「狭小地に車2台分のビルトインガレージを作るとどんな間取りになるのかな」
「車2台分確保するための間取りのポイントを知りたい」
「ビルトインガレージを広くする際の注意点はあるのかな」
家族で複数台の車を使っている場合には、2台分の駐車スペースの確保を検討している方もいるでしょう。ビルトインガレージは、狭小地でも駐車場を確保でき、車の安全が確保できるなど様々なメリットがあります。
しかし、2台分もの駐車スペースを設けた場合には、家の間取りにも大きく影響します!
そこで、この記事では、2台駐車できるビルトインガレージの間取りについて、以下の内容を解説します。
- 必要な広さ
- 家の間取り
- 坪単価
- 魅力と検討ポイント
具体的な間取りを敷地面積別に紹介するので、ぜひチェックしてみてください!
ビルトインガレージに2台駐車するために必要な広さや高さを解説
具体的な間取りを見ていく前に、まず車2台分の駐車スペースの広さについて解説します!
- 広さ
- 高さ
- 間口
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 広さ
自動車の種類別に最低限必要な広さは、以下のとおりです。
- 普通乗用車:約4.5坪(幅2.5m×奥行き6m)
- 軽自動車:約3.5坪(幅2.3m×奥行き5m)
- 車椅子で乗り降りする場合:6.3坪以上(幅3.5m×奥行き6m以上)
所有する車のサイズによって必要な広さが変わりますが、2台分の駐車には最低でも9坪は必要です。
乗り降りのスムーズさやガレージ内の荷物収納などを考慮すると、10~12坪程度のスペースがあるとより快適ですね!
10~12坪のガレージを設ける場合、15坪程度以下の狭小地では1階部分にはガレージのみの設置となります。1階部分をすべてガレージにするなら、2階以上に住居スペースを効率良くまとめることが必要です。
2. 高さ
主な種類別の車の高さは、以下のとおりです。
- 軽自動車:1.8m程度(N-BOX、タントなど)
- コンパクトカー:1.5m程度(フィット、ヤリスなど)
- ミニバン:1.9m程度(アルファード、ヴェルファイヤなど)
ガレージを作る際には車が入庫できることを考えることはもちろん、建物全体の高さを考慮する必要があります。都市計画上のエリアが第一種低層住居専用地域で合った場合、家の高さは10~12m程度に制限されるためです。10~12m程度では、3階建てにすると高さ制限に抵触する可能性があります。
ガレージの高さを考える際には、自身の土地が都市計画上のどのエリアに該当するのか確認が必要です!
3. 間口
車1台あたりに必要な間口は、3~3.5m程度とされています。そのことから、2台を並列で駐車する場合には、最低でも7mの間口が必要です。
駐車が苦手な方の場合には、広さに余裕のある間口だと安心ですね!
また間口に余裕があれば、ガレージ内に自転車やバイクを置いていても、出し入れしやすくなります。間口の広さを決める際には、ガレージの利用方法を考慮しましょう。
ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取り5選
具体的に敷地面積別に5つの間取りを紹介します!
- 20~29坪
- 30~39坪
- 40~49坪
- 50~59坪
- 60坪~
自身の土地の広さや好みを考えながら、間取りを確認してみてください。
1. 20~29坪
20~29坪の間取りでは、2階以上に居住スペースを設けることが一般的です。以下の間取り例では、2階にリビング・ダイニング・キッチン(LDK)を配置し、3階に洋室を設けています。
敷地が狭いので、3階建てにしないと複数の個室を設けることは難しいですね!
2. 30~39坪
30~39坪の間取りでは1階部分にガレージと水回りやリビングを配置し、2階以上に個室を設けるケースが多いです。以下の間取り例では、1階にLDKを設けて、2階に3つの個室を用意しています。
30坪以上あると、車2台分のガレージを設けても、1階に居住スペースを確保できますね!
3. 40~49坪
40~49坪の間取りでは、2台分のガレージを設けても、1階に広いリビングや水回りを配置可能です。以下の間取り例では、1階に約16畳のLDKや洗面・浴室を配置できています。
40坪以上あると、子どものいる家庭でも十分に余裕のある間取りを実現できますね!
