「南向きの家を建てるなと言われたけど本当?」
「南向きに建ててはいけない理由は?」
「ほかによい方角があるのか知りたい!」
南向きは日当たりがよさそうなのに、なんで建ててはいけないのか不思議です…
たしかに不思議に思うかもしれません。しかし、日当たりがよいからこそ問題点があるんです!
今回は、南向きに住宅を建てたいと考えている方に向けて、15年以上住宅販売をしていた経験のある私が、以下の内容を紹介します。
- 南向きの家は建てるなと言われる理由
- 建てるメリット
- 建てるポイント
- 南以外の方角で家を建てるメリット・デメリット
南向きの家を建てる判断材料として活用できるので、ぜひ最後までお読みください!
南向きの家は建てるなと言われる5つの理由
南向きの家は建てるなと言われる理由として、以下の5つがあります。
- 人気で価格が高く手に入れにくい
- 夏は暑くなる
- 周りの視線や騒音が気になる
- 日差しによって部屋の壁や床が劣化する
- 1日中日が当たらない場所ができる
南向きの家は決してデメリットばかりではありませんが、これらのトラブルがあるため気を付けなければなりません。
それぞれ詳しく解説します。
1. 人気で価格が高く手に入れにくい
南向きの家は日が当たりやすいため需要が高く、建設にかかるコストが高くなりがちです。とくに南に面した土地の価格が高いことから、建設コストが他の方角よりも加算されてしまいます。
購入費が高くなるため、予算が限られている人は慎重に選ぶ必要があります!
予算をできるだけ抑えて南向きの家を建てたい方は坪数を小さくして、家の階数を増やすこともひとつの手段です。
また、南向きの家は人気が高いためエリアによっては土地を見つけられず、引っ越しまでに時間がかかる可能性もあります。
南向きの家を建てたい場合は、余裕のあるスケジュールを組み立てる必要がありますね!
2. 夏は暑くなる
南向きは日差しが差し込みやすいため、夏場は部屋が暑くなります。とくにベランダや縁側などの開口を大きくした場合には、床や壁の温度が上昇し、夜でも熱がこもる可能性があるでしょう。
エアコンを使用しても日差しの暑さがストレスになり、結果的にカーテンを閉めて部屋が暗くなってしまうこともあります!
3. 周りの視線や騒音が気になる
南に間口の大きいリビングがあると、通行人や車からの視線や騒音が気になってしまうおそれがあります。
決して誰かが部屋を凝視しているわけではないものの、通行時にちらっと見る人がいる可能性があるためくつろぎにくいです。
プライバシー保護のためにフェンスを建てる必要がありそうです!
ただし、フェンスの位置や高さによっては、リビングに太陽光が入らなくなり、南向きに建てた意味がなくなってしまいます。
また、洗濯物を干したいときも道路を通る人に見られる可能性があるため、ベランダでは乾かしにくいと感じることもあるでしょう。
交通量が多い場合や近くに子どもが集まる公園がある場合は、騒音に悩まされることもあります!
4. 日差しによって部屋の壁や床が劣化する
南の開口が大きいほど日差しが入りやすくなり、床や外壁が紫外線によるダメージを受けます。紫外線を長期間受けると、素材の色素が変化して色あせてしまうことも。
色が落ちてしまうと以下のような修繕が必要です。
- 床:カラーワックスや張り替え
- 壁紙:張り替え
ご自身でワックスがけや張り替えをするのが難しい場合、業者に依頼しなければならないため、メンテナンス費用が高額になります!
5. 1日中日が当たらない場所ができる
南向きに家を建てると北側に日光が当たらなくなるため、外壁や一部の部屋の気温が低くなり、湿気もたまりやすくなります。
とくに外壁は湿気と気温の影響でコケが生えやすくなり、外観を損ねることも。
コケを放置すると幅広い範囲で繁殖してしまうため、定期的に清掃しないといけませんね!
