「ツーバイフォーの家って実際どうなの?」
「ツーバイフォーってそもそも何?」
「どのようなことで後悔するか知っておきたい!」
2×4インチ(38×89mm)の角材で作った壁や床を組み上げて、家を建てる工法をツーバイフォー(枠組壁工法)と言います。しかし、調べてみると良くないウワサもあるため、心配に思う方もいるでしょう。
そこで本記事では、ツーバイフォーはやめたほうがいいと言われて悩んでいる人に向けて、
- 理由と真相
- 注意点と魅力
- 確認すべきポイント
を詳しく解説します。
実はツーバイフォーの家も快適な性能を備えていますよ!
本記事を読めば、満足のいく理想の家づくりができるようになるので、ぜひ最後までお読みください。
ツーバイフォーはやめたほうがいいと言われる3つの理由と真相を解説
ツーバイフォー(枠組壁工法)はやめたほうがいいと言われる理由と真相は、以下の3つです。
- あまり見かけないのは建築数が少ないため
- 施工職人による技術の差がなくなったのはサイズが規格化されたから
- 結露やカビの発生は湿気対策が不十分だから
それぞれについて詳しく解説します。
1. あまり見かけないのは建築数が少ないため
日本で建てられている家の約8割は、木材軸組工法(在来工法)です。令和5年度の木造 新設住宅着工戸数45万戸の内訳を確認すると、以下のような割合で建築されていることがわかりました。
- 木材軸組工法(在来工法):77.7%
- ツーバイフォー(枠組壁工法):20.0%
- 木質プレハブ工法:2.3%
割合的に少ないことから、見かける機会がないんですね!
ちなみに、ツーバイフォーで建てられた有名な建築物といえば、北海道札幌市にある観光名所の「札幌時計台」があげられます。
2. 施工職人による技術の差がなくなったのはサイズが規格化されたから
ツーバイフォーはアメリカで誕生した工法で、現在でも北米の家に多いのが特徴です。特殊な技術を持たない職人でも家を建てられるように、資材のサイズを規格化したのが始まりと言われています。
規格化と聞くと「簡単に家を組み立てているだけなのでは?」と不安になる方がいるかもしれませんが、心配はいりません!
職人の技術力の差によって家の良し悪しが決まらないように、資材に工夫をした工法だからです。
3. 結露やカビの発生は湿気対策が不十分だから
湿気対策が不十分な場合、木材軸組工法よりも屋内の湿度は高くなりやすく、結露やカビが発生しやすい環境となります。
木材軸組工法は柱や梁といった線で構成されるのに対して、ツーバイフォーは壁や床といった面で構成されます。そのため、ツーバイフォーは木材軸組工法よりも隙間が少ないのが特徴です。
しかし現在では、住宅用プラスチック系防湿フィルムや断熱材の質が向上したことから、過度に心配する必要はなくなりました。
ツーバイフォーで建てた家に限らず、不十分な湿気対策だと結露やカビが発生しますよ!
ツーバイフォーはやめたほうがいい?知っておくべき注意点3選
ツーバイフォー(枠組壁工法)はやめたほうがいいと言われやすく、後悔されやすいのには理由があります。そこで、ツーバイフォーの家を建てる前に知っておくべき注意点を3つ紹介します。
- デザイン性に乏しい
- リフォームが難しい
- 開放感があまりない
理想の家を建てられるように、それぞれの注意点を確認してみてください!
1. デザイン性に乏しい
ツーバイフォーは規格化された資材を使用して、床や壁といった面で家を建てるシンプルさが特徴です。
積み木やブロックで、おもちゃの家を建てるイメージですね!
