「木目の軒天はどんな感じ?デメリットは?」
「木目調の資材だと安っぽく見えるのではと心配」
「軒天は張り替えや塗り直しなどのメンテナンスが必要?」

軒天は目立つ場所ではありませんが、素材にこだわると高級感が出ますよね!
外観にこだわりがある場合、注文住宅を建てる際に軒天を木目にしたいと考えている方もいるでしょう。
しかし、軒天は屋外であるため劣化しやすいといったデメリットがあります。
この記事では、家づくりのプロが木目の軒天について以下の内容を解説します。
- 軒天を無垢材で木目にするデメリット
- 軒天を木目にする場合の費用
- 軒天に使われる無垢材以外の材料
- おすすめの資材



無垢材のほかにも、木目にできる資材を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!


軒天を木目にすると高級感のある家になる


軒天とは、家の外側に出ている屋根部分の天井です。軒天は垂木といった屋根の構造材を雨風から守り、劣化を防ぐことが役割です。



住宅は、軒天のような細部にこだわることで高級感が出ます!
木目の軒天は、家全体をナチュラルで高級感を生む要素になるでしょう。



また、外壁に木目のデザインを取り入れている場合には、家全体に統一感が生まれるメリットもあります!
軒天を木目にするには、無垢材を使うほか、木目調の柄をプリントした資材を使う方法があります。
軒天を無垢材で木目にする3つのデメリット


軒天を無垢材で木目にする場合には、以下3つのデメリットがあります。
- 経年劣化が早い
- 準防火地域では天然木を使用できない可能性がある
- 設置すると色合いが暗く感じる



無垢材の利用は高級感が出ますが、使う際にはデメリットをあらかじめ理解しておきましょう!
1. 経年劣化が早い
無垢材は水に濡れると腐食するため、経年劣化が早くなります。軒天は直接雨に当たる場所ではありませんが、跳ね返りの水での侵食は避けられません。
また無垢材は、時間が経つにつれて色合いが変わります。



色合いの変化は「味が出る」という見方ができる一方で、古ぼけた感じにも見えますね!
無垢材の経年劣化は、5年に1回程度、表面を保護する塗装をするといったメンテナンスが必要です。
2. 準防火地域では天然木を使用できない可能性がある



家を建てる場所が都市計画上の「準防火地域」である場合、無垢材を軒天に使用できない場合があります!
準防火地域の住宅では、家の階層や面積によって「耐火構造」や「防火構造」などの基準を満たす必要があります。
もっとも基準が低い「防火構造」であっても、軒天での無垢材の使用はできない可能性があります。



軒天は、隣家からの「延焼のおそれのある部分」であるため、高い防火性能が求められるためです!
3. 設置すると色合いが暗く感じる
軒天は、日が当たりにくい箇所であるため、木材の見本よりも色味が暗く感じられます。資材を選ぶ際には、見本の色よりも一段階明るめの色を選ぶとよいでしょう。



せっかく細部にこだわっても、理想の色と違うとがっかりしてしまいますよね!
軒天を木目にする場合の費用


軒天を木目にする場合の費用は「無垢材」と「木目調の柄の資材」を使う場合で大きく変わります。それぞれの目安の費用は、以下のとおりです。
- 無垢材:5,000~20,000円/㎡
- 木目調の柄の資材:2,000~10,000円/㎡



無垢材の場合、他の資材に比べて2倍程度の費用がかかると理解しておきましょう!
軒天に無垢材を使う場合には、デメリットやコスト高になる点を理解しておくことが必要です。無垢材か、他の資材を使うべきか迷っている方は、すーさんの相談窓口にご相談ください。
ハウスメーカーの営業としての15年の経験から、ご自身の理想の家を建てるための相談にのらせていただきます。



相談は無料でどんな質問にも対応しておりますので、お気軽にご連絡ください!
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軒天に使われる無垢材以外の材料5選


軒天は、無垢材以外にも主に以下5つの資材が使われます。
- ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
- プリント合板
- セメント板
- スラグ石膏板
- 金属板



いずれの資材にも木目調のデザインがあります。それぞれの資材の特徴を理解しておきましょう!
1. ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
ケイカル板は、石灰とケイ石を主原料とした不燃材料です。木目調やエンボス調などさまざまな柄のデザインが提供されています。



