「戸建てにしようとしたらデメリットが多いって言われたけど本当?」
「注文住宅を建てようと思っていたけれど、マンションのほうが良いの?」
「デメリットへの対処法が知りたい」
戸建てはデメリットが多いからやめたほうが良いと、言われたことはありませんか。
結論から言うと、デメリットはあってもやめたほうが良いとは言えないです。かといって、戸建てのほうが良いとも言えません。
そもそも、戸建てが良いかマンションが良いかは人によって違います。考え方や価値観、生活スタイルや家庭環境によっても異なるでしょう。
誰かにとってはデメリットでも、あなたにとってはメリットかもしれませんよ!
この記事では、大手ハウスメーカーで15年働き続け、営業講師を担当している住宅販売のプロが、以下について解説します。
- 戸建てを購入するメリット
- 戸建てを購入するデメリット
- デメリットへの対策
戸建てに住みたいがデメリットが多いと聞いて不安に感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
戸建てがデメリットだらけは本当?マンションにも注意点あり
戸建てに限らずマンションにもデメリットがあり、デメリットだらけかどうかは人によって違います。考え方や住宅に求めるものが違うからです。
たとえ、戸建てはデメリットだらけだと聞いていたとしても、その人の価値観や考え方に基づいたひとつの意見にすぎません。あなたは気にならない可能性があります。
大切なのは、住宅の購入に何を求めているかです!
家族が多いから庭付きの広い家に住みたいなら戸建てが良いですし、10年後に転勤があるかもしれないなら価格が下がりにくいマンションが良いですよね。
家を買う目的を明確にし、家族構成や周辺環境、価格や立地などを細かく洗い出す必要があります。
戸建てでもマンションでも家を購入する際は、事前にデメリットを把握しておくことが大切です。
対策していれば、気にならなくなる場合がありますよ!
戸建てとマンションのどちらを購入しようか迷っている方は、別記事「【徹底比較】持ち家を買うならマンションと一戸建てどっち?価格・住みやすさ・選び方を解説」を参考にしてみてください!
戸建てを購入する4つのデメリット
戸建てはデメリットだらけと聞いて、どんなものがあるのか気になりますよね。人によっては大きなデメリットになることがあるので、購入する前にきちんと確認しておきましょう。
- 建物価値が下落しやすい
- 短期での売却が難しい
- 立地が良くないことが多い
- 家の管理をおこなう必要がある
順番に見ていきます。
1. 建物価値が下落しやすい
戸建ては木造住宅がほとんどです。木造住宅は減価償却年数が22年と短いため、価値が下がりやすいです。木造で建てた戸建ては22年後には価値が0になります。
一方で、マンションは鉄筋コンクリートで建設されていることがほとんどです。鉄筋コンクリート造の住宅の減価償却年数は47年と長いです。鉄筋コンクリートでつくられているマンションは47年後に価値が0になります。
減価償却年数の木造住宅の22年と鉄筋コンクリートの47年は、耐用年数と同じです。
その年数分だけ価値が認められていることになります!
戸建てとマンションが同じ価格だったとしても、22年で価値が0になるのと47年で価値が0になるのとでは、下落幅が異なります。当然、22年で0になるほうが資産性が低いです。
ただし、戸建てには土地があります。
建物の価値が0になっても土地の価値は0にならないので、安心してください!
2. 短期での売却が難しい
戸建ては建物価値の下落スピードが早いです。購入して短期間で売却すると、売却価格がローン残債を下回るリスクがあります。
戸建ては駅から離れたところにある場合が多く、一般的に需要が低いとされています!
需要が低いと、価格を下げざるを得ませんよね。売却を考えると、割高になることがほとんどです。
戸建てを購入する場合は、売却を前提としないほうが良いでしょう。自分たちが使いやすく住みやすいようにできることをメリットとして購入するのがおすすめです。
3. 立地が良くないことが多い
マンションは入居できる世帯数が多いため、土地を有効活用できます。そのため、多少敷地が狭くても建設可能です。駅近やスーパーの近くなど、好立地であることが多いですよね。
しかし、戸建ては1軒に対して、ある程度の土地が必要になります。
駅近といった立地が良いところは、土地が狭いため戸建てを建てるのが難しいです!
ある程度の広さを確保した戸建てを購入したいなら、どうしても立地が悪くなってしまうのが現状です。
駅まで自転車に乗って通勤・通学することを考えれば、多少駅から離れていても許容できる人もいるでしょう。
立地が良くないことはデメリットですが、対策すれば気にならなくなりますよ!
4. 家の管理をおこなう必要がある
戸建ては、すべて自分で管理する必要があります。
人によってはデメリットに感じますよね!
セキュリティ面の強化も自分で手配しなければなりません。逆に、自分で管理することがメリットに感じる人もいるでしょう。
好きなセキュリティシステムを導入して、自分の思うとおりに管理できます。庭の手入れや敷地内の掃除が手間に感じる場合は、信頼できる業者に依頼すれば仕上がりも安心です。
自分で手配するのが面倒に感じる人は、デメリットしかありません。「管理費を支払う代わりにキレイにしてほしい」という人には、自分で管理することは難しいでしょう。
戸建てを購入するには、自己管理が非常に大切です。
自分で管理する自信がないけど戸建てを買いたい人は、すーさんに相談してみてください!
