「玄関を引き戸にするとどんなデメリットがあるの?」
「そもそも引き戸って何?」
「玄関引き戸の選び方のポイントが知りたい」
扉を押し引きして開閉する主流の開き戸ではなく、レール上でスライドさせるタイプの扉が引き戸です。
引き戸ゆえの特徴により、採用すると生じるデメリットがいくつかあります!
また、種類や使用素材によって演出できる雰囲気も変わってきます!
そこでこの記事では、玄関引き戸を取り入れるか検討している人に向けて、
- デメリットとメリット
- 引き戸の種類
- 素材選びのポイント
などを解説します。
本記事を読めば、日々の暮らしが豊かになる理想の家づくりのための有益な情報を得られるので、ぜひご一読ください。
引き戸は5種類ある!タイプ別に特徴を解説
引き戸とは、レール上で戸を横にスライドさせて開閉するドアです。
同じドアでも、扉の押し引きで開閉する開き戸とは構造が異なります。押し引きの力が必要な開き戸よりも、引き戸は軽い力でスライドさせるだけで開閉できるため安全です。
なお、引き戸には以下のとおり複数の種類が存在します。
- 引き違い戸
- 片引き戸
- 折れ戸
- 引き込み戸
- 引き分け戸
以下でそれぞれご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.引き違い戸
引き違い戸とは、2枚または4枚の戸を左右に開閉可能なタイプの引き戸です。引き戸と言われて誰もが思い浮かべる最もスタンダードなタイプが引き違い戸です。
左右どちらにもスライドさせられるため、両面から出入りできます。そのため、玄関のスタイルや使い方に応じて開閉する箇所をアレンジできるのが特徴です。
引き戸の種類にこだわりがなければ、最も一般的な引き違い戸がおすすめです!
2. 片引き戸
片引き戸とは、1枚の戸でレールをスライドして開閉するタイプの引き戸です。
引き戸は開き戸よりも開口部が広く作られるため、広いスペースを必要とするケースが多いです。しかし、片引き戸の場合は1枚の戸だけで作れるため、広い開口部を確保できない家でも設置できます。
また、片引き戸はデザイン性にも優れたタイプが多くあります。和風と洋風のどちらの系統でもおしゃれに仕上げられるため、デザイン性にこだわる方に片引き戸の採用がおすすめです。
モダンなデザインの片引き戸もあり、玄関をおしゃれに見せたい方におすすめです!
3. 折れ戸
折れ戸とは、複数の戸を折りたたんで開閉する仕組みの引き戸です。扉を折りたたんで開閉する構造のため、戸を引き込むスペースが不要です。
狭いスペースでも円滑に開閉しやすく、コンパクトに作れるのがメリットです。
クローゼットなどで採用されていることが多いように、物の出し入れがしやすくておすすめです!
4. 引き込み戸
引き込み戸とは、壁の内部に戸の引き込み部が設けられた収納可能なタイプの引き戸です。
戸が壁側に引き込まれる構造のため、室内がすっきりとした印象になります。空いたスペースを活用して家具を置きたい方などにおすすめです。
扉を開けたときに戸を収納できるため、開口部のスペースを広く取れておすすめです!
5. 引き分け戸
引き分け戸とは、2枚の戸がそれぞれ左右逆方向に開閉するタイプの引き戸です。
引き違い戸とは異なり、左右に開いて広い開口部を確保できます。広い開口部から荷物を搬入しやすいため、収納スペースなどに向いています。
日常生活では、開けっぱなしにしてスペースを確保したり、閉じて仕切りにしたりすることができます。
人の出入りや物の出し入れの機会が多い場所に、引き分け戸が向いています!
玄関を引き戸にするデメリット7選
玄関を引き戸にするデメリットには、主に以下の7つが挙げられます。
- 防犯の機能性が低い
- 開口部の広いスペースが必要
- デザインの幅が広くない
- レールの隙間掃除が面倒
- 密閉力が低い
- 高コストのものが多い
- 戸の表面に物を貼りづらい
通常の開き戸とは異なる特徴があるため、引き戸を採用する際は注意が必要です!
デメリットをそれぞれ解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
1.防犯の機能性が低い
引き戸のデメリットの一つに、通常の開き戸よりも防犯の機能性が低いところが懸念点として挙げられます。
戸をスライドさせる構造から、隙間が生まれやすく外から覗かれたり侵入を狙われたりするリスクが潜んでいます。また、施錠も開き戸ほど強固な仕組みになっていないケースも多く、防犯面で不安が生じやすいです。
引き戸のオプションとして、二重ロックなどを採用すればセキュリティを高められるため、一度メーカーに問い合わせてみましょう。
防犯面で安心感を得られるよう、引き戸の採用時にはセキュリティ性能を細かくチェックしましょう!
