「間取り図に書いてあるユーティリティとは何のこと?」
「ユーティリティにはどんな設備があると良いのかな」
「具体的な間取り事例を見たい」
間取り図に書かれている「ユーティリティ」がどのような部屋を指しているのかわからないという方はいますよね。
ユーティリティとは、家の設計において「家事室」のことです。近年では、家事などを効率的に行うための間取りの工夫として設けるケースが増えています。
そこで、この記事ではユーティリティについて以下の内容を解説します。
- ユーティリティとは
- 便利になるポイント
- 設計のポイント
- 機能・配置事例
間取り事例も複数紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
間取りのユーティリティとは家事室のこと
ユーティリティは、洗濯やアイロンがけなどの家事を効率的に行うための専用空間です。英語の「Utility」は「役立つもの」「有用性」を意味し、その名の通り生活に便利な役割を果たします。
「広いカウンター」や「収納スペース」を備えることで、衣服の洗濯から収納までの家事の流れをスムーズにできますね!
また近年はテレワークの増加により、多目的に使える空間としての価値が高まっています。リモートワークや子どもの宿題スペースとしても活用されているケースが多いです。
このように、ユーティリティを取り入れることで、日常生活の様々な場面で活用可能な柔軟性の高いスペースを作れます。
ユーティリティを間取りに取り入れて便利になる5つのポイント
ユーティリティを取り入れることで得られる便利な点を5つ紹介します!
- 洗濯物の一次的な置き場になる
- アイロンかけや洗濯物たたみが楽になる
- 浴室や洗濯機で使う道具を収納できる
- 室内干しの場所として活用できる
- 多目的に使えるスペースにできる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 洗濯物の一次的な置き場になる
洗濯物を取り込んだ後、すぐに片付けられないことはよくあります。その際にリビングのソファや床に置くと、生活スペースが散らかりがちです。ユーティリティがあれば、乾いた洗濯物の一時置き場になり、リビングをきれいに保てます。
急な来客があっても、リビングにおいてある洗濯物を慌てて片付ける必要もなくなりますね!
家の中に一時的に物を置くなど柔軟に利用できる場所があると、生活スペースをきれいに保つために重宝します。
2. アイロンかけや洗濯物たたみが楽になる
ユーティリティに作業台を設けることで、アイロンかけや衣類の整理が格段に楽になります。専用スペースがあると、作業道具を出し入れする手間が省けて効率的に家事を進められるからです。
アイロンかけのたびに、別の場所から持ってくるのは意外と手間なので、一か所で保管から使用までできるメリットは大きいですね!
さらに作業台をアイロンかけをするための最適な高さで設置することで、腰への負担を軽減して作業しやすい環境を作れます。
毎日の家事の効率を上げるには、作業のしやすさを追求することが大切ですね!
3. 浴室や洗濯機で使う道具を収納できる
ユーティリティがあると、浴室や洗濯機周りのアイテムを一か所にまとめられるため効率的です。例えば、ユーティリティの棚にタオルや下着を収納しておけば、入浴後にすぐに使えます。
お風呂に入る時にタオルを持っていくことを忘れるなんてこともなくなりますね!
浴室や洗濯機周りには、タオルや衣服以外にも、洗剤などのアイテムが何かと増えがちです。一般的な洗面所の収納では、だんだん物が収納できなくなるケースもあります。
ユーティリティは収納力を上げられることも含めて、利点は多いですね!
4. 室内干しの場所として活用できる
ユーティリティには、室内干しスペースを設ける場合が多くあります。ユーティリティに干場があると、衣類を洗濯機から出して、その場で干せるため非常に効率的です。
洗濯物を運ぶのは結構手間ですもんね。
普段外干しをしている方も雨の日には、リビングなどで室内干しをする方も多いでしょう。しかしリビングに洗濯物を干していると、見た目が悪く、急な来客の際に片付ける手間も発生します。
生活空間と家事空間を分けられると、家全体がきれいで整った印象になりますね!