大手ハウスメーカーに15年勤務し、全国の住宅会社の営業向け講習の講師をするプロ中のプロです。知識と経験が豊富なため、どんな悩みも解決できます。
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戸建てを購入する5つのメリット
戸建てはデメリットだらけと聞いて、不安になってしまったかもしれません。しかし、メリットもあるので安心してください。
- 広い家に住める
- 騒音トラブルになりにくい
- 土地を所有できる
- 月々の支払い額がマンションより少ない
- カスタマイズ性が高い
一つひとつ確認して、不安を解消させましょう。
1. 広い家に住める
戸建てはマンションと比較して家が広い傾向があります。マンションは集合住宅なので、どうしても狭くなりがちです。
戸建ては家が独立しているので、土地さえあれば家の広さは自由ですよね!
2021年度フラット35利用者の調査データは、以下のとおりです。
住宅の種類 | 住宅の面積 |
注文住宅 | 123.8㎡ |
中古戸建て | 113.1㎡ |
土地付き注文住宅 | 111.4㎡ |
建売住宅 | 101.8㎡ |
中古マンション | 68.2㎡ |
新築マンション | 64.7㎡ |
注文住宅と新築マンションでは、専有部分の広さが2倍近く違うことがわかります。中古の戸建てや建売住宅でも、マンションより40平米以上も広いです。
家族が増えることを考えると部屋は広いほうが良いでしょう。
マンションでも狭いわけではないですが、窮屈に感じることがあるかもしれません!
2. 騒音トラブルになりにくい
小さいお子さんがいる家庭では、迷惑にならないかとたくさん気を使いますよね!
マンションにいると、下の階の人や隣の人に迷惑をかけてしまうと思いストレスになります。
しかし、戸建てではお子さんの足音や大声を気にする必要がありません。家が独立しているので、音が漏れにくいからです。お子さんが家の中ではしゃいでも、ストレスに感じなくて済みます。
お子さんの足音や騒音トラブルになりたくない人には、戸建てがおすすめです!
3. 土地を所有できる
戸建てを建てる場合は、土地の購入が必要です。建売住宅を購入する場合も、所有する区画の土地を必ず購入します。
建物部分は経年劣化で資産価値がどんどん下がってしまいますが、土地の価値はよっぽどのことがない限り大きく下がりません。
土地があれば、建物部分は家族構成の変化やライフスタイルの変化によって、建て替えが可能です!
数十年後に更地にして売却もできます。
マンションでも土地の一部を所有しますが、戸建てで土地を所有するのとは勝手が違います。
マンション全体の土地を、世帯数で均等に割り振っているだけです!
土地を所有できるのは、戸建てを購入するメリットになりますよ。
4. 月々の支払い額がマンションより少ない
所有した土地に駐車場をつくれば、駐車場代を別途支払う必要がありません。月々の余計な出費がかからなくて済みます。
ただし、所有している土地に駐車場を設置できない場合は、月極駐車場を契約する必要があります!
駐車場代が別途かかるので、注意が必要です。
また、戸建ての管理は自分でするので、管理費を支払う必要がありません。月々の支払い額がマンションより安く済みます。
しかし、修繕積立費を自分で積み立てておく必要があります。マンションの場合は、管理費と一緒に修繕積立費も支払っているので、自分で積み立てておく必要はありません。
月々の支払い額がマンションより少ないのはメリットですが、修繕積立費を準備しておくことを念頭においておきましょう!
5. カスタマイズ性が高い
戸建てでもマンションでもリフォームできますが、戸建てのほうが大きく配置を変えられます。不便が生じた場合は、建て替えも可能です。
しかし、マンションでリフォームする場合は、水回りの位置は変えられません!
他の住宅との兼ね合いがあるためです。
自分が使いやすいように理想の家をつくりたいと感じる場合は、圧倒的に戸建てがおすすめです。マンションではできない間取りやデザインにできて、自分だけの空間をつくれます。
戸建てのデメリットへの対策3選【失敗を防ぐ】
戸建てのデメリットへの対策方法を知れば、不安がなくなりますよね。失敗を防ぐために、3つ紹介します。
- 少なくとも15年は住む計画で購入する
- 周辺の環境を事前に確認する
- 将来のことを考えて物件を選択する
対策方法がわからなくて困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 少なくとも15年は住む計画で購入する
建売住宅の建物価格は、1,000〜1,500万円が平均です。15年経てば、建物分のローンは返済できています。
売却する際に建物価格はかなり下落していますが、建物分のローンが支払われていれば残債割れが防げます。少なくとも15年住み続けていれば、売却したときに土地代を回収できれば良いというわけです。
しかし、戸建てを購入するときは、永住する覚悟を決めるのがおすすめです。戸建てのメリットは部屋の広さとカスタマイズ性です。
住みやすい環境で永住できるなんて、素敵ですよね!
