【坪数別】ビルトインガレージに2台駐車できる間取り8選！狭小な土地でも車2台入る条件は？

「狭小地に車2台分のビルトインガレージを作るとどんな間取りになるのかな？」
「車2台分確保するための間取りのポイントを知りたい」
「ビルトインガレージを広くする際の注意点はある？」

家族で複数台の車を使っている場合には、2台分の駐車スペースの確保を検討している方もいるでしょう。ビルトインガレージは狭小地でも駐車場を確保できて、車を安全に保管できるなど様々なメリットがあります。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

• ビルトインガレージに車2台駐車できる間取りの実例
• 2台駐車するのに必要な広さ
• ビルトインガレージに必要な費用
• 魅力
• 検討ポイント

この記事の実例だけでは物足りない方へ、

ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取り8選

1. 20坪台 狭小
2. 20坪台 狭小
3. 30坪台
4. 30坪台 平家
5. 40坪台
6. 40坪台 平家
7. 50坪台
8. 50坪台 平家

土地の広さや好みをイメージしながら、間取りを確認してみてください。

1. 20坪台 狭小

20坪台の敷地面積でも、狭小だからとビルトインガレージを諦めてはいけません。1階の大半を駐車スペースにあてて、家の側面に目一杯の間口を設けるのがポイントです。

また、玄関にはガレージと外からの扉を別々に設けることで、趣味のスペースガレージを来客に見せない動線を確保できています。

2. 20坪台 狭小

凹凸のある敷地をうまく活かしたインナーガレージで、20坪台の土地に2台駐車を実現しています。車をバックで駐車しても、マフラーが玄関に向かないため、扉を汚しにくいのがポイントです。

インナーガレージにシャッターを付けないと、ガレージ内に換気設備などを設けなくても良くなります。

ハウスメーカーによって呼び方は変わりますが、両方をまとめてガレージハウスと呼ぶのが一般的です。

3. 30坪台

30坪台の間取りでは、1階部分にガレージと水回りやリビングを配置して、2階以上に個室を設けるケースが多いです。実際、間取りの例では1階にLDKを設けて、2階に3つの個室を配置できています。

4. 30坪台 平家

ガレージから倉庫とパントリーに直接アクセスできるのが、この間取りの最大の特徴です。

車の整備道具（工具やタイヤ）など、倉庫に入れておけば整備などがしやすいのもポイントです。

また、外観にも工夫ポイントがあり、インナーガレージの色と外壁の色を合わせることで一体感と高級感がアップするので、参考にしてみてください。

5. 40坪台

40坪台の間取りでは2台分のビルトインガレージを設けても、1階に広いリビングや水回りを配置できます。

実例ではガレージ上部に居住スペースはなく、1階に約16畳のLDKや洗面・浴室を配置、2階には洋室を3部屋とウォークインクローゼット（WIC）も確保できています。

6. 40坪台 平家

40坪の広さがある平屋では、インナーガレージと居住スペースを完全に分離できます。車の排気ガスが気になる方や、ガレージ内に排気設備を付けたくない方にもおすすめです。

インナーガレージ内には十分な駐車スペースを確保しつつ、物入れも2箇所と収納スペースも十分に確保できています。デッドスペースなどもなく、広い坪数を十分に活かした間取りです。

7. 50坪台

50坪台の広い敷地では、車2台分のビルトインガレージを設けても、自由度の高い間取りを実現できるのが特徴です。居住スペースは十分な広さを確保できるため、ビルトインガレージ上に居住スペースを設ける必要もありません。

8. 50坪台 平屋

2台分のビルトインガレージを設けても、十分な広さかつ自由な間取りを平家で叶えられるのが50坪台です。平屋でありながら、LDKの他に4つの個室、寝室やシューズインクローゼット（SIC）も確保できています。

2台駐車可能なビルトインガレージの魅力的な間取りを知りたい方は、専門家に相談するのがおすすめです。

すーさんの相談窓口では、大手ハウスメーカーに15年以上勤務し、5,000人以上の家づくりの悩みを解決した私がアドバイスいたします。

ビルトインガレージに2台駐車するために必要な広さや高さの目安を解説

1. 広さ｜9坪以上
2. 高さ｜2m程度
3. 間口｜7m以上

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 広さ｜9坪以上

自動車の種類別に最低限必要な広さは、以下のとおりです。

所有する車のサイズによって必要な広さは変わりますが、2台分の駐車には最低でも9坪は必要です。

10～12坪のガレージを設ける場合、15坪程度の狭小地では1階がガレージのみの間取りになります。1階をすべてガレージにするなら、2階以上に住居スペースを効率良くまとめることが必要です。

