「光熱費のかからない家の特徴は?節約できる家を建てたい!」
「家を建てるなら光熱費を節約したい!」
「断熱性が高い家にはどんな設備がある?」
生活するうえで欠かせない光熱費。生活費の約1割を占める出費なので、なるべく抑えて生活したいですよね!
エネルギー消費の少ない高機能住宅の建築が広がっています。光熱費を抑えられる家は、毎月の固定費が削減できるため人気です。
この記事では、大手ハウスメーカーで15年間営業を務めた筆者が、以下の内容を解説します。
- 光熱費がかからない家にするためのポイント
- 節約できる断熱・遮熱設備・省エネ設備
- 注意点
- 光熱費がかからない家を建てられるハウスメーカー
できるだけ光熱費を抑えつつ快適な生活を送りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
【必見】光熱費がかからない家にするための7つのポイント
光熱費がかからない家にするには、以下7つのポイントを押さえることが大切です。
- 高断熱・高気密な資材を使用する
- 断熱性の高い窓を導入する
- 自然エネルギーを活用する
- 省エネ家電・住宅設備を利用する
- 西日が入りにくい間取りにする
- ZEH住宅にする
- HEMSを導入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 高断熱・高気密な資材を使用する
屋根や壁などの断熱性を上げることで、外気温の影響を最小限に抑えることが可能です。しかし、気密性が低ければ隙間から熱の移動が起きてしまいます。
断熱性と気密性の両方を高めることで、はじめて光熱費の抑制が実現できます。
断熱性と気密性の高い家は、魔法瓶のような家をイメージするとわかりやすいです!
2. 断熱性の高い窓を導入する
住宅の中で最も熱移動が大きい場所は窓です。一般社団法人日本建材・住宅産業協会によると、冬の暖房時は58%流出、夏の冷房時は73%が流入すると言われています。
参照:省エネルギー建材普及促進センター|【Q&A】開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?
断熱性・気密性を考えるうえで窓は重要なポイントなんですね!
光熱費のかからない家を実現するには、窓の性能の重要性を理解しておきましょう。
3. 自然エネルギーを活用する
光熱費を抑えるには、省エネだけでなく自然エネルギーによる創エネを検討する必要があります。
具体的には、太陽光発電を設置する方法が一般的です。
ただし、自然エネルギーの活用は太陽光発電だけではありません。太陽の光を活かすために、天窓や半透明のドアを採用することもひとつの方法。
また、大きな軒や庇で太陽光を遮ることで、冷房の使用を抑えることも可能です。
それぞれの地域の特性を活かした自然と調和した建物を建てることも、光熱費の削減には重要です!
4. 省エネ家電・住宅設備を利用する
家電や住宅設備の省エネ性能は、近年格段に上がっています。たとえば、10年前に比べると、最新の冷蔵庫は約40~47%、テレビは約42%、エアコンは約17%のエネルギー消費を削減できます。
参照:機器の買換で省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
最新の省エネ家電を使うことも、光熱費削減には大切なんですね!
5. 西日が入りにくい間取りにする
西日が入ると日光が当たって部屋の温度が上昇しやすいため、光熱費が高くなる原因になります。とくに、家族が長時間過ごすリビングは西日が入りにくい間取りがおすすめです。
西日が入りにくい間取りにするだけで、部屋の温度を一定に保ち光熱費を抑えられるでしょう。リビングは南向きにし、西日が入る方角はトイレや浴室にしてみてください。
長時間過ごす場所は西日が入りにくい間取りにして、できるだけ気温が上がらないようにしましょう!
6. ZEH住宅にする
ZEH住宅とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、一次エネルギーの収支0を目指す家のことです。エネルギーを節約するだけではなく、自ら生み出すことが目的のため、省エネや創エネの設備を導入する必要があります。
ZEH住宅を導入すれば、節約しながらエネルギーを生み出せるので、結果的に光熱費を削減できます。
光熱費のかからない家を建てるには、ZEH住宅にするのがコツですね!
