「新築の外壁材にはどんな種類がある?」
「費用はどのくらい?」
「おしゃれに見せる選び方のコツが知りたい」
外壁材は、将来的に必要となるメンテナンスを考慮したうえで、デザインなどを選ぶことが大切です。
理想の外壁材であっても、将来的に家計を圧迫しないか心配な方も多いでしょう。耐用年数も気になりますよね!
そこでこの記事では、大手ハウスメーカーで15年にわたり住宅を販売してきたプロが、以下の内容を解説します。
- 新築の外壁材選びで失敗しないためのポイント
- 外壁材の種類と特徴・費用の目安
- 色選びで押さえておきたいポイント
- おすすめの色
- おしゃれに見せるポイント
これらを把握しておけば、将来的に家計を圧迫しないか判断しやすくなります。納得のいく外壁材を使った持ち家で理想の暮らしを実現したい方は、ぜひ最後までお読みください!
新築の外壁選びで失敗しないための3つのポイント
新築の外壁選びで失敗しないためには、以下3つのポイントを押さえて選ぶことが大切です。
- デザイン性
- 機能性
- 費用
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1. デザイン性
外観の大部分を占める外壁は、家全体の顔にあたります!
好みの色であっても、周囲の家から浮いてしまうことも考えられます。そのため、周辺環境とマッチする外壁を選ぶことが大切です。
2. 機能性
機能性に関して、以下の点を確認しましょう。
- 耐久性
- 遮熱・断熱性
- 親水性
- 防音性
外壁は自然災害から家を守るだけでなく、経年劣化を軽減する役割もあります!
また、火災による被害がないとも限りません。耐水性や耐久性のほか、耐火性も備えていることが望ましいでしょう。
外壁材に塗る塗料によって、機能性をつけ加えられます。たとえば、セルフクリーニング機能や防水性を備えていれば、美しい外観を保てますよ。
3. 費用
外壁材を選ぶ際、新築時にかかる費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用も考慮することが大切です。外壁材にはさまざまな種類があり、それぞれ耐久性や価格が異なります。
安いからと耐久性の低い素材を選ぶと、メンテナンスや電気代など光熱費がかかってしまうリスクがあるため注意が必要です!
その反面、新築時にかかる費用が高くても、メンテナンスがあまり必要でないケースがあります。ご自身の状況や目的にあわせ、長期的な視点で外壁材を選ぶようにしましょう。
新築の外壁材選びには「LIFULL HOME’S」を活用するのがおすすめです。
家づくりを始めるにあたって、必要な知識が網羅されている「家づくりノート」が無料でもらえますよ!
LIFULL HOME’Sの家づくりノートの詳細は、関連記事「【めっちゃ簡単】家づくりに役立つノートをもらう方法!よくある疑問もスッキリ解決(PR)」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
新築に使われる外壁材は7種類!特徴や費用目安も紹介
新築住宅で使われる外壁材は、主に以下の7種類です。
種類 | 耐用年数 | メンテナンスの頻度 | 費用の目安 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
窯業系サイディング | 20〜30年 | 7〜10年 | 3,500〜8,000円/㎡ | ・デザインが豊富 ・耐震性、耐火性に優れる |
金属系サイディング | 20〜30年 | 10〜15年 | 4,000〜7,000円/㎡ | ・デザインが豊富 ・防音性、防水性に優れる |
木質系サイディング | 15〜25年 | 3〜10年 | 6,000〜8,000円/㎡ | ・木の風合いを楽しめる ・断熱性に優れる |
タイル | 20〜30年 | 10〜15年 | 7,000〜9,000円/㎡ | ・デザイン性が高い ・耐火性、耐水性に優れる ・費用がやや高め |
塗り壁 | 漆喰の場合100年〜 | 5〜10年 素材により異なる | 4,500円〜/㎡ | ・日本の伝統的な外壁材 ・職人の技量で左右される ・デザイン性に優れる |
ACLパネル | 約60年 | 10〜15年 | 7,500〜15,000円/㎡ | ・断熱性が高い ・耐久性、耐火性に優れる ・比較的費用が高い |
モルタル | 約30年 | 5〜10年 | 2,000〜8,000円/㎡ | ・デザインの自由度が高い ・職人の技量で左右される |
「サイディング」とは、板状に形成した外壁材のことです。セメントや金属、木質や樹脂などの種類があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1. 窯業系サイディング
耐用年数 | 20〜30年 |
メンテナンスの頻度 | 7〜8年 |
費用の目安 | 3,500〜8,000円/㎡ |
特徴 | ・デザインが豊富 ・耐震性、耐火性に優れる ・初期コストを抑えやすい |
窯業系サイディングは、セメントに繊維質を混ぜて、板状に形成した外壁材です。デザイン、カラーバリエーションが豊富で、タイル調・石調・木目調など、好みの外観デザインを選べます。
また、初期費用やメンテナンスコストを抑えやすい点もメリットのひとつです。
ただし、素材自体は水に弱い性質があるため、表面の塗装で耐水性を補う必要があります!
