「インナーバルコニーにして後悔しないかな?」
「使いやすくするための設計のポイントを知りたい!」
「窓を付けるとどの程度の工事費用がかかる?」
インナーバルコニーは建物の内側に組み込まれているため、スッキリとした外観になることから人気です。

これから家を建てる方にとっては、インナーバルコニーの欠点についても気になりますよね!
この記事では、大手ハウスメーカーで15年間営業を務めた経験のある筆者が、インナーバルコニーついて以下の内容を解説します。
- 概要
- 作って後悔する理由
- 後悔しないためのポイント
- 便利な使い方
- 窓付きの利用方法と費用



家を新築される方は、インナーバルコニーの便利な利用方法だけでなく、設計の際の注意点もしっかり理解しておきましょう!


インナーバルコニーとは建物の内側に作られた屋外空間


インナーバルコニーとは、建物の内側に組み込まれた屋外スペースです。建物の外に突き出ていないため、スッキリとした外観になることが特徴です。
また、屋根や壁があるため、雨や雪が吹き込みにくいこともメリットと言えます。



インナーバルコニーを検討している方は、ベランダやサンルームなどとの違いも理解しておきましょう!
ベランダは、建物の外側に設置された屋根付きの屋外スペースです。建物の外側にある点が、インナーバルコニーとの大きな違いです。
サンルームは、ガラス張りの屋内空間を指します。



インナーバルコニーとの違いは、窓や壁で完全に閉ざされた屋内空間であることと理解しておくと良いでしょう。
なお、サンルームについては関連記事「【失敗談】サンルームで後悔する7つの理由!対策やメリットも紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!


インナーバルコニーを作って後悔する5つの理由


インナーバルコニーは、外観がおしゃれになるうえに雨が避けられる便利な屋外空間です。



しかし、インナーバルコニーを設置する際には、以下の5つのデメリットについても理解しておきましょう!
- 屋内の床面積が狭くなる
- 部屋の日当たりが悪くなる
- 周辺の家への配慮が必要
- 通常のバルコニーよりも費用がかかる
- 固定資産税がかかる
それぞれ詳しく解説します。
1. 屋内の床面積が狭くなる
インナーバルコニーは建物の内側に設けるスペースであるため、屋内の床面積が狭くなります。インナーバルコニーがなければ、屋内の部屋をひとつ多く作れる場合もあるでしょう。



インナーバルコニーの利用頻度が少なく、部屋をもうひとつ作れば良かったと後悔するケースは少なくありません!
庭を作るスペースがない家では、屋外スペースとしてインナーバルコニーを作りたいと考える方は多くいます。しかし、インナーバルコニーが本当に必要なのか、しっかり考えておく必要があるでしょう。
2. 部屋の日当たりが悪くなる



インナーバルコニーに面した部屋は、長い軒が出ている状態になるため日当たりが悪くなります!
生活するうえで、インナーバルコニーよりも部屋にいる時間のほうが長くなります。普段の生活の日当たりを犠牲にしてインナーバルコニーを作るべきか、考える必要があるでしょう。
ただし、部屋の日当たりは、インナーバルコニーの配置の工夫で解決できる可能性があります。
部屋の日当たりを良くする工夫については関連記事「【良いこと尽くめ】日当たりのいい家の5つのメリット!方角ごとの違いや悪い場合の改善策を紹介」で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください!


3. 周辺の家への配慮が必要
インナーバルコニーは、隣の家やマンションからの目線が気になることがあります。場合によっては、目隠しといった工夫が必要です。
また、インナーバルコニーでバーベキューする場合には、煙や匂いによって周辺の家に迷惑をかけてしまう可能性もあるでしょう。
使い方を考える際には、周辺の家との距離に配慮が必要です。



周辺環境によっては、目的通りの活用ができないこともありますよ。
4. 通常のバルコニーよりも費用がかかる
インナーバルコニーは屋根や壁の造作が複雑になるため、ベランダに比べて工事費用が高くなります。インナーバルコニーの設置には、下階の天井の断熱や防水加工などさまざまな工事が必要です。



それぞれの工事費用の目安は以下のとおりです。
- インナーバルコニー:20~50万円
- ベランダ:10万円
また、インナーバルコニーには屋根や壁があるとはいえ、雨風が入り込むため掃除や劣化に伴うメンテナンス費用がかかります。
5. 固定資産税がかかる
インナーバルコニーが以下の条件を満たしている場合、床面積に含まれるため固定資産税の対象になります。
- 奥行きが2m以上
- 手すりの高さが天井までの半分以上



固定資産税の対象になるのであれば、部屋にしておけば良かったと後悔する方もいますね。
固定資産税の計算については関連記事「【相場を紹介】持ち家の固定資産税はいくら?シミュレーションを使った計算方法や節税のコツを解説」で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!


インナーバルコニーを作って後悔しないための4つのポイント


インナーバルコニーを便利に使用するためには、設計が重要です。こちらでは、インナーバルコニーを設置して後悔しないためのポイントを4つ紹介します。
- 目的に合った場所に配置する
- 採光対策をする
- プライバシー対策をする
- 用途にあわせて付属設備を設ける
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 目的に合った場所に配置する



インナーバルコニーは「どの部屋に面して作るのか?」「どちらの方角に配置するのか?」などがポイントです!
インナーバルコニーに面した部屋は、日当たりが悪くなる場合があります。利便性だけでなく、採光も考慮して配置を決めましょう。
また、目的にあわせた方角も重要です。洗濯物を干す機会が多ければ、南向きが適しています。



また、プライベート空間として利用する場合は、道路や隣家に面していない方角への配置がおすすめです。
インナーバルコニーの配置を検討する際は、間取り案を簡単に作れるタウンライフのシミュレーションを利用しましょう。
タウンライフの詳細は、関連記事「【希望が叶う】理想の家を実現する間取りの決め方を徹底解説!無料でプロに依頼する方法を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!


