「3階建てを建てたいけど老後も快適に生活できるの?」
「3階建てで後悔することを知りたい」
「快適に過ごすための工夫はある?」
マイホームを建てる際、3階建てなら部屋が多く確保でき土地の狭さも攻略できることから、憧れを抱く方は多いでしょう。

でも、老後に階段の昇り降りで苦労しそうです…!
3階建てにして後悔しないためにも、マイホームの間取りを考える時点で将来の生活をイメージしておく必要があります。老後も快適に生活できるように、家づくりのポイントを押さえておきましょう。
そこでこの記事では、15年以上の住宅販売の経験がある筆者が、以下の内容を解説します。
- 3階建てで老後に後悔する理由
- 快適な老後を過ごすためのポイント
- 3階建ての魅力



3階建ての住宅を建てたいと考えている方は、最後までご覧ください!


3階建てで老後に後悔する6つの理由


3階建ての家を建てて老後に後悔する理由は、主に以下の6つです。
- 階段が多い
- 部屋ごとの温度差がある
- 狭くてバリアフリー化できない
- リフォーム費用がかかる
- 冷暖房効率が悪い
- 地震で揺れやすい
3階建てを建てるか迷っている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
1. 階段が多い
3階建ては階段が多いため移動に時間がかかったり、体力的につらいと感じたりすることがあります。とくに、老後は移動するだけで息が切れることもあるでしょう。



1階リビング、2階浴室、3階寝室のように生活空間が分かれている場合は、移動がつらいと感じる可能性が高いです!
また、階段では転倒したり滑ったりなどの事故が起こりやすいので、老後の不安が増加するでしょう。



老後に快適な生活を送るためには、危険な箇所をなくしておきたいですよね!
2. 部屋ごとの温度差がある
3階建ては2階建てに比べて部屋ごとに温度差があるため、老後はヒートショックを起こす可能性があります。とくに3階は暑くなりやすいため、後悔する人が多い傾向にあります。



部屋ごとの温度差は体調にも直結するため、注意が必要です!
とくに、老後に夫婦だけで住んでいる場合は、何かあった際にすぐに助けられる人がいないと万が一の事態を引き起こす可能性があります。



また、暑さを感じる部屋は物置になりやすいので、3階建てにしたことを後悔するかもしれません!
3. 狭くてバリアフリー化できない
土地代節約のために3階建てを選ぶ人もいますが、広さに余裕がないと老後バリアフリーにできない場合があります。



土地代をできるだけ節約したい方には3階建てはおすすめですが、最低限の敷地しかないと工事ができないことも!
老後に車いすを使う可能性を考慮して、廊下や部屋は広めに確保しておきましょう。



心配な方は、あらかじめバリアフリー仕様にしておくのもおすすめです!
4. リフォーム費用がかかる
老後のことを見据えておかないとリフォームすることになり、高齢になってから大きな費用の支払いが必要になることがあります。
後から手すりをつけたり段差を減らしたりすると300万円前後かかることもあるので、老後には痛い出費ですよね。



老後の出費はできるだけ減らしたいところです!
5. 冷暖房効率が悪い
踏み板と手すりだけのスケルトン階段や吹き抜けを利用した3階建ては、開放感のある家として人気があります。しかし、エアコンなどで室内温度を調整しても、階段から抜けてしまいます。
冬場に1階で暖房をつけても暖かい空気は上昇し、足元は暖かくなりにくいです。また、夏場は天井の熱が室内に伝わりやすいため、3階で冷房をつけても室内がなかなか冷えません。
そのため、エアコンをつける時間が長くなり光熱費が高くなるでしょう。



老後に冷暖房をつけっぱなしの生活では、体調を崩してしまいそうですね!
6. 地震で揺れやすい
3階建て住宅は高さがありますが、構造計算によって安全性を確保されています。しかし、狭い土地を有効活用した3階建てなどは揺れやすいでしょう。
- 高さと幅のバランスが悪い狭小住宅
- 1階が駐車場のビルトインガレージ
- 上の階に行くほど面積が小さい
- 上の階が下の階よりも大きい
- 見晴らしがよく周りに建物がない風当たりの強い家
特に1階がガレージや駐車場の場合は、壁が少ないことから耐震性が低いです。



老後を考えて建てるなら、基礎や壁・柱など構造上の耐力を補強する必要がありますよ!
ここまで、老後に後悔する3階建てについて紹介してきました。
本当に3階建てにしていいのか悩む方は、すーさんの相談窓口をご活用ください。



住宅販売経験が豊富な私が、3階建てで後悔すること、老後のためにやっておいたほうが良いことをまるっと解説します!
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3階建てでも快適な老後を過ごすための12のポイント


