「土地購入までの流れや期間を知りたい」
「土地を買うときどのタイミングでお金を払うのかな」
「土地の登記ってよくわからない」
土地購入は、マイホームを建てるための第一歩です。しかし、土地の購入が初めての方にとっては手続きの流れや期間がわかりづらく、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
特に法律に関わる手続きは素人にはわかりにくいですよね。
そこで本記事では、土地購入の流れについて以下の内容を解説していきます。
- 土地購入の基本的な流れ
- 事前に確認すべき点
- 知っておきたいマナー
注意すべきポイントについてもプロの視点から詳しく解説していきますよ!
土地購入の基本的な流れと期間を8ステップで解説
土地購入の流れは、以下の8つのステップで理解しておきましょう。
- 条件の整理・情報収集:1~3ヶ月
- 土地探し:3~6ヶ月
- 買付証明書の提出:1ヶ月
- 住宅ローンの事前審査:1ヶ月
- 土地売買契約の締結
- 住宅ローンの本審査:1~3ヶ月
- 金銭消費貸借契約の締結
- 土地の引き渡し:2~3ヶ月
それぞれのステップに必要な期間も目安として記載しているので、参考にしてみてください。
1. 条件の整理・情報収集:1~3ヶ月
土地購入の第一歩は、自身の希望や条件を明確にすることから始まります。家族の中で希望する土地の条件が明確になっていないと先に進めないので、しっかりと話し合っておきましょう。
まずは希望のエリアや通勤・通学時間、周辺環境などの立地条件を考えます。次にどのような家を建てたいのか、間取りや広さ、スタイルなどのイメージを固めていきましょう。
また土地と建物を合わせた総予算や、月々の返済額についてもイメージしておくことが必要ですね!
土地の情報収集の方法は、インターネットの不動産サイトや住宅情報誌を活用するのが一般的です。家のイメージは、住宅展示場やショールームに足を運び、実際に広さなどを体感することが大切です。
2. 土地探し:3~6ヶ月
条件が整理できたら、いよいよ本格的な土地探しに入ります。目安となる期間は3~6ヶ月と時間はかかりますが、後悔しないように慎重に進めましょう。
土地探しは、希望の条件を元に不動産会社やハウスメーカーと連携しながら進めます。
希望の条件は遠慮なくしっかりと伝えましょう!
土地探しで重要な点は、必ず現地に足を運んで実際の状況を確認することです。土地の形状や向き、接道状況はもちろん、周辺環境についても細かくチェックしましょう。
現場に行けば、日当たりや騒音なども実際に体感できて、より正確な判断ができますね。
また理想に完全に合致する土地を見つけることは難しいため、ある程度の優先順位をつけることも必要です。絶対に譲れない条件と、多少妥協できる条件を明確にしておくと、効率的な土地探しが可能になります。
土地探しのコツについては、関連記事「【まるわかり】土地探しのコツ7選!家づくりのプロが失敗例や基礎知識もあわせて紹介」で詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
3. 買付証明書の提出:1ヶ月
気に入った土地が見つかったら、購入の意思を示す買付証明書を提出します。買付証明書には、主に以下の項目を記載します。
- 買主(氏名、住所、年収)
- 購入希望不動産(所在地、土地の状況、建物の状況)
- 購入希望条件(購入希望金額、手付金、残代金、支払方法、融資利用の有無、引渡し希望し)
- 有効期限
買付証明書は法的な拘束力を持たないため、撤回してもペナルティはありません!
また、値下げ交渉も可能ですが、その場合は他の購入希望者が優先される可能性があります。買付証明書の提出から契約までの期間は比較的短いため、事前の準備が重要です。
4. 住宅ローンの事前審査:1ヶ月
土地売買契約の前には、住宅ローンの事前審査を受ける必要があります。事前審査とは、銀行から借り入れできる金額を事前に確認する手続きです。
事前審査は土地のみの購入では受けられないため、建物の概算見積もりも必要になります!