2. 採光対策をする
インナーバルコニーに面した部屋は、日当たりが悪くなりがちです。



部屋の日当たりを良くするには、インナーバルコニーとは別の方向から採光する対策を検討しましょう!
たとえば、インナーバルコニーが南側に面している場合には、東側に窓を取り付けることで日当たりが改善できます。また、天窓や吹き抜けを作る方法も有効です。
3. プライバシー対策をする
インナーバルコニーは、周辺の家の2階やマンションからの視線が気になります。



周辺からの目が気になる場合には、目隠しフェンスを取り付けましょう!
ただし、インナーバルコニーにフェンスを取り付けると、圧迫感が生まれてしまう可能性があります。格子の隙間の少ないフェンスのように、目隠し機能と通風や採光の確保を両立できることが大切です。



目隠しフェンスには、木目調やシルバーのアルミフェンスなどさまざまな種類があります。設置した際の外観をイメージして、適切な製品を選びましょう!
4. 用途にあわせた付属設備を設ける
インナーバルコニーには、利用目的にあわせてあらかじめ付属設備を準備しておくのがおすすめです。たとえば、水を使う場合には水栓を、テーブルや椅子を出す場合には収納倉庫があると便利。



インナーバルコニーは吹き抜けになっているため、台風による大雨や強風対策として収納スペースを設置するのが有効です!
そのほか、インナーバルコニーで後悔しないための対策や設計のポイントを知りたい場合は「すーさんの相談窓口」をご利用ください。



ハウスメーカーの営業として15年の経験があり、これまで4,000名以上の相談に乗ってきました。
相談はすべて無料。「こんなこと聞いても大丈夫かな」と悩んでいる方でもお気軽にご連絡ください!
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インナーバルコニーは後悔だけじゃない!良かったと感じる便利な3つの使い方


インナーバルコニーは目的が明確であれば、便利な屋外スペースとして活用できます。こちらでは、インナーバルコニーの使い方を3つ紹介します。
- 屋外のリビングスペース
- ランドリースペース
- 家庭菜園スペース
一つひとつ見ていきましょう。
1. 屋外のリビングスペース
インナーバルコニーは、リビングの延長として利用できます。リビングをインナーバルコニーに面して配置すれば、屋内から続く開放的な空間になるでしょう。



アウトドア用のテーブルや椅子を置けば、家族でくつろげる空間になりますよね!
また、インナーバルコニーにカーペットを引けば靴を履かずに外に出られるため、より快適な空間を作れます。
2. ランドリースペース
屋根と壁のあるインナーバルコニーは、洗濯物を干す場所として最適です。



ベランダと違って側面が壁なので、雨風の吹き込みも最低限に抑えられますね!
ただし設計によっては、雨風を防ぐだけでなく太陽の光も差し込みにくくなります。また、洗濯物を干すだけのスペースとして利用するには広すぎるため、他の利用方法との併用で考えることが好ましいでしょう。
3. 家庭菜園スペース
庭がない家にとっては、インナーバルコニーは家庭菜園のスペースとして重宝されます。プランター栽培であれば、広いインナーバルコニーは作物を育てるのに最適です。



2階に配置されているインナーバルコニーであれば、害虫の被害も少なくて済みます!
ただし直射日光はあたりにくいため、日当たりが少なくても栽培できる作物を選びましょう。
インナーバルコニーは雨風が防げる一方で、太陽の光も届きにくいデメリットがあります。自身の目的に合った利用ができるように、設計面を専門家に相談することを推奨します。
インナーバルコニーには窓を付けることも可能


インナーバルコニーは屋根や壁はあるものの、通常吹き抜けとなっています。より屋内空間のように利用したい場合は、窓を設置すれば屋外との遮断も可能です。



以下の写真は、インナーバルコニーに窓を設置した場合の例です!
雨風やゴミが入り込まないため、洗濯物干し場としての利便性が上がります。また、普通の部屋としての利用も可能です。
窓の設置費用は、1坪あたり40~50万円程度が目安です。
インナーバルコニーで後悔しないためには目的と設計が大切


インナーバルコニーは屋根と壁があり、さまざまな用途で利用できる屋外スペース。家の内側に組み込まれているため、外観もスタイリッシュでおしゃれになります。
ただし、インナーバルコニーを作ることで屋内スペースが狭くなります。



利用目的が明確でない場合、実際にはあまり使われず、部屋にしておけば良かったと後悔する方も少なくありません!
また目的に応じて、配置や方角などを検討しておかないと使いにくく後悔する場合もあります。インナーバルコニーの配置には多くの注意点があるため、専門家に相談することが好ましいでしょう。
インナーバルコニーの設置を検討している方は、ぜひ「すーさんの相談窓口」をご利用ください。



ハウスメーカーとは違う第三者の専門家の立場から、目的に合った配置や設備などのアドバイスができます!

