「建売住宅を選んで後悔するのはどんなとき?」
「後悔しないようにチェックしておくべきことは?」
「注文住宅より価格が安いのはどうして?購入するのが不安」
注文住宅より手頃な価格で購入できる建売住宅を選んだものの、住みにくさや思わぬご近所トラブルに悩む方は少なくありません。
家は一生ものの買い物だからこそ、住み始めてから後悔するのは避けたいですよね!
住居を購入する際は、今のライフスタイルだけでなく、家族が増えたときや子どもが成長したときのことも考慮すべきです。
実際に住み始めてから後悔しないために、事前に情報収集をしましょう!
この記事では、ハウスメーカーに15年間勤務した経験のあるプロが、以下の内容を解説します。
- 建売住宅で後悔した事例
- 購入する際に確認すべきポイント
- 建売住宅のメリット
住み始めてから後悔したくない方は、ぜひ参考にしてみてください。
建売住宅とはどんな家かをサクッと解説
建売住宅とは、ハウスメーカーやデベロッパー、工務店などが、建物と土地をセットで販売する住宅のことです。
デザインや間取りなどの設計プランが決まっていることがほとんどです!
建売住宅は、契約から引き渡しまで早い特徴があります。完成している建売住宅であれば契約から1ヶ月程度、建築前であれば4ヶ月程度で入居できるでしょう。
注文住宅よりも価格が安く、実際に物件を見てから購入できる点などが魅力です。
なお、以前は建築済みの住宅を購入することが主流でしたが、現在では着工前や建築中の購入もできます。
建売住宅で後悔しがちな10個の事例
建売住宅を購入してから後悔している主な事例は、以下の10個です。
- 収納スペースが少ない
- 断熱性が低い
- 間取りが使いにくい
- 立地が悪い
- 日当たりが悪い
- 他の物件を見ずに決めてしまった
- 私道に接している物件を購入してしまう
- 欠陥住宅じゃないかと不安になる
- 住宅ローンの返済が苦しくなってしまう
- 外観や内装が安っぽく感じる
一つひとつ確認して、後悔のないマイホームを手に入れましょう。
1. 収納スペースが少ない
入居者のニーズに合わせて設計される注文住宅と異なり、建売住宅は似たような間取りでつくられることが多いです。そのため、入居してから収納スペースの少なさに不満に感じる方も少なくありません。
家族構成の変化や子どもの成長などで増えた物が片付けられないと、部屋に物が散らかる原因となりますね!
収納を新たに確保しようと棚やタンスを増やせば、その分部屋が狭くなります。内見するときは、リビングやキッチンの広さだけでなく、家族のライフスタイルに合った収納ができるか確認しましょう。
数十年経っても住み心地のよい家で暮らしたいですよね!
2. 断熱性が低い
建売住宅では、コストを抑えるために断熱性が低いつくりになっていることがあります。
グレードの低い断熱材が使われていたり、断熱性能の低い窓が設置されていたりすることで、冬は寒く夏は暑い状態になってしまうかもしれません。
光熱費が高くつきそうですね…
また、部屋ごとの温度差がヒートショックや寒暖差疲労につながることもあるので、断熱性については入居前に必ず確認しましょう。住宅の断熱性能がどれくらいかを示す断熱等性能等級で判断できます。
断熱等級4の基準を満たした家を購入すると安心です!
3. 間取りが使いにくい
注文住宅では、家族構成やライフスタイルに合わせて間取りを選ぶのに対し、建売住宅では間取りがすでに決まっているケースがほとんどです。そのため、住み始めてから生活動線や家事動線に使いにくさを感じる方がいます。
玄関からリビングが遠かったり、洗濯物を干す場所としまう場所が離れていたりすると不便です…
住みやすさは人それぞれなので、内見のときに暮らしているイメージが想像できるかは大きな判断軸になるでしょう。
生活するなかで、移動が多いとストレスに感じてしまいがちなので、要注意です!
4. 立地が悪い
デザインや内装に魅力を感じていても、立地が悪いと外出するときに不便さを感じるでしょう。通勤・通学、休日のお出かけなどがしにくいとなると、生活に支障をきたしてしまうかもしれません。
子どもがいる場合は、安全に通学できる場所がよいですよね!
候補地を絞る際には、周辺に商業施設や駅があるかをチェックしておきましょう。また、徒歩圏内にスーパーがあると、食材調達に便利です。
長く暮らす場所だからこそ、周辺環境はしっかり見極めましょう!