審査に必要なものは以下の通りです。
- 住宅ローン申込書
- 印鑑
- 本人確認書類
- 源泉徴収票または納税証明書
- 物件情報資料
買付証明書の提出から土地の売買契約の締結までは、通常10日程度の余裕しかありません。そのため事前審査を受ける金融機関を、あらかじめ絞っておくことが大切です。
5. 土地売買契約の締結
いよいよ正式な契約段階です。売買契約締結時には手付金や仲介手数料の支払いが必要になるため、お金の準備をしておく必要があります。
締結時に必要なものは、以下の一覧を確認してください。
- 本人確認書類(自動車免許証やパスポート)
- 印鑑
- 手付金(基本的に現金で土地購入費用の10%程度)
- 印紙代(購入代金が1,000万円超5,000万円以下の場合2万円)
- 仲介手数料の半額(不動産会社が仲介する場合)
契約前には、宅地建物取引主任者による重要事項説明があります。物件の物理的状態や権利の状況、取引条件などについて、詳しい説明がなされます。
面積などの数値や難解な法律用語が並ぶため、事前にコピーをもらい内容をよく確認しておきましょう!
特に注意すべき点としては「住宅ローンが通らなかった場合の対応」や「契約解除時の手付金返還規定」などがあります。
6. 住宅ローンの本審査:1~3ヶ月
売買契約締結後、正式な住宅ローン審査に入ります。
住宅ローンは建物を担保とするため、建物が建っていない状態では受けられません。そのため土地の代金の支払いをするために、つなぎ融資の申込みも同時に必要です。
つなぎ融資は、建物完成後には住宅ローンと一本化されます。本審査に必要なものは、以下の一覧から確認しておきましょう。
- 本人確認書類(自動車免許証やパスポート)
- 健康保険証
- 源泉徴収票または納税証明書
- 住民票
- 実印と印鑑証明書
- 住宅の詳細見積書
審査期間は金融機関により異なりますが、1~3ヶ月程度かかることが一般的です!
7. 金銭消費貸借契約の締結
ローン本審査通過後、金融機関との正式な契約を行います。この契約では、主に以下の内容について取り決められます。
- 借入金額
- 返済条件
- 延滞時の対応
- 抵当権設定に関する事項
- 団体信用生命保険の加入
また、契約締結の際に必要なものは以下の通りです。
- 本人確認書類
- 健康保険証
- マイナンバーカード
- 実印と印鑑証明書
- 住民票
- 収入印紙(購入代金が1,000万円超5,000万円以下の場合2万円)
住宅ローンの契約でも収入印紙が必要になる点に注意してください!
8. 土地の引き渡し:2~3ヶ月
最後のステップとして、残金決済と引き渡しが行われます。残金決済とは、以下の手続きを指します。
- ローン実行
- 残金支払い
- 所有権移転登記
- 諸経費の精算
これらの手続きは通常、不動産会社と司法書士同席の上、金融機関の会議室などで行います!
この際に残金の支払い以外で必要となる費用は、以下の通りです。
- 司法書士報酬
- 不動産仲介手数料(残金)
- 登記費用
これら全ての手続きが完了すると、晴れて土地の所有者となります。
なお、家を買う手順については、関連記事「【初心者必見】家を買う手順10ステップ!住宅ローンを組む流れや知っておきたい注意点も紹介」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
土地購入の流れで事前に確認すべき5つのポイント
土地購入の際には、あらかじめ以下の点を確認しておきましょう。場合によっては、追加に費用がかかる場合があるため、ローン契約前に必ず確認することが必要です。
- 法令上の制限
- 地盤改良の必要性
- インフラ整備の必要性
- 周辺環境
- 境界の明確化
一つひとつ見ていきましょう。
1. 法令上の制限
土地の利用には様々な法的制限があることを理解しておく必要があります!