そのため、木材軸組工法(在来工法)のように、柱を活かした内装や吹き抜けなど、デザイン性にこだわった家は建てられません。
「注文住宅だからデザインにこだわりたい」と考えている人には、ツーバイフォーは向かない工法といえます。
2. リフォームが難しい
柱ではなく壁で支えるツーバイフォーは、安易に壁を取り払うことができません。
構造上における重要な壁を誤って取り払えば、耐久性や耐震性が大幅に低下します。リフォームほど大掛かりな工事でなくても、壁を貫通すれば気密性と断熱性を低下させる恐れがあるでしょう。
そのため、家族の成長に合わせて部屋の配置や大きさを変えたり、代々受け継いで世代に合わせたリフォームをしたりすることは、ツーバイフォーの家には向いていません。
リフォームを前提に家を建てたい人には、ツーバイフォーの家をおすすめするのは難しいですね!
3. 開放感があまりない
サイズの決まった資材で組み上げるツーバイフォーでは、木材軸組工法のように柱だけで天井を支えられないため、吹き抜けや大空間を実現できません。
また、開口できるサイズも制限されているので、壁全面が窓のような開放的なデザインを取り入れることも困難です。
広々としたリビングが欲しい人や、大きな窓で景色を楽しみたい人には向かないので注意しましょう!
ここまでツーバイフォーのやめたほうがいいと言われる理由と真相や、知っておくべき点を紹介しました。
しかし、ツーバイフォーの家に住むべきか決めきれない方もいるかもしれません。そのような方は、専門家に相談してみるのがおすすめです。
これまで5,000名以上の家づくりのお悩みを解決してきた私なら、どのようなことでもアドバイスできます!
「すーさんの相談窓口」では、理想の家を実現するための具体的な方法を提案しているので、以下のボタンからお気軽にご連絡ください。
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やめたほうがいいは嘘!ツーバイフォーの5つの魅力的な性能
ここからはツーバイフォーならではの魅力的な性能として、以下の5つを詳しく紹介します。
- 揺れを分散する耐震性
- 燃え広がりにくい耐火性
- 高い断熱性と気密性
- 優れた防音性と遮音性
- 効率的な施工性
それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
1. 震れを分散する耐震性
木材軸組工法(在来工法)で建てた家に比べて、ツーバイフォーで建てた家は地震に強くなります。木材軸組工法が梁や柱の線で振動を逃すのに対して、ツーバイフォーは面で振動を分散できるからです。
モノコック構造とも言われていて、新幹線やレーシングカーにも採用されています!
ツーバイフォーで建てた家が、地震による倒壊や損傷の影響が少ないことは、下表のデータからも実証されています。
全壊 | 半壊 | 一部損壊 | 多少の被害有 および被害無 | 合計 (調査棟数) | |
---|---|---|---|---|---|
令和6年能登半島地震 | 0 | 3 | 6 | 1,111 | 1,120 |
平成28年熊本地震 | 0 | 0 | 79 | 2,861 | 2,940 |
平成23年東日本大震災(津波除く) | 7 | 69 | 413 | 19,633 | 20,772 |
参照:一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会|ツーバイフォー住宅に置ける大地震による被害状況の調査
地震大国といわれる日本では、耐震性の強さの確保が欠かせません。
2. 燃え広がりにくい耐火性
ツーバイフォーの家は壁が多いため、火事の際には炎の広がるスピードと範囲を抑えやすいのが特徴です。
防火扉が家の中に何重にもあるイメージですね!
たとえ壁紙が燃えたとしても、内部の石膏ボードが発火しにくいという性質も持っているため耐火性に優れています。
石膏ボード内の結晶水が熱分解を起こし、気化熱により周囲の温度を下げることで発火しにくくしています!
耐火性が優れているツーバイフォーの家に対しては、火災保険料が安くなる点も見逃せません。
3. 高い断熱性と気密性
木材軸組工法のように梁や柱といった線ではなく、壁や床といった面で建てるツーバイフォーは、断熱性と気密性が高くなるのがポイントです。
隙間の生じる箇所は面と面の接する箇所とわかりやすく、木材軸組工法に比べて数が少ないので対策しやすいからです!