3階建てでも快適に老後を過ごすためのポイントは、以下の12個です。
- 生活動線を単純にする
- 各階にトイレを設置する
- 階段に手すりをつける
- 電子錠や遠隔ドアホンを利用する
- 段差を減らす
- バリアフリー化できる広さを確保する
- ホームエレベーターを設置する
- 全館空調システムを取り入れる
- 高気密・高断熱の素材を選ぶ
- 緩勾配階段を採用する
- スキップフロアを導入する
- 耐震性能を上げる
満足のいくマイホームを建てるためにも、しっかりチェックしてみてください。
1. 生活動線を単純にする
マイホームを建てるときに、将来移動が少なくて済むような間取りを考えておきましょう。



各階に生活するための場所が散らばっていると、移動のたびに昇り降りが発生します!
とくに老後は少しの移動でも負担を感じやすいので、生活動線をシンプルにしておくのがおすすめです。



無理に全フロアを使おうと思うと散らばりそうですね!
洗濯機や収納スペースは1階にまとめたり、寝室とリビングは2階に配置したりすると、生活動線を単純にできます。3階建ての家でも、生活に必要な場所はまとめておきましょう。
なお、生活動線を意識した間取りについては、関連記事「【超快適】生活動線を意識した間取りでノンストレスな生活を!実現に必要なポイントも紹介」で解説しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。


2. 各階にトイレを設置する
トイレのために移動するのは不便なので、各階に設置しておくのがおすすめです。老後は階段の昇り降りを負担に感じる場合が多いため、移動を減らすと快適に生活できます。



トイレを各階に設置すると思わぬ怪我を減らせます!
段差が原因による怪我や転倒のリスクはできるだけ減らしておきましょう。
3. 階段に手すりをつける
マイホームを建てる際に階段に手すりをつけると、将来リフォームする手間を省けます。



リフォームで手すりをつけると空間が狭くなる場合が多く、バリアフリーが叶わないこともあります!
3階建ては2階建てより階段を使う頻度が高いので、手すりをつけておくと安心です。
4. 電子錠や遠隔ドアホンを設置する
電子錠や遠隔ドアホンを設置すると、リビングや自室にいながらでも来客の対応が可能です。老後に足腰が弱った際でも、来客を待たせることなく対応できます。



階段を昇り降りする頻度を減らせるので、怪我する確率も下げられますね。
もちろん老後でなくても、子どもが学校から帰宅した際やパートナーが鍵を忘れたときなどに活躍するでしょう。
5. 段差を減らす



段差が多い家だと、足腰が弱まった際に転倒や疲れの原因となります!
そのため、家の中の段差は初めからできるだけ取り除いておくのがおすすめです。老後は小さな段差や出っ張りにもつまずく可能性が高くなります。



家の中での怪我をできるだけ防ぎたいですよね!
ダウンフロアのような間取りはおしゃれではあるものの、バリアフリーを重視するなら向いていません。床はなるべくフラットにして、あまり足を上げなくても快適に生活できるような間取りを考えてみてください。
6. バリアフリー化できる広さを確保する
最低限の広さだけを確保した場合、将来的にリフォームでバリアフリーにしても、快適に感じられない可能性があります。そのため、リフォームすることを考えて、広めにスペースを確保しておくのがおすすめです。
たとえば、廊下に手すりをつける場合には、以下の広さを目安にしておいてください。
- 伝い歩きする場合:78cm~
- 車椅子を使用する場合:85cm~



リフォームは考えていないのであれば、初めからバリアフリーにしておきましょう!
7. ホームエレベーターを設置する



ホームエレベーターは、3階建てで生活する方の老後の負担を軽減可能です!
階段を昇り降りする必要がないので、怪我のリスクを減らせます。なお、エレベーターの費用相場は、300〜500万円です。
詳しくは、関連記事「【決定版】ホームエレベーターの導入で後悔するポイント7選!住宅のプロが魅力や対策も解説」を参考にしてみてください。気になるランニングコストについても解説しています。


8. 全館空調システムを取り入れる
全館空調システムとは、1台の空調機で家中の冷暖房をコントロールできる装置です。全部屋にひとつずつエアコンを設置すると費用が高くなるため、全館空調システムを取り入れると節約にもなります。



老後は部屋の温度差でヒートショックを起こすことも少なくありません!
屋内の温度差をなくすために最適なので検討してみてください。



初期費用はかかりますが、各部屋に空調を設置するよりお得です!
9. 高気密・高断熱の素材を選ぶ
3階建ては上に行くほど熱がこもり、下の階では底冷えする特徴があります。老後に快適に生活するためには、高気密で高断熱の素材を使用したマイホームにしましょう。
高気密なら外部からの空気が侵入しにくいため、冬は暖かく過ごせます。また、高断熱にすると熱気をシャットアウトできるので、涼しく快適に過ごせます。



光熱費の削減にもなりますね!
暖かい家を建てるなら、関連記事「【快適な暮らし】暖かい家を建てられるおすすめハウスメーカー10選!選ぶポイントや注意点も解説」を参考にハウスメーカーを選んでみましょう!