ZEH住宅のデメリットについては、関連記事「【意味ない?】ZEH住宅を建てる3つのデメリット!失敗しないための対策やメリットを解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
7. HEMSを導入する
HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)とは、家庭内の電力使用量を可視化して管理できるシステムのことです。HEMSを導入すればリアルタイムで電気代を確認できるので、効率的に節約できるでしょう。
一般的には光熱費の請求が来てからしか確認できないため、1か月間に光熱費を節約するのは困難です。その点、HEMSを導入すれば1か月中に光熱費を削減する方法を試せます。
1か月にどれくらい光熱費を使っているのか、日常的に確認しておけば削減しやすくなります!
光熱費がかからない家に必要な設備4選
光熱費がかからない家にするための具体的な設備について紹介します!
光熱費がかからない家にするためには、以下の4つの設備を導入するのがおすすめです。
- 外気温の吸収を抑える遮熱工法の屋根
- 消費電力を節約できるLED照明
- ガス料金がかからないオール電化
- 創エネが可能なソーラーパネル
一つひとつ見ていきましょう。
1. 外気温の吸収を抑える遮熱工法の屋根
遮熱工法の屋根は、外気温の影響を最小限に抑えるために有効です。遮熱は熱エネルギーを反射することで、熱吸収を抑える仕組み。熱伝導を抑える断熱とはメカニズムが異なります。
夏は太陽の輻射熱を反射し、冬は熱の発散を防止できます!
2. 消費電力を節約できるLED照明
窓は熱移動が最も大きい箇所です。断熱窓にすることで、冬は家の中の熱が外に逃げにくくなり、夏は暑さが入りにくくなります。
断熱窓のJIS規格基準は、気密性が4段階、断熱性が5段階などで機能評価がされています。
断熱窓は結露防止にも効果的です!
3. ガス料金がかからないオール電化
オール電化の家は電気料金の高騰の影響を受けますが、ガス料金が高い地域では光熱費の削減につながる可能性があります。ガス料金は住んでいる地域で単価が異なり、地方に行くほど高額になることが特徴です。
オール電化はガス料金がかからないため、光熱費を大幅に節約できるでしょう。
オール電化にする際には、光熱費シミュレーションをしっかり行いましょう!
4. 創エネが可能なソーラーパネル
光熱費を削減するには、省エネだけでなく創エネも検討することをおすすめします。一般住宅では、ソーラーパネルの設置が創エネの一般的な方法です。
また現在は、ソーラーパネルの設置によって、エネルギー収支をゼロにするZEHの認定を受ける住宅も増えてきています。
ソーラーパネルを設置する際には、初期費用やメンテナンス費用も考慮して、資金シミュレーションをすることが大切です。
断熱・遮熱設備は新築時に施工することが必要です。これから家を建てる方は、断熱・遮熱設備の施工について専門家へ相談してみると良いでしょう。
「すーさんの相談窓口」では、ハウスメーカーの営業担当として15年の経歴のある私が、無料で相談に対応いたします。設備以外にも、光熱費を抑える工夫やポイントもお伝えできるので、ぜひお気軽にご連絡ください!
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光熱費がかからない家にするための水回りの設備5選
光熱費を削減できる省エネ設備は数多くあります。こちらでは、おすすめの5つの設備について紹介します。
- 高断熱浴槽
- 節水トイレ
- 節水・節湯水栓
- 高効率給湯器
- 食洗機
一つひとつ見ていきましょう。
1. 高断熱浴槽
高断熱浴槽とは、保温機能が高く湯温が冷めにくい浴槽、断熱効果のある風呂蓋を備えたバスシステムです。
高断熱浴槽のJIS規格基準は「周囲の気温が10度の環境下で、浴槽の70%に40度のお湯を張った状態でふたをし、4時間後の湯温低下が2.5度以内」です。
お湯が冷めにくくなるので、追い焚きによって温度調整する回数が減りますね!
2. 節水トイレ
節水トイレは、洗浄の際、水の使用量が削減できます。水流をうずまきにすることで、少量の水でもきれいに洗浄できることが特徴です。
また、アクアセラミックや有機ガラス系新資材でつくられているため、汚れにくいことも少量の水で洗浄できる理由です!