また、高い断熱性と気密性により冷暖房が効きやすくなるので、節電効果にも期待できます。
高気密高断熱住宅を建てた際の節電効果については、関連記事「【最初が肝心】光熱費がかからない家を建てる7つのポイント!ランニングコストを抑える設備も紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
4. 優れた防音性と遮音性
断熱性と気密性が高いということは、密閉度が高いということです。密閉度が高くなると音波は伝わりにくくなり、家の中からも外からも音が聞こえにくくなります。
日常生活の音や会話が外に漏れにくく、外を走る車の走行音などが聞こえにくくなります!
加えて、石膏ボードの外壁材と断熱材の多重構造により、防音性と遮音性をさらに向上させているのもポイントです。
近くに大きな道路や鉄道の線路があるなど、騒音に悩む場所での建築にツーバイフォーはおすすめですね!
5. 効率的な施工性
ツーバイフォーで使用する資材の多くは工場で製作するため、現地での作業は組み立てがメインになります。
そのため、木材軸組工法に比べて現地作業が少なく、工期が短くなりやすいことから、家が早く建ちやすいのがポイントです。
注文後、なるべく早く住みたい人にとっては嬉しいポイントですね!
ツーバイフォーを採用するなら確認すべき3つのポイント
ツーバイフォーの家を建てる際、ハウスメーカーに確認すべきポイントは以下の3つです。
- 気密防湿検査の実施
- 換気性能の測定
- アフターサービスの有無
快適な生活には欠かせないポイントですので、しっかり確認しておいてください。
1. 気密防湿検査の実施
ツーバイフォーの家で施工に不備があると、結露やカビの発生につながります。そのため、完成した後すぐに気密防湿検査を依頼できるか、ハウスメーカーに確認しておくのがポイントです。
なお、高気密高断熱の処理が十分に実施されていれば、C値と呼ばれる測定値は1.0㎠/㎡以下となります。
他にも配管や配線の周辺など、隙間の生じやすい部分が適切に処理されているか、目で見て確認しましょう!
住む前に高気密高断熱を維持できていなければ、すぐに修正作業を依頼してください。時間が経過するほど結露やカビの発生は進み、補修範囲や費用が増える場合があります。
気密や断熱については、Instagramでも紹介しているのであわせてチェックしてみてください!
2. 換気性能の測定
結露とカビの対策として、気密防湿以外に重要なポイントが換気です。そのため、気密防湿検査と合わせて換気性能の測定も依頼しておきましょう。
住む前に換気性能を測定しておくと、定期的なメンテナンスで再度測定した際、数値が悪化した原因と対策がわかりやすくなります。たとえば、吸気量が不足している測定結果が出れば「フィルターがホコリで詰まっているのではないか?」と原因を推測できるでしょう。
この場合ではフィルターの掃除、もしくは交換が必要ですね!
完成時にも定期的にも測定依頼しておくことで、値の変化からメンテナンス内容を検討しやすいのがポイントです。
3. アフターサービスの有無
高気密高断熱の家を結露やカビから守るには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
まずは、吸気口と排気口の位置を確認して、フィルターの脱着方法や掃除の方法など、自分でもできるメンテナンスを覚えましょう。
フィルター清掃については、水洗いの可否と交換時期の2点を確認するのがポイントです!
一方で、自分ではできない壁の内部調査やシロアリ対策など、専門的なメンテナンスはハウスメーカーに依頼しましょう。
メンテナンスの費用や頻度を聞いておくと、ランニングコストをイメージしやすくなるのでおすすめです!
ツーバイフォーはやめたほうがいいは嘘!住みやすさを重視するならおすすめ
ツーバイフォーの家はやめたほうがいいと言われる理由や真相、注意点をあらかじめ知っておくと、魅力的な性能や確認すべきポイントに気づきやすくなります。
シンプルなデザインや耐震性などの優れた性能は、暮らしやすさにも直結します。
しかし、自分の家庭にツーバイフォーの家が合っているかの判断に悩むこともあるかもしれません。そのような時はひとりで悩まずに、専門家に相談してみてください。
専門家に相談することで、ツーバイフォーの性能を活かした家づくりについてより詳しく確認できます。たとえば、無料でサポートしてもらいたいなら「すーさんの相談窓口」を活用するのがおすすめです。
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