「注文住宅に駐車場をつくる際のポイントを知りたい」
「駐車場をつくるにはどれぐらいの費用がかかる?」
「失敗事例を知っておきたい」
注文住宅に駐車場をつくりたいと考える方は、かかる費用や必要な広さが気になる方が多いでしょう。ポイントを押さえてつくらないと失敗したと感じる可能性があります。
住宅を建ててから、後悔したくないですよね!
そこで、この記事では15年間大手ハウスメーカーに勤務した住宅づくりのプロが以下の内容について解説します。
- 駐車場を設計する際に決めておくべきポイント
- 費用相場
- 失敗事例
- 駐車場が必要かを見極めるための基準
駐車場が必要かの基準も紹介するので、最後まで読んで参考にしてください。
注文住宅に駐車場をつくる際に決めておくべきポイント6選
注文住宅に駐車場をつくる際に決めておくべきポイントを紹介します。
- 必要な広さ
- 駐車場タイプ
- 車の停め方
- 地面の素材
- 照明やエクステリア
- 防犯設備
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.必要な広さ
駐車場をつくるのに必要な広さを、自動車の大きさ・台数によって決めましょう。なお、公共の建物では国土交通省が定めた、以下の基準をもとに駐車場の広さを確保しています。
自動車の種類 | 横幅 | 奥行き |
---|---|---|
軽自動車 | 2.0m | 3.6m |
小型乗用車 | 2.3m | 5.0m |
普通乗用車 | 2.5m | 6.0m |
参考:国土交通省「駐車場設計・施工指針について」
注文住宅を建てる際には基準を守る必要はありませんが、狭いと乗り降りの際に不便に感じる可能性があります。
運転席のドアを全開にでき、前後に余裕を持って駐車するためには、横幅2.4m×奥行き4.3m以上にするのがおすすめです。
両側から乗り降りをしやすくするためには、横幅が3.5m以上あると安心です。
将来的に車椅子を利用することになっても乗り降りしやすい駐車場にするためには、広さをしっかりと検討しましょう。
2.駐車場タイプ
注文住宅の駐車場タイプには以下の4つがあります。
駐車場タイプ | 特徴 | 叶えられるニーズ |
---|---|---|
ビルトインガレージ (インナーガレージ) | 建物の1階部分を駐車スペースとしている | 狭小地の住宅に駐車スペースを設けたい |
ガレージタイプ | 3方向以上に壁があり、屋根が設置されている | ・盗難やいたずらから車を守るためにシャッターを取り付けたい ・倉庫として活用したい |
カーポートタイプ | 壁をつくらず支柱と屋根だけで構成されている | 費用を抑えつつ、雨避けはしたい |
オープンタイプ | 屋根や壁をつくらない野ざらしのタイプ | 家と駐車スペースを近くしたい |
住宅を建てる土地の広さや費用に応じて選ぶ必要がありますね!
なお、狭小地におすすめのビルトインガレージについては、関連記事「【プロ直伝】3階建てビルトインガレージの6つの魅力を解説!間取りのポイントや実例も紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.車の停め方
駐車場を検討する際には、車をどのように停めたいかを考えておく必要があります。
- 直角駐車:道路に対して直角に停める。一番定番の駐車パターン。
- 縦列駐車:道路に対して直角に停め、2台の場合は縦に続けて停める。
- 並列駐車:道路に対して平行に停める。2台の場合で間口が広ければ2台とも並行に停める。
直角駐車は、よく見られる駐車タイプで車の出し入れがしやすいでしょう。縦列駐車は狭いスペースでも駐車できますが、後方の車は出庫しにくいデメリットがあります。
また、並列駐車は少ないスペースで2台停められますが、駐車するために何度も切り返す必要がある点には注意が必要です。
土地の広さに応じて、車の停め方を検討しましょう。
4.地面の素材
地面の素材について検討が必要です。駐車場に利用される素材は主に以下の4つがあげられます。
- 砂利
- 土
- アスファルト
- コンクリート
砂利は費用を抑えられ、敷地内に入るときに音がするので防犯対策になります。ただし、石をはじくことで、車のボディに傷がつくかもしれません。
素材別のメリットとデメリットを把握しておく必要がありますね!