5. 日当たりが悪い
日当たりが悪いと、ジメジメしていたり、部屋によっては1日中薄暗いままだったりするため、失敗してしまったと感じる方が多いようです。冬は寒く、昼間なのに真っ暗で電気が必要なこともあるので、光熱費が上がってしまいます。
洗濯物が乾きにくかったり壁にカビが生えていたりはもちろん、日当たりが悪いと気持ちが沈んでしまいます…
晴れた昼間に内見に行くと、雨の日や夕方の日当たりの悪さに気づけないことがあります。可能ならば、時間帯や天候のパターンを変えて見に行きましょう。
季節ごとの日の当たり方もイメージできると、より快適に暮らせますよ!
6. 他の物件を見ずに決めてしまった
「よい物件は早くゲットしたい」という思いで他の物件を見ずに購入してしまい、後悔する方も少なくありません。
物件選びは慎重に行うべきですね!
営業担当の方が「早く売りたい」と即決を迫ることがありますが、希望条件に合わない場合や迷いがある場合は、時間を置いて検討すべきです。
言われるがままに即決してしまうのは危険です!
7. 私道に接している物件を購入してしまう
私道に接している物件を購入してトラブルになり、後悔する方は一定数います。
具体的な事例として、私道の所有者が道路に自転車や車を停めっぱなしにしていたり、水道・ガスなどの埋設管の不具合の際に掘削を断られたりするなどが挙げられます。
私道は取り扱いが複雑なので、しっかり確認しておきたいところですね!
また、建売住宅を購入した際に、私道負担を求められるケースもあります。公道に接している物件よりお金がかかることがあるので、近隣の状況を見ておきましょう。
私道の管理はご近所トラブルに発展しやすいので、既存の指導所有者がどんな人なのかは要チェックです!
なお、建売にすればよかったと後悔しないために、関連記事「【絶対見て】建売にすればよかったと感じる7つの理由!注文住宅との違いや後悔しないためのポイントを解説」では、建売住宅の特徴をまるっと解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
8. 欠陥住宅じゃないかと不安になる
建売住宅は、建築途中の様子を自分の目で確かめられないため、欠陥住宅ではないかと不安になる方もいます。もちろん施工会社が必要な検査はきちんと行っているので、各工程で必ず検査が入り報告書が作成されています。
建築中の様子は、自分の目で確認はできませんが、報告書をチェックすることで不安は減らせるでしょう。施工会社に報告書の提出をお願いするのがおすすめです。
報告書で住宅性能をチェックしておくことで安心して購入できますね!
9. 住宅ローンの返済が苦しくなってしまう
十分に検討できないままに建売住宅を購入して、住宅ローンの返済が苦しくなってしまって後悔する人もいます。
「他の人に購入されたらどうしよう」「他にはいい物件はないかもしれない」と考えてしまい、検討する時間を十分に取れないまま購入してしまう場合もあるでしょう。
また、建売住宅はプランや仕様が事前に決まっているので、注文住宅とは異なり、設備や建材のグレードを下げて予算を減らすことが難しく、予算オーバーすることもあります。
予算と住宅ローンをしっかりと検討しておく必要があります!