ケイカル板は、一般住宅の軒天資材としてはもっともスタンダードですね!
不燃材料であるため、準防火地域での使用に問題ありません。また、耐水性も高いことが特徴で、水の影響を受けやすい屋外での利用に適しています。
2. プリント合板
合板とは、ベニヤ板を複数枚重ねて接着した資材です。プリントシールを貼り合わせることで木目調のデザインになり、化粧板とも呼ばれることがあります。



プリントシートは防水性がありますが、経年劣化により接着力が低下して剥がれやすくなります!
プリントシートが剥がれた場合は、シートのみの補修はできないため、プリント合板ごと張り替えましょう。
3. セメント板
セメント板とは、セメントと補強繊維を混ぜて作られた合成建材です。フレキシブルボード、スレートとも呼ばれます。



セメント板は不燃性が高く、湿気に強いことが特徴です!
ただし、ケイカル板に比べて重たいため施工しにくいことがデメリットです。
セメント板は塗装仕上げになっているため、定期的にシリコン系やウレタン系の塗料を塗り直してあげる必要があります。
4. スラグ石膏板
スラグ石膏板は、スラグと言われる鉱物と石膏を混ぜて作られた合成建材です。エクセルボードとも言われます。
不燃性が高く、ケイカル板よりも安価で施工しやすいことから軒天としても利用されます。



ただし、耐水性が低いことがデメリットです!
メンテナンスは、シリコン、ウレタン系の塗料で定期的に塗り直す必要があります!
5. 金属板
金属板としては、ガリバリウム鋼板、アルミスパンドレルが使用されます。耐火性や耐水性に優れた素材です。



ただし単価が高いため、主に高級なデザイン住宅や公共施設で使われます!
劣化すると錆が発生するため、20年程度で塗装によるメンテナンスが必要です。
軒天を木目にする際のおすすめの資材3選


無垢材以外を使って軒天を木目にする場合、以下3つのメーカーの資材がおすすめです。
- ケイミュー
- ニチハ
- 旭トステム外装(リクシル)
一つひとつ見ていきましょう。
1. ケイミュー
引用:軒天材|外壁材[一般地域]|外壁材・屋根材・雨といのケイミュー
ケイミューは、屋根材や外壁材を製造しているメーカーです。



軒天材としては「軒天材ライト30」「軒天材ライト45」という製品を製造しています!
「軒天材ライト30」は30分準耐火構造対応「軒天材ライト45」は45分対応の製品となっています。素材は、ロックウールやガラス質堆積物による人造鉱物繊維です。軽量で施工しやすいことも特徴の資材です。



ケイミューの軒天材は、耐火性・耐久性に優れた良質な資材と言えます!
2. ニチハ
引用:軒天|商品情報|ニチハ株式会社
ニチハは、外壁材を主体とした建材メーカーです。30分~1時間の耐火性能別に複数の製品があり、カラーバリエーションも豊富です。
素材は「パルプ繊維混入セメント板」となっており、不燃性や耐久性が高い資材と言えます。



ニチハは、外壁材メーカーとしては業界1、2を争うシェアを誇っています!
3. 旭トステム外装(リクシル)
引用:レクタートPZ|施工例|旭トステム外装|LIXILグループ
旭トステム外装は、建材・設備機器メーカーLIXIL(リクシル)グループの外壁材・屋根材メーカーです。軒天としては「ラスティウッドPZ / ラスティミドルブラウンP」などの製品が提供されています。



本物の古木を型取りした木目柄が特徴的ですね!
軒天を木目にする場合は劣化によるメンテナンス費用を考慮しよう





無垢材を使った軒天は、天然木ならではの質感や風合いが魅力です!
ただし、無垢材を使う場合のデメリットを理解しておくことが大切です。軒天に無垢材を使用する場合は、他の資材と比べて劣化の速度が早くなるため、張り替えといったメンテナンス頻度が高くなります。
また無垢材は不燃性がないため、準防火地域では使用できない点にも注意が必要です。



不燃材を使った木目調デザインの資材であれば、防火基準の心配がなく、メンテナンスの頻度も低くなります!
無垢材を使いたい方は、デメリットを理解したうえで慎重に検討すべきでしょう。
軒天の素材についてわからないことがある方は、すーさんの相談窓口をご利用ください。軒天に限らず、理想の住宅を実現するための相談に無料で対応しています。