5. 多目的に使えるスペースにできる
ユーティリティは、洗濯などの家事以外の使い方が可能です。他の使い方として多くある例は、子どもの勉強や親のワークスペースとしての利用です。
その場合、ユーティリティをリビングに隣接して配置すると良いでしょう。リビングから目の届く位置に配置することで、家事をしながら子どもの勉強を見ることが可能です。逆に仕事をしていても、リビングの子どもの様子がわかるので安心です。
ユーティリティは自身や家族のライフスタイル合わせて柔軟に活用できるフリースペースと理解しておくと良いでしょう!
ここまでユーティリティの便利なポイントをお伝えしてきましたが、どこに配置すべきか採用して後悔しないかなどとお悩みの方もいるでしょう。そのような方は、住宅の専門家に相談するのがおすすめです。
「すーさんの相談窓口」では、親身になってご家庭にあわせた間取りプランを紹介できます。ハウスメーカーで提案された間取りの良し悪しも判断できるので、セカンドオピニオンとしての活用も可能です。
家づくりで後悔したくない方は、以下のボタンからお気軽にご連絡ください。
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ユーティリティを取り入れた間取り設計の4つのポイント
ユーティリティを効率的に利用するには、設計時に以下の4つのポイントがあります。
- 活用方法に応じて広さや機能を決める
- 家事の動線上に配置する
- リネン・衣類の収納スペースを設ける
- 引き戸で他の部屋とつなげる
ユーティリティはただ単に場所を設ければ良いわけではありません。こちらの4つのポイントを考慮して間取りを設計してみてください!
1. 活用方法に応じて広さや機能を決める
ユーティリティにはどの程度のスペースを設ければ良いの?と疑問に感じている方もいますよね。
ユーティリティの広さは、用途によって異なります。例えば衣服の洗濯から保管までを一元化する場合は3畳以上、デスクを置く程度なら2畳で十分です。
用途によって必要な設備を配置することも重要です。洗濯物の管理であれば大容量の収納やカウンターがあると便利です。
必要な設備と人の動きを考慮して、適切な広さを確保しましょう!
2. 家事の動線上に配置する
ユーティリティの位置は、家事動線を意識することが大切です。例えば、ユーティリティを浴室や洗面所と隣接させることで「洗濯物を洗う→干す→片付ける」流れがスムーズになります。
家事の負担を減らすためには、効率的な動線を設計することが欠かせませんね!
家事動線のポイントについては、関連記事の「【暮らしやすい家】家事動線の良い間取りにする5つのコツ!注意点や実例もあわせて紹介」で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
3. リネン・衣類の収納スペースを設ける
ユーティリティの活用法にもよりますが、壁面を使って大容量の収納を用意することがおすすめです。「衣服」「浴室で使うタオル類」のほか、キッチン近くであれば「パントリー」を兼ねるなど、収納があると何かと便利に感じられるでしょう。
収納計画はユーティリティを設計する際の重要なポイントです!
4. 引き戸で他の部屋とつなげる
ユーティリティは便利なスペースですが、生活スペースと切り離した空間は家事をする人が孤立することもあります。孤立を防ぐためには、リビングやキッチンと引き戸でつなぐことがおすすめです。
生活空間と家事空間を切り離す場合には、孤立させない工夫が必要なのですね。
引き戸であれば普段はオープンにしておけば、リビングにいる家族と会話しながら作業ができる空間ができます。来客時に戸を閉めれば、生活感を隠せます。
一人で部屋にこもって家事をやることにならないように、他のスペースとのつながりを意識することが大切ですね!
ユーティリティを取り入れた間取り事例4選
ユーティリティの活用方法別に、具体的な間取り例を4つ紹介します。
- リビング脇の多目的スペース
- 洗濯物管理に特化したスペース
- 洗面・着替えスペースを重視したスペース
- 洗濯物管理と食品庫を兼ねたスペース
ユーティリティを取り入れた間取り設計の参考にしてみてください!
