「マイホームを住み心地の良い家にしたい」
「どんな家にすれば良いのかな」
「家づくりの注意点はあるの?」
快適な日常や自然との調和、穏やかな暮らしなど、住み心地の良い家に求める環境はたくさんあります。しかし、条件の良い物件を見つける難しさや予算とのバランスが取りにくいため、悩みを抱えている人もいるでしょう。
そもそもどんな家が住み心地が良いのか知りたいですよね!
一年中快適に暮らすには、断熱性や気密性を高める必要があります。また、生活や家事の動線を短くして使いやすい間取りが必要です。
そこで、この記事では住み心地の良い家を建てようかと検討している方に、以下の内容を解説します。
- 性能・空間・間取り別の住み心地の良い家
- 注意点
住宅のプロが「住み心地の良い家にするコツ」を完全解説しています!
マイホームの購入を検討している人は、ぜひ最後までお読みください。
【性能】住み心地の良い家にするコツ5選
住宅の性能を上げると、住み心地の良い家になります。高性能住宅にするコツは、以下の5つです。
- 耐震等級を上げる
- 断熱性能を高める
- 気密性を高める
- 自然の光と風が取り込める
- 防犯性を強化する
ひとつずつ解説します。
1.耐震等級を上げる
阪神淡路大震災や東日本大震災など、大きな地震の多い日本では耐震強度を高める必要があります。建築基準法で定められている耐震等級は、以下の通りです。
等級 | 特徴 |
---|---|
耐震等級1 | 義務付けられている基準 |
耐震等級2 | 学校や病院の強度 |
耐震等級3 | 消防署や警察署の強度 |
建物の強度を上げると、地震への恐怖心が減りますね!
耐震強度を上げる方法は、以下の3つです。
構造 | 特徴 | メリット・デメリット |
---|---|---|
耐震構造 | ・家自体を強くして地震に耐える ・水平方向の揺れや台風などの強風に強い | ・費用が安い ・揺れが直接建物に伝わる |
制振構造 | ・特殊な装置で振動を吸収する ・建物自体が揺れない | ・家具や家電が倒れない ・地盤が弱いと導入できない |
免振構造 | ・建物の下に免振装置を入れる ・建物を揺らさない | ・横揺れに絶大な効果がある ・縦揺れには対応しない |
地震の多い日本では、耐震等級を上げて安心感が増すことで心地良さに繋がるでしょう。
参照:建築基準法
2.断熱性能を高める
断熱性能を高めるには、外気から伝わる温度を遮断して、室内に入れないように工夫する必要があります。そのため、以下のような工法を採用することを検討してください。
種類 | 概要 |
---|---|
充填断熱工法 | ・壁の内側と外側の間に断熱材を入れる ・外壁を薄くできる |
外張断熱工法 | ・外壁に断熱材を施工する ・断熱効果が高い |
断熱性が高いと、朝晩の温度差がなくなります。ヒートショックの心配がないため、高齢になった際にも安心して過ごせるでしょう。
また、工法だけでなく、使用する材料にこだわると断熱力を高められます。
断熱材の種類と特徴を、以下の表にまとめました!
種類 | 特徴 |
---|---|
グラスウール | ・ガラスを綿状にした素材 ・安価で防音効果もある ・湿気に弱い |
ロックウール | ・鉱物を綿状にした素材 ・熱に強く耐火性に優れている ・湿気に弱い |
セルロースファイバー | ・ワインコルクの廃材を利用した素材 ・防虫効果がありダニを寄せ付けない ・コストが高い |
炭化コルク | ・ワインコルクの廃材を利用した素材 ・防虫効果がありダニを寄せ付けない ・コストが高い |
炭化コルク | ・ワインコルクの廃材を利用した素材 ・防虫効果がありダニを寄せ付けない ・コストが高い |
ポリスチレンフォーム | ・ポリスチレン樹脂を発泡させた素材 ・耐水性が高い ・ホルムアルデヒドが入っていない |
断熱性能を高めると室内の温度が保てるため、朝は心地よい目覚めを体験できるでしょう。また、光熱費の節約に繋がり、ランニングコストが削減できます。
3.気密性を高める
気密性を高めると、アレルギー物質が家の中に入ってきません。気密性は建物の空気が通る隙間で、性能を高めると以下の効果があります。
- 結露を防いでカビを発生させない
- 粒子の細かい花粉やPM2.5、黄砂を侵入させない
- 外気を入れず室温を保つ
花粉症などのアレルギーが改善されたり、風邪を引かなくなったりする効果があるでしょう。
相乗効果で断熱性能も高くなり、温度変化の少ない家になりますよ!