2. 開口部に広いスペースが必要となる
引き戸を設置するためには、開閉の仕組みから開口部に広いスペースが必要である点がデメリットです。複数枚の戸を動かせるように、広い空間を確保できる玄関でないと採用が難しいです。
とはいえ、狭いスペースでも片引き戸などの少ない戸で作れるタイプなら問題ありません。
玄関スペースを広く取れない場合は、開き戸や片引き戸など1枚の戸で設置できるタイプを検討しましょう!
3.デザインの幅が限られる
引き戸では、デザインの幅が広くなく選択肢が限られてしまうデメリットがあります。デザインにこだわりを持つ人にとっては、選択肢が少なく物足りなく感じるかもしれません。
一方で、デザインの選択肢が少ない引き戸にも、古風なものだけでなく洋風のおしゃれなものも増えつつあります。
デザインの種類を豊富に揃えるメーカーを選んでみるのも一つの手です!
4.レールの隙間掃除が面倒
引き戸のデメリットは、レールの隙間掃除が面倒な点です。
一般的な開き戸とは異なり引き戸はレール上で戸をスライドさせて開閉します。そのため、引き戸のレールにある溝にごみや砂が侵入しやすく、放っておくとスムーズな開閉に影響を与えます。
引き戸を採用する際は、レールにある隙間のこまめな掃除が必要な点を考慮しましょう。
引き戸のある玄関では、定期的なメンテナンスが清潔さや機能性の維持に欠かせません!
5.密閉力が低い
引き戸は開き戸に比べて密閉力が低いことが、デメリットとしてあげられます。レール上でスライドさせる構造上、隙間が発生しやすいのが欠点です。
引き戸は開き戸のようにパッキン付きでないため、密閉しづらくなります。密閉力のなさから防音性や断熱性が低くなるため、注意が必要です。
寒い地域や音が気になる場所では引き戸は採用しづらいため、環境や条件に合わせて戸のタイプを選ぶ必要があります!
6.高コストのものが多い
なによりも引き戸、は開き戸より高コストなことが多いのがデメリットです。戸だけでなくレールの設置が必要なため、費用が高くなりがちです。
特に、引き戸は開き戸から変更するオプションとして設定されている場合が多く、通常と費用が異なるケースが見られます。開き戸と比べて数十万円ほど高くなる場合もあるなど、高価になりがちなため予算オーバーに注意が必要です。
引き戸だけでなくレールの設置も含めて、事前に費用をメーカーに確認してみましょう!
7.戸の表面に物を貼りづらい
開き戸とは異なり引き戸は扉の内側の表面が引き込まれるため、物を貼ると開閉の邪魔になってしまいます。
飾り付けで玄関ドアに物を貼りたい方には、戸の開閉で妨げにならない開き戸の方が向いています。
引き戸と開き戸で開閉の構造が異なるため、玄関扉に求める条件に合わせて選びましょう!
とはいえ、本当にマイホームに採用して後悔しないか悩む方もいるかもしれません。そのような方は、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
「すーさんの相談窓口」では、大手ハウスメーカーに15年勤務した経験のある住宅のプロすーさんが、玄関ドアのお悩みを解決してくれます!
もちろん家づくりに関することなら、どのようなことでも相談できるのでお気軽にご活用ください。
\ ノープランでOK /
玄関を引き戸にするメリット5選
玄関を引き戸にするメリットには、主に以下の5つが挙げられます。
- 扉を容易に開閉できる
- 玄関のスペースを広く活用できる
- 荷物の搬入が簡単
- 扉の開閉による事故が起きづらい
- 強風でも扉を開閉しやすい
ご紹介するメリットに需要がある方は、引き戸の採用を検討してみましょう!
それぞれ解説するため、採用する際の参考にしてみてください。
1. 扉を容易に開閉できる
扉を容易に開閉できるのが、引き戸の大きなメリットの一つです。
開き戸の場合は開閉の際に押し引きが必要ですが、引き戸であれば横移動でスライドさせるだけで開閉できます。力の弱い子どもや高齢者にも安心して使用できるため、開閉しやすさの面で引き戸がおすすめです。
頻繁に出入りする方などには、ドアの開閉が容易な引き戸がおすすめです!