10. 緩勾配階段を採用する
緩勾配階段は一般的な住宅の階段よりも、傾斜が緩やかで昇り降りしやすい階段です。緩勾配階段を設置すれば、老後に足腰が弱っても階段を苦に感じにくいでしょう。
また、高齢者の45%が住宅内で転倒などのケガをしています。そのうち、18.7%が階段で踏み外したりバランスをくずしたりする転倒や転落です。



緩勾配階段であれば、各階段の高さが低いので老後の転倒リスクを抑えられますよ!
参照:健康長寿ネット
11. スキップフロアを導入する
3階建ての住宅は階段移動が必須です。そこで、スキップフロアを導入して段差を使った空間利用すれば、直線的な階段よりも段差が緩やかにできます。



小上がりなどの段差があれば、老後も腰や膝に負担をかけずに立ち上がれますね!
各階の中間スペースを利用するスキップフロアは、リビングや和室の配置も可能です。段差を使って空間を分けられるため、壁や廊下が必要ありません。
自然光が部屋の奥まで届いて明るく移動しやすいので、転倒リスクも減るでしょう。
12. 耐震性能を上げる



3階建て住宅は2階建てに比べて、地震の揺れを受けやすいのは事実ですよ!
地震のダメージを受けやすいのは、重量がある鉄骨造や鉄筋コンクリート造です。木造の3階建ては建物重量が軽いため、地震のダメージを少なくできます。
また、木造の3階建てであっても、耐震等級3の取得が可能です。数百年に一度の大地震にも耐えられる耐震等級3を取得できれば、安全性が高まり家屋の倒壊リスクが減ります。
狭小住宅やビルトインガレージであっても、上階を支える耐力壁の新設や基礎の補強などを実施して、建物全体で建築基準法の耐力をクリアしましょう。
【老後まで住みたい人必見】3階建ての魅力3選


3階建ての魅力は以下の3つです。
- 都心で暮らせる
- 二世帯住宅にできる
- 水害対策になる
それぞれ詳しく解説します。
1. 都心で暮らせる
3階建ては狭い土地でも建てられるため、利便性の良い都心に住めます。都心はスーパーや病院が近くにあり、公共交通機関が利用可能です。
福祉施設の充実したエリアにもアクセスしやすく、将来も安心して暮らせる環境が手に入るでしょう。
また、都心であれば将来売却する選択肢も生まれます。利便性の高い都心であれば需要があるため、売却して介護施設への入居費用にもあてられるでしょう。



なお、土地の購入で悩んでいる人は、私のInstagramの投稿を参考にしてみてください。土地を購入する際のコツを紹介していますよ!
2. 二世帯住宅にできる



3階建て住宅は将来、二世帯住宅としても利用できますよ!
老後に二世帯住宅にして、子世帯に2~3階部分を活用してもらう方法があります。3階建て住宅は親世代と子世代の居住空間と共有ゾーンに分けられるため、生活リズムの違いなどでストレスを感じにくいです。
また、子世代と一緒に住めば、万が一の時に助けてくれる人がいる安心感があります。体調不良などで手助けが必要になった際などには、お互いの世帯を行き来しやすいことで二世帯住宅の良さを感じられるはずです。
3. 水害対策になる
近年、大型の台風や記録的な大雨の被害が増えています。もし室内に浸水するような被害に遭っても、3階建て住宅であれば上の階に避難が可能です。



高齢者になると、高台への避難が大変ですよね!
平屋は上の階への垂直避難ができないため、50㎝の床上浸水でも区域外の避難が必要です。しかし、3階建てであれば5m以下の床上浸水までは垂直避難で回避できます。
また、一階がガレージの場合は、居住スペースの被害を受けなくて済むでしょう。
3階建てで快適な老後を過ごしたいならポイントを押さえよう


3階建てを建てる際は、老後の生活を考えておかないと将来後悔することがあります。体力面や便利さで後悔しないように、マイホームを建てるときから将来をイメージしておきましょう。



3階建てで快適に過ごすためには、工夫が必要ですね!
できるだけ移動を減らしたり、室内の温度を一緒にしたりすると老後も住み続けられます。
「老後に後悔したくない」「将来を考えた間取りにしたい」とお考えの方は、すーさんの相談窓口をご活用ください。



私は大手ハウスメーカーに15年間勤めた経験があるので、その知識を活かしていろいろなアドバイスが可能です!
相談は無料で、些細な質問でもOKです。後悔してからでは遅いので、お気軽にご連絡ください!

