら読み進めてみてください。
1. 将来のことも考慮する
各フロアの部屋をどのように利用するか事前に決めておきましょう。
三階建ての家を購入した人の中には、身体的な理由や階数による役割の曖昧さなどから「三階を使わなかった」と後悔した人もいます!
目的や将来設計によっては不要になる可能性もあるので、しっかりと検討したうえで建てましょう。
2. 生活動線を考えて間取りを決める
三階建ては上り下りが大変なので、できるだけ移動にかかる手間が減る間取りを意識してみてください。
たとえば、トイレと洗面所は各階に設置するのが望ましいです。また、洗濯機と洗濯物を干す場所を近くにしたほうが動線を短縮できます。
体力が衰えた際にも問題なく過ごせるかを考えて間取りを決めましょう!
間取りの決め方については関連記事「【家づくりに必須】間取りの考え方のコツ7選!家族構成別に適した部屋の配置を解説」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 住宅機能も意識して選ぶ
断熱性や気密性、省エネ性などの住宅性能で選ぶことも大切です。
三階建ての場合は屋根に面しており、直接日光に当たるので夏は暑くなります。できるだけ熱が室内に伝わりにくくするには、断熱材を壁に取り付けましょう。
窓においても断熱性の高いガラスを使うことで、熱が伝わりにくくなります。
断熱性の高い家を建てることでエアコンが効きやすくなるので、省エネにつながりますよ!
4. 建築規制をクリアしているかを確認する
自治体ごとに許容されている建物の高さや、斜めに削ったような形をした「斜線制限」などの規制があります。
三階建ての家の場合は、高さの制限に注意が必要です!
地域によっては、10mや12mを超える建物は建設してはいけないというルールが設けられています。建てられない場所があるので、事前に住みたい地域のルールを確認しましょう。
5. 実績のあるハウスメーカーや工務店を選ぶ
実績が豊富なハウスメーカーであるほど、ニーズに応えられる可能性が高いです。
三階建ての間取りについて熟知しているため、どのような間取りがいいかを教えてもらえ、最適な提案をしてもらえます!
ホームぺージで実例を見たり、直接展示会場に行ったりして決めることをおすすめします。
とはいえ、どのハウスメーカーや工務店がいいかわからないという方もいますよね!
選ぶのに悩んでいる場合、無料で多くの会社に間取りを提案してもらえる「タウンライフ」を利用してみてはいかがでしょうか。
タウンライフは、要望を伝えるだけであなたに合った間取りを提案してもらえるサービスです。複数社から提案してもらえるので、客観的に比較しながら自分の理想の間取りを見つけられます。
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
三階建てはやめた方がいいかどうかは将来設計を考慮して判断しよう
三階建ては狭い土地でもゆとりを持った間取りにできる点や、住宅街が密集しているところでも日当たりが良くなる点が魅力です。
一方、階段の上り下りが大変で、耐震性に不安があるなどのデメリットもあり、やめた方がいいと言う人もいます。
三階建ての家を建てたい人は「どのように使うか」「将来的に三階を使うのか」など考慮しながら間取りを決めましょう!
三階建ての家がいいかどうか悩む方は、すーさんの相談窓口がおすすめです!
すーさんの相談窓口では、三階建ての間取りやハウスメーカーの選び方などについて、詳しく教えてくれます。これから新築の家を購入したい方に向けて徹底サポートしますので、ぜひお気軽にご連絡ください!