土の場合は費用が安価であり、砂利と比較して駐車時の音を抑えられます。しかし、雨が降ると水たまりができたり、車が汚れたりする可能性がある点には注意が必要です。
アスファルトやコンクリートは傷や汚れを避けられ、耐久性が高くメンテナンス費用がかかりにくいでしょう。ただし、アスファルトは耐久性が低く、直射日光でひび割れをする可能性があります。
コンクリートは建築費用や撤去時の費用が高くなる点がデメリットです。
駐車場を設置する場所やかかる費用を確認して、素材を選ぶようにしましょう。
5.照明やエクステリア
駐車場の照明やエクステリアについて検討する必要があります。駐車スペースの前に街灯がない場合には照明をつけると、駐車しやすくなり、防犯性を高められます。
植栽やカーゲート、チェーンポール、シャッターなどのエクステリアにこだわると、住宅をトータルコーディネートでき、スタイリッシュな外観となるでしょう。
駐車場も含めた外構が住宅の雰囲気と合うように選ぶ必要がありますね!
なお、外構にかかる費用については、関連記事「【計画が成功の鍵】外構工事費用の目安は建設費の10%!項目別の内訳や安く抑える方法も紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
6.防犯設備
車の盗難やいたずらされるのを防ぐためには、防犯設備が必要です。駐車場の防犯設備には以下のようなものがあります。
- 人感センサーをつける
- 跳ね上げカーゲートにする
- 伸縮タイプのゲートをつける
- シャッターゲートをつける
- シャッターガレージにする
- チェーンポールをつける
- 地面に砕石を撒いておく
ガレージは死角が多いため、心配な方は人感センサー以外にも防犯カメラの導入がおすすめです。
駐車場をつくるポイントを1つずつ押さえて、失敗しないようにしてください。
注文住宅に駐車場をつくる際の費用相場
注文住宅に駐車場をつくる際の費用について気になる方が多いでしょう。
一般的に価格が低いのは、オープンタイプ、カーポートタイプ、ガレージタイプ、ビルトインガレージの順です。また、コンクリートのほうがアスファルトよりも高額になります。
タイプ別の費用相場は、以下の表の通りです。
駐車場タイプ | 地面の素材 | 費用相場 |
---|---|---|
オープンタイプ | 砂利 | 1台:18万円~、2台:32万円~ |
アスファルト | 1台:20万円~、2台:40万円~ | |
コンクリート | 1台:20万円~、2台:40万円~ | |
カーポートタイプ | 砂利 | 1台:33万円~、2台:62万円~ |
アスファルト | 1台:35万円~、2台:70万円~ | |
コンクリート | 1台:35万円~、2台:70万円~ | |
ガレージタイプ | コンクリート | 1台:100~300万円 2台:200~600万円 |
ビルトインガレージ | コンクリート | 1台:200~400万円 2台:500~800万円 |
1台あたり15平米で計算
カーポートタイプ・ガレージタイプの地面部分はコンクリートが一般的であり、ガレージタイプとビルトインガレージの費用はシャッター代を含んだ金額です。
駐車タイプや地面の素材によって金額は大きく異なるので、予算によってタイプを検討しましょう。
予算オーバーにならないようにしっかりと検討する必要がありますね!
ここまで、駐車場をつくる際のポイントや費用について解説してきました。自分の住宅に合ったタイプについて、何を採用すればいいか迷う方がいるかもしれません。
駐車場づくりに悩んでいる方は、すーさんの相談窓口に相談するのがおすすめです。長年大手ハウスメーカーで家づくりをサポートしてきたので、どんな些細な悩みにも丁寧にお答えします。
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注文住宅に駐車場をつくった際の失敗事例5つ
注文住宅に駐車場をつくった際の失敗事例を紹介します。失敗事例は以下の通りです。
- 固定資産税がかかる
- メンテナンスが大変である
- 車幅がギリギリで停めにくい
- 車体へのダメージが大きい
- 来客用は必要なかった
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.固定資産税がかかる
ビルトインガレージとガレージタイプは、固定資産税の課税対象となるため、失敗したと感じる方がいます。
3方向以上を壁に囲まれている場合には、固定資産税がかかります!