素材同士の接着面のシーリング材も、経年劣化により定期的な塗装やメンテナンスが必要です。
2. 金属系サイディング(ガルバリウム)
耐用年数 | 20〜30年 |
メンテナンスの頻度 | 10〜15年 |
費用の目安 | 4,000〜7,000円/㎡ |
特徴 | ・デザインが豊富 ・防音性、防水性に優れる |
金属系サイディングは、金属板と断熱効果のある裏打材をあわせ、板状にした外壁材です。金属系サイディングのうち、シンプルでスタイリッシュなガルバリウム鋼板(アルミ亜鉛合金めっき鋼板)は人気が集まっています。
金属素材なので衝撃に強く、軽量で建物に負担がかかりにくい外壁材です。メンテナンスも比較的少なくて済みます!
デメリットは、塗料が劣化したり剥がれたりすると耐水性が落ちサビの発生につながりやすい点で、10〜15年に1度点検や塗り替えが必要です。
なお、私のInstagramではコスパのいいサイディング材をまとめています。おしゃれさにこだわりたい方は、チェックしておいてください!
3. 木質系サイディング
耐用年数 | 15〜25年 |
メンテナンスの頻度 | 3〜10年 |
費用の目安 | 6,000〜8,000円/㎡ |
特徴 | ・木の風合いを楽しめる ・断熱性に優れる |
木質系サイディングは、レッドシダーやカラマツなどの無垢材を使用した外壁材です。表面に塗料でコーティングを施すことで、耐水性や耐久性を備えられます。
経年劣化する木の質感やデザインを楽しめるでしょう。
木は熱を吸収しにくい性質を持つため、遮熱性に優れる一方、耐火性は劣ります。
湿度や温度など、住環境によってメンテナンスのタイミングが異なり、一般的に3〜10年ごとのメンテナンスが必要です。
費用がかかる傾向にありますが、定期的なメンテナンスで100年ほど使用できる場合もあります!
4. タイル
耐用年数 | 20〜30年 |
メンテナンスの頻度 | 10〜15年 |
費用の目安 | 7,000〜9,000円/㎡ |
特徴 | ・デザインが豊富 ・耐火性、耐水性に優れる ・費用がやや高め |
土や石などを原料とするタイルは高級感があり、耐火性や耐水性に優れています。タイルにはさまざまな種類があり、外壁全面にはもちろん部分的に貼れ、デザイン性を楽しめるでしょう。
傷がつきにくく経年劣化しにくいため、メンテナンスをあまり必要としないのも特徴です!
タイルは他の素材のように塗り直しが必要ありませんが、つなぎ目や接着面のコーキング部分のメンテナンスが大切です。
タイルの浮きや剥がれには注意しましょう!
5. 塗り壁
耐用年数 | 漆喰の場合100年〜 |
メンテナンスの頻度 | 5〜10年 |
費用の目安 | 4,500円〜/㎡ |
特徴 | ・日本の伝統的な外壁材 ・職人の技量で左右される ・デザイン性に優れる |
塗り壁は、砂と水・セメントを混ぜた素材で、左官職人が手作業で仕上げていく昔ながらの外壁材です。塗り壁の代表的なものは漆喰で、化学物質や二酸化炭素を吸着する性質を持ちます。
年月をかけて二酸化炭素を吸着して固くなるため、しっかりしたメンテナンスを行えば、耐久年数100年以上ともいわれているほどです。
なお、漆喰には西洋漆喰や琉球漆喰など種類がいくつかあり、成分や特徴が異なります。塗り壁には土壁もありますよ!
