「土間玄関のデメリットはどんなものがある?」
「どのような間取りにすればよい?」
「後悔しないためにはどうすればよい?」
土間玄関は、昔の日本ではよく見かけた間取りで、土足で歩けるスペースと玄関がつながっているスペースです。
最近ではあまり見かけない間取りなので、土間玄関のデメリットや後悔しないためのポイントについて知りたい方も多いでしょう。
土間玄関をつくって後悔したくないですよね!
この記事では、15年間ハウスメーカーに勤務した家づくりのプロが以下の内容について解説します。
- 土間玄関とは何か
- 土間玄関のメリット・デメリット
- デメリットを攻略するための注意点
土間玄関のデメリットを攻略するための方法についても解説するので、最後まで読んで参考にしてください。
土間玄関とは?30秒でサクッと解説
土間玄関とは、土足で歩ける土間と玄関を合わせたスペースのことです。
明治時代までの日本の家屋には土間があり、家事と農作業をするスペースとして利用されていました!
戦後は住宅事情の変化により土間玄関を採用する住宅は減ってきています。しかし、近年土間玄関のメリットについて見直されて、採用したいと考える方も増えてきているようです。
土間玄関の5つのデメリット
まずは、土間玄関のデメリットについて紹介します。
- 広めのスペースを確保する必要がある
- 冬場に寒さが気になることがある
- 湿気がたまりやすい
- 土汚れが気になる可能性がある
- 使用目的を決めていないと使いづらい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.広めのスペースを確保する必要がある
土間玄関をつくるには、広めのスペースを確保する必要があります。土間玄関を広くすればするほど、他の部屋が小さくなってしまう点に注意が必要です。
自分たちの暮らしや用途に合った、土間玄関の広さを検討する必要がありますね!
どれぐらいの広さにすればよいか迷う場合には、3帖程度の土間のスペースを確保するのがおすすめです。
2.冬場に寒さが気になることがある
土間に使うコンクリートやタイルなどの素材は、夏は涼しいですが冬は冷えやすいです。
また、外からの冷気が直接伝わるので、寒さを感じやすいでしょう。
夏場に利用することしか考えていないと、冬は土間玄関では快適に過ごせない可能性があります。1年中快適に利用したい場合には、寒さへの対策をしておきましょう。
対策には以下のようなものがあります。
- 床断熱材を入れる
- 床暖房を入れる
- ストーブを利用する
床断熱材や床暖房は家を建てた後に導入するのは難しいため、寒さに不安がある場合は事前にハウスメーカーなどに相談しておきましょう。暖かさを重視したい方は、ストーブの利用もおすすめです。
冬場に土間で快適に過ごしたい方は、対策をしっかりと行いましょう。
3.湿気がたまりやすい
土間玄関には、屋外で使用するアイテムを収納したり保管したりするので、雨や土などが原因で結露がつきやすく、湿気がたまりやすくなります。
湿気がたまることでカビができたり、コンクリートの場合にはシロアリが発生したりする原因にもなります。
湿気をたまりにくくするための対策には、以下のようなものがあります。
- 湿気対策できる素材を利用する
- 大きめの窓を設置する
- 換気扇を設置する
- 除湿器を設置する
- 除湿剤を利用する
「珪藻土」や「漆喰(しっくい)」などの自然素材は、利用することで除湿が可能です。また、大きめの窓や換気扇を設置すると、空気循環がよくなります。
カビやシロアリの発生を避けるために、湿気対策は入念にしておくのがおすすめです。
4.土汚れが気になる可能性がある
土間玄関には屋外で使うものを持ち込むため、こまめに掃除をしないと汚れが気になってしまう場合があります。
ガーデニングやキャンプ用品の土汚れや、傘や長靴についた水分などの汚れが目立ってしまう場合もあるかもしれません。
趣味の作業スペースとして利用したり、屋外で使うものを収納したりして汚れる可能性がある場合には、掃除しやすい床材を選んでおくと安心です。
例えば、水洗い可能なタイルなどがおすすめです。汚れた際にサッと洗い流せます。天然石やコンクリートの場合には、水が残っていると水シミになりやすいため注意が必要です。
土間玄関の用途によって、使用する素材選びにもこだわるのがおすすめです!
土間の床材に利用する素材については、関連記事「【欠点解消】土間のある家のデメリット5選!設計のポイントや活用方法もあわせて紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
5.使用目的を決めていないと使いづらい
土間玄関の用途を決めていないと、使いにくくなる可能性があります。
家族の人数やライフスタイルに合わせて用途や収納するものを決めておかないと、使わなくなってしまいそうですね!
間取りを考える際に、どのような目的で、いつ利用するのかを考えておくと、必要な広さや設備について決めやすくなります。
土間玄関をつくって後悔しないためには、用途を明確にしておきましょう。
土間玄関の5つのメリット
次に、土間玄関のメリットも紹介します。
- 外で使用するものを収納できる
- 趣味のスペースとして利用できる
- 広いシューズクローゼットを設置できる
- 遊び場として利用できる
- ごみを一時保管できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.外で使用するものを収納できる
土間玄関があれば、屋外においておくと盗難の心配がある、ベビーカーや自転車など外で使用できるものを収納できます。
土間玄関はスペースが広いので、通常の広さの玄関には置けないものも収納可能です。ただし、事前に収納スペースについて計画しておかないと、実際には置けずに後悔する可能性があります。
土間収納を活用するためには、事前の計画が重要です!