10年経たずに住み替えの予定があるなら、戸建てよりマンションのほうがおすすめですよ。
2. 周辺の環境を事前に確認する
家を決めるときは、必ず自分で足を運んで確認しましょう。直接見ておかないと、思ったより遠かったりイメージと違ったりすることがあります。
確認しておいたほうが良い項目は、以下のとおりです。
- 駅からの距離
- 周辺にある保育園の数
- 小中学校の位置
- スーパーやドラッグストアなどの商業施設の位置
- コンビニの位置
- 駐車場までの距離
- 公園の位置
- 児童館の位置
- 病院やクリニックの位置
周辺の環境は、文章や写真だけでは伝わりきらないところがあります!
自分の目で確認して、細かく把握しておきましょう。
3. 将来のことを考えて物件を選択する
注文住宅でも建売住宅でも、戸建てはよっぽどのことがない限り売却しないつもりで買うようにしましょう。
その場合は、日々変化するライフスタイルに柔軟に対応できるような間取りにしたり、部屋を数多くしたりする工夫が必要です。
リフォームしやすいような設計にしておくのもひとつですよね!
今のことだけでなく、出産や親の介護、将来両親と住むのかなどのライフステージの変化に対応できるように選ぶことが大切です。
買ってはいけない戸建てがある?購入前に必ずチェック
買ってはいけない戸建てがあると聞くと、びっくりしてしまいますよね。買って後悔しないように、事前のリサーチがとても大切です。
家を買う前には、以下の4つの項目について確認しておきましょう。
- 住宅性能表示があるか
- 建築確認証・検査済証・地盤調査報告書があるか
- 埋立地や盛土をした地域ではないか
- 水害の可能性はないか
快適に暮らすためや資産性を下げないために、チェックが必要です。
1. 住宅性能表示があるか
建売の戸建てを購入する場合は、柱や基礎、配管などの目に見えない構造部分がわからないですよね。
手抜き工事をされていても、見た目では気づけないのが厄介なところです!
そこでおすすめなのが、住宅性能表示のある物件の選択です。
住宅性能表示とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいて建物の機能が第三者の専門家によって審査され、基準を満たすことを証明する表示をいいます。第三者の専門家が公正にチェックするので安心です。
住宅性能表示があることで、次のメリットがあります。
- 住宅ローンの金利引き下げがある
- 地震保険料の割引がある
- 贈与税の税制特例がある
安心できる住まいを購入するために、住宅性能表示がある戸建てを購入しましょう!
2. 建築確認証・検査済証・地盤調査報告書があるか
家を建てるときに、国へ提出することが義務付けられている証明や報告書があります。
証明書・報告書 | 説明 |
建築確認証 | 建物の設計図面が検知基準法に適合していることを証明するもの |
検査済証 | 実際の建物が設計図面と一致することを証明するもの |
地盤調査報告書 | 地盤の固さを調査した報告書 |
どれかひとつでも欠けている場合は、購入しないようにしてください。そもそも建築確認証がない場合は、建物を建てられないはずです。
建築確認証がない戸建ては信用できません!
検査済証の発行は、調査した第三者機関がおこないます。これがあると、設計図どおりに建てられたことが証明されるので、安心です。
地盤調査報告書は、地盤の種類や柔らかさの調査をしたことを証明する報告書です。軟弱な地盤の場合は、改良といった適切な処置をする必要があります。
3. 埋立地や盛土をした地域ではないか
埋立地や盛土をした地域は、他の地域と比べて地盤が柔らかいのが特徴です。家を買う際は、地盤が柔らかい土地を避けるのが良いでしょう。
強い地震があった場合、土地のひび割れや液状化現象が起こるリスクがあるからです。自然災害は避けられません。
万が一のときを想定して、備えておくことが大切です!
仕事や生活状況によっても異なりますが、できるだけ安全な地域を選択しましょう。
4. 水害の可能性はないか
住宅を購入する前に、住みたい地域のハザードマップを必ず確認しましょう。
近くに川や海がある場合、水害のリスクが伴います。周囲より低い位置に住宅があり、水が溜まりやすい場合も注意が必要です。
水害に限らず、災害リスクが高い地域の土地は避けるようにしましょう!
どうしても住みたい場合は、緊急時の避難場所や経路を事前に確認しておき、定期的に避難訓練をすることをおすすめします。
戸建てはデメリットだらけではない!後悔しない選択をしよう
どの住宅にも多かれ少なかれデメリットは存在します。問題なのは戸建てやマンションにあるデメリットの量ではなく、自分がデメリットに感じる部分が多いかどうかです。
大切なのは、自分の感じ方です!
人が何を感じようと問題ではありません。住宅を購入して住むのはあなた自身です。あなたがどう感じるかで決定すれば大丈夫です。
自分の基準や考え方がブレないように、後悔しないような選択をすることが大切です。
住宅購入について何を信じれば良いかわからなくなってしまっているなら、すーさんに相談してみましょう!
すーさんは15年間大手ハウスメーカーで勤務し、営業の講師も務める住宅販売のプロです。たくさんの悩みを解決した実績があります。
「後悔しないように家を買いたい」と思うなら、お気軽にご相談ください。全力であなたの悩みを解決します。