「折り上げ天井を採用して後悔する理由を知りたい」
「折り上げ天井の魅力を知りたい」
「後悔しないためのコツは?」
これから家を建てるにあたって、折り上げ天井を採用しようか迷っている方もいるのではないでしょうか。
せっかく家を建てるからには後悔したくないし、納得した上で採用したいですよね!
今回は、折り上げ天井を採用しようか迷っている方に向けて、以下の内容を解説します。
- 折り上げ天井を採用して後悔する理由
- 折り上げ天井の魅力
- 後悔しないためのコツ
大手ハウスメーカーで15年以上働いてきた私が、プロの目線から解説します!
自分たちの理想とする暮らしに折り上げ天井が適しているのか知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
折り上げ天井とは?特徴をサクッと解説
折り上げ天井とは、天井の中央を周りの部分より一段高く仕上げた形状のもののことです。
平均的な高さは20〜30cmで、天井に奥行きが出たり、天井が高く見えたりするため「開放感を出したい」というニーズに適しています。
主にリビングやダイニング、玄関、和室の天井に採用されるケースが多い傾向にあります。
空間のアクセントになり、間接照明との相性も抜群ですよ!
折り上げ天井を採用して後悔する5つの理由
折り上げ天井を採用して後悔する理由は、主に以下の5つです。
- 掃除しにくい
- 照明の交換に手がかかる
- 上の部屋の天井高が低くなる
- 音が響く
- 冷暖房効率が悪くなる
詳しくみていきましょう!
1. 掃除しにくい
折り上げ天井のデメリットとして、周囲の部分よりも高さがあるため、掃除しにくい点が挙げられます。
折り上げ部分に段差があるため、フラットな天井よりもほこりなどがたまりやすい傾向にあります。
掃除のために脚立を使ったり、専門業者への依頼が必要になったりする可能性があるでしょう。
掃除をするときは、脚立から落ちて転ばないように注意が必要ですね…
2. 照明の交換に手がかかる
折り上げ天井では照明の位置が高くなり、電球交換に手がかかるケースが考えられます。
配線の取り回しが複雑な照明器具の場合、取り付けや取り外しの際、スキルや手間がかかるかもしれません。
高い位置の照明交換の場合、脚立での作業や専門業者への依頼が必要になることもあるでしょう。
照明交換の頻度を少なくするためには、LEDの採用が必要不可欠です!
3. 上の部屋の天井高が低くなる
北側斜線制限が適用されるエリアでは、1階部分に折り上げ天井を採用すると2階部分の床が上がります。そのため、2階の天井高を240cmより低くしなければなりません。
居室の天井の高さは建築基準法によって210cm以上と定められており、240cmが一般的です。
折り上げ天井を設置することで、日当たりを確保するための「北側斜線制限」が適用されるエリアでは、2階部分の天井高が低くなるケースがあります。
天井高が低くなると圧迫感が出てしまうので、設計段階でしっかり打ち合わせをすることが大切ですね!
4. 音が響く
折り上げ天井を採用した部屋は天井が薄くなるため、上の部屋に音が響く可能性が高くなります。
折り上げた分、空間が広がるため、より音の反響や伝達を促すことも要因の1つでしょう。
ただし、音が上の部屋にどの程度響くかは、使用されている資材や天井の構造などにより大きく異なります。
音が反響しづらい資材や構造について、確認が必要ですね!
5. 冷暖房効率が悪くなる
折り上げた天井の高さの分、部屋の空間が広くなり、冷暖房の効率に影響が出る可能性があります。
より多くの空間を冷やしたり温めたりする必要があるため、コストがかかるかもしれません。
また、折り上げ天井では、特に暖かい空気が折り上げた部分にとどまりやすい特徴があり、部屋の上部と下部で温度差が生じやすくなります。
空気を循環させるための設計や、断熱性能を高める必要がありそうですね。
設計や資材、間取りなど、折り上げ天井を採用して後悔しないためには、家づくりのプロに相談するのも有効な手段です。相談は無料なので、お気軽にお問い合わせください!
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後悔だけじゃない!折り上げ天井の魅力5選
折り上げ天井を採用して後悔するケースがある一方で、以下のような魅力もあります。
- スタイリッシュな空間になる
- 開放感がある
- 自然光を取り入れやすい
- 風通しがよくなる
- 低コストで設置できる
それぞれ解説します!
1. スタイリッシュな空間になる
折り上げ天井の構造やデザインによって、空間をスタイリッシュで洗練された雰囲気にできます。
折り上げ部分の形も四角形や楕円形など、家の雰囲気や好みに合わせて選べます。
シーリングファンやアクセントクロス、化粧梁を取り入れるなど、天井にデザイン性を持たせることで、フラットな天井よりも個性的な空間を実現可能です。
2. 開放感がある
折り上げ天井を設置すると天井が高くなるため、部屋を広く見せられ、開放感がある空間になります。
天井が低いと圧迫感から、部屋が狭く見えてしまいがちです。
壁や天井からのやわらかな間接照明や、空間を広く見せる白っぽいクロスなどで、より広々とした印象になります。
3. 自然光を取り入れやすい
折り上げ天井によって天井に高さが出るため、天窓や高窓などを設置すれば、自然光を取り入れやすくなります。
日中は照明をつけなくても、自然光で十分明るい部屋が実現できるでしょう。
ただし、立地条件によっては自然光の取り入れやすさは異なります。
自然光を最大限に活用するため、事前に窓の位置やサイズなども検討しておくと良いですね!