自身が購入した土地に法的な制限がかかっていると、自身の希望する家を建てられてない可能性があります。主な法的な制限を、以下の表で確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
建ぺい率 | 敷地面積に対する建物の面積に関する制限 |
容積率 | 敷地面積に対する建物の延床面積に関する制限 |
斜線制限 | 建物の高さに関する制限 |
接道義務 | 幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していなければならない |
これらの制限は、土地計画法などで定められています。希望する土地が見つかった場合には、不動産会社などにどのような制限がかかる可能性のある土地であるかを確認しておきましょう。
2. 地盤改良の必要性
土地の地盤の状況は、建築コストに大きく影響する要素です。もし購入した土地が軟弱地盤であった場合には、地盤改良工事を行う必要があります。
地盤改良工事には100~300万円程度の追加コストがかかるため、資金計画を大幅に見直す必要が出てくるかもしれません!
軟弱地盤とは、以前は川であった場所を埋め立ててできた土地などが挙げられます。このような土地では、地震の際に大規模な液状化被害を受ける可能性があります。
土地のリスクに対しては、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」やジャパンホームシールド株式会社の「地盤サポートマップ」であらかじめ確認しておきましょう。
3. インフラ整備の必要性
土地を決める際には、生活に必要なインフラの整備状況について詳細な確認が必要です。
上下水道やガスなどのライフラインが引き込まれているかを確認しておきましょう!
特に注意が必要なのは、前面道路に上下水道管がない場合です。この場合、自己負担で管を延長する必要が生じ、予想外の費用が発生する可能性があります。
4. 周辺環境
快適な暮らしのためには、周辺環境の確認が欠かせません。「騒音や悪臭などの環境問題がないか」「日照条件や風通しは良好か」など、現地を訪れて確認することが大切です。
平日と休日、日中と夜間など条件を変えて複数回現地に足を運ぶと、周辺の状況がよくわかります!
土地を購入する前のチェックポイントについては、私のInstagramでも紹介しているのでぜひ確認してみてください。
5. 境界の明確化
将来のトラブルを防ぐために、境界の確認は特に重要です。境界標の有無を確認し、ない場合には境界確定測量を実施しましょう。また、隣地との関係や越境物の有無、公図との整合性なども確認が必要です。
土地の境界を巡るトラブルは決して少なくありません!家を建ててから隣家をトラブルにならないように事前に確認しましょう!
土地購入で不安なことがある方は、ぜひすーさんの相談窓口をご利用ください。家づくりのプロである私が、不安な点に対してアドバイスいたします。
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土地購入時に知っておきたい3つのマナー
土地購入時には、金融機関や不動産会社と多くの手続きをしなければなりません。その際に、どのような服装で行けば良いのか悩んでいる方も少なくないでしょう。
こちらでは、土地購入時に知っておきたい以下の3つのマナーを紹介します。
- 服装|普段着でOK
- 手土産|必要なし
- 同伴者|1名なら許容範囲内
一つひとつみていきましょう。
1. 服装|普段着でOK
土地購入に関する手続きでは、基本的にカジュアルな服装で問題ありません。ただし清潔感のある服装を心がけ、極端に派手な服装やサンダルなどは避けることをおすすめします。
特に売主との対面時には、相手に対する配慮として、ある程度整えた服装を心がけた方が良いですね!
2. 手土産|必要なし
金融機関や不動産会社、司法書士などへの手土産は不要です。不動産取引の場面はビジネスライクな関係であり、手土産を贈る慣習はありません。
変に気を遣いすぎると相手が困惑してしまうかもしれませんね。
3. 同伴者|1名なら許容範囲内
契約などの手続きの際の同伴者は、1名程度であれば問題ありません。ただし、事前に同伴者の有無を連絡し、小さな子どもを連れていくことは避けるなどの配慮が必要です。
重要な説明を受ける場面があるので、集中できる環境を整えることが大切ですね!
土地購入の流れとポイントをあらかじめ押さえておきましょう
土地購入は人生の大きな決断の一つなので、慎重に事を進めたいですね!
専門家のサポートを受けながら、自身でも手続きの流れやポイントを理解しておくことで、スムーズな取引ができます。不安に感じることがあれば、第三者の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
すーさんの相談窓口では、土地の購入についても相談をお受けしています!
無料で相談できるので、お気軽にお問い合わせください。