4. 50坪~
50坪以上の広い敷地では、車2台分のビルトインガレージを設けても間取りに自由度を持たせられるでしょう。以下の間取り例では、1階部分の屋外に庭を配置しています。
敷地が広いと屋外空間も活用できる利点がありますね!
5. 50坪~(平屋)
50坪以上の敷地があると、2台分のビルトインガレージを設けても、十分な広さのある平屋の建築が可能です。以下の間取り例では、平屋であるにも関わらず、リビング・ダイニングの他に、4つの個室を用意できています。
広い敷地が用意できる方は、平屋を検討してみるのも良いですね!
2台駐車可能なビルトインガレージの魅力的な間取りを知りたい方は、専門家に相談してみることをおすすめします。
すーさんの相談窓口では、大手ハウスメーカーに15年以上勤務し、5,000人以上の家づくりの悩みを解決した私がアドバイスいたします。LINEで相談できるので、お気軽にご連絡ください。
\ ノープランでOK /
2台駐車できるビルトインガレージの坪単価
ビルトインガレージの坪単価は、一般的に50万~80万円程度が目安です。つまり車2台分の駐車スペースである10坪のガレージを作るには、約500万~800万円の費用がかかることになります。
また車2台のガレージは間口が広くなるため、家自体の強度を高めるための費用がかかることも理解しておきましょう!
例えば、強度の高い鉄骨造の建物は、木造に比べて坪単価が1.5倍程度高くなります。その他、自動シャッターや断熱材の追加など、付属する設備の費用も考慮しておいてください。
ビルトインガレージの家は、一般的な住宅とは異なり設計時に注意しておくべきことが多数あります。
十分な設備を整えないと、住み始めてから後悔することになるため要注意です!
ビルトインガレージの家の注意点については、関連記事の「【失敗なし】ビルトインガレージの設置で後悔した例を7つ紹介!対策方法や魅力も解説」で詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
ビルトインガレージに2台駐車できる家の3つの魅力
こちらでは、車2台の駐車スペースがあるビルトインガレージの魅力を紹介します。
- 狭い土地でも駐車スペースを確保できる
- 車を紫外線や雨風から守れる
- 多目的に利用できる
設置を悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 狭い土地でも駐車スペースを確保できる
ビルトインガレージの最大の魅力の一つは、狭い土地でも2台分の駐車スペースを確保できる点です。家とは別に駐車スペースを設ける場合には広い敷地が必要となりますが、ビルトインガレージであれば20坪程度の敷地でも2台の車を駐車できます。
都市部の狭小地であっても、自宅に駐車場を作れるのは大きなメリットですね!
2. 車を紫外線や雨風から守れる
ビルトインガレージに駐車することで、車を紫外線や雨風から守れます。屋外に駐車する場合、車は常に太陽の光や雨風にさらされるため、塗装の劣化や汚れが付きやすくなります。
特に紫外線は車の塗装の劣化の大きな原因になるので、ガレージに駐車するメリットは大きいですね!
さらに、ガレージ内の駐車は、防犯対策に有効です。屋外に駐車している車は、盗難やいたずらのリスクが高くなります。ガレージ内に車を入れておけることは、車の安全を守るために効果的です。
3. 多目的に利用できる
ビルトインガレージは車を駐車するだけでなく、多目的に利用できる点も魅力です。車2台が駐車できる広いガレージスペースは、家族や友人とバーベキューを楽しむ、趣味のスペースとして活用するなどの利用ができます。
また、ガレージスペースを趣味の作業場としての活用もおすすめです。ガレージは土足で使用できるため、汚れを気にせずにDIYやアウトドアを楽しめます。
雨の日でも使える土間スペースは、様々な活用ができますね!
ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りを成功させる5つのポイント
ビルトインガレージは生活に利便性をもたらしてくれますが、設計の際には以下の5つの点に注意が必要です。
- 住宅の階数を検討する
- 駐車のしかたを決めておく
- 耐震性を確保する
- 騒音や換気対策をする
- 家族構成の変化を考えておく
長く使いやすいビルトインガレージにするためにも、一つひとつ確認してみてください。
1. 住宅の階数を検討する
20坪程度の狭小地の場合、2台駐車できるビルトインガレージを設けると、十分な居住スペースを設けるためには3階建て以上の建物にする必要があります。しかし、階数が増えると階段の昇り降りが必要なため、生活の利便性は落ちてしまいます。
特に、子どもや高齢者がいる家庭では、階数が高くなることのデメリットはより大きくなるでしょう。
狭小地に2台駐車できるビルトインガレージを設ける場合には、住宅の階数が高くなることを理解した上で検討する必要があります!
3階建てのビルトインガレージの家については、関連記事の「【プロ直伝】3階建てビルトインガレージの4つの魅力を解説!注意点や間取りのポイントも紹介」で詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
2. 駐車のしかたを決めておく
2台駐車できるビルトインガレージを作る際には、設計段階で「縦列駐車」か「並列駐車」にするか決める必要があります!
縦列駐車か並列駐車かを決めるためには、それぞれメリット・デメリットを理解しておく必要があります。
縦列駐車はガレージの間口が1台分で済みますが、奥に停めた車は出し入れがしにくいため、毎日2台の車を使う家庭には向きません。一方で並列駐車は、縦列駐車に比べて車の出し入れがしやすいものの、広い間口が必要です。
縦列駐車と並列駐車のどちらを選択すべきかは「車の利用頻度」や「予算や土地の形の制限の中でどの程度の間口を作れるのか」を検討する必要があります。
3. 耐震性を確保する
ビルトインガレージを設ける際には、耐震性の確保が非常に重要です。2台分の車を並列で駐車する場合には開口部が6~7m程度になるため、建物の耐震性に大きな影響を与えます。1階部分に柱や壁が少なくなり、建物全体の耐震性が低下するためです。
十分な耐震性を確保するためには、鉄骨造などの強度の高い構造を採用することが必要です。鉄骨造は、木造に比べて強度や耐久性が高く、地震に対する安全性が向上します。
耐震性については設計を担当するハウスメーカーや設計事務所に良く確認しておきましょう!
4. 騒音や換気対策をする
ビルトインガレージを設ける際には、騒音対策が必要です。建物の中に組み込まれているビルトインガレージでは、車のエンジン音やシャッターの昇降音が家の中に響きやすいためです。対策としては、ガレージの壁や天井に防音材を使用する、シャッターを手動式ではなく電動式にすることが挙げられます。
またガレージ内は閉鎖された空間であるため、排気ガスがこもらないように換気対策も必要です。具体的には換気扇を設置して、ガレージ内の空気を排出する方法が考えられます。
電気設備は後付けが難しいため、設計段階で十分に検討しておきましょう!
5. 家族構成の変化を考えておく
ビルトインガレージは後からスペースを広げられないため、将来的な利用方法の変化を考慮する必要があります。例えば、家族が増える場合には、必要な車の台数や大きさが変わるでしょう。
使う車が変わった場合に、ガレージに駐車できなくては困りますよね!
また、車を2台使う期間が短ければ、2台分の駐車スペースが必要がないケースがあります。
例えば、いずれ高齢の親が免許を返納することが考えられるのであれば、月極駐車場を利用することで居住スペースを広げたほうが利便性がアップする可能性があります。階段を昇り降りにかかる負担を軽減させられるので、住みやすさを感じられるでしょう。
このようにビルトインガレージを作る際には、将来的な家族の変化を考慮しておくと、無駄のない設計ができます。
ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りは敷地面積に応じて検討が必要
ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りは、敷地面積に応じて検討する必要があります。特に、敷地面積が狭い場合には、居住スペースに大きな影響を与えるため、建物の階数や間取りに工夫が必要です。
とはいえ、どのような間取りが適切なのかイメージが湧かない方がいるかもしれません。
そのような方はすーさんに相談してみてください!
「すーさんの相談窓口」では、ハウスメーカーや設計事務所の担当者とは違い、第三者の立場から設計をアドバイスします。車2台分のビルトインガレージの設計に悩んでいる方は、ぜひご利用ください。
以下のボタンから、自宅にいながらLINEでサクッと無料相談できます!