2. 高さ｜2m程度

主な種類別の車の高さは、以下のとおりです。

ビルトインガレージを作る際は、車の入庫ができることを考えつつ、建物全体の高さを考慮する必要があります。

家を建てるエリアが第一種低層住居専用地域に該当する場合、家の高さが10～12mに制限されるためです。10～12mの高さは、3階建ての家にすると高さ制限にひっかかる可能性があるので注意してください。

3. 間口｜7m以上

車1台あたりに必要な間口は、3～3.5mとされています。そのため、2台を並列で駐車する場合には、最低でも7mの間口が必要です。

また、間口に余裕があれば、ガレージ内に自転車やバイクを置いていても、出し入れしやすくなります。間口の広さを決める際には、ガレージの利用方法を考えましょう。

2台駐車できるビルトインガレージに必要な費用

ビルトインガレージの坪単価は、一般的に50～80万円が目安です。つまり、車2台分に必要な駐車スペースである10坪のガレージを作るには、単純計算で500～800万円の費用がかかることになります。

例えば、強度の高い鉄骨造の建物は、木造に比べて坪単価が約1.4倍高くなります。その他、自動シャッターや断熱材の追加など、付帯設備の検討が必要なことを忘れないでください。

ビルトインガレージの家は、一般的な住宅とは異なり設計時に注意しておくべきことが多数あります。

ビルトインガレージに2台駐車できる家の5つの魅力

車2台の駐車スペースがあるビルトインガレージの魅力を紹介します。

1. 狭い土地でも駐車スペースを確保できる
2. 車を紫外線や雨風から守れる
3. 車をイタズラや盗難から守れる
4. 車の手入れを屋内でできる
5. 多目的に利用できる

設置に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 狭い土地でも駐車スペースを確保できる

ビルトインガレージの最大の魅力は、狭い土地でも2台分の駐車スペースを確保できる点です。

一般的には、駐車スペースを設ける場合には広い土地が必要ですが、ビルトインガレージであれば20坪程度の敷地でも2台の車を駐車できます。

2. 車を紫外線や雨風から守れる

ビルトインガレージに駐車することで、紫外線や雨風から車を守れるのがポイントです。屋外に駐車する場合、車は常に太陽の光や雨風にさらされるため、塗装の劣化は早くなり汚れが付きやすくなります。

台風や強風の飛来物、あられやひょうなどの悪天候からも車を守れます。不慮の傷やへこみから車を守るためにも、ビルトインガレージの設置はおすすめです。

3. 車をイタズラや盗難から守れる

屋内に駐車することで、イタズラや盗難から車を守れます。

また、電動シャッターや、ガレージ内に監視カメラを設置すれば、車の盗難対策としても効果を発揮します。

車の傷つきや修理費などに心配することなく、安心して車を置けるのがビルトインガレージの魅力です。

4. 車の手入れを屋内でできる

屋内でいつでも、車の手入れをできるのがビルトインガレージのメリットです。

屋内であれば掃除機や電動工具などに使うコンセントや、洗浄や清掃に必要な水道などを設置することも可能です。また、2台分の駐車スペースがあれば、広さに余裕があることから落ち着いて作業ができます。

スペアタイヤやスタッドレスタイヤなども、2台分の広さがあれば保管スペースを確保しやすくなります。

5. 多目的に利用できる

ビルトインガレージは車を駐車するだけでなく、多目的に利用できる点も魅力です。車2台が駐車できる広いガレージスペースは、家族や友人とバーベキューを楽しむ趣味のスペースとしても利用できます。

また、ガレージスペースを作業場として活用するのもおすすめです。土足で使用できるため、汚れを気にせずにDIYや軽い運動も楽しめます。

ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りを成功させる8つのポイント

ビルトインガレージは生活に利便性をもたらしてくれますが、設計の際には以下の8つのポイントに注意しましょう。

1. 住宅の階数を検討する
2. 駐車する車のサイズを決める
3. 駐車のしかたを決めておく
4. 生活動線を考える
5. 水回りや清掃を考える
6. 耐震性を確保する
7. 騒音や換気対策をする
8. ライフスタイルの変化を考える

長く使いやすいビルトインガレージにするためにも、一つひとつ確認してみてください。

1. 住宅の階数を検討する

20坪程度の狭小地に2台駐車できるビルトインガレージを設ける場合、十分な居住スペースを確保するためには、3階建て以上にする必要があります。

しかし、階数が増えると階段の昇り降りが必要になるため、生活の快適性は落ちてしまいます。特に、子どもや高齢者がいる家庭では、階数が多くなることのデメリットを感じやすくなるでしょう。