駐車場のサイズが広くなればなるほど、かかる固定資産税が増えることには注意しましょう。
なお、カーポートタイプは一般的には固定資産税の対象ではありませんが、自治体によっては課税対象となる場合があります。検討している方は、事前に居住する自治体に確認しておきましょう。
2.メンテナンスが大変である
地面部分の素材を土や砂利にすると、徐々に素材が減っていきます。定期的に補充する必要があるため、メンテナンスが大変と感じる場合があるでしょう。
また、アスファルトを選んだ場合には、熱や経年変化により修繕が必要になる場合があります。
メンテナンス時には、屋根部分やチェーンポール、カーゲートなども汚れや不具合がないかについてチェックしましょう!
駐車場は家の前にあるため、住宅全体の印象を決めます。そのため、定期的なメンテナンスで良好な状態を保つ必要がある点を把握しておきましょう。
3.車幅がギリギリで停めにくい
駐車場の車幅をギリギリに設定すると、乗り降りだけでなく停めにくさを感じる場合があります。何度も車を切り返して駐車する必要があり、出し入れに時間を要するからです。
設定した広さで停めにくさを感じる場合には、小型車や軽自動車への乗り換えを視野に入れることになるかもしれません。
車幅に応じた横幅についてはしっかりと検討が必要ですね!
4.車体へのダメージが大きい
費用が安いカーポートタイプやオープンタイプでは、車のボディにダメージを与える場合があります。雨や雪などの天候の影響を受けるてしまうからです。
また、いたずらなどで傷つけられれば、修繕費が必要になる可能性もあります!
さらに、居住する地域によっては冬の寒さでエンジンがかかりにくくなる場合があるでしょう。車への影響も考慮したうえで駐車場タイプを選ぶと失敗を防げます。
5.来客用は必要なかった
来客用の駐車場も含めて2・3台分を確保したものの、使う機会がなく失敗したと感じる場合があります。
余分に駐車場を確保したために、居住空間が狭くなり後悔することがあります!
2台の車を保有していて、来客者用の駐車スペースを用意したい場合には、奥行きを少し長めに設定するのがおすすめです。
普段はゆったりと駐車し、来客の際にはいつもより後方に自家用車を停めると前方にスペースを確保できるでしょう。
注文住宅に駐車場が必要かを見極めるための2つの基準
郊外などでは、月極駐車場が安い地域があります。一方で都心では、土地代が高いことから、できれば住宅建設にかかる費用を削減したいと考えている方もいるでしょう。
このような場合には、本当に自宅に駐車場を設けるべきか迷う方もいるかもしれません。そこでここでは、駐車場の必要性を見極めるための基準を紹介します。
- 十分なスペースを確保できるか
- 費用は予算内に収まっているか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.十分なスペースを確保できるか
駐車場のスペースを取ることで建坪が狭くなるため、十分な居住スペースを確保できるか検討が必要です。
また、複数台分のスペースを確保する場合には、駐車や乗り降りをスムーズに行うためさらに広いスペースが必要になります。
駐車場をつくることによって、居住スペースが狭くなり不便に感じないかを考える必要があります!
十分なスペースが確保できない場合にはビルトインガレージがおすすめですが、費用がかかる点を把握しておきましょう。
2.費用は予算内に収まっているか
駐車場をつくる費用は予算内に収まっているかを試算しましょう。当たり前ですが、駐車スペースをつくるには土地代のほかにも費用がかかります。
必要に応じて整地費用、ほかにも設備や工事にかかる費用などです。さらに、ガレージタイプとビルトインガレージであれば固定資産税もかかります。
設置費用が予算に収まらない場合には、月極駐車場などの検討が必要になるでしょう。
予算内で駐車場をつくれるか、しっかりシミュレーションする必要がありますね!
注文住宅に駐車場をつくる際はポイントを押さえよう
注文住宅に駐車場をつくる際には、ポイントや費用相場を押さえておく必要があります。居住スペースが狭くなったり、予算オーバーとなったりする可能性があるため、しっかりと計画を立てましょう。
土地面積の広さも考慮して、駐車場を設計する必要がありますね!
とはいえ、納得のいく駐車場にするにはどのように計画すればよいか迷う方がいるかもしれません。駐車場の広さやタイプなど、わからないことがあるなら専門家に相談することをおすすめします。
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