ただし、気密性を高めると空気がこもるので、適度に換気する必要があります。
高気密高断熱住宅については、関連記事「【極寒を凌ぐ】高気密高断熱住宅が得意なハウスメーカー5選!選び方や注意点も解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
4.自然の光と風が取り込める
自然光が入り空気の流れがある家は、湿気を逃しカビの発生を抑制するため、住み心地が良くなります。快適さを感じられるように、以下のような工夫をするのがおすすめです。
- 南側に窓を設置する
- 天窓を設置する
- 中庭を作る
- シーリングファンを設置する
これらの工夫は、室内に溜まった熱気を外に逃がしてくれます。
また、床下の基礎内や屋根裏、外壁は、外気と居住スペースの緩衝役になっています。適切に換気する方法は、以下の3つです。
方法 | 概要 |
---|---|
壁内通気 | 床下から外壁・屋根の軒下を通気する |
軒裏換気 | 軒裏に有孔板を設置して屋根裏を換気する |
棟換気 | 壁内と軒裏の空気を外に出す |
屋根裏から熱を逃すと、湿気が溜まらず菌の発生を抑える効果があります!
5.防犯性を強化する
警視庁が公表している侵入窃盗データによると、侵入発生場所の33%は一戸建て住宅です。一日当たり約43件も侵入被害が発生しているため、各自で防犯対策する必要があります。
空き巣による被害の侵入経路に多い、ドアと窓には以下の対策をしておきましょう。
- 割れにくい二重または三重ガラスにする
- 複数のカギを付ける
- 外に人感センサーライトを設置する
犯罪を100%は防げませんが、たくさん対策すれば被害に遭いにくくなるのでおすすめですよ。
【空間】住み心地の良い家にするコツ5選
住み心地の良い空間にするコツは、以下の5つのポイントを押さえることが大切です。
- リビングは適切な広さを検討する
- キッチンは使いやすさを重視する
- 玄関は大きめの収納を確保する
- 浴室は機能性を高める
- 外構は組み合わせを考える
ひとつずつチェックしていきましょう。
1.リビングは適切な広さを検討する
居心地の良いリビングの広さは、家族の人数によって違います。4人家族なら、最低でも12畳は必要です。ダイニングテーブルを設置する場合は、テーブルだけで2.5畳ほど確保しないと狭く感じます。
また、大型テレビを配置するなら、適切な視聴距離を確保するために、さらに広さが必要です。
サイズ | 視聴距離 |
---|---|
60型テレビ | 2.2m |
52型テレビ | 1.9m |
46型テレビ | 1.7m |
52型以上のテレビを置く予定がある方は、12畳以上の広さを確保しておきましょう!
2.キッチンは使いやすさを重視する
キッチンが使いやすいと、毎日の生活が楽しくなります。住み心地が良い家のキッチンは、作業動線が効率的です。
コンロとシンク、冷蔵庫の3つを結ぶ動線の距離を、360~600㎝の範囲内にしましょう。また、冷蔵庫の位置はキッチンの入り口側にすると使いやすいのでおすすめです。
なお、キッチンのタイプは、以下の3つがあります。
- 独立型キッチン
- ペニンシュラキッチン
- アイランドキッチン
いずれも、家族や来客と会話しながら料理できる対面キッチンが人気です。
背面の壁にお気に入りのカップなどを飾って、素敵な空間にしたいですね!
対面で料理ができるペニンシュラキッチンについては、関連記事「【対策すればOK】ペニンシュラキッチンで後悔する6つの理由!メリットや価格相場を解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
3.玄関は大きめの収納を確保する
玄関は、会社や学校から疲れて帰る家族を気持ちよく迎え入れてくれる場所です。また、来てくれたお客さんの第一印象が決まる大事なポイントでもあります。
常に玄関がきれいな状態を保つために、大きな収納を確保しましょう!
大容量のシューズクローゼットがあると、靴の脱ぎっぱなしがなくなります。小さな子どもがいる家は、玄関スペースを広くすればベビーカーごと入れられるので便利です。
4.浴室は機能性を高める
浴槽や床の機能性を高めれば、老後も住み心地が良く生活できます。浴室にほしい機能は、以下の通りです。
- 長時間お湯が冷めないように断熱材入りの浴槽と風呂蓋を採用する
- 汚れが落ちやすい特殊加工の床を使用する
- 滑りにくい床を選択する
断熱材に包まれた浴槽は、長時間お湯の保温ができて光熱費の節約に繋がります。また、特殊加工した床や壁は汚れが落ちやすいため、清潔な浴室を維持しやすいです。
浴室と脱衣室に保温性の高い断熱材を使用すれば、ヒートショックを防げますよ!