2. 駐車する車のサイズを決める

ビルトインガレージを考える際は、駐車する車のサイズを決めておきましょう。乗りたい車のサイズは、間口や高さに影響するからです。

例えば、スポーツカーを想定して設計すれば、ファミリーカーに乗り換えた際、幅や高さが足りないかもしれません。

考える際のポイントは、将来的に乗る可能性がある車種の高さに合わせることです。

もしくは家の高さ制限（第一種低層住居専用地域など）から、住居階数分の高さを引いて、ビルトインガレージの高さを最大にすると良いでしょう。

3. 駐車のしかたを決めておく

2台駐車できるビルトインガレージを作る際には、設計段階で「縦列駐車」か「並列駐車」にするか決める必要があります。決めるためには、メリットとデメリットを理解しておきましょう。

縦列駐車はガレージの間口が1台分ですみますが、奥に停めた車は出し入れしにくくなります。

一方で、縦列駐車に比べて、並列駐車は車の出し入れがしやすいのがメリットです。ただし、並列する分だけの広い間口が必要になります。

縦列駐車と並列駐車のどちらを選択すべきかは「車を使用する頻度」や「間口を取れる広さの有無」などから検討しましょう。

4. 生活動線を考える

ビルトインガレージを考える際のポイントは、生活動線と合わせて検討することです。車から降りて屋外に出ることなく家に入れれば、雨や雪に濡れる心配がなくなります。

また、家の内部の間取りも工夫してみましょう。おすすめしたい間取りは、ビルトインガレージの近くにパントリーを設置することです。買い出したものを車から降ろしたら、すぐに収納できます。

他にも、玄関へのアクセスにもポイントがあります。来客が出入りする扉と、ビルトインガレージに出入りする扉を別にするのもおすすめです。

5. 水回りや清掃を考える

ビルトインガレージの床や壁は、砂埃や排気ガスなどで汚れやすいのがデメリットです。したがって、汚れの取れやすい処理がされていたり、水で汚れを流せて乾きやすい素材を使っていたりする床や壁を選びましょう。

また、清掃やメンテナンスがしやすいように、水回りやコンセントを設置するのがおすすめです。水回りのポイントとしては、ホースをワンタッチで取り付けられるような器具の設置ができる蛇口などを選ぶのが良いでしょう。

車のメンテナンスだけではなく、ビルトインガレージの清掃も考えて水回りや電源を用意しましょう。

6. 耐震性を確保する

ビルトインガレージを設ける際は、耐震性の確保が重要です。2台分の車を並列で駐車する場合には間口が6～7m必要で開口面積が大きくなるため、建物の耐震性に影響を与えます。

また、駐車スペースには壁や柱の設置が難しいこともあり、2階以上に居住スペースを設ける場合には地震対策が必須です。

十分な耐震強度を確保するためには、鉄骨造など強度の高い構造を採用する必要があります。鉄骨造は木造に比べて耐久性が高く、地震に対する安全性も十分です。

7. 騒音や換気対策をする

ビルトインガレージを設ける際には、騒音対策が必要になります。車のエンジン音やシャッターの昇降音が、家の中に響くからです。

対策方法としては、ガレージの壁や天井に十分な防音材を使用する、シャッターを手動式ではなく電動式にするなどが挙げられます。

また、ガレージ内は閉鎖された空間になるため、排気ガスがこもらないように換気対策も必要です。具体的には換気扇を設置して、ガレージ内の空気を屋外に排出する方法があります。

ただし、換気扇の取り付けには、電気工事だけではなく、壁の開口作業が必要になることを忘れてはいけません。

8. ライフスタイルの変化を考える

ビルトインガレージは後からスペースを広げられないため、将来的な利用方法の変化を考慮する必要があります。例えば、家族が増える場合には、必要な車の台数や大きさが変わるでしょう。

また、車を2台使う期間が短ければ、2台分の駐車スペースが必要がない場合もあります。

例えば、数年後に高齢の親が免許を返納する予定なら、月極駐車場を契約して居住スペースを広げたほうが快適性がアップします。階段の昇り降りにかかる負担も軽減できるので、住みやすさも感じやすくなるでしょう。

ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りは敷地面積に応じて検討が必要

ビルトインガレージに2台駐車できる家の間取りは、敷地面積に応じて検討する必要があります。特に、敷地面積が狭い場合には、居住スペースに大きな影響を与えるため、建物の階数や間取りに工夫が必要です。

とはいえ、どのような間取りが適切なのかイメージが湧かない方がいるかもしれません。

「すーさんの相談窓口」では、ハウスメーカーや設計事務所の担当者とは違い、第三者の立場から設計をアドバイスします。車2台分のビルトインガレージの設計に悩んでいる方は、ぜひご利用ください。