一般的なトイレでは1回の洗浄で使用する水の量は4リットル程度。節水トイレは、一般的なトイレの半分以下の2〜3リットル程度になります。
3. 節水・節湯水栓
節水・節湯水栓は、水の出しっぱなしを防げるスイッチ式や自動センサー式の設備です。ハンドルが2つある水栓の場合、水を使っている場合でも給湯器はわずかに起動しており、微量のお湯が流れています。
節水・節湯水栓では、給湯器の無駄も削減可能です!
節水・節湯水栓は「都市の低炭素化の促進に関する法律(エコまち法)」に基づき規定された「低炭素建築物認定基準」として認定されています。
4. 高効率給湯器
高効率給湯器とは、少ないエネルギーで効率良くお湯をつくれることが特徴です。高効率給湯には、以下4つの種類があり、それぞれお湯を沸かす仕組みが異なります。
種類 | お湯をつくる仕組み |
---|---|
エコキュート | 空気中の熱と少量の電気を使って沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めて使う |
エコジョーズ | 排気熱を再利用することで少量のガスで効率良くお湯を沸かす |
エネファーム | 都市ガスやLPガスで電気をつくるときに発生する熱を活用してお湯を沸かす |
ハイブリッド給湯器 | 電気でお湯を沸かし、貯湯タンクのお湯を使い切ったらガスを使って必要な分だけお湯を沸かす |
使い慣れたガス給湯器が良い方にはエコジョーズがおすすめです!
5. 食洗機
手洗いを食洗機に換えると、光熱費を1/2に抑えられると言われています。
食洗機は電気代がかかるため、光熱費が増えるのではと考えている方は多いでしょう。しかし手洗いの場合には、水を流しっぱなしにして洗うことが多く、冬はお湯を使うため光熱費がかかります。
食洗機は貯めたお湯を循環して利用するため、実は経済的なんですよ!
光熱費のかからない家を建てるときの5つの注意点
光熱費のかからない家を建てるときは、以下の5つに注意してください。
- 予算を決めておく
- 風通しばかり意識しない
- リビングは広くし過ぎない
- 水回りを1か所にまとめる
- 吹き抜けのデメリットをチェックしておく
5つのチェックポイントを押さえておけば、光熱費について後悔することはほとんどないでしょう。
1. 予算を決めておく
光熱費のかからない家にこだわり過ぎると初期費用が高くなってしまいます。高い費用を払って最新設備を導入しても、維持費が高いと負担が大きくなる可能性はあります。
予算を決めておけば、光熱費と初期費用のバランスが取れるでしょう!
たとえば、光熱費を節約するために高い費用をかけて設備を導入しても、家族の人数が少なく設備費を回収できないこともあります。光熱費のかからない家にするためには、予算を決めておくのがおすすめです。
2. 風通しばかり意識しない
光熱費のかからない家にするためには、風通しを重視したほうがよいのでしょうか?
実際窓を開けて気持ちよく感じるのは春や秋の一時期だけなので、風通しばかり意識しても光熱費は抑えられません。夏や冬はエアコンを使うため、光熱費のかからない家を建てるにはほかの設備を充実させる必要があります。
風通しのよい住宅にしても光熱費は抑えられないため、こだわり過ぎないように注意しましょう。
3. リビングは広くし過ぎない
リビングを広くするほどエアコンの効率が悪くなり、光熱費が高くなる傾向にあります。新築を建てるときはリビングを広くしがちですが、家族構成に合わない広すぎる間取りは光熱費を上げる原因になりかねません。
家族構成に合わせたリビングにすることで、光熱費を抑えられるでしょう。
光熱費を抑えるためにも、リビングは広くし過ぎないのがコツですね!
4. 水回りを1か所にまとめる
水回りをまとめると初期費用を節約でき、家事動線が1か所に集中することで光熱費の削減にもつながります。水回りを1か所にまとめるだけで、初期費用が100万円近く節約できるケースも少なくありません。
まとめるだけで、初期費用と光熱費を削減できるんですね!