2. 玄関のスペースを広く活用できる
引き戸は開き戸よりも玄関スペースを広く活用できるのが、メリットに挙げられます。
開き戸の場合、扉を縦方向に押し引きする構造上、開閉時に奥行きのスペースを取りやすいです。玄関のレイアウトを考慮して広いスペースを必要とする際に、横スライドの引き戸の方がメリットが大きいといえます。
引き戸であれば、ドアの開閉で場所を取られなくて便利です!
3. 荷物の搬入がしやすくなる
荷物の搬入がしやすくなるのは、引き戸を採用するメリットの一つです。引き戸であれば扉の横移動のみで済むため、開き戸のように余計なスペースを取ることがありません。
荷物を頻繁に搬入する方や、扉の開閉に負担をかけたくない人に引き戸が向いています。
荷物の出し入れの先でドアに邪魔されず、スムーズです!
4. 扉の開閉による事故が起きづらい
引き戸であれば、扉の開閉による事故が起きづらいメリットがあります。
押し引きが必要な開き戸は人がいるスペースに対して扉を動かすため、事故が起きやすい側面があります。一方で引き戸では扉のスライドのみで、開閉時に扉がぶつかるなどの事故が発生しづらいのが違いです。
小さい子どもを持つ家庭や高齢者が使用する際にも安心です!
5. 強風でも扉を開閉しやすい
強風に影響されず扉を開閉しやすいのは引き戸のメリットです。
開き戸では押し引きの開閉のために、強風が吹き荒れる環境下では扉を操作しづらくなります。引き戸の場合は横へスライドするのみの開閉であるため、強風の影響を受けづらいです。
外の環境に左右されにくい開閉の仕組みも魅力です!
おしゃれな玄関にしたいなら引き戸の素材選びが大切!ニーズ別に紹介
引き戸の素材によって、玄関の雰囲気や演出が大きく変わってきます。
以下では、素材別に引き戸の演出の違いを紹介します。
- 木製
- スチール製
- アルミ製
素材を選ぶ際の参考にしてみてください。
1. 高級感を演出するなら木製
引き戸を採用する玄関を高級感ある外観にしたい場合は、木製の素材が向いています。
木製の引き戸を採用するメリットとデメリットは、下表のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・木目調でデザイン性が高い ・断熱性が高い ・オリジナリティや高級感を演出できる | ・耐久性が低い ・気温や湿度によって伸縮しやすい |
一方で、耐久性が低い木製は品質を維持するために細かいメンテナンスが必要です。気候によって劣化しやすいことには注意しておきましょう。
木は時間を経るごとに馴染んできて深みが出てくるため、自然素材ゆえの変化も楽しめます!
2. スタイリッシュな外観にするならスチール製
温もりのある木目調よりも、スタイリッシュで締まった印象の外観にしたい場合はスチール製が向いています。
スチール製の引き戸を採用するメリットとデメリットは、下表のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・スタイリッシュに仕上がる ・耐久性や防火性が高い ・防音性が高い | ・断熱性が低い ・デザインのバリエーションが単調 ・多少の重さがある |
木製に比べるとデザイン性は高くなく、単調な外観になりやすいです。その反面、耐久性に優れているなど、メリット・デメリット両面を比較して向いている素材を選びましょう。
スタイリッシュかつ耐久性を重視したい方には、スチール製がおすすめです!
3. デザインの豊富さを重視するならアルミ製
豊富なデザインのバリエーションから選びたい方には、アルミ製が向いています。
アルミ製の引き戸を採用するメリットとデメリットは、下表のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・デザインのバリエーションが豊富 ・玄関ドアの主流で安価 ・軽量 | ・断熱性の低さ |
木製のように品質を維持するこまめな掃除の手間が少なく、メンテナンス性が高いのもアルミ製の特徴です。
木製と正反対でメンテナンスしやすく、操作性にも優れています!
引き戸のメリット・デメリットを理解して玄関への採用を検討しよう
玄関引き戸の特徴を理解して理想に合った戸を採用すれば、玄関をおしゃれに演出できます。
デメリットもありますが、メリットにあるように条件に合えば引き戸で素敵な玄関を作り上げられます!
メリット・デメリット両面があるため、玄関引き戸を導入すべきか迷う方がいるかもしれません。素材や費用、施工方法などは、業者や専門家に相談することをおすすめします。
特に引き戸は扉だけでなくレールの設置が必要なため、細かい費用や施工方法を専門家に確認しましょう!
「すーさんの相談窓口」では、家づくりに関するアドバイスを無料でおこなっています。玄関引き戸の設置など、どのようなことでも相談可能です。以下のボタンから、LINEでお気軽にご相談ください。