なお、自分に合った住宅ローンを探したい方は、「モゲチェック」を利用してみてください。条件を入力するだけで、ランキング形式で金融機関がチェックできます。複数社を比較する際に役立つので、住宅ローンを組む前に活用するのがおすすめです。
モゲチェックの詳細は、関連記事「【金利0.1%の差が命取り】住宅ローンの負担を下げるにはモゲチェックがおすすめ!使い方をわかりやすく解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
10. 外観や内装が安っぽく感じる
建売住宅の中には、「ローコスト住宅」と呼ばれる低価格帯の物件で、外観や内容が安っぽく感じる場合があります。ローコスト住宅では、グレードの低い設備や建材を使用することが多いためです。
外壁の質感の高級感が欠けていたり、壁が薄くて声や音が漏れたりして安っぽさを感じることがあります。
住んでみないとわからない点もありますが、事前によく見ておくようにしましょう。
【後悔しないために】建売住宅を購入する際の賢い選び方10選
建売住宅を購入して後悔しないためには、以下のポイントを押さえて選びましょう。
- チェックリストを準備してから内覧する
- 家具の配置を想定した間取りを選ぶ
- 収納したい物が入れられるか確認する
- 時間帯ごとの日当たりをチェックする
- キッチンや水回りなどの設備グレードを見る
- ドアや窓の立て付けに問題ないか確認する
- 防音性能が悪くないことを調査する
- 契約前にプラン変更できるか聞いてみる
- 現地を複数回見学する
- 現在の住まいと部屋の広さを比較する
ひとつずつ解説します。
1. チェックリストを準備してから内覧する
建売住宅を購入して後悔しないためには、チェックリストを準備してから内覧しましょう。ポイントを見落とさないようにするために、以下のような項目をチェックしてみてください。
- 外観・内観に異常はないか
- 床下や天井裏に不具合はないか
- 生活動線は悪くないか
- ストレスなく掃除できそうか
- 隣接する敷地に新築・建て替えの予定がないか
- 建材や設備は触ってみる
- 住宅性能に関する資料をチェックする
- 標準仕様とオプション仕様の範囲の違いを聞いておく
- アフターサービスや保証内容があるか確認する
内覧時に見るべきポイントをつくっておくと、住宅を評価しやすいですね!
2. 家具の配置を想定した間取りを選ぶ
建売住宅の間取りはオーソドックスであることがほとんどのため、家族のライフスタイルに合わせて家具を配置できるかは確認すべきポイントです。
建売住宅は住宅会社が間取りを考えていますが、家庭によっては合わないこともあるようです!
配置を考える際は、将来必要になるかもしれない子どもの勉強机やサイズアップした家具・家電が置けるかも考えましょう。長期的にストレスを抱えることなく生活できるはずです。
3. 収納したい物が入れられるか確認する
見栄えのよい設計にするために、リビングやキッチンを広く見せている建売住宅は少なくありません。物の量や保管する場所を考慮し、適切に収納できるか想定しておくと、購入後に後悔することがないはずです。
収納スペースが少ないと、物が部屋に溢れてしまい狭く感じてしまいますよ!
子どもがいる場合は、図工の授業でつくった作品などを保管する余裕があるかも確認しておくと、使い勝手の良さを実感できるでしょう。
4. 時間帯ごとの日当たりをチェックする
見学に行くときは、日当たりに問題ないか時間帯を変えて確認しましょう!
晴れている日中は問題なく感じていても、別の時間帯に行くと日当たりが悪かったり1階には日が入らなかったりすることがよくあります。
購入してから日当たりの悪さに気づいて後悔する方は多いです!
日当たりの悪さは、湿気がこもることによるカビの発生リスクや冬の光熱費圧迫の原因となります。入居前に注意深く見ておきましょう。
5. キッチンや水回りなどの設備グレードを見る
水回りに不備があると「お風呂のお湯張りができない」「台所でお湯が使えない」などのトラブルにつながるため、入居前に確認しておきましょう。
床下に断熱材が設置されているかや天井裏に雨漏りといった不具合が発生していないかも見ておくと、入居後に大きな欠陥を発見して後悔することがなくなるでしょう。
可能であれば、引き渡し前に1箇所ずつチェックしておくと安心です!
6. ドアや窓の立て付けに問題ないか確認する
ドアや窓の立て付けが悪いと上手く閉まらず、隙間風が入ります。雨の日や冬の時期に不便に感じやすく、光熱費アップの原因になるので要注意です。
修理会社にお願いすれば対応してもらえますが、入居前に気づけると安心ですね!
可能であれば、内覧時に開け閉めして不具合がないか確かめてみてください。
7. 防音性能が悪くないことを調査する
防音性能が低いと、ご近所トラブルにつながりやすいです。
生活音が外に漏れてしまったり工事現場の騒音に悩まされたりすると、ストレス増加の原因にもなるため入居前に必ず確認しておいてください。
四方壁をたたいても音が逃げない・部屋の真ん中で手をたたいたら反響するなどの条件を満たしていれば、防音性能には問題ないでしょう。
また、防音性能と合わせて周辺環境の賑わい度合いをリサーチしておくと安心です。
8. 契約前にプラン変更できるか聞いてみる
契約前に変更できるプラン内容を確認しておきましょう。建売住宅は、注文住宅とは異なり軽微な変更しかできないことが多いため、事前に確認しておくのがおすすめです。
- 洋室と和室の変更が可能かどうか
- 洗面室に床下収納庫を追加できるか
- 食洗器をつけられるか・グレードアップできるか
- 扉を変更できるか
自分が望む設備に変更可能か確認しておくと、後悔を減らせますね!