清掃を怠ると外壁にひび割れや塗装剥がれが起きる可能性があります。塗装が剥がれると雨水が外壁に染み込み、カビや腐食の原因になるので気を付けましょう。
注文住宅全般で起こりうるトラブルについては、関連記事「【事前準備が鍵】注文住宅で後悔ばかりする12の原因!家づくりのプロが失敗を防ぐコツを伝授」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください!
南向きに家を建てる4つのメリット
南向きに家を建てるなと言われていますが、以下のようなメリットもあります。
- 南側の日当たりがよくなる
- 資産価値が高い傾向にある
- 隣人とのトラブル防止につながる
- 風水でもよいとされている
以下で詳しく記載していますので、ぜひお読みください!
1. 南側の日当たりがよくなる
南向きに家を建てるとリビングやダイニングの日当たりがよくなるので、日中は明るく快適に過ごせます。太陽光が入るため他の方角に建てたときよりも、冬は暖かくなります。
暖房や照明を使用する機会も減るので、光熱費を節約できてうれしいですね!
在宅ワークをしている方やインドア派の方など、日中は自宅で過ごしている方におすすめです。
2. 資産価値が高い傾向にある
南向きの家は人気が高いため、ほかの方角に向いた家よりも資産価値が高くなります。
同じ立地で間取りが変わらない場合でも、南向きと北向きの違いだけで10%ほど査定額が異なるケースも!
南向きの家は、将来的に売却や住み替えを考えている方にもおすすめです。
3. 隣人とのトラブル防止につながる
多くの人が南向きの家を建てていることもあり、周りの住宅に向きをあわせることでプライバシー保護につなげられます。
たとえば、北側にリビングのある家を買ったとしましょう。もし隣の人の家が南向きだった場合リビングが対面してしまう状態になり、隣の人の部屋が目に入ったり、見られたりする可能性があります。
新しい土地で周りが建てていない状態の場合でも、南以外の方角にすると後から建てた人が別の方角に建てた場合、隣人トラブルにつながるかもしれません!
フェンスで隠す方法もありますが、高額になる点や空き巣のリスクが高くなる点など、デメリットがあります。
隣人の目を気にせず快適に過ごすためにも、無難に南向きの家を建てたほうがよい場合もあるんです!
4. 風水でもよいとされている
南向きの玄関や間取りは風水(気の力を使った環境学)でもよいとされています。日当たりのよい場所は陽の気が流れているので、運気がよくなると言われているためです。
南以外では南東が風水的によいらしいですよ!
逆に北東や南西は「表鬼門」「裏鬼門」と鬼が出入りすると考えられているので避けるようにしましょう。
ここまで、建てるなと言われている理由とメリットについて紹介しましたが、結果的に南向きの家がよいかどうか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
悩んでいる方は「すーさんの相談窓口」にご相談ください!
土地選びや間取りについて、元住宅メーカーの営業マン目線でのアドバイスを受けられます。土地に合った家の向きについても無料で相談できますので、お気軽にお問い合わせください。
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南向きの家を建てる際の4つのポイント
南向きの家を建てるポイントとして、以下の4つがあります。
- 高断熱の家を建てるようにする
- 趣味・ライフスタイルにあわせて間取りを決める
- 立地で南向きが適切かを判断する
- 2階にリビングを設置することも検討する
より快適な家づくりを実現できるよう、ぜひ参考にしてみてください!
1. 高断熱の家を建てるようにする
断熱性が高いことで、エアコンが効きやすくなり快適に過ごせます。
また、断熱性が高いと、節電効果も高められます!
夏場は長期休みで子どもが毎日自宅にいることからエアコンを使う機会が増えるため、電気代が高くなってしまいがちですよね。
快適な家を実現できるよう、断熱性の高い材料を用いて屋根や外壁に張り付けるようにしましょう。
家づくりでこだわったほうがよいポイントについては、関連記事「【朗報】家にお金をかけるのは無駄ではない!こだわりたい5つのポイントや浪費を防ぐコツを解説」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
2. 趣味・ライフスタイルにあわせて間取りを決める
日が当たっても家具や家財に影響がないように間取りを決めることをおすすめします。たとえば、本やコレクションなどは紫外線の影響で色あせしやすいため、南に書斎をつくるのはおすすめできません。
自分の大事にしているものが劣化するのは嫌ですよね…
水槽で魚を育てるのが趣味の人も、夏場は水温が上がりやすくなるため南側に設置するのはやめましょう。
また、常温保存したい食べ物も、食品の品質が劣化してしまうおそれがあるので、キッチンの場所に注意しなければなりません。
間取りの決め方については、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で理解できます。ぜひ参考にしてみてください!
3. 立地で南向きが適切かを判断する
南向きが適している土地かどうかを確認するために、事前調査を実施しましょう。
交通量が多い場合は騒音や周りの目が気になって窓を開けにくいため、南向きの家を建てるのは避けたいところです!
庭にフェンスやカーポートなどを設置した場合も、日当たりが悪くなる可能性があるため、気を付ける必要があります。周囲の環境を見ながら、リビングが南向きでよいかどうか判断するとよいですよ。
4. 2階にリビングを設置することも検討する
周囲の目が気になる方は、リビングを2階に設置しましょう。
1階の場合通行人が気になることもありますが、2階であれば周りの視線を感じることなく過ごせますよ!
住宅街で建物に囲まれていても光を取り込みやすいため、明るいリビングを実現できます。
南以外の方角で家を建てるメリット・デメリット
ここからは、南以外の方角で家を建てるメリット・デメリットを紹介します。
- 北向き
- 東向き
- 西向き
- 巽(たつみ)向き
あなたにとってどの方角に家を建てるとよいのかを詳しく把握できますので、ぜひ読んでみてください!
1. 北向き
北向きの家はもっとも日が当たりにくく、暗くて冬は寒いのが特徴です。
日中でも照明が必要な場合があるほどリビングが暗くなります。ベランダも日陰になるので、洗濯物が乾きにくくなってしまいます。
リビング側の外壁にコケが発生しやすくなるため、外観も悪くなるでしょう。
ただし、夏は涼しく、床や壁の日焼けのリスクが低い間取りです!
2. 東向き
東向きの家は朝日がしっかりと入るため、気持ちよく目覚められるのが特徴です。
朝日は体内時計がリセットされる効果もあるので、健康的な生活を送れそう…!
ただし、午後は暗くなりやすく、夕方でも明かりが必要になります。冬も寒くなりやすいので、暖房を使う時間が増える可能性が高くなるでしょう。
3. 西向き
西向きの家は午後に日当たりがよくなるため夕方でも明るく、照明器具を使う時間を減らせます!
朝起きるのが苦手な方でも、午後に洗濯すれば乾かせるのもメリットです。
ただし、夏は午後に強い光が差し込むことで部屋が暑くなりすぎてしまいます。床や外壁の日焼けにも気を付けなければなりません。
4. 巽(たつみ)向き
巽向きは南向きより30度東側に傾いた向きのことです。巽向きにすることで朝や夕方でも外壁2面分光が当たるようになり、日中は明るく照明を付ける時間が少なくなります。
30度傾けることで午前中は日差しが入りやすく夕方に入りにくくなり、暑くなりすぎない間取りを実現できます!
ただし、日当たりがよくなる以上、床や壁が変色しやすくなるので気を付けましょう。
家の向きに悩むならプロに相談しよう
南向きの家は「価格が高い」「日差しが暑い」「床や壁が傷みやすい」などの理由で建てるなと言われています。反面、日当たりがよく資産価値が高いメリットもあるため、決して建ててはいけないわけではありません。
南向きの家を建てたい方は立地が適しているかを調査し、自分の趣味やライフスタイルも考慮して間取りを決めることをおすすめします。
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