光熱費のかからない家を実現するためには、間取りを考える時点で水回りを1か所にまとめておきましょう。住み始めてからもまとまっていることで、家事にかかる時間が短くなり全体的に光熱費を削減できます。
5. 吹き抜けのデメリットをチェックしておく
吹き抜けを設置すると日光が入り込みやすく、部屋の温度が高くなりやすい傾向にあります。電気代を削減するためには、光熱費を抑えられるエアコンを導入するのがおすすめです。省エネできるエアコンには以下のようなマークがついているので、導入時に参考にしてみてください。
- 省エネルギーラベル
- 統一省エネラベル
- 簡易版統一省エネラベル
エアコンを購入するときは燃費を示す「ARF」をチェックしてみましょう。ARFが高いほど冷暖房能力が優れており、高い省エネ効果が期待できます。
吹き抜けを設置する際は、光熱費を抑えられるエアコンを導入しましょう!
光熱費がかからない家を建てられるハウスメーカー3選
断熱性や省エネ性の優れた住宅を売りにしているハウスメーカーは数多くあります。こちらでは、光熱費のかからない家を建てられるおすすめのハウスメーカーを3つ紹介します。
- 一条工務店
- スウェーデンハウス
- 三井ホーム
一つひとつ見ていきましょう。
1. 一条工務店
項目 | 内容 |
---|---|
断熱性 | Q値:0.51(推奨値は1.6程度) 外内ダブル断熱工法 |
気密性 | C値:0.59(次世代省エネ基準は5.0) |
ほか | 熱交換型の換気システム |
一条工務店は、エネルギー収支ゼロのZEH住宅の普及率が99%のハウスメーカーです。外内ダブル断熱工法で、外壁だけでなく天井や床までを包み込む断熱性の高さが特徴です。
断熱性能を表すQ値が0.51と、次世代省エネ基準の5倍の性能があります!
2. スウェーデンハウス
項目 | 内容 |
---|---|
断熱性 | Q値1.18(推奨値は1.6程度) 継目断熱材 木製サッシ3層ガラス窓 |
気密性 | C値0.64(次世代省エネ基準は5.0) |
ほか | 24時間熱交換型換気システム |
スウェーデンハウスは、断熱性能に優れた住宅開発の先駆けとなったハウスメーカーです。一邸ごとに断熱性能を計算、気密性能を測定するなど徹底した住宅性能のチェックを行っています。
壁パネル同士の接合部の断熱材を挟み込むといった、独自の方法で断熱性能を高めています!
3. 三井ホーム
項目 | 内容 |
---|---|
断熱性 | Q値:1.42 |
気密性 | C値:記載なし |
ほか | ・40mmの断熱材 ・高遮熱Low-E複層ガラス ・断熱構造材ダブルシールド(DS )パネル |
三井ホームは、高性能の木造住宅を建てられるハウスメーカーです!
従来の1.6倍の140mmの断熱材を充填しており、断熱性能に優れていることが特徴です。
また「アルゴンガス入り高遮熱Low-E複層ガラス」や「オリジナル屋根断熱構造材ダブルシールド(DS)パネル」などの独自技術によって、夏も冬も快適に過ごせる家を実現しています。
光熱費のかからない家にするためにはチェックポイントを押さえておこう
断熱性・気密性が高い家は、光熱費を抑えられます。国は断熱性・気密性の基準を設けて、高機能住宅の建築を後押しする減税や助成制度を設けています。
各ハウスメーカーは、住宅機能を高めるための独自技術の開発を競っているのです!
光熱費がかからない家にするには、自身に合った高機能住宅を建てられるハウスメーカーを選ぶことが大切です。
「どのハウスメーカーを選べばいいのかわからない」という方は、すーさんの相談窓口をご利用ください。光熱費がかからない家にするためのポイントや、おすすめのハウスメーカーを無料で紹介します。
これまで5,000名以上の相談に乗ってきた経験から一人ひとりに合った提案をしますので、ぜひお気軽にご連絡ください!