土間収納については、関連記事「【対策あり】土間収納でよくある7つの失敗!メリットや失敗しないためのポイントも紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
2.趣味のスペースとして利用できる
屋外の趣味を楽しめるスペースとして活用できるのがうれしいポイントです!
土間であれば、汚れを気にせずにガーデニング、家庭菜園などの趣味を楽しむ場所として利用できます。
ガーデニングなどの外で使う道具を保管したり、台風などの悪天候の日に鉢やプランターを持ち込めたりできます。土を扱う場合には、土間に洗面所を設けるとすぐに手を洗えて衛生面でも安心です。
屋外で行う趣味がある方は、土間玄関をつくることで天候を気にせずに楽しめる機会を増やせるでしょう。
3.広いシューズクローゼットを設置できる
玄関と土間をつなげることで、広いシューズクローゼットを設置できます。家族が多いと、玄関が靴であふれてしまうことがあるでしょう。収納場所が決まっていれば、玄関がすっきりします。
靴を探しやすいのもメリットで、外出する前にバタバタすることも減りますね!
玄関に生活感を出したくない方は、土間玄関にシューズクローゼットをつくるのがおすすめです。
4.遊び場として利用できる
土間玄関にゆとりのあるスペースを設けると、子どもやペットの遊び場として利用できます。
汚れや傷を気にせずに遊ばせられますね!
天候が悪くて屋外で遊べない場合にも、土間があれば屋外遊びも行えます。例えば、縄跳びの練習や三輪車に乗るなどができるでしょう。
目の届く場所で子どもやペットを安心して遊ばせたい方は、土間玄関を採用することをおすすめします。
5.ごみを一時保管できる
生活感を感じる分別ごみを、一時的に置く場所として利用できるのもメリットの1つです。
一軒家はマンションとは違いごみ置き場がないため、収集日前にごみを屋外に置いておけません。見た目もよくなく、防犯面の心配や放火のリスクも高くなるからです。
ごみを保管する場合には、ニオイ対策をしておくといいですね!
玄関にごみを一時保管することを想定して、設計してみてください。
ここまで土間玄関のデメリットとメリットを紹介してきましたが、うまく活用できるか不安な方もいるかもしれせん。
土間玄関をつくるかどうか悩んでいる方は、長年大手ハウスメーカーに勤務した「家づくりのプロ」であるすーさんに相談するのがおすすめです。
どんな些細な悩みでも丁寧に答えてくれるので、家づくり初心者の方も安心して相談できます。無料で相談できるので、気軽に利用してみてくださいね。
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土間玄関のデメリットを攻略!3つの注意点
ここでは、土間玄関のデメリットを攻略するための3つの注意点を紹介します。
- 手入れしやすい設備を導入する
- 床断熱材を使用する
- 調湿効果のある自然素材を採用する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.手入れしやすい設備を導入する
土間玄関の床部分は滑りにくいタイル仕上げにして、お手入れしやすいようにしましょう。土間では、屋外で使う自転車やベビーカーなどの道具を扱うことがあるため、汚れやすいからです。
水道水栓や排水設備をつくることで、水洗いしやすいですよ!
使い方にもよりますが、水洗いできるときれいな玄関を保ちやすくなります。土間玄関は使うことだけではなく、お手入れについても考えておくと後悔を減らせるでしょう。
2.床断熱材を使用する
土間に使うコンクリートやタイルなどの素材は冬に冷えやすいため、床断熱材を導入して寒さへの対策をしておくと安心です。
冬の寒さが厳しくない地域であれば、断熱材を使用することで寒さをクリアできます。
冬の寒さが厳しい地域であれば薪ストーブや床暖房を導入するのもおすすめです。土間玄関全体を温められるので、冬でも快適に過ごせます。
1年中快適に過ごせるような工夫が必要ですね!
なお、床暖房の費用については、関連記事「【忠告】新築の床暖房にかかる費用は3つ!後悔しないための注意点を元住宅営業マンが解説」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.調湿効果のある自然素材を採用する
土間玄関の壁に調湿効果のある珪藻土などの、自然素材を使用するのがおすすめです。屋外で使用するアイテムを収納するため、雨や土などが原因で結露がつき、湿気がたまりやすくなるからです。
また、土間は構造上、湿気が生じやすくなっています。昔から利用されている、漆喰や珪藻土を使用して湿気対策をしましょう。
ほかにも、換気用の窓や換気扇を設置するのがおすすめです!
土間玄関のデメリットを把握して家を建てよう
土間玄関をつくる際には、広めのスペースが必要であったり、冬の寒さが気になったりするなどのデメリットを把握しておく必要があります。
「土間玄関をうまく活用できなかった」と後悔することがないように、デメリットに対しての対策もしっかりとしておきましょう。
利用目的を明確にしておくとよさそうですね!
土間玄関の活用方法が明確になっていれば、必要な設備や収納についても決定しやすくなるでしょう。
なお、土間玄関のことでお悩みの方は、プロに相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。
私は、15年間大手ハウスメーカーに勤務した家づくりのプロです!
すーさんの相談窓口では、悩みをしっかりと聞いたうえで、家づくりのアドバイスをしています。土間玄関をつくるかどうかの相談もできるので、ぜひ一度利用してみてください。