コテや刷毛などの使い方次第でさまざまな表情を生み出せ、個性的な外観に仕上げられる一方で、職人の腕により仕上がりに差が出がちです。また、手作業なので費用が高い傾向にあります。
ひび割れしやすく、汚れが付着しやすいため、5〜10年に1度の塗り直しや補修が必要です。
6️. ALCパネル
耐用年数 | 約60年 |
メンテナンスの頻度 | 10〜15年 |
費用の目安 | 7,500〜15,000円/㎡ |
特徴 | ・断熱性が高い ・耐久性、耐火性に優れる ・比較的費用が高い |
ACLは、珪石・セメント・生石灰・発泡剤などが原料の軽量気泡コンクリートのことです。細かい気泡によって通常のコンクリートより軽く、耐久性・断熱性に優れています。
気泡は音を吸収する効果があり、遮音性も高く燃えにくい材料なので、耐火性も備えています!
サイディングに比べ、費用はやや高い傾向です。
吸水性が高く防水加工が必要なので、10〜15年おきの定期的なメンテナンスが求められます。
7. モルタル
耐用年数 | 約30年 |
メンテナンスの頻度 | 5〜10年 |
費用の目安 | 2,000〜8,000円/㎡ |
特徴 | ・デザインの自由度が高い ・職人の技量で左右される |
モルタルは、セメントと砂・水を混ぜてつくられる外壁材で、質感に味わいがあります。職人が手作業で施工するケースが多いため、デザイン性が高いのが特徴です。
耐火性、耐久性に優れるのもメリットだといえます。
その反面、ひび割れしやすく、汚れやカビが発生しやすい素材でもあります。5〜10年ごとに定期的なメンテナンスが必要です。
ここまで外壁材の種類や特徴を紹介しましたが、どれがいいのかいまいちピンとこない方もいるのではないでしょうか。新築の外壁選びに迷っている方は「すーさんの相談窓口」の無料相談を活用するのがおすすめです。
大手ハウスメーカーで15年間営業を務めた経験のある私が、些細な疑問にお答えします!
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新築外壁の色選びで押さえておきたい3つのポイント
新築外壁の色選びのポイントは、以下の3つです。
- 色褪せしにくい色を選ぶ
- 周囲の景観に配慮する
- 実際に建てられている外壁の色を見る
それぞれ解説します。
1. 色褪せしにくい色を選ぶ
新築外壁では、木質系サイディングのように経年変化を楽しめるものもありますが、将来的に色褪せしにくい色を選ぶのがおすすめです。濃い色よりも薄い色のほうが、素材の劣化が目立ちにくい傾向にあります。
色褪せしやすいと塗り直しなどのメンテナンスが必要となり、長期的に見ると費用がかさみます。
また、色褪せだけでなく、汚れが目立ちにくい外壁の色選びも大切です。一般的に、汚れが目立ちにくい色には以下のようなものが挙げられます。
- ベージュ
- アイボリー
- グレー
白や黒は汚れが目立ちやすい傾向にあります。
2. 周囲の景観に配慮する
自分たちが建てる家ではあるものの、あまりに奇抜な色では周囲から浮いてしまう可能性があるため、周りの家や景観に馴染む色がおすすめです。
自治体によっては風致地区条例で使用可能な色の規制があるため、ハウスメーカーの担当者に確認してみましょう!
これから新築を建てる土地を選びたい場合や、景観に関するルールのない土地を選びたい場合は「タウンライフ」を活用してみてください。
費用にあわせた土地探しだけでなく、間取りプランのアドバイスも受けられますよ!
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
3. 実際に建てられている外壁の色を見る
新築外壁の色選びで迷う場合、実際に建てられている家の外壁を見てみるのは有効な方法です。ハウスメーカーの色見本で見るものと、外壁全体に使われているものとでは、印象が大きく変わります。
日当たりや日陰部分など、建物になると想定していた色と違ったり、色の見え方が変化したりします!
そのため、実際にモデルハウスで使われているのであれば、目で見て確認するのがおすすめです。使用されている外壁材や色も聞いておけば、色選びの基準となるでしょう。建物として確認できない場合は、なるべく大きめのサンプルで判断するのが有効です。
私の家の外観には塗り壁を採用したところ、日当たりによって色に大きな差があるように見えました…!実例をチェックしてみてください!