9. 現地を複数回見学する
建売住宅を購入する前には、現地を複数回見学するようにしましょう。近隣の騒音、臭い、交通量などは、時間帯や曜日によって異なることが多いからです。
朝の通勤時間の交通量などを確認しておくと、実際に生活した後のイメージがつきやすいでしょう。
複数回見学することで、建売住宅購入後の後悔を減らせます。
10. 現在の住まいと部屋の広さを比較する
建売住宅を購入する前に、現在住んでいる家の居室などと広さを比較するようにしましょう。リビング、収納、寝室などと広さが違いすぎると、現在利用している家具や収納道具を利用できないからです。
広さにギャップがあると、住み心地が悪く感じることもあるでしょう。
平米数や畳数だけで確認するのではなく、部屋の端から端までの寸法を図面などで確認し、実際の寸法を実測したものを比べるのがおすすめです。
とはいえ、住宅の購入前にチェックしておくべきことを、自分たちだけで判断するのは難しいと思う方もいるでしょう。そのような場合は「すーさんの相談窓口」までご相談ください。
家づくりのプロが建売住宅の購入をサポートしますので、後悔なく新生活をスタートできるはずです。
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建売住宅の4つのメリット
注意して選ばないと後悔してしまう建売住宅ですが、注文住宅にはないメリットも複数あります。
- 注文住宅よりも費用が抑えられる
- 入居までの期間が短い
- 支払いが一括で済む
- 実際に物件を見てから購入できる
具体的に解説します。
1. 注文住宅よりも費用が抑えられる
建売住宅は注文住宅よりも、大きい土地を分割して似たような間取り・つくりの家を設計するので、大幅なコストカットができます。
似たような間取りの場合、管理や設計の負担が減るので、注文住宅よりも900万円ほど安く購入できます。
間取りを1から決めなくてよいので、コストカット可能です!
また、一括で仕入れた土地を分割して販売できるため、建売住宅の方が注文住宅より費用が抑えられます。少しでも住宅にかかる費用を抑えたい方は、建売住宅がおすすめです。
なお、建売住宅と注文住宅のどちらがよいかについては、関連記事「【徹底比較】注文住宅と建売どっちがいい?価格差やメリット・デメリットを解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
2. 入居までの期間が短い
注文住宅は、内装や設計にこだわることで半年から1年近くの工期を要するため、実際に入居するまでに時間がかかります。一方、建売住宅はすでに住居が完成していることが多いので、購入後すぐに入居できます。
転勤や子どもの進学に合わせて入居できますね!
住み替えのタイミングが決まっている方にとっては嬉しいポイントです。
なお、家を建てるまでの期間については、関連記事「【最短例あり】家を建てるまでの期間は1年半~2年!流れや注意点を住宅のプロが解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 支払いが一括で済む
建売住宅の場合、土地と建物をセットで購入するため、全ての費用を住宅ローンで賄えます。住宅ローンの借入額の範囲内で購入する物件を決めるため、資金繰りに悩むことは少ないでしょう。
すでに建物が完成している建売住宅は、住宅ローンが組みやすいです!
また、注文住宅が5〜6回に分けて支払いを行うのに対し、建売住宅では契約金と最終金の2回で支払いが完了します。住宅ローンを活用して支払いをスムーズに済ませられるのも、建売住宅の大きなメリットです。
4. 実際に物件を見てから購入できる
建売住宅の場合はすでに建物が完成していることが多いので、実物を確かめたうえで購入するか判断できます。
購入前に確認すべきポイントを押さえて内見すれば、入居してから後悔しないはずです!
専門家でもない限り、間取りだけで住みやすさを判断するのは難しいです。実際に物件を見ることで暮らしている様子をイメージできるか判断し、購入を検討しましょう。
建売住宅で後悔しないよう購入前に住みやすさを確認しよう
注文住宅よりも安価に購入できる建売住宅ですが、住み心地の悪さや周辺環境の不便さなどが原因で、入居後に後悔する方は少なくありません。
建売住宅を購入する際は、家族が実際に暮らしている様子がイメージできるかで見極めましょう。
よくある失敗を確実に避けたい場合は、家づくりのプロに相談しながら、具体的に進めていくのがおすすめ!
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