5.外構は組み合わせを考える
せっかく住み心地の良い家を建てても、外構と合っていない場合には台無しになってしまいます。そのため、外構工事の検討は後回しにすることなく、家づくりと並行して進めましょう。
限られたスペースや予算であっても、アイデア次第で建物とバランスが取れた外構が実現します。なお、外構について考えるときに役立つアイデアを、以下にいくつか紹介します。
- アプローチと立水栓を一体化させて場所を確保する
- ウッドデッキとフェンスを一体化させてリビングを広く見せる
- 庭に植えた樹木に下からライトを照らす
- 玄関からのアプローチを横に移動させて子どもが道路に出ないようにする
最後に外構工事を考えると、建物とのバランスが悪く、予算が足りなくなる可能性が高いです。
なお、外構工事でお悩みの方は、「すーさんの相談窓口」までお気軽にご相談ください!
これまで、5,000人以上の家づくりに関するお悩みを解決してきました。成功例はもちろん、失敗例についてもお伝えできます。無料で相談できるので、ぜひお気軽にご連絡ください。
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【間取り】住み心地の良い家にするコツ2選
住み心地の良い間取りにするコツは、以下の2つです。
- 動線のスムーズさを確保する
- 老後を視野に入れておく
確認しましょう。
1.動線のスムーズさを確保する
家事は複数の作業をこなすので大変ですよね!
マイホームの住み心地を良くするために、生活動線と家事動線をスムーズに短くしましょう。
- 生活動線:家での生活パターンを意識した動線
- 家事動線:料理や掃除・洗濯などを行う動線
移動距離が短いほど、家事や生活が楽になります。たとえば、脱衣所とランドリールームを隣接すると、家事効率が上がって時間にゆとりが生まれるでしょう。
また、玄関の近くにキッチンと洗面所があれば、買ってきた食材をすぐに冷蔵庫にしまい、手洗いやうがいを済ませられます。住みやすい家を実現するために、動線にこだわりましょう。
2.老後を視野に入れておく
子どもはいずれ独立するため、にぎやかだった毎日がいつかは夫婦だけの生活になる可能性が高いです。
そこで、老後を見越して間取りを工夫しておきましょう。
- 浴室やトイレ、廊下に手すりを付ける
- 段差をなくす
- 玄関からリビングの距離を短くする
体力が衰えたり、足腰の筋力が低下したりすることを踏まえて、各所に手すりをつけておくと安心です。また、1階だけで生活できるように間取りを工夫しておくと、車いすを使用することになったとしても問題なく住み続けられます。
扉をすべて引き戸にすると、車いす生活でも快適ですよ!
住み心地の良い家にする際の3つの注意点
住み心地の良い家を実現するには、以下の3つの注意点を押さえておく必要があります。
- 高性能を備えるには費用がかかる
- 有害物質が貯まりやすい
- 収納を増やしすぎると不便に感じる
1つずつ解説するので、家づくりの参考にしてください。
1.高性能を備えるには費用がかかる
基本性能を高めるには、建築コストが高額になります。耐震強度や断熱材など、すべてをハイグレードにしようとすると、予算オーバーする可能性があります。
しかし、後から変更できないため、初期費用とランニングコストのバランスを考慮して検討してみてください。
また、高性能な家を施工できるハウスメーカーや工務店は、限定されることがあります。依頼したい業者が決まっている場合には、契約前に施工技術があるか確認しておいてください。
少しでもコストを抑えられるよう、必ず相見積もりを取りましょう!
2.有害物質が貯まりやすい
有害物質によるシックハウス症候群が心配です!
気密性が高いと有害物質がこもり、シックハウス症候群のリスクがあるでしょう。有害物質が発生する原因は、以下の通りです。
- カビやダニの発生を抑える化学物質
- 建材や家具に使われている接着剤や塗料
- 輸入木材の防腐剤
日本は湿気が多いため、カビやダニの発生を化学物質で抑えています。施工時の接着剤など、気になる成分が混入されていないか担当者に確認してみてください。
3.収納を増やしすぎると不便に感じる
収納を過剰に増やすと、部屋が狭くなって住みにくくなります。また、収納を増やすと物が増える傾向にあるので注意が必要です。
一方、せっかく収納場所を確保しても、使いにくいとスペースが無駄になってしまいます。ロフト収納や地下収納などは、将来使わなくなる可能性が高いです。
家族構成を考慮して、必要なスペースを確保してください!
住み心地の良い家を実現するために性能を高めよう
住み心地の良い家は、それぞれの家庭でこだわりが違うので正解はありません。そのため、家族で話し合って、住宅性能や間取りを考えていく必要があります。
しかし、予算や敷地面積などの制約があるのも事実です。
そんな時は、すーさんの相談窓口をご活用ください!
住宅性能や間取りを比較検討するには、プロの豊富な知識が必要です。住宅のプロであるすーさんは、大手ハウスメーカーで15年間営業を務めた経験があります。
家づくりや費用などを丁寧にヒアリングしたうえで、相談者と理想のマイホームづくりをサポートいたします。
相談は無料なので、ぜひお気軽にご相談ください!