4. 風通しがよくなる
折り上げた部分の空間が広がる分、部屋の空気がより動きやすくなるため、風通しが良くなります。
天井の高い位置には暖かい空気が溜まりやすく、温度差による空気の対流が生まれやすくなりますよ。
また、料理のにおいが気にならなくなる効果もあるのが魅力です。
5. 低コストで設置できる
折り上げ天井はデザイン性が高い分、コストが高いと思われがちです。
居室の広さや設計にもよりますが、10万円以下の追加費用で設置できるケースがあります。
天井を高くするための吹き抜けなどと比べると、費用を抑えて設置できるでしょう。
折り上げ天井で後悔しない!押さえておきたい5つのコツ
折り上げ天井を採用して後悔しないために、以下の5つを押さえておきましょう!
- 間取り全体のバランスをよく考える
- 間接照明を取り入れる
- シーリングファンを活用する
- クロスの色や素材にこだわる
- 見せ梁を採用する
詳しく解説します。
1. 間取り全体のバランスをよく考える
折り上げ天井を設置する際には、間取り全体とのバランスを考える必要があります。とくに、折り上げ部分の高さや広さなどのデザインを検討することが大切です。
また、折り上げ天井がある部屋の2階部分には、寝室などの「音が気になりやすい部屋」を設置しないようにしましょう。天井が薄いことが原因で、音が響いてしまいます。
なお、間取りを検討する際には、平面図を利用するのがおすすめです。
音を遮断する役目がある廊下や収納を効果的に活用して、建物全体の間取りを検討しましょう。
家づくりが不安な方は、希望に基づいた間取りプランを作成してくれる「タウンライフ」を活用するのも1つの方法です。多数の間取りを比較検討して納得プランを作成してくれるだけでなく、費用・土地探しも提案してくれますよ!
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
2. 間接照明を取り入れる
折り上げ天井の魅力を最大限に引き出すために、間接照明を取り入れるのも有効です。
間接照明は壁に光を反射させ、部屋全体に柔らかな雰囲気を与えてくれます。
照明を折り上げ天井の隠れた部分に配置すると、光が壁や天井に向かって反射し、温かみのある雰囲気が生まれるでしょう。
照明器具の特徴を踏まえて間接照明をうまく取り入れることで、快適な空間を作り出せます。
なお、新築におすすめな照明は、関連記事「【これで決まり】新築におすすめな照明9選!部屋ごとの選び方や失敗事例もあわせて解説」で解説しています。後悔しないためにも、ぜひチェックしておいてください!
3. シーリングファンを活用する
折り上げ天井にシーリングファンを活用すると、空気の循環が促進され、冷暖房効率をアップできるでしょう。
夏は涼しく、冬は暖かい空間を実現させられます。
シーリングファンにはさまざまなデザインがあるため、部屋の雰囲気や好みに合わせて選べます。
一部のシーリングファンには照明がついているものもあり、デザイン性を高められるでしょう!
4. クロスの色や素材にこだわる
折り上げ天井の魅力をさらにアップさせたい場合には、クロスの色や素材にこだわるのも効果的です。
クロスの色や素材は、部屋の雰囲気を大きく左右します。
例えば、折り上げ天井の色と対照的にすると空間に深みが加わり、より天井の存在感を際立たせられるでしょう。
白や明るい色のクロスは、圧迫感がありません。光を反射し、部屋を開放的に演出できます。その反面、暗い色やマットな素材は光を吸収し、落ち着いた雰囲気になります。
個性的にしたい場合は、あえて主張のある色や柄を採用するのも有効です!
5. 見せ梁を採用する
構造体の梁をあえて見せることで、天井にアクセントを加える「見せ梁」を採用するのも、折り上げ天井の魅力を引き出す方法の1つです。
梁を見せるためには天井を上げる必要があるため、必然的に天井が高くなり、開放感が生まれます。
折り上げ天井と組み合わせることで、より構造美を強調できるでしょう。
例えば、木製の見せ梁は、木目を生かして部屋に暖かみや自然な質感をもたらします。
梁を部屋の雰囲気や自分の好みに合わせることで、理想の空間が作り出せますよ!
折り上げ天井にして後悔しないために採用する際はコツを押さえておこう
折り上げ天井で後悔する理由には、掃除や照明交換のしづらさ、音の響きなどが挙げられます。家を建ててから後悔しないためには、事前に失敗例や対処法を把握しておくことが大切です。
折り上げ天井の魅力を十分に引き出すために、設計段階でよく検討する必要があります。
なお、折り上げ天井にして後悔しないためには、早い段階で家づくりのプロへ相談するのがおすすめです。
住宅のプロである僕が、悩みや疑問に対して最適なアドバイスを行います!
折り上げ天井を採用するための間取り設計や予算など、家づくりの疑問を解決したい方は、お気軽にお問い合わせください。