新築外壁におすすめの色5選
新築外壁におすすめなのは以下の5色です。
- 黒
- グレー
- ブラウン
- ベージュ、クリーム
- 白
それぞれ解説していきます。
1. 黒│スタイリッシュに見える
黒色の外壁は都会的で洗練されたイメージがあり、スタイリッシュに仕上げられます。
しかし黒色は熱を吸収しやすいという特徴があり、外壁の温度が高くなったり色褪せが目立ちやすかったりする点には注意が必要です。
そのため、薄めの黒色を採用したり、ワンポイントで使用するといいでしょう。
モダンシンプルやシックな印象にしたい人におすすめします!
なお、新築の外壁を黒にして失敗したと感じる理由はいくつかあります。検討する際は、関連記事「【解決策あり】新築住宅の黒い外壁が失敗と感じる4つの理由!対策やメリットも解説」で、対策方法についてチェックしておいてください。
2. グレー│汚れが目立ちにくい
グレーの外壁は汚れが目立ちにくいので、メンテナンスの頻度を抑えたい人におすすめです。シックな雰囲気にもシンプルモダンな感じにも仕上げられ、他の色とも馴染みやすい汎用性が高い色です。
一緒に使用する色を引き立てる効果もあるので、バイカラーの外壁にする場合などには採用を検討してみてください。
こまめにお掃除しなくても良いのは助かりますね!
3. ブラウン│高級感のある雰囲気を演出できる
ブラウンの外壁は重厚感があるので高級感を演出できます。レンガ調など、素材感に変化を付けるのも人気です。
明るめのブラウンにすれば優しい雰囲気になり、周囲との調和を取りやすいでしょう。
外構にも合わせやすそうで夢が広がりますね!
4. ベージュ・クリーム│景観に合わせやすい
温かみもあり景観に合わせやすいため、落ち着いた印象にしたい人におすすめです。白より汚れが目立ちにくいのと、他の色と組み合わせやすいのが魅力と言えます。
ツートーンのベースとしても良いですね!
5. 白│外構の緑がよく映える
白の外壁は清潔感があり、植栽の緑がよく映えるので外構にこだわりたい人におすすめです。シンプルモダンや洋風なテイストなど、組み合わせることで色んな雰囲気を作れます。
外構を目立たせたい場合は白色の外壁がおすすめです。
新築の外壁をおしゃれに見せる3つのポイント
新築の外壁をおしゃれに見せるポイントは以下の3つです。
- 使用する色を3つまでにする
- 外構と雰囲気を合わせて統一感を持たせる
- 外壁の貼り方を変える
それぞれ解説していきます。
1. 使用する色は3つまでにする
外壁に使用する色が多いと、まとまりが無くなり野暮ったい外見になります。おしゃれに見せるには外壁に使用する色は3つまでにしておきましょう。
住宅のシルエットも意識し、1階と2階でツートーンにするなど色の使い方を考えることが大切です。ただし、シンプルに見せたい場合は3色より2色が良い場合もあります。
色合いが不安な場合はシミュレーションしたうえで検討しましょう!
2. 外構と雰囲気を合わせて統一感を持たせる
外壁と外構の雰囲気を合わせることで統一感が生まれ、よりおしゃれに見せられます。例えばシンプルモダンや北欧風など、まずは家の雰囲気やテーマを決めるとイメージがしやすいでしょう。
北欧風ならレンガのアプローチを入れて、外壁を白にすると一体感が出てお店のようなおしゃれな家が実現します。
まずはどんな雰囲気にしたいかイメージすれば良いですね!
3. 外壁の貼り方を変える
外壁を貼る方向を変えることで、印象を変えられます。流行りのガルバリウム鋼板は縦張りが多いですが、横方向に貼ることで他人と違った雰囲気を演出可能です。
傾斜を付けて横貼りにする技法を鎧貼りといいます。かなり印象は変わりますね!
新築の外壁選びは機能性・耐久性にも配慮しよう
新築の外壁を選ぶ際、外壁材の種類によって特徴や機能が異なります。選ぶ色によっても、イメージの変化だけでなく長期的なメンテナンスに影響するため、将来を見据えた外壁選びが重要です。
また、周囲の景観に配慮することも家づくりには大切です。
とはいえ、どのようにマイホームづくりを進めればいいかわからない方は多いでしょう。新築住宅を建築する際は、住宅に詳しい専門家のアドバイスを取り入れると後悔のないマイホームが手に入ります。
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