1. リビング脇の多目的スペース
リビング脇の多目的スペースとしてのユーティリティの配置事例を紹介します。以下の間取り図では「スタディコーナー」と記されており、L字型のカウンターが設置されています。
引用:SUUMO
L字カウンターは、以下の写真のように2~3人が並んで作業できる広さとなっています。
リビングの延長としてのユーティリティの設置は、子どもの学習や親のテレワークスペースとして良く見られる間取りです。カウンターがあるので、アイロンがけや裁縫をする場所として活用できます。
リビングの一部の空間を利用しているため、家族との会話を楽しみながら作業を進められる点も大きなメリットです。
リビングに家事道具が散乱しがちな家庭には嬉しい間取りですね!
家事室の間取りについては、関連記事の「【超効率的】家事室のある間取り7選!便利な設備や成功させるポイントをプロが解説」でも詳しく紹介しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
2. 洗濯物管理に特化したスペース
以下の間取りは、洗濯物管理に特化した4畳のユーティリティを配置した例です。
引用:SUUMO
洗濯を中心に利用する場合、ユーティリティを洗面室とキッチンの間に設置すると効率的です。
家事をするのに、家の中をあちこち動き回る必要がなくなりますね!
設備は「室内干し用のポール」や「大容量の収納」さらに「作業台」が設置されており、洗濯から収納までを1か所で完結させられます。収納は以下の写真のように壁面の天井高で大容量のスペースが用意されています。
大きな収納があると、整然としていて快適な生活を送れそうですね!
洗面室とキッチンの間に配置することで動線がシンプルになります。また、4畳という広めのスペースで多機能のユーティリティは、家事効率を大幅に向上させてくれるでしょう。
3. 洗面・着替えスペースを重視したスペース
以下の間取り例は、洗面や浴室の着替えスペースを重視しています。洗濯室とは別に広いユーティリティが設けられていることが特徴です。
引用:SUUMO
洗面は、以下の写真のとおり家族3人程度は十分に並べる広さがあります。人数が多い家族や子どもが小さい場合には、洗面や着替えのスペースが広く取られていると便利です。
お風呂上りに子どもの身体を拭いて、着替えさせるにはこれくらいのスペースがあると便利ですね!
こちらの間取りのポイントは、洗濯室とユーティリティを分けたことですね!
洗濯室とユーティリティを分けることで、広々とした洗面や着替えスペースを確保できています。さらに来客が洗面を使う際にも、洗濯物を気にしなくて良い点が魅力です。
4. 洗濯物管理と食品庫を兼ねたスペース
以下の間取りは、洗濯物管理と食品庫を兼ねた例です。脱衣室とキッチンの間に配置され、どちらからでも容易に利用できるように動線が考えられています。
引用:SUUMO
キッチンで調理をしながら、洗濯などの仕事も並行してできるように考えられていますね!
また、ユーティリティに直接入れる勝手口が用意されているので、大量の買い物からの帰宅時にも便利です。
内部は以下の写真のとおり「扉付きの大容量の食糧庫」「洗面カウンター」が設置された造りです。室内干しができるように天井に吊り具も用意されています。
このようにユーティリティはライフスタイルに応じて柔軟に設計を考えられることが魅力ですね!
間取りにユーティリティを取り入れるなら活用方法を明確にしよう
ユーティリティを最大限に活用するためには、まず目的を具体的にすることが重要です。例えば「洗濯や収納をメインに使うのか」それとも「多目的な作業スペースとして活用するのか」などを明確にすることで、より効率的なレイアウトを計画できます。
また家事動線や使い勝手を考慮して設計することで、日々の家事が格段に楽になりますね!
「キッチンに隣接させて家事を並行して進められるようにする」「洗濯導線を意識して洗濯室や洗面室とつなげる」など、ライフスタイルに応じて検討してみてください。
初めてユーティリティを取り入れる場合は、プロに相談して具体的なアドバイスを受けると安心です。
ユーティリティの設計にお悩みの方は、ぜひ「すーさんの相談窓口」をご利用ください!
無料相談が可能ですので、間取りで失敗したくない